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2020年1月 1日 (水)

大関東ギターエロスのLuther Smoke Dokeyes~LSDからのお知らせ

 

明けましておめでとうございます
 
本年もMarshall/NATAL/EDEN/Lifestyle/Marshall Records、そしてMarshall Blogをお引き立てのほど何卒よろしくお願い申し上げます。
昨年は海外出張や『Marshall GALA 2』などで多忙を極め、とうとう毎日更新を断念してしまいましたが、気持ちは「毎日更新」継続中です。
今年もMarshallの話題を中心に、いい音楽やいいバンド、ワガママな意見や迷惑な脱線をガンガンお送りしたいと思っています。
 
…ということで元旦からライブ・レポート。
昨年、Luther Smoke Dokeyesを通じて、初めて『関東ギターエロス』を紹介した。
関東1都3県の5つのライブハウスが見い出した才能あるバンドを紹介する年2回のイベント。
このイベント、ナント第1回目が2001年!…スゴイぜ!
「続けるのは始めるよりムズカシイ」だでナァ。
そして、その年2回開催される『関東ギターエロス』に出演した10バンドのから厳選された5つのバンドが自分たちの自慢の音楽を披露するのが『大関東ギターエロス』だ。

10会場は渋谷のTSUTAYA O-WEST。
司会はバンドを推薦した各ライブハウスのスタッフが務める。

20西川口Heartsの原畠さん。
今日は前回の「ギターエロス」同様、原畠さんがプッシュするLuther Smoke Dokeyes(以下LSD)の『大関東ギターエロス』のステージをレポートするのだ。
まずはバンドの紹介から。
「西川口Heartsの代表はLuther Smoke Dokeyesです。と言っても3回ぐらいしか出てないんです。でも、ボクが好きだから…」
ナイス・ジャッジ!
「この3人、スゴイんですよ。まずはデニム感を見てください。デニムのスソが広がってます!
こういうデニムってもう売ってないんですよ」
今、「ラッパ」といえば「ヨーヨー」だけどヨー、昔「ラッパ」と言えばジーパンの一種を指したんだぜ。
原畠さんのMCが続く。
ステージのMarshallを指してうれしいことをおっしゃってくれた。
「そして、JCM2000 DSLと1960A…ココからどんな音が出て来るのかと聴いてもらいたいんです。
オレの友達!盛り上がってくれ!」
原畠さんがおっしゃっているのは、ギターのJohnnyくんがMarshallとギターを直結している…ということ。
つまりギターとギター・アンプだけで作り出される一番ピュアな音を味わってほしい…ということ。

30vそして演奏が始まった!

40Johnny

50v伴航平

60v山口翔也

70vJohnnyくんはいつもMarshall。
コレがJCM2000 DSL100と1960A。

80vJohnnyくんの足元のようす。
メガネ、財布、ケータイ。
原畠さんが説明されたようにエフェクターは一切使わない。
チャンネルも変えない。
アンプをセットした後はすべて自分の指とギターのボリューム(時にトーン)だけで音を作る。

901曲目は「Win, Lose Or Honky Tonk」。
グレッグもビックリのゴキゲン・チューン。
ちなみに「Greg」の一般的な愛称は「Gaz」だ。

100vこんなTシャツも作っちゃうぐらいのLSDの重要なナンバーだ。

115いつもより大きな会場で、ハジけるように滑り出したLSD。

110続いてはセカンド・ライン風のイントロでスタートする「Ramblin' Rider」。

120_rrJohnnyギターの魅力のひとつ、ボトルネックでサザン・フィーリング満点!
130v「♪さよなら…」
これも間違いなくJohnnyくんが大切にしているであろう曲、「On the Border」。

150v_otb熱唱に呼応する熱情のギター・ソロ。

160そして、Johnnyくんの感情を「リズム」という形にしてサポートする2人。

170v_j

180「♪さよなら」…LSD。
そう。
昨日、公式に発表された通り、Luther Smoke Dokeyesは解散することになった。
「解散」だ。
潔いではないか。

190v「かつきゅう」、「かつきゅう」…とトンカツ屋じゃあるまいし。
そう思って調べてみると、あるもんだね、「かつ久」というトンカツ屋。
音楽性が違うのなら潔く解散して自分の音楽が追求できる新しいバンドを作るがいいじゃねーか。
昔は「活休」なんて言葉は耳にしなかった。
イヤなら「解散」しかなかった。
それを未練がましく「しばらくお休みします」だなんてみっともない。
ここ数年、「解散!」と宣言をしてカッコいい!と思ったのはTORNADO GRENADEとLuther Smoke Dokeyesぐらいだな。
でも理由はどうあれ、TORNADO GRENADEは続けていた方がヨカッタな…正月なので正直に言っちゃうけど。

12kk4曲目は「Jesus」。
客席から手拍子も湧き上がってメッチャいい感じ!

210_jbbそうなの、お客さんは若い人が多かったんだけど、「このバンドいいね~!」とか「カッコいい~!」という声がプレスピットにいた私の耳に入って来たのよ。
うれしかったね。
Img_0011「ありがとロック」が氾濫する草食系日本のロックシーンを憂うベテラン(=年配)のロック・ファンがよく言う「今の若い子は知らないだけなんだよ!若いヤツらだってね~、Led ZeppelinやDeep Purpleを聴けばカッコいいって思うんだよ!」を証明した形となった…と思うでしょ?
私はこのベテランの意見には無理があると思ってるの。
LSDを「カッコいい」と思った若い人たちが自分からオールマンやリトル・フィートを聴くことはあり得ないの。
若い人たちにはビートルズよりエド・シーランの方がいいの。
それは当たり前のことで、食べ物も、言葉も異なる、生まれた時から携帯電話がある世代と黒い電話のダイアルをジーコジーコ回していた人の趣味が同じになることは絶対にありえないから。
でも、Johnnyくんみたいなミュージシャンがこうしてチャンとしたロックの魅力を彼の同世代の若者にアッピールしてくれるのはとてもうれしいことだ。
140vカントリー・フレイバー満点の「Jukebox Blues」。
コレも大切な曲。
0r4a0096Johnnyくんの影響&コレを書くために、数日前にアール・スクラッグス、レスター・フラットにドック・ワトソンのインスト・アルバムを聴いた。
カントリーもいいもんだね~…と言いたいところだけど、シンドかった。
なんでなんだろうナァ?
大音量でジョージ・ジョーンズを聴くことはできないけれど、このJonnyくんの曲は好き。
でもブレント・メイスンはカッコいいと思うし、ダニー・ガットンは好き。
カントリーの影響を受けた超絶ジャズ・ギタリスト、レニー・ブルーはもっと好き。
いつかNAMMで観たジョニー・ハイランドはすさまじかったし、ロンドンで観たジェリー・ドナヒューには腰を抜かしたよ。
でも、ダメなんだ!カントリーは!
いつもこんなことを書いて…ゴメンね、ジョニーくん。
220出番の最後を締めくくったのはLSDのテーマ・ソング「Far East Cowboy」。
230_fecこのまま順調に活動していれば次の『Marshall GALA』に出てもらおうかと思っていたんだけど仕方ない。
0r4a0162発表の前にJohnnyくんから電話があって解散の話を聞いた時、正直ナゼか犬神サアカス團の時のような大きなショックはなかったんだよね。
バンドはなくなっても、Johnnyくんが作った曲と本人の声とギターが残っているんだから問題はないという感じの方が強かった。
きっとまたステキな音楽を作り続けてくれるだろうという期待の方が大きかったかも。
ただ思ったのは、願わくば同世代の若いミュージシャンとカッチリしたパーマネントなバンドを結成して欲しいということだった。
絶対にバンドで演って欲しい。
そしてもっと覚えやすいバンド名を付けてもらいたい。
「関東ギターエロス」の時に「Dokeyes(ドゥ―キーズ)って難しくて読めない!」と原畠さんがMCおっしゃっていたが、全くその通りだと思う。

260最後はボトルネックの情念がこもったソロで観る者を圧倒した。
さっき「このバンドいいね!」と言っていた若者はおそらくこの日初めて「ボトルネック・ギター」というのを目にしたのではなかろうか?

270残されたLSDの予定は…
 
1/16(木) 西川口Hearts
1/20(月) 下北沢Club Que
1/25(土) 神田THE SHOJIMARU
2/2 (日)  神田THE SHOJIMARU
2/19(水) 神田THE SHOJIMARU
 
となっている。
一度ご覧になっておくことをオススメします。
 
Luther Smoke Dokeyesの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

200_2がんばれJohnnyくん…Marshallと一緒にね!
 
そして「関東ギタ~」…「エロ~ス!」
原畠さん、またいいMarshallのバンドがいたら教えてくださいね!
赤羽も楽しみにしています。

280v 

200 
(一部敬称略 2019年11月29日 渋谷TSUTAYA O-WESTにて撮影)