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2015年6月25日 (木)

Marshallだより 2015 <前編>

先月、一年チョットぶりぐらいにMarshallに行ってきた。
最近の工場のようすを二本立てでお届けする。
<後編>はほとんど周辺の「エリアガイド」なんだから!

10一年チョットぐらいでは場内の様子がそう変わることもないだろう。
ところが、今回はコチラ側がいつもと大きく変わっていた。
私はかれこれ30回は工場を訪れているだろうか…今回は初めて家内を帯同したのだ。
もちろん家内はMarshallはおろか、イギリスに来るのも初めてだった。

15誰が呼んだか「Marshall Widow」…。
憧れの地(?)への初めての訪問とあって家内はとても感慨深そうにしていた。
それだけに慣れっこになっている私だったら絶対にシャッターを切らないようなモノにも興味津々。
色んなところを写真に収めていた。
私ならこんなところ絶対に撮らないもんね。工場の横っちょ。
でも、面倒がらずに何でも撮っておくべきですな、写真というものは。こういうどうでもいいところは記憶になくなっていて、後で写真で見るととても新鮮に映る。
…ということで、今回のレポートは家内が撮った写真満載でお送りさせて頂く。ちなみに普通のコンパクトカメラによる撮影だ。

16工場の前の道路、Denbigh Roadから望む正面玄関。
コレは変わらない。

20正面の回転扉の向かって右側に飾ってあるJimとユニオン・ジャック仕様のJVMのフル・スタック。Jimとユニオン・ジャックは、Marshallとは切っても切ることができない2大イメージだ。
NATALのキットにある「50 YEARS」はMarshallの50周年ではない。
NATALの創業は1965年。
つまり、今年はちょうど50周年の年に当たるのだ。
え、Marshallに比べて地味な「50周年だな」だって?
いいの、いいの、昨日レポートしたDOWNLOARDもそうだけど、いつもMarshall Blogに掲載しているように絶賛活動範囲拡大中だから!

30中に入る。
「Reception」と呼んでいる玄関ホール。私も初めてここに来た時は大いに感動したよ。

50この場所には昔、なが~い間JCM900のフル・スタックが2セット飾ってあった。

60v今はPrincess Royal、すわちAnne Elizabeth Alice Louise、つまりHer Royal Highness、わかりやすく言えばアン王女が2012年12月にご来場した際に除幕したJVMのフル・スタックが備え付けられている。
アン王女は今のエリザベス女王、エリザベス2世の長女ね。
このお方、乗馬が得意で、イギリスの代表として1976年のモントリオール・オリンピックに出場しているのだそうだ。

このあたりのことはコチラでレポートしたので未読の方はゼヒご覧頂きたい⇒【英王室アルバム】Her Royal Highnessがお見えになりました!

70タマには自分も一枚。
アタシャ仕事柄、年間10万回近くカメラのシャッターを切っているけど、驚くほど自分の写真がないんよ。特にMarshallの工場で撮った写真がない。
…というんで、いい機会だったので家内に撮ってもらっておいた。
へへへ、またマーブロ出ちゃった!
初めての方、コイツがMarshall Blog書いてるオッサンです。いつも勝手なこと書いてスミマセン!

80レセプションに飾ってあるNATALのドラム・キットとパーカッション。
NATALのカホン、バカ売れなんだって!

90チョーっと、これメッチャかっこよくね?
Marshallのシンボル・カラーのゴールドとブラック。
フロント・ヘッドにExtended Chequeのフレット・クロスが施してある。

100シェルはElephant Grainのカバリング!もう完全にMarshall!大二さんなんかヨロコビそうだ。
実にいいアイデア!

110ちなみにさっき外に向けて飾ってあったホワイトのキットのシェルは、白いLevantのカバリングで出来ている。

115正面の階段の向かって左側にはEDENがディスプレイされている。

120Jimや会社の業績を示す宝物棚。
ココは結構仲のアイテムが入れ替わる。

130こちらはよくMarshallロゴのついたアクセサリーが飾られていたが、今はMarshallが「Lifestyle」と呼んでいるヘッドホンやMP3機器が飾られている。
あ、本やMS-2も入ってるね。

140vまずはボスご夫妻にご挨拶…。
かつてJimの執務室だった、現在はメインの応接間として使用している部屋に入ると、アララ、うれしいことに!
テーブルの上に置いてあるじゃんよ!
真ん中、真ん中!
200
例のマー本
「Shigeが来るっていうんで咄嗟にテーブルの上に出しといたんじゃないの~?!」とボスに訊くと、「イヤイヤ、とても大事にしていて、アソコに置いておいて、いつでも来客が見れるようにしているんだよ」…とのこと。
うれしいです!
皆さん、チャンとあのページ見てくれてるかな?
210v
正面二階のミュージアム。

150パッとみたところでは変わっている雰囲気はない。

160オ!こんな風にしたんだ!いいじゃない。

170v反射して良く見えないけど、上のガラスケースの中には例の「#1」が飾られている。コレは前回通り。
注目して欲しいのはその下の黒いプラーク。

180vこれはコチラでレポートしたロンドンの西、HanwellのMarshall発祥の地にあるプラークのレプリカだ。実は今回コレの実物の写真を撮りにUxbridge Road(アクスブリッジ)に行きたかったのだが、どうにも時間が足りなくて断念した。
社長夫人のEllieの話しによれば、実物のプラークは結構高いところに取り付けてあって見にくいので、こちらの方がゼンゼンよろしいとのこと。
ちなみに、かなり脱線するけど、『Monty Python's Flying Circus』に道路を登山するコントがあったでしょ?
マーブロ愛読者ならご存知の方も多いのでは?と思うのだが、あの道路って実はUxbridge Roadなんだよね。コレ発見した時はメッチャうれしかった…いくつになってもこんなことやってます。
で、今は別のことに夢中になってるんだ~。<後編>でチョットだけ触れます。

このプラーク、そばで見ると案外デカくて重厚な雰囲気。ナンカ蒸気機関車に取り付けられていそうな…。
そういえば1959あたりは存在が何となく蒸気機関車みたいだもんね。

190コレはウチにあるレプリカ。ちっちぇ~!バッジになってるの。

195さっそく家内に工場を見せようとしたら、仲良しのGaryから「シッギ~(シゲのこと。彼らは「ゲ」という音を持っていない)」の呼び声。
レセプションへ降りると可愛い女の子がニコニコしながら私を迎えてくれるでないの!

M_img_1798 彼女はConnie。Garyの下のお嬢ちゃん。
チョット今、ビスケットに夢中になっちゃってるけど…。

230コレは50周年記念コンサートの時だから2012年の9月に撮ったもの。
「人ン家の子は育つのが早い」っていうけど、2年と8か月でこんなに立派なレディになっちゃった!
キャーイーな~。赤ちゃん大好き!

M_img_8097ConnieちゃんをダッコしているのがパパのGary。
かのZakkも赤ちゃんにはデレデレだ!
左はMarshall Blogの『Nick's Photo Gallery』でおなじみのNick Bowcott。

M_img_8100事務所のスタッフに家内を紹介した後、彼女にとって初の工場見学に出発!
ココがかなり家内制手工業ってことにきっと驚くぞ~。

240エレクトロニクス系のセクション。
パーツの供給機とかソルダー・バスとかの設備はなんら変わりがない。

245この写真の右側はコンデンサーやトランスのような大きなパーツを取り付ける部門だったが引っ越しをしたようだ。

250コレは昔から変わらないナァ。
飲み物だけじゃなくて、Marsバーのようなお菓子まで販売していることに家内はビックリしてた。見てると買っていく工員が結構いるよ。

260木材パーツを切り出すための工場で最も大きな機械もそのまま。

270キャビネットの強度を発揮する自慢のコム・ジョイントもちゃんとやってる…当たり前か。

280やはりカバリングの工程はファクトリー・ツアーの見どころのひとつ。

290金曜日なので少しスタッフも少な目だ。

3002555Xの生産も盛ん。
やはり二回目の世界的なヒットになることは間違いないようだ。

310キャビネットのコーナーにRを付ける工程。おなじみのオジちゃんたちが鮮やかな手つきで作業をこなしていく。

315今から10年チョット前、ここにはHandwiredの基板をつくる部隊があった。
Marshall社では70年代の初頭までポイント・トゥ・ポイントで基板を製作していたが、その後プリント基板に移行。
当然、手作りで基板を作る技術者が必要とされなくなった。
それから時代が下り、2004年にHandwiredシリーズの発売をアナウンスすると、それは想像をはるかに上回るヒットとなった。
そこまではよかったのだが、Marshallは、はたと困ってしまった。
ポイント・トゥ・ポイントで基板を製作できる技術者が足りないのだ。
そこでMarshallは、当時から工場に在籍している数少ない経験者に先生になってもらい、若い男女に古式ゆかしい基板の製造方法を仕込む作戦に打って出た。
キャシーという女性をリーダーに、若い男女が…そうだナァ30人近くはいたかナァ…はんだゴテを手に、黙々とシャシに顔を突っ込んで作業をしている姿はなかなかのものだった。
キャシーにも色々教わって、ずいぶんよくしてもらったっけナァ。

316前と変わったナァ…と感じるのは場内のデコレーション。

320こんなスナップ・ショットを貼りつけてみたり…

330商品に関するポスターを張ってみたり…

340v展示会で使用したディスプレイを並べたりしている。

350以前からやっていたことではあるが、その数が増えたような気がする。

360こんなにジミヘンがいる職場は他にそうないだろう。

380

380vコレは何かのパロディなのかナァ?
 ベース:低音を強調する設計になっとります。
 ドラムス:打たれるように設計されています。
 Marshall:11まで行っちゃいます。
ナゼかMarshallだけロゴ・サイン。「11」はもちろん『This Is Spinal Tap』から。スキだナァ。
ってんで、以前書いた『Spinal Tap』関連のマーブロの記事を探したんだけど、アレ消されちゃってるんだネェ。
またいつか書かせてね!

370

これは飾りではござらん。
重いものを持つ時のマジなマニュアルね。

390最終工程のライン。ここもそう変わらない。

400出荷を待つ完成品の倉庫。

410NATALもいっぱい!コレはカホンかな?

420パレットに積まれた荷物をラッピングする装置。下の丸い台がゆっくり回ってラップが巻かれていく。

4302555Xもジャンジャン作ってるよ~!

440日本では夏には発売になる感じ?

450カスタム・ショップのオリジナル・デザインは工場に行くたびにいつも楽しみにしているんだけど、今回あんまり目立ったものはなかった感じ。
その中で目に留まったのはコレ。
「HELP for HEROES(H4H)」というのは、2007年に設立された傷痍軍人のためのチャリティ団体。
2010年にはトゥイッケナムで慈善コンサートが開かれ、Roger Daltrey、Tom Jones、Robbie Williamsらが出演した。

460<前編>はこんなところかな…。

470つづく

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square ★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版:現在日本語版制作中!)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト