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2022年11月 7日 (月)

【I REMEMBER 令文】私の令文さん <前編>

 
「レイブン・オータニというギタリストはそんなにスゴイのか?!」
昔、スティーヴ・ヴァイやジョー・サトリアーニが来日した時、周囲のスタッフにそう尋ねたという。
私はこの話をとても誇らしく思うのだ。
 
大谷令文さんが亡くなった。
 
とても大きなショックだった。
一番最近令文さんにお会いしたのは、2019年の東京キネマ倶楽部での『GENKI SESSION』の時のことで、その時の令文さんは腰を痛めていて大変ツラそうにされていらっしゃった。
それでも楽屋で2人きりで以前のようにMarshallやマニアックなロックの話をして楽しかったことが思い出される。
そして、この春のある晩、突然令文さんからお電話を頂いた。
何ごとかと思って電話に出てみると、「DSL100Hってのはいいアンプだね~!でもツマミの数が多いんだよね~」と、いつもの調子だった。
イヤ、お声はキネマ倶楽部でお会いした時より断然お元気そうで、「ウッシー、今年はGENKI SESSIONをやるからさ、またカメラを持ってMarshall Blogの取材に来てよ!」とお誘い頂いた。
Marshall Blogを始めてからというもの、令文さんは私に会うたびに「毎日読んでるよ!」と励ましてくださり、「あの『旅のヤツ』もオモシロくて大好きなんだよね」と、今は『私の〇〇』として展開しているカテゴリーを高くご評価頂いていた。
それゆえ今年の『GENKI SESSION』を心待ちにしていたのだが、やがて「中止」の情報が耳に入って来た。
それどころか、その春の電話が令文さんとの最後のコンタクトになってしまった。
 
結果、最後に令文さんにご登場頂いたMarshall Blogの記事は2019年の『GENKI SESSION』となってしまった。
しかし、それまでに何度もご登場頂いていて、過去の記事をヒックリ返してみてビックリ…出るわ、出るわ!
私の記憶以上に多数回ご登場頂いていたことを知り、今更ながら恐懼の至りである。
そこで、Marshall Blogは生前の令文さんのご厚情に対する感謝の念を込めて、『I REMEMBER 令文』と銘打ち、私個人の思い出をからめた追悼特集を組むことにした。
まずは、現在のMarshall Blogに掲載されたすべての記事に私の思い出とリンクを添えて紹介する。
加えて、現在では閲覧できなくなっている2008年から2011年までの古いMarshall Blogの記事を加筆訂正し、写真を新しくプリントした上で再掲する。
今のMarshall Blogは先日10周年を迎えたが、これだけ長い間やって来て「記録媒体」としての機能が増して来た。
となれば、Marshall Blog以外に誰がコレをできるというのだ!?
こうすることによって不世出のロック・ギタリストの偉業の片鱗を後世に伝え、Marshall Blogを通じていつでも令文さんに会えるようにしておくのだ。
コレでいいのだ!
 
尚、本特集はご遺族の意志を受けて、令文さんの訃報から十分に間を空けての掲載となるように配慮したことを申し添えておく。
また、私が無案内であったり記憶が危うい個所については、正確さを期すために「大谷一門」の門下生のひとりであるギタリストの三宅庸介氏にご協力を賜った。
この場をお借りして厚く御礼申し上げる次第である。200v さて、思い返してみるに、私が令文さんとお近づきになったのはいつことであったか…。
初めて令文さんにお会いしたのは、2001年10月の「楽器フェア」の時に開催した『マーシャル祭り2』というイベントの打ち上げの時のことだった。
ギタリストの谷川史郎さんがお連れになったのだ。
しかし、この時は下り悪く他に避けられない問題が起こってしまい、本当にご挨拶だけで会話をすることができなかった。9matsuri当時はMarshall Blogを始める前で、ライブハウスに行くことも滅多になかったので、しばらくの間は令文さんと接する機会がなく、4年後、今は無き渋谷のBOXXで開催した『Marshall Nite vol.2』というイベントで再会することになった…と言っても、この時も特に会話を交わすことはなかった。
コレは当時Fuzzy Controlをプッシュするべく、所属レコード会社のビクターエンタテインメントが企画したイベントの第2回目で、その前の回はSHEENA & THE ROKKETSをヘッドライナーに迎え、他にDMBQを渋谷のタワー・レコードの地下のホールへお招きして開催された。
したがって、この2回目のイベントもビクターエンタテインメントから令文さんにご出演の依頼をした次第。
この時はFuzzy Controlがホスト・バンドになって、入れ代わり立ち代わりギタリストが入れ替わるという段取りで、令文さんは「Don't Believe the World」を取り上げていた。
ナゼこれを覚えているのかというと、ドラムスのSATOKOちゃんが「♪ドビリブ、ドビリブ」と口マネをしていたのが印象的だったから。
9mntその約1年後、2006年の4月に名古屋の伏見で開催された『Marshall Mania』というイベントで令文さんと御一緒する機会がまためぐって来た。
この時、楽屋でひとりでウォーミング・アップをされている令文さんをお見かけし、私から話しかけた。
「マーシャル祭りの打ち上げウンヌン…」、「Marshall Nite vol.2ウンヌン…」
令文さんは「ああ、あの時の!」みたいなリアクションで、多分、この時からお近づきになることができたような気がする。
この時の内容は、今のMarshall Blogに再掲していたが、内容をリニューアルして今回の追悼特集の中で再々掲する予定にしている。
802そうした経緯があり、2008年には中野サンプラザへ機材の写真を撮りにお邪魔したことがあったし…10v_2 Marshall Blogを始めた約1年後にはインタビューでMarshallについて語って頂いたりもした。
このインタビューも今回10年以上ぶりに公開する予定にしている。Img_0950_2続きはより個人的な思い出を綴った<後編>で…。
 
それでは現在のMarshall Blogで読むことができる令文さん関連の記事にその時の思い出を書き添えて時系列に沿って紹介していくことにする。
今のMarshall Blogが始まったのは2012年10月26日で、その2か月後にはご登場頂いている。
 

Strange Beautiful & Loud~Sound Experience 6
[2012年12月19日 三軒茶屋Grapefruit Moon]
三宅庸介さんのシリーズ企画『Sound Experience』。
コロナ以降開催から遠のいているのが残念。早期の復活を期待している。
この企画は三宅さんのチーム、Strange,Beautiful and Loudに対バンをひとつお招きしてダブルヘッドライナー・ショウの形式を採り、最後にジャム・セッションをするのがスタンダードな内容だ。
令文さんの場合はバンドではなく、三宅さんのバンドに個人で共演されるケースが多かった。
この三宅さんのうれしそうな顔!
 
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Meet You at Crawdaddy Club~Trio the Collagens
[2013年2月11日 新宿Crawdaddy Club]
一時期、令文さんはベースの佐藤健一さんとドラムスのロジャー高橋さんとで「Black Tiger」というトリオを組んでいらした。
「エビみたいやな…」なんてステージでよくやっていらしたが、そのトリオがいつの間にか終了し、ベースが小笠原義弘さんに入れ替わった格好で始まったのが「Trio the Collagens(トリオ・ザ・コラーゲンズ)」だった。
レパートリーの守備範囲が広く、オガンちゃんの歌で「21世紀の精神異常者」なんかも演っていたな。
でも私はコピーよりカッコいい彼らのオリジナル曲の方が好きだった。
 

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Trio the Collagens in Nagoya
[2013年8月6日 名古屋ell.SIZE]
DYNAGONとコラーゲンズのダブル・ヘッドライナーということで、カメラを持って名古屋まで足を伸ばしたこともあった。
この時のレポートは全てモノクロ写真を使用した。
スモークが濃すぎてカラーでは現像することができなかったのだ。
 
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100_2

 
Trio the Collagens~これでいいのだ これがいいのだ 2013~
[2013年8月9日 高円寺SHOWBOAT]
そのコラーゲンズのツアーの千秋楽。
後半でゲストに故原マサシさんが登場し、Thin Lizzyの「Black Rose」をプレイ。
大感動してしまった。
原さんはロンドンに在住している時、一緒にMarshallの工場へ行った仲。
この時は久しぶりの再会だった。
ボーカルズの藤本朗さんもゲストで参加し、X-Rayの曲を演奏した。
 
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300 

大谷一門会~ギターバカ一代<後編>
[2013年9月14日 秋葉原Club Goodman]
大谷一門会の発表会。
島紀史さんが参加していた山本征史さんのSTAND、三宅庸介さんのStrange,Beautiful and Loudがそれぞれ演奏し、後半で家元の令文さんがステージに上がって門下生とお手合わせする充実のプログラム。
コレも忘れられないライブのひとつ。
何が忘れられないって、ショウの内容は当然のこと、家元と一緒に演奏した時の三宅さんとノンちゃんのうれしそうな顔ったらなかった!
それと、異常なまでのスモークの濃さ。ナンだってあんなにモクモクにするかネェ?
さながら悪天候時の富士山頂での撮影のようだった…富士山登ったことないけど。
 

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390

Trio the Collagens~ゆく年来る年2013
[2013年12月6日 代々木Zher the Zooにて撮影]
この時は原さんが自己のトリオを率いて出演したダブル・ヘッドライナーの形式だった。
後半、原さんがコラーゲンズに加わるシーンもあって見応え満点なショウ。
令文さん、とっても原さんを可愛がっていらっしゃる感じだったナァ。
もう2人ともいないなんてとても信じられない。
 

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320 

Sound Experience 11
[2014年3月8日 三軒茶屋Grapefruit Moon]
「Sound Experience vol.6」に続いてのゲスト出演。
やっぱりこの時も令文さんは個人でのご参加だった。
JVMをお弾きになって、「1959みたいな音も出るんやね」と、とても気に入っていらした様子だった。
三宅さん、令文さんと一緒の時はいつも本当にうれしそうだ。
自分のバンドの時は絶対にこんなにニコニコしないからね。
でも令文さんも楽しそうだ!
 
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250_6 

ROUGH & DANGEROUS! ~ TRIO the COLLAGENSのライブ・アルバム
[2014年7月10日掲載]
TRIO the COLLAGENSがライブ・アルバム『ROUGH & DANGEROUS!』を発表。
タイトルはThin Lizzyのモジリだったんですな。
私が撮った写真をジャケット・デザインにご採用頂いてとてもうれしかった。
今でも頂いたサンプル盤は大事に保管してある。
マーブロの記事は一瞬ライブ・レポートと混同しているのかと思ったら、ライブ・レポート風にアルバムの収録曲を解説する…という内容になっている。
  
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20cd 

Trio the Collagens~Live Album Release tour 『Rough&Dangerous』君に逢いたい2014
[2014年7月26日 高円寺SHOWBOAT]
そのアルバムのレコ発ツアーの千秋楽。
たまたま出張でイギリスから来ていたMarshallの連中を連れて行った。
第2部では人気のシンガーも登場して、その演奏にMarshallの連中も大満足のようだった。
開演前に高円寺の駅の近くでしこたま飲んでネェ…時差ボケもあって帰りの車の中で大爆睡してやがんの。
しかし、この時もホントに素晴らしいショウだった。
 

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330 

GENKI SESSION~Summer of Love 2014
[2014年8月  東京キネマ倶楽部]
初めてお邪魔したのは2009年の8月、まだ恵比寿のリキッド・ルームで開催していた頃だった。
多分、令文さんからお誘いを頂戴したのだろう、5年ぶりに拝見した『GENKI SESSION』。
令文さんの気合の入った鬼気迫る演奏をタップリと堪能させて頂いた。
 

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130_2<後編>につづく

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200(一部敬称略)