SPORTS of HEART 2018~記者発表会
先週の火曜日(日本時間、水曜日)にMarshallが田川ヒロアキのCODEのデモンストレーション動画をfacebookをはじめとした本国のSNSに投稿したところ、世界中から驚くほどたくさんのアクセスを集め、facebook、Twitter、Instagramの合計動画アクセス数が昨日現在で27万回に及んだ。
ヒロアキくん自身も驚いていたが、当のMarshallの連中もこの反応は期待をはるかに上回るモノだったようでとても気をよくしていた。
今日の本題には直接関係のないことだが、冒頭に少しコレについて書かせて頂く。
動画は一番最初facebookに投稿された。
続いて、TwitterとInstagramにも投稿され、Instagramからのアクセスは2日も経たないウチに10万回に達した。
Twitterはイギリス、あるいはヨーロッパで人気がないということで、なるほど、さした反応は観察できなかった。
まず、Instagramの普及度に驚くよね。
私はど~~~~してもこのInstagramの魅力が理解できず、取り組み方に日夜苦しんでいるんだけど、時代の移り変わりの早さに辟易せざるを得ない。
付き合っている時間が一番長いということもあるが、facebookが一番シックリくるな。
それもそのはず、facebookって、もう若い人はほとんどいなくなってしまって、みんなInstagramへ引っ越ししちゃったっていうんじゃないの!…という話を聞いたのももうずいぶん前の話。
言い換えると、若者の間ではもう「facebookは年配向けのSNS」ってことになっているらしい。
コレが背景。
で、ヒロアキくんの動画がfacebookにアップされた途端、来るわ来るわ、世界からコメントが!
そのどれもが「ジェフ・ヒーリー」じゃん!って…。
そこへヒロアキくんの友人でもある、著名なある日本人ギタリストが反駁のコメントを投稿してくださった。
「なぜ比較なんてするんだ?彼は自分が満足できる方法で『音楽』をやっているだけじゃないか。彼は最高のナイスガイで素晴らしいギタリストなんだよ…JHのようにね」
私が快哉の声を上げたことは言うまでもないが、この後も「ジェフ・ヒーリーだ」のコメントが続いた。
くだらない…とは思ったがハラは立たなかったな…。ま、facebookってのは「自分が知っていること」を発表する場だと思っているから(私も時々やります)。
そんなことよりも、世界ベースで論争の対象になったことの方がうれしかったな。
ディベートの好きな欧米人がよく口にする「controversial(議論のよりがある)」というヤツだ。
それに「ジェフ・ヒーリー」って書き込んだ人は、絶対にあの動画を最後まで見てるに違いない…キヒヒヒ。そして、動画の閲覧回数が1回増える。
話題になるっていうのは得てしてこういうもんだ。
ところが!
途中からその「ジェフ・ヒーリー」というコメントが姿を消し、「Great!」だの「Amazing!」だの「Impressive!」だのいうコメントに変化していったのだ。
コレはやっぱり気持ちヨカッタね。
ヒロアキくんのギターや音楽が勝った…と思った。
そして、片やInstagram。
コチラにも多くのコメントが寄せられたんだけど、驚くことに「ジェフ・ヒーリー」に言及しているコメントがほとんどなかったのだ。
どういうことか…。
恐らくはジェフ・ヒーリーなど知らない若い層しかInstagramをやっていない…ということの表れなのではないか?
よくMarshall Blogで書いているけど、ロックだけでなくSNSも世代間で大きな溝があることをハッキリと悟った。
ついでだからもうチョット書かせてね。
近頃、若者の「パソコン離れ」ってのが進んでいるのだそうだ。
メールを使わず手紙に逆もどりしてるのかと思いきや、もちろんさにあらず。
若い人はパソコンでタイプするのがイヤなんだって。
ローマ字入力ができない子も多いらしい。
なぜか?
スマホのせいだそうだ。
あのスマホの画面をヒュッヒュッってやるヤツ、フリック入力っていうの?…アレじゃなきゃ文字も打てない子が増えて来てるんだって。
言い換えると、スマートホンさえあればナニも要らないんだって。
生活のすべてをスマートホンで済ませるのが若い人たちの理想なのだそうだ。
じゃ、新しい機種にはトイレでもつけてやれ。
売れるぞ~。
そうして世界デビューを果たした田川ヒロアキ。
2020年のオリンピック/パラリンピックをニラんだヒロアキくんの世界へ向けてのもうひとつの活動が始まった。
それは『SPORTS of HEART』。
「障害のある人もない人も みんなで一緒に楽しむスポーツと文化の祭典」だ。ヒロアキくんはこのイベントに過去3回参加していて、都度Marshall Blogにレポートを掲載してきた。
2015年の会場は代々木第一体育館。
もちろんステージにはMarshall。
ヘッドは愛用のVM210H。
キャビネットは1960と1936を組み合わせた「One Half」と呼ばれるセット。
翌2016年の会場も代々木第一体育館。
演奏しているのは全然同様「Seaが代」。
ヒロアキくんのオリジナル曲「Seascape」と「君が代」を合体させた大イベントのオープニングにピッタリのドラマチックな曲。
そして、去年から会場は屋外になった。
開催はいつも10月なのだが、この年は雨が降ってひどく寒かった。
しかし、超満員のお客さんの熱気で寒さを全く感じさせなかったな。
この時はゲスト・ギタリストが出演したのでJVM210Hのハーフ・スタックが2台用意された。
そして、オリンピック/パラリンピックを2年後に控えた今年。
「スポーツオブハート」の開催が決定。
前回に引き続いて東京と大分での開催だ。
昨日、その記者発表会が催されたのでお邪魔して来た。
そう、私は記者なんです。
エヘン!田川ヒロアキ永遠の名言ってのがあるでしょ?
「Now Marshall Blog is one of the mass media.(もはやMarshall Blogはひとつのメディアである)」
司会はWエンジンのえとう窓口。
この人、ホントに「窓口」さんっていう名前だったのか!聞き違いかと思ってた。
まずは「一般社団法人スポーツオブハート」の代表理事であり、車いすマラソンのメダリスト、廣道純。
さらに大分からは市長の佐藤樹一郎。
ヒロアキくんと楽屋が同じだったんだけど、ものすごく腰が低くて気さくな方だった。
同じ九州でも全然違うな…あ、誰と違うかはご想像にお任せします。
「Marshallはイギリスですか!」と興味深く私がお渡しした名刺をご覧になっていた。
ゲストで登場したのは…高橋尚子。
Marshall Blogもさすがに10年もやってるので、これまで様々なジャンルの方にご登場頂いてきた。でも、オリンピックの金メダリストは初めてかな?
Qちゃんの「陸上教室」はいつもものスゴイ人気だ。
そりゃそうでしょうね~。
May J.さんは、いつもトレーニング・ジムのトレッドミルで鍛えていて、大分で駅伝に参加されたそうだ。
奈々ちゃんと一緒に走ることになっていたが、スタートした途端、奈々ちゃんはサーっと先に走ってっちゃったんだって!
May J.さんは外で走るのとトレッドミルで走るのとは全然違うんでビックリしたとか。
そんな奈々ちゃんは今年の「ノーマライズ駅伝」では1等賞を狙うのだそうだ。
「ノーマライズ駅伝」というのは、アスリート、芸能人、小学生などで構成されたチームでタスキをつないくスポーツ・オブ・ハートのシンボル的プログラムのこと。
「ギターを持たずに立っているのが手持ち無沙汰だったので、いつもはステージでは持たない白杖を持ってきました。
今年でこのイベントへ出演させて頂くのは4年目になります。
1年目から、私の代表曲の「Seascape」という海をイメージした曲とやはりオリンピックなので「君が代 」の2曲をミックスして、スポーツオブハート特別バージョンとしてアレンジさせて頂いたバージョン…コレがけっこう好評頂いて、毎年演奏させて頂いています。(冒頭の「Seaが代」は私が勝手に言ってることです)
毎回、趣向をこらした演出を演出家の門田頼枚さんと考えていて、先程も『今年はどんなことをやろうか』と話をしていたところでした。
今年は更にスケールアップしてお届け出来るのではないかと思います。」
さらに…
「ギターを通じて色んなメッセージを発信しようと思います。
今は障害に対して明るい時代になってきたと思います。かつては『生涯にも負けずに』とか『ハンディを乗り越えて』とか、そういうことがクローズアップされて、特別視されていたようなところがあり、どうもそこに垣根を感じていたんですね。
でも当の本人、私は生まれながらに目が見えませんが、私達にとってはこれが普通なんです。それを工夫しながら生活したりすることはであっても、出来ないことをするために、無理に頑張っているワケではない。
当時はそれがなかな理解してもらえず、お互いにずれがありました、
こういったスポーツオブハートのようなイベントが出来たことでドンドン理解が進んで来て、すごくいい取組だと思います」
そして、こう結んだ。
「『ハンディを乗り越えて』とか、そういうことが要らないような時代が来て欲しいな…と思っている中で、いちギタリストとしてどのようなメッセージを発信して、それを皆さんに受け取って感じて頂きたい。
ギターを通じて色んなメッセージを発信しようと思っています。
そして、2020年のオリンピックへ向けて盛り上げて行けるよう、私も頑張っていきたいと思います」
Marshallと一緒に盛り上げてくださいまし!
ガ~っとヒロアキくんの言葉を記録するホンモノの記者さん。
スゲエ速さ!
続いて瞳ちゃん。
「奈々さんがお越しになると大分は爆発しませんか?」
爆発するでしょうね~。テレビで見るより元気だもんえ!
と、笑いを取っておきながら、初登場のこのイベントに託す思いを語った。
すごくいいデザインだと思わない?
「I love you」と「つなぐ」と「つながる」という手話をモチーフにした門秀彦さんの作品。
奈々ちゃんのリクエストでQちゃんの即席ランニング教室も!
長距離を走る時は真正面を見て走るのではなく、5m位先の地面を見るのがコツ。
そして、少し前傾姿勢を取ってやると足が前に出やすいのだそうだ。
苦しくなったらこの体勢を取って前に進み続ける。
私にはとてもできん。
その後、競技用車イスの体験コーナーが設けられ、佐藤市長が挑戦。
それこそ、チョット大丈夫ですか?!
この車輪を回す時、手袋をしていないと、いっぺんに手の皮がムケちゃうんだって!
スポーツオブハート今年の開催は…
大分会場 : 9月21~23日
東京会場 :10月13&14日
皆さんもゼヒお出かけくださ~い!
スポーツオブハートの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
田川ヒロアキの詳しい情報はコチラ⇒FretPiano
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★SPORTS of HEART 2016~田川ヒロアキ代々木第一体育館で「Seaが代」再演!
★SPORTS of HEART 2017の田川ヒロアキ
(一部敬称略 2018年4月25日 渋谷区ケアコミュニティ美竹の丘にて撮影)