曾我泰久 Special Birthday LIVE~Let's GO! GO! <前編>
恐らく…ここ数年、年が明けて一番最初にお会いして「明けましておめでとうございます」とご挨拶させて頂く回数が一番多かったミュージシャンは曾我さんになるだろう。
年末のニュー・イヤー・コンサートなんかに行っていれば話は別だが、ああいうのはもう身体がもたん。
新しい年が来て、挨拶回りなどをしていると、アッという間に三ケ日が終わり、皆さんが会社に戻り始めた頃にやってくるのがヤッチンのバースデイ・コンサートなワケ。
今年はもう完全にこのパターンで、スッカリ「明けましておめでとう」させて頂いたのは1月7日のこと。
55歳…ヤッチンは若いな~。
いつかMarshall Blogに書いたことがあったと思うけど、11月生まれの私とは3ヶ月違いで同じ学年。
しかも同じ東京生まれの東京育ち。
音楽好きのギター好き。
傘直しだの、チクロだの、万博だの、光化学スモッグだの…「同世代あるある話」で盛り上がってみたいところだけど、今のところそういったチャンスはまだない。もしそういう機会があったらしっかりとMarshall Blogでレポートしたいと思っている。
さて、今回のバースデイ・コンサートは『Special Birthday LIVE~Let's GO! GO! 』と銘打って、「55歳」の誕生日を記念すべく、ライブの様子がDVDに収められた。
それがコレ。
何と2枚組のゴージャス盤!
実はもっと早くこのレポートを掲載しようと思っていたんだけど、このDVDの発売のタイミングを待っていたのさ。
発売はもうすぐ。4月7日だ。
ヤッチンのオフィシャル・サイトとライブ会場にて販売される。
私はといえば、今回はこのDVDのジャケット用の写真を撮らせて頂きました。
ファンの皆さんは、発売となるまでの間、今日&明日のMarshall BlogでDVDへの期待を膨らまてドップリ「曾我浴」してくだされ!
大きい会場御用達のMarshall JVM410Hと1960A。
ヤッチンをバックアップするのは…
ギターに田川ヒロアキ。ヒロアキくんは同じくJVMの2チャンネル・モデル、JVM210Hと1960BV。
ベースは和佐田達彦。
和佐田さんはEDEN。
ヘッドはWTP-600。キャビネットはD410XSTが2台の強力な布陣。
ドラムはファンキー末吉。
ファンキーさんはMarshall系の機材をお使いになっていない…って思うでしょ?
ところがドッコイ~!
ファンキーさんのスマホはMarshall製なのだ。
コレ、スマホのケースにMarshallのロゴが付いている…なんてシロモノじゃないからね。
Marshallのスマートホンは「LONDON」というモデル名で、ファンキーさんは通信機器としてだけでなく、ステージでの音源再生などに活用して頂いている。
自分以外に日本でLONDONを持っている方に初めてお会いした。それがファンキーさんでうれしいわ!
LONDONの詳しい情報はコチラ⇒【Marshall Blog】LONDON ARRIVES IN TOKYO
「新年明けましておめでとうございました!本日めでたく55歳になりました~!年はじめの、一発目のライブ、思い切り楽しんでください!」…というヤッチンの挨拶の後…
ファンキーさんの疾駆するエイト・ビート!
「UP BEAT」でショウは幕を開けた。
いつもは後半で演奏する盛り上がり必死のナンバー。
それを最初に演っちゃうなんてヤッチンの気合いの入りようが窺い知れるというもの。
テンポも心なしかいつもより速いかな?
ものスゴいテンションの幕開け。
いつも明るく楽しいヤッチンのステージだけど、今日は尚一層その魅力が爆発しそうだ!
コレもいつもは後半に持って来て盛り上げを担当している曲。
ココでサックスの鍬田修一と…
キーボーズの野津永恒が加わる。
野津さんはヤッチンの事務所の後輩、sourcesからの参加。
あ、Marshall Blogではパート名を表す「ボーカル」と「キーボード」という言葉は常に「ボーカルズ」、「キーボーズ」と複数形で書き表しています。なんでかっつーと、それが普通の英語の用法だから。
曲はコレまたゴキゲンの「LETS'S GET TOGETHER」。
今回の会場となった日本橋の三井ホールは50歳のバースデイ・コンサートを開催した場所。
この舞台はそれ以来なのだそうだ。
アレ?私はあの時が「初ヤッチン」だったのかな?
その時のレポートもあるよ。
コチラをご覧あれ⇒曾我泰久Special LIVE! LIVE! LIVE! <前編>と<後編>
でも、あんまりジックリ見ないでね…Marshall Blogはまったく進歩していないから。
「改めまして明けましておめでとうございます!2018年はバースデイ・ライブから始まってうれしい限りです。
あわただしい年末年始を迎えました。今日のライブにはビデオ・カメラが入るのでとても気を遣いました。
そして、2kgのダイエットに成功しました!」
ヤッチン曰く「たなぼたダイエット」なんだって。
どういうことかと言うと…
「年末の28日と29日、何やら熱っぽかったんですが、『ショウ・マスト・ゴー・オン』でナニがあってもライブはこなそうとしていました。
そして、29日のライブが終わって、身体が火照ってると思い病院に行ったら見事インフルエンザに罹っていて、その結果、2kg体重が落ちてしまいました」
大丈夫です。
そういうのはすぐにチャンと体重が元に戻りますから。
それより我々のお年頃にムリは禁物です。
ちなみにレオ・セイヤーのヒット曲、『ショウ・マスト・ゴー・オン』は「ナニがなんでもショウを続けなくては!」という「根性物語」ではなく、「もうシンドくてショウを続けることはできないよ!」という「泣き」の歌ですから!
それをアメリカのスリー・ドッグ・ナイトが勝手に「ショウは続けなければならない!」と歌詞を変えて演ったもんだからレオは大層怒ったそうだ。
ま、そうはいかないこともよく存じ上げておりますが…。
テナー・サックスとキーボーズが加わっての4曲目は「One more kiss you!」。
ク~、和佐田さんのベース、タマらんわ。
音も最高。
でもね和佐田さんのスゴさが出るのはアップテンポの曲でのランニング・ベースなの。
前曲までとはガラリと変わった「メジャー・セブンス系大人のおしゃれサウンド」にファンの皆さんはウットリ。
そして、またしても雰囲気を変えたのはビート・ナンバー「お気楽にいこう!」。
「親しみやすいメロディの権化」のような曲だよね。
実に楽しい!
sourcesからのメンバーをさらに迎える。
加賀谷綾太郎と…
衛藤浩一!
いや~、相変わらずのすさまじいパワー…なんだけど、どうしたの衛藤さん?!
声が出ない!
出番を待っている間にノドがおかしくなっちゃったんだって!
フル・メンバーで伴奏を努める曲は当然「花のお江戸は華盛り」!
何たって今日はこの曲の地元「日本橋」だからね。
気合いの入りようがハンパじゃない!
バック陣は地道に演ってます。
衛藤さんが「ゴキゲ~ン!」と合いの手をいれたヤッチンのギター・ソロが炸裂!
「オイオイ、忘れ物~!」
まさに「台風一過」。
この後がやりにくい…
なんてことは全くなく、またしても紙袋をかぶった人がヤッチンへのバースデイ・プレゼントを携えてステージに現れた。
プレゼントは2枚のTシャツ。
しゃれたデザインにヤッチンもすぐにお気に召したよう。
もちろん紙袋のお方は野村義男。
となれば当然THE GOOD-BYEナンバーだ!
まずはストレート・アヘッドなドライビング・チューン「Midnight Train」。
ヒロアキくんは時計をハズして得意のスライド・ウォッチで応戦。
見ごたえ満点!
続いては「いいんじゃない?」。
コレは野村さんとヤッチンのON&OFFのレパートリー。
「夢のHong Kong」、「愛のHong Kong」ってどうして香港がこんなに崇め奉られているのかしらん。この時香港に何かあったの?
実際にこのパートのメロディが聴いてて実に気持ちいい。
この曲が収録されているアルバム『Revolution No.9』がリリースされた1989年当時って、まだ香港はイギリスだったんだよね。
ココで脱線。
「アメリカの第二の国歌」と言われている「Stardust」を作ったホーギー・カーマイケルにも「Hong Kong Blues」という曲があって、ジョージ・ハリスンがカバーしている。
チョット前に話題になった『ラ・ラ・ランド』ってミュージカル映画観た人いる?
あのジャズ・マニアの主人公が知り合ったばかりのガールフレンドを部屋に迎えるシーンがあったでしょ?
彼女は何も知らずにテーブルに組み合わさっているイスに座る。
すると主人公が「オイ、そのイスに座るな!それはホーギー・カーマイケルが座ったイスなんだぞ!」と言う。
こういうディテイルにこだわったエンターテインメントがスゴク好き。
この映画って大上段に構えて言えば、実は「アメリカ賛歌」なんだよね。「アメリカっていいだろう~?」っていう。(ま、私はそんな手には乗らんが…)
だから、「第二の国歌」を作ったホーギー・カーマイケルの名前を出したのではないか?…と。
この映画については、現在で連載している「私のホーチミン」と題したベトナムの紀行文の中で詳しく触れる予定。
まだまだ続くTHE GOOD-BYEコーナー。
お次は「浪漫幻夢(Romantic Game)」。
この曲のサビ…いいナァ~。スキ。
「衛藤浩一=秘密兵器」をめぐって衛藤さんの「アンタたちが勝手に言ってんじゃねーか!」で大笑いした後は…。
フザけてすぐにステージを降りようとする野村さんに向かって「この曲を演らないと帰れないでしょう!」…と「TAKE OFF」。
この曲から月を経て後半戦につながれる構成。
曾我泰久の詳しい情報はコチラ⇒【Soga21.com】
<後編>につづく