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2021年10月16日 (土)

ミュージック・ジャケット・ギャラリー ~ コミック・ジャケット・コレクション <vol.2>

 
この国においては絶滅寸前の状態にある洋楽のロックの魅力を「ジャケット」という側面からお伝えする正義のシリーズ。
その『コミック・ジャケット』特集の第2回目。
展示の2番目のセクションに移動します。Img_0236§2-a
ココはザッパものが入っていていい感じだぞ。

Img_0238
コレはそれこそモロにザッパが喜びそうなB級怪獣映画風イラスト!…と思ったらこの『Amazing Kathy Dalton』はザッパのDiscReetレーベルからのリリース。
プロモーションのためだったのだろう、実際このキャシー・ダルトンは1973年にニューヨークとボストンで2度ほどザッパのオープニング・アクトも務めた。
この人はロサンゼルスのGas Companyという「東京ガス株式会社」みたいな名前のフォーク・グループの出身。
知らんナァ。
このアルバムには「Cannibal Forest(食人の森)」なんて物騒なタイトルの曲も収録されていて、ジャケットの雰囲気にピッタリの内容が期待されるが、音源を聴いてみると、ところどころバフィ・セイント・マリーの歌い方を思わせるマジメでソフトな曲が並ぶ。
一体どこが「Amazing」なのかがサッパリわからない。
このアルバム、オリジナル盤はかなりレアで、状態が良いとかなり高い値段が付くらしい。

Img_0338裏面に記載されているクレジット。
完全に映画風の作りになっていて、通常「Musicians」とするところを「Co-starring(共演)」とシャレこんでいる。
この共演者達がタダモノではない。
「Lowell George、Paul Barrere、Bill Payne、Sam Clayton、Kenny Gradney、Richard Hayward」…要するにLittle Feat。
そうか、コレが「アメイジング」ということか!
ザッパがローウェルに「チョット、ウチの子の伴奏してやってくんない?」って頼んだのかね?
Little FeatだけなくAlso Starringとして「Van Dyke Parks」の名前も見えるし、Guest StarsのクレジットではThe Beach Boysの「Carl Wilson」の名前も確認できる。
まさにアメイジング!ってか?
ところが、演奏を聴くに、コレのどこがLittle Featなの?って感じなのよ。
残念ながら「Dixie Chicken」でもなければ「Time Loves a Hero」でもない、無味無臭のただの演奏がウマいバンドがバックを務めている…という感じ。
まさかLittle Featが演奏しているのにLittle Featらしくないのが「Amazing」ってワケでもあるまい?

Img_0339 「ケッ、エラそうに!オマエにLittle Featのナニがわかるんだ?」って?
オウ!1978年に中野サンプラザでホンモノを観たからよ。
まぁ、コレは行っておいて良かったコンサートのひとつだったわ。

70r4a0205 この『Amazing Kathy Dalton』というアルバムは、オープニングの「Lomg Gone Charlie, Hit & Run」という曲を「Boogie Bands & Night Stands」という曲に差し替え、タイトルもその1曲に差し替えて翌年にリリースし直された。
だから元の方は1年の短命だったということになる。
これがレア度を高めているのだろう。
しかし、ナンだってそんなことをしたんだろうね?
それも「アメイジング」だ!

7kd 
他の回の展示ではセカンド・アルバムの『Little Red Record』が出展されていたMatching Mole。
今回はそのファースト・アルバム。
『そっくりモグラ』という邦題だった。
モグラが相対しているからか…。
この「Matching Mole」というバンド名は、ご存知の方も多いだろうけど、ワイアットが在籍していたSoft Machineのフランス語訳「Machine Molle(マシーネ・モレ)」を英語っぽく読んで付けられているんだよね。
 
2匹のモグラが向かい合っている姿が実に愛らしい。
イラストはアラン・クラックネル(Alan Cracknell)という人。
内容も美しいことこの上ない。
息詰まるような「美」を湛えた「Sea Song」なんかにしてもそうだが、ロバート・ワイアットには他の人が決して到達することのできない美的音感覚が備わっていると思う。
ドラミングも素晴らしいが、そういうタイプの音楽こそ彼の持ち味であり、静謐な中に途轍もないパワーを感じてしまう。
これが音楽のすごさというヤツであろう。(でも、退屈な作品は退屈よ)
静かな曲だけではなくこのアルバムの「Part of the Dance」のようなブッ壊れる寸前のようなインスト・ナンバーも実に魅力的だ。
怪我をする前のワイアットのドラミングは実に緻密でテクニカルだった。
もうひとつ、このMatching Moleの魅力はその諧謔精神だ。
グループ名からしてイカしてるもんね。
1曲目の「O Caroline」はThe Beach Boysの「Caloline No」のパロディ?
メッチャいい曲だよね。
「Signed Curtain」の歌詞なんかこんな具合…。
「♪これがイチバ~ン/これがイチバ~ン/これがサビ~、ここが多分大サビってヤツ/そして次のパートへ~… / これがニバ~ン/これがニバ~ン/これがサビ~、ここが多分大サビってヤツ~/そして他のキーへ転調~…」
こんな調子なのである。
こうしたいいバンドが短命に終わったのは残念至極である。
『Little Red Record』のジャケットもシリアスさとユーモアを交えた傑作だった。

Img_0340 
ここでザッパ。
あ~、ホッとするわ~。
家に帰って来た感じ?
契約をめぐってモメにモメた結果、ワーナー・ブラザーズが勝手にリリースしてしまった3部作の一角が『Orchestral Favorites』。
イラストはゲイリー・パンタ―(Gary Panter)。
ゲイリーはザッパのアートディレクターであったカル・シェンケル(Cal Schenkel)の影響を受けていることを明らかにしている。

Img_0341モメた3作のウチの残りの2作、『Studio Tan』と『Sleep Dirt』もパンターの作品だ。

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Sdtこのレッチリのデビュー・アルバムもパンターの作品。

Chcp  
次…。
このユニークなイラストはドナルド・ローラー・ウィルソン(Donald Roller Wilson)によるもの。
チンパンジーや犬や猫にアンティークな衣装をまとまわせて描く作風がトレードマーク。
この『Them or Us』の犬は全然まともな部類に入るだろう。
他の作品を見ると…結構ヤバイ感じ。
この人の作品はニューヨークやシカゴ、サンフランシスコ等の美術館にも展示されており、アーカンソー大学で教鞭をとったこともあるそうだ。
ま、誰もやらないことをやっているのだけは確かだ。
ザッパの作品では他に『Boules Conducts Zappa : The Perfect Stranger』、『Francesco Zappa』なども手掛けている。
どれも犬系でおとなし目のタッチだ。
大好きなザッパの作品なんだけど、どうもこのアルバムは苦手であんまり聴かなかったナ。
ナンカおもしろくないんだよね。
タイトル・ロゴがチョットヒプノシスっぽいような気もするが、このアルバムのグラフィック・デザインはガブリエラ・ラウムバーガー(って読むのが近いのかな?Gabrielle Raumberger)というアメリカのデザイナーの仕事。Img_0342この人はAerosmithの『Pump』のデザインも手掛けている。Pp  
もうひとつ展示されていたザッパのアルバムは『The Man From Utopia』。
「Chop a line now!」と始まる1曲目の「Cocaine Decision」は名曲だけど、コレもあまり聴かない作品だナァ。
ザッパの小品集ってとこかしらん?
「The Dangerous Kitchen」や「The Jazz Discharge Party Hats」あたりのしゃべるギターはスティーヴ・ヴァイのファンにはタマラナイんじゃないの?
国内盤を買いそびれてしまって、大阪に住んでいた時に神戸の中古レコード屋でゲットした。
あの頃…35年ぐらい前かな?…ちょっとしたザッパ・ブームみたいになっていて、国内盤なんかは東京で結構高い値段が付いていた。
その点、関西ではそれほどでもなくて、京都や神戸でいくらか安く買い込むことができた。
以前、マーブロでZappaの『Filmore』のオリジナル盤をヨボヨボのお婆さんが店番をしている京都の民家のような中古レコード屋さんで1,000円でゲットしたことを書いたが、その記事をご覧になった三宅庸介さんが連絡してきてくれた。
ナントその店をご存じだったのである。ビックリしたね。
 
ジャケットのマッチョなザッパはイタリアのコミック「RanXerox」のパロディ。
見ての通りザッパがスゴイ形相で蚊を叩き落としている。
海外にもハエたたきがあるんだネェ。
ちなみに「ハエ叩き」を英語で「Flapper」というそうです。
イギリスでは「Swatter」…でもイギリスには蚊はいないそうです。
あ、セミもいないのかな?
以前リバプールの人に「夏になると木にくっついてギャー!って騒ぐ虫はナンていう名前だっけ?」と尋ねられたことがあった。
「Cicada(シケイダ)」といいます。
 
これは1982年、このアルバムがリリースされる前の年のミラノの近くで開かれた野外コンサートでの出来事をイラストにしている。
演奏中にものスゴイ数の蚊がステージに紛れこんできて演奏しづらかった…の図。
つまり実話。
『You Can't Do That on Stage Anymore vol.1』に収録されている「Zomby Woof」がこの時の同じ場所での2日後の演奏。
蚊のことはどうでも、この『Zomby Woof』の演奏はすさまじいのひとことに尽きる!

Img_0343 
さて、ココは今回のハイライト…かな?
もうこのパートが書きたくてウズウズしていたのです。
 
まずはビートたけしから。
下は昭和55年(1980年)に日比谷野音の楽屋でツービートにサインしてもらった色紙。
同時に『わっ毒ガスだ!』という本にもサインをしてもらったんだけど、アレはどっか行っちゃったナァ。
この頃からオールナイトニッポンで活躍している頃のたけしが好きだった。
オモシロかったもんね~。
その頃の好きなネタの中にこういう小噺があった。
下品なヤツね。
 
ある罪人が死んで、地獄に落ちてエンマ大王から有罪の判決を受ける。
そして、鬼から「自分の好きな地獄を選べ」と言われる。
いくつかの選択肢があって…
まずは針の山…コレはいかにも痛そうなのでパス。
火炎地獄…コレは熱くてツラそうなのでパス。
血の池地獄…コレも気持ち悪いのでパス。
更にもうひとつの地獄を見ると、ウ〇コの池から罪人が顔を出してコーヒーを飲んでいる。
すると罪人は「コレが一番ラクそうだ」ということでこの「ウ〇コ池地獄」を選ぶ。
服を脱いでウ〇コの池に身を沈め、顔だけ出してコーヒーを飲んでいると、鬼がやって来てこう言った。
「ハイ、休憩終わり!みんな頭のテッペンまで潜って~!」
 
こんなような噺。
いいですか~、コレ覚えておいてくださいよ~。
70r4a0210話はMJGに戻って…
次は「イギリスのChicago」とも称されるブラス・ロックの雄、IF。
「ジャズ・ロック」という切り口でも取り上げられることも多いバンド。
それもそのハズ、初代ギタリストだったTerry Smithはギンギンのビ・バッパーだった。
ビッグ・バンドと共演した『Fall Out』ではとてつもなく骨太なギターを聴かせてくれたし、『Terry Smith with the Tony Lee Trio』も渋めのスタンダードをプレイした好盤で、双方今でも時々聴いている私の愛聴盤なのだ。
でも、彼が参加していた頃のIFの最初の2枚はどうにも退屈で私は苦手。

Terry1

Terry2 
で、下の『Tea Break Over - Back on Your 'Eads』は1975年発表のIFの8枚目にして最後のアルバム。
前述のギタリスト、Terry Smithはもう参加していない。
この前年に発表したのアルバム『Not Just another Bunch of Pretty Faces』からジェフ・ホワイトホーン(Geoff Whitehorn)に交代しているからだ。

さて、このアルバムのタイトルにある「'Eads」というのは「Heads」、つまり「頭」のこと。
で、ジャケットはIFのメンバーが風呂みたいなモノに使ってお茶を飲んでるところ。
ネズミがいて、鼻を洗濯ばさみでつまんでいるのが気になるでしょ?
 
ココでもうひとつアメリカのジョークを披露させて頂く。
よくある「Good news and bad news」というパターン。
 
ある男が死んで3つのドアがある部屋で悪魔に会った。
悪魔が言うには…
「今日は良いニュースと悪いニュースがあるぞ。
まず、悪いニュースは、この後オマエは未来永劫この3つのドアの中のひとつで過ごさねばならないこと。
一度決めたらもうそこから出ることはできない…いいか?

良いニュースは、ドアを決める前にオマエはそのドアの中を見ることができる…ということじゃ。
早速男は第一のドアを開けてみた。
すると部屋の中は人でイッパイで、みんなコンクリートの床の上に頭を接して逆立ちしていた。

コレはメッチャ頭がシンドそうだ…と男は考えた。
次に2番目のドアを開けて中を覗くと、やはり中は逆さになった人でイッパイになっていたが、床が木で出来ていた。
コレはさっきよりは大分マシだな。
でも最後のドアを見てみないとイカン…と男は考えた。

そして、男は最後のドアを開けてみた。
すると今度も中は人でイッパイだったが、今度はみんな排泄物の水槽の中に腰まで浸かり、コーヒーをすすっていた。
「コレだ!3つのウチだったらコレがいい!」
男はそう言って水槽の中に歩いて行き、悪魔がドアを閉めている時に飲み物を注文した。
何分かするとまたドアが開いて悪魔が顔を出してこう言った。
「ハイ、休憩終わり!逆さになって~!」

この最後の悪魔のセリフ、つまり落語で言う「サゲ」が『Coffee break' over, back on your hads!』という一種の決まり文句になっているのだそうだ。
『大山詣り』の「お怪我なくてよかった」とか、『火焔太鼓』の「半鐘はおよしよ、オジャンになるから」みたいなもんね。
もう一度このアルバムのデザインをチェックすると…『Tea Break Over - Back on Your 'Eads』という吹き出しのセリフの主は悪魔だったというワケ。
そして、IFはイギリスのバンドだから「Coffee break」ではなくて「Tea break」になっているのね。
だからイラストもコーヒー・カップではなくてティー・カップが描かれている。
「'Eads」と「H」を落としているのもイギリス流。
例えばコックニーの人たちは「h」を発音しない。
反対に「h」を「ヘイチ」なんて発音する人もいるな。
ネズミが洗濯ばさみで鼻をツマんでいる理由もコレでわかったでしょ?
コレは風呂ではありませんでした。Img_0344ジャケットをヒックリ返して見ると…悪魔の言いつけ通り、みんな逆さになってる。
休憩が終わったから。
欧米の人がコレを見ると「ジャンジャン!」というワケね。
私はこういう話がタマらなく大好きなのです。

7bifこのアルバムのジャケットのデザインを担当したのはThe Rolling Stonesのベロマークを考案したジョン・パスケ。

7rsjp
それにしてもショックだったのはたけしの小噺がパクリだったこと。
まぁ、日本のお笑いネタは古来、欧米からの移植が多かったからね。
ヒゲダンスのグルーチョ・マルクスのようにクレイジーとかドリフがやっていたことの多くが欧米の喜劇の借用だ。
マルクス兄弟の他にも。お手本はビング・クロスビーとボブ・ホープの「珍道中シリーズ」とかディーン・マーチンとジェリー・ルイスの「底抜けシリーズ」とかいいモノが沢山あった。

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Gm

もうコレは何回もMarshall Blogに書いていることは自分でもよくわかっているんだけど、マルクス兄弟が出てきたら書いとかないと…というのは、Queenの『オペラ座の夜』と『華麗なるレース』のタイトルはマルクス兄弟の『A Night at the Opera』と『A Day at the Races』から拝借しているということね。
マルクス兄弟の映画なんて観てみるといいですよ。
メチャクチャ面白いから。
Q1

Q2

そういえば、拝借したのはお笑いのネタだけでなく、昔は音楽も欧米のネタを盛んに取り入れていた。
先日フト気が付いたのは「スーダラ節」。
イントロにバーンスタインのミュージカル『Wonderful Town』の中の「Pass the Football」という曲のメロディがそのまま使われているではないの!
それに「One Hundred Easy Ways」という曲の「♪A sure sure sure way to lose a man」という箇所の「sure, sure, sure (シューア、シューア、シューア)」と歌う所はいかにも「スーダラ節」の「♪スースースーダラダッタ」を思わせる。
「スーダラ節」を作った青島幸男と萩原哲晶はバーンスタインを聴いて勉強したことは間違いないだろう。
何しろこのミュージカルは日本未公開だったのだから余計に都合が良かったハズだ。
でもね、こうして昔は「すごく良いモノ」をマネしていたからまだ「良いモノ」を作ることができた。
今は映画も音楽ももう完全に迷走状態だ。
出がらしから美味しいお茶を淹れることは絶対に不可能なのよ。
  
バーンスタインといえば金科玉条に『ウエストサイド物語』だけど、この『Wonderful Town』やオペレッタの『Candide』なんかか本当に名曲揃いで皆さんにもゼヒ聴いてもらいた…くない。
ひとり占めにしておきたい!…という気持ちの方が強いナ。
こんなに素晴らしい音楽は人から教わって楽しむもんじゃありませんよ。
時間と金をタップリかけて自分で探すがよい!

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7wft  
調べてみると1987年の発売だったというから、もう34年も前のことになるのか…。
『スーパーショウ』というビデオが出て、レンタルビデオ店へ借りに行ったことがあった。
当時は昔のLed Zeppelinの姿が収録されていることで話題になっていたようであったが、私は動くローランド・カークが見たかったのだ。
バート・バカラックの「I Say a Littler Prayer」にショパンの「英雄ポロネーズ」を混ぜたような演奏でヤケクソにカッコよかったが、他の内容は全くと言っていいほど覚えてない。
このコンサートが収録されたのが1969年3月25&26日で、『Supershow The Last Great Sixties Musical Event』というタイトル通り、60年代の最後を飾る豪華イベントだった。
何しろ出演者が。CREAMの解散から4ヶ月後のエリック・クラプトン(だから1959のフル・スタックがズラリ!)やジャック・ブルース、デビュー2ヶ月後のLED ZEPPELIN、ジョン・ハイズマンのColosseum、スティーヴン・スティルス、バディ・マイルス、バディ・ガイ、ナゼかMJQまで出演している。

7ssv ステージの模様はロンドンにあった工場跡に少数の観客を迎えてTV番組用にで撮影された。
そして、その映像は『SUPERSHOW』として映画化され、同じ年の11月にロンドンはウォータールー橋の北詰にある「ライセウム劇場(Lyceum Theatre)」で公開されたという。
下がそのライセウム劇場。
Led Zeppelinはココでコンサートを開いたこともあるのよ。

7img_7661それよりもライセウム劇場はボブ・マーリーの『Live!』が収録されたことでよく知られている…ハズ。
私がレゲエを聴くことはまずあり得ないが、ロンドンへ行くと当時のレゲエのムーブメントがいかにスゴかったかを窺い知ることができる…といつも思う。

Bobそして、本題。
Juicy Lucyの1971年の『Get a Whiff a This』。
コミック・ジャケットの王道を往くようなデザイン。
タイトルは「コレ、クッサ~!」みたいな意味なのかしらん?
Juicy Lucyは解散したアメリカのThe Misunderstoodというバンドのグレン・ロス・キャンベルという人やBluesbreakersのサックス、クリス・マーサーらが中心になって結成されたバンド。
「グレン・キャンベル」といってもあのOvationからシグネチャー・モデルを出していた歌手のグレン・キャンベルではありませんよ。
こっちの「グレン・キャンベル」はスティール・ギター弾き。
結成は1969年。
つまり、上の「Supershow」に出演して意気投合した連中で組んだバンドなのだ。
コレが言いたくて『Supershow』のビデオを担ぎ出したのです。
Juicy Lucyは、デビュー・アルバムに収録したボ・ディドリーの「Who Do Ya Love」が全英チャートの20位となり大きな注目を浴びた。
そして、ポール・ウィリアムスとミッキー・ムーディが参加し、セカンドアルバム『Lie Back and Enjoy it』をリリース。
そのアルバムでザッパの「Willie the Pimp」を演ってる。
そして、更なるメンバー・チェンジを経て発表したのがこの3枚目。
1曲目の「Mr. Skin」ってのはSpiritのランディ・カルフォルニアの曲。
また、オールマンの「Midnight Rider」なんかも取り上げている。

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「I'm Old Fashioned」じゃない方の「ポール・ウィリアムス」というと、我々の世代だと「Tempestやアラン・ホールズワースのバンドのシンガー」ということになるのが普通でしょう。
この人、ズート・マネーのベース/ボーカルズだったのよ。
ズート・マネーというのはブリティッシュ・ロックの歴史を勉強すると必ず出て来るシンガー/キーボード・プレイヤーで、ジミ・ヘンドリックスがロンドンに到着した日、チャス・チャンドラーに連れられて最初行った場所がズート・マネーの家だったっていうんだよね。
この辺りのことはココに書いておいたので興味がある方はどうぞ!➡【イギリス-ロック名所めぐり】vol. 58 ~ジミ・ヘンドリックスのロンドン <vol.1>

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このバンドでのこの人の歌はスゴクいいね。
で、ご参考…。
ポール・ウィリアムスはこのアルバムがリリースされたのと同じ1971年にエインズリー・ダンバーのソロ・アルバム『Blue Whale』でザッパの「Willie the Pimp」を歌っている。
そして前述した通り、Juicy Lucyはその前年にリリースした『Lie Back and Enjoy It』でこの曲を取り上げている。
だからポール・ウィリアムスは違うバンドで2回「Willie the Pimp」をレコーディングしているというワケ。
歌い方は両方ともオリジナルのキャプテン・ビーフハートのマネっこ。
エインズリー・ダンバーはザッパのところのドラマーだし、一体誰が選曲したんだろう?

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グレン・キャンベルのスライド・ギターが効いていて、やっぱりスゴくいいバンドだな。
裏ジャケはこんな感じ。
吹き出しの中はクレジット。
表のイラストとどういうつながりになっているんだろう?

Jl2
ちなみに…「ジューシー・ルーシー」というのは、チーズが中に入ったハンバーグを挟んだハンバーガーのことだそうです。
最近はこういうモノを食べたいとあんまり思わなくなって来たナァ。

Jlb_2フランク・マリノはカナダ人。
カナダのギター・ヒーローといえば、まずはこのフランク・マリノとパット・トラヴァースか?
Mahogany Rushではなく、1981年のFrank Marinoソロ名義のアルバム『The Power of Rock and Roll』。
映画『バック・トゥ・ザ・フーチュア』の冒頭のシーンのようなイラストはボブ・グロスマンという人の作品。
この人の作品は、TIMEやNewsweek、Esquireといったメジャーな出版物の表紙を500回以上飾っている。
まさにアメリカを代表するイラストレーターのひとりがグロスマン。

アルバムに収録されている音楽はというと…。
1981年…この手のロック、すなわち前時代的なハード・ロックの最後の時代か。
この頃まではこういう音楽を「ロック」と呼んでいた。
タイトルの通り「パワー」みなぎるロック。
まさにジャケットのイラスト通りの音楽がこのアルバムに詰め込まれている。
お国柄なのか、私の先入観なのか、このアルバムを聴いた瞬間に何となくBTOを連想してしまった。
ロックという音楽は、この後急速に一般大衆の間に入り込んだと同時にオリジナリティとパワーを失って現在に至っている…と思っているのは60と70年代の洋楽で育ったガンコな年寄りだけか?
  
先日三宅庸介さんと話していてビックリしたんだけど、このフランク・マリノって1954年の生まれで、あのライブ盤を出した時ってまだ24歳だったっていうんだよね。
勉強しないでギターばっかり弾いていたんだろうナァ…あ、私もだわ。
それでこの違い!
Img_0346フランク・マリノは高校の時に後楽園ホールに観に行った。
ギターの調子が悪いとか言って、開演が40分ぐらい遅れたんだよね。
上演中、私が投げた紙テープが彼の肩に当たっちゃって「ギロッ」ってにらまれたことは以前にもどこかに書いた。
コワかった。
そうえば紙テープって全く見かけなくなったな。
今はコンサートでの使用が禁止されているのかな?
我々世代にはとにかくMahogany Rushのライブ盤が人気で、ジミヘン・フォロワーということよりも、「スッゲェ~速弾き!」ということに耳を奪われたものだった。
「Purple Haze」を演っている…と言うこと以外には特段ジミヘンの影響がどうの…なんてことはわからなかったわ。
『California Jam』ってテレビで放映したんだっけ?
それでフランク・マリノを観た記憶は一切ないんだけど、「ギター・ソロの中でアームダウンをした時にコンサート会場の上空を飛んでいるセスナ機が会場に向かって落ちて来る演出は実にスリリングだった」なんてライブ・レポートだったかライブ盤のライナー・ノーツだっかを読んで興奮したものだった。70r4a0206 
案外ありそうでないのがこの手の浮世絵調のデザイン。
ELPのベスト盤。
このデザインが気に入ってジャケ買いした。
収録されているのは、どれも昔よく聴いた曲なのでレコード盤には針を降ろしたことが一度もない。
ジャケットのデザインを制作したのは右下に「リチヤド・エバンズ」と署名がある通り、イギリスのRichard Evansという人。
何となく「やっつけ仕事」のような感じがしないでもないが、実は結構凝っている。
開け放した窓から海と富士山が見えていて、手前には三味線。
女性はどこかの宿場の「飯盛り女」なのかしら?…でも、コレは品川宿ではなさそうだな。
立ってファースト・アルバムを持っている真ん中の女性、左手で袖をピラリと持ち上げているでしょう?
持ち上げた袂には「鳳凰」が描かれていて、それを男性に見せながら「アチキの袖と同じでありんす」と言っているところ。
ウソ、「アチキ」とか「ありんす」という廓言葉は地方出身者の遊女の訛りを隠すための吉原の工夫であって、宿場の飯盛り女がこうした言葉を使うことはなかった。
残念なのは、この女性…土足なんだよ。
下駄を履いたままなの。
コレはね、まさにイギリス人の感覚なんだよね。
実際に靴のままこの事務所に入って来てしまったイギリス人の女性がいたんですわ。
それと、障子の枠がおかしなことになっているのがオモシロい。Img_0347リチヤド・エバンズの署名の下にある落款。
ね、「ELP」になってるんだよ。
ココは「エバンス」じゃなきゃおかしい。
でも、こういう細かい仕掛けは楽しいね。7re コレは私が高校生の時に南青山の洋書屋まで行って買ったヒプノシスの図録。
あまりに繰り返し見たのでもうボッロボロになってる。
他にもヒプノシスの本がいくつか出ているけど、コレが一番好き。
上梓されたのが、Pink Floydが『Animals』をリリースする前ぐらいの時期で、ヒプノシスがまだクリエイティブな仕事をしていた頃だったから。
いや、まだロックがクリエイティブな時代に上梓されたから…と言った方が適当か?7war この本のヒプノシスのスタッフ紹介のページに目をやると…リチヤド・エバンズが出てるでないの~!
そう、この人、ストーム・ソーガソンやオウブリー・パウエルと一緒に仕事をしていたのです。7re2va そうして手掛けた多数のレコード・ジャケットだけでなく、この人、その前はナイツブリッジ(ハロッズがあるところ)に「Daisy Roots Shoes」という靴屋を開き、オリジナル・デザインのブーツを販売していた。
そのブーツはエルトン・ジョン、ジョージ・ハリソン、ロキシー・ミュージック、ロリー・ギャラガーなどに愛用されたのだそうだ。

Reb 裏ジャケも気に入ってる。
このベスト盤、「Tarkus」からの選曲がないんだよね。
裏ジャケットは世界の人々がELPのアルバムを手渡しでリレーするというコンセプト。
バックは渡し手にまつわる風景があしらわれている。
そのひとつひとつのシーンで収録曲を提示していくという趣向。
1曲目は「Hoedown」で、表からの続きで、緑の着物を来たオジサンが色黒の人に『Trilogy』を手渡す。
すると2曲目の「Lucky Man」の舞台は南国で、その色黒の人がファースト・アルバムをネイティブ・アメリカンに手渡す…というアイデアね。
ハイ、ココでエヴァンスがひとつ仕掛けをしていると思われるのが最後のところ。
砂漠で『Brain Salad Suegery』を手渡されているのはスーツを来た紳士。
つまりイギリス人のこと。何しろ「背広」の語源を持つ国だから。
このシーンの曲は「Jerusarem」…ポイントはココです。
そして、最後の収録曲の「Peter Gunn」ではテムズ川の向こうに見えるウエストミンスター、タワーブリッジ、セントポール寺院をバックに最初の日本人に「In Concert」が渡される。
コレで世界一周(一部、宇宙)。
ナゼ、イギリス紳士が出て来た場面の曲が「Jerusalem」なのか…?

Img_0348ご存知の通り、「Jerusalem」はELPのオリジナル曲ではない。
18世紀イギリスの詩人、ウィリアム・ブレイクの詩に、サー・チャールズ・ヒューバート・パリーという人が曲を付けたのが1916年。
第一次世界大戦中にイギリス国民の愛国心を高揚させようとこの曲を浸透させたためにイギリス人なら誰もが歌える「第二の国歌」と言われるようになった。
それぐらいイギリス人に密接した曲なのだ。
「オマエが第二の国家だぁ~?」
そこで物言いを付けたのがエルガーの「威風堂々」の中の「Land of Hope and Glory」。
何かというとやたらとこの曲を演奏し、歌いたがるのもイギリス人。
我こそは「第二の国家じゃい!」と「Jerusalem」の独断に待ったをかけた。
アメリカの「第二の国歌」はホーギー・カーマイケルの「Stardust」と相場がキマっているが、イギリスの場合は厄介なのよ…。
果たしてこのイギリスの「第二の国歌」論争の結末はいかに!?(ホントはそんな論争はありませんからね。私がオモシロがって勝手に騒いでいるだけです)
で、実際に数人のイギリス人に訊いてみた。
私としては「エルガーの勝ち」と読んでいたのだが、結論としては「Jerusalem」の方が優勢だった!ハッキリしてるのは…もう若い人は両方とも歌わないってよ。
 
結果…毎年夏に開催されるイギリスのクラシック音楽の大イベント「Proms」や年末のニュー・イヤー・コンサートなんかでは「Jerusalem」、「Land of Hope and Glory」そしてイギリス国歌の「God Save the Queen」の3曲を演奏いて公平を期しているとか。
下は「Proms」開催中のロイヤル・アルバート・ホール。

7img_0595_2 この項の最後に…。
このベスト・アルバムの最後にも収録されている「Peter Gunn」についてひとつ。
ELPのバージョンって、ヘンリー・マンシーニのオリジナル・リフと音がひとつ違うんだよね。
コレが昔から気になっていた。
オリジナルの方は管楽器が入るからか、キーが「F」。
一方、ELPバージョンのキーが「E」なのでこっちに合わせて言うと、フレーズの最後の音が「G」なのね。
でも、オリジナルは「Ab」なの。
これだけでずいぶんリフの雰囲気が変わってELPの方はロックっぽく聞える。
どちらをカッコいいと思うかはアナタ次第です。
 
2010年、私はEmerson, Lake & Palmerをロンドンで観ましてね。
このチームはもうカール・パーマーしか残っていないので、とても貴重な経験をしたと思ている。
Marshallのスタッフとして会場に入ったので、楽屋エリアへの出入りが自由だった。
楽屋のキャビンから目と鼻の先にあるステージまで、仲が悪そうに3人別々のカートに乗って出て行った様子が忘れられない。7img_0114さてさて、今度はロジャー・チャップマンが出て来た。
Streetwalkersの1975年のセカンド・アルバム『Downtown Flyers』。
ロジャー・チャップマンといえばFamily。
Familyといえば、「ジョン・ウェットンが在籍していたバンド」ということと、あの変形ジャケットの『Bandstand』ぐらいしか知っていることはなかった…ということは、ロジャー・チャップマンを聴いたことがなかった。
ロジャー・チャップマンに興味を持ったのもFamilyでも何でもなくて、かつてMarshallのデモンストレイターを務めていたギタリストのジェフ・ホワイトホーンがキッカケだった。
だからゼンゼン最近の話…といっても20年以上は経ってるか…。
そこでジェフが参加しているチャップマンのアルバムを何枚かディスクユニオンで見つけてまとめて買ってみた。
左上の1979年のファースト・ソロ・アルバム『Chappo(「Chappo」はこの人のニックネーム)』を除いて、ジェフはギターどころか、プロデュースや作曲でもクレジットされている。
で、聴いてみて驚いた!
も~、バフィ・セイント・マリーもビックリの「ちりめんビブラート」。
でも、声質は実にカッコいい。
例えていうならアレックス・ハーヴェイと中島みゆきを混合したような感じか?
まさに「混ぜるな危険!」な個性的な歌声はまさにひとつの「楽器」のよう。
チャップマン…Lone StarやUFOのギタリストや、イギリス大使館に勤めていた友達の苗字も「チャップマン」だったが、この名前はアメリカ人に言わせると、ものすごくイギリスっぽい名前なのだそうだ…とアメリカ人の友人が言っていた。
同様に「ミューラー」は猛烈なドイツ臭がするらしい。
 
今、久しぶりにコレらのアルバムを聴いてみたけど、ひどくカッコいいな。
でも、どれもジャケットがあまりに気の毒だ。
ちなみに「ちりめんビブラート」に相当する英語表現があるかどうかイギリス人に尋ねてみたが、特にないようだった。70r4a0222コレは脱線。
今、バフィ・セイント・マリーなんてエラそうに名前を出したが、知っているのはジョニ・ミッチェルの「The Circle Game」のカバーだけ。
この曲が使われた映画『いちご白書(The Strawberry Statement)』が日本で公開された時、私はまだ小学校2年生だったし、その後も結局この作品を観ることはなかったが、一生忘れない曲のひとつなにです。
恐らく後年、映画に夢中になってからラジオの映画音楽特集かなんかで聴いて覚えたんだろうけど、歌詞も歌っている人の顔もわからないのに、ナンカこう、子供の心にグサっと刺さったのね。
その理由のひとつは間違いなくバフィの「ちりめんビブラート」。
それまで聴いたことのない歌声で「こんな声で歌ってもいいのか?」と驚いてしまったのだ。
大分後になってジョニの『Ladies of the Canyon』の美しい歌声のオリジナルを聴いてもちっともグッと来なかった。
下は私が持っている『いちご白書』のサントラ盤。
2枚組なんだけど、A面を除いた他の面は10分チョットぐらいずつしか収録されていない。
ほとんどがクロスビー・スティルス&ナッシュとニール・ヤング。
「ウッドストック」の翌年ということもあるけど、この頃のCSN&Yの人気ってのはスゴかったんだな~、と思わせる盤。
私は全くその辺りを通らないもんですから、ただただ関心するのみ。
それより私は根っからの大英帝国派…ロジャー・チャップマンよ!

70r4a0228ロジャーは1973年にFamilyが解散した後、同バンドのギタリスト、チャーリー・ホイットニーと「Chapman=Whitney」というチームを結成し、翌年ヴァーティゴから『Streetwalkers』というアルバムを発表。
このアルバム名がそのままバンド名になって発表したのが1975年の下の『Downtown Flyers』。
このバンドのドラムスって誰だか知ってる?
Iron Maidenのニコ・マクブレインなんだよ。
ジェフ・ベック一家からはボブ・テンチがギターで、そしてマックス・ミドルトンも参加しているときてる。
内容はどうかって?
コレが大変よろしいんですよ。
「ロックって大人が聴く音楽」だったことを思い出させてくれるような硬派なロック。
私はこのアルバムは持っていないんだけど、『Red Card』と『Vicious But Fair』というアルバムを持っていて、始めて聴いた時は「おお!」と声を上げてしまったものです。
ホネのあるピュアなブリティッシュ・ロックがお好きな方にはおススメのバンド。
 
このアルバムはまたジャケットがすこぶるいいね!
マイケル・ファレルという人の仕事。72swdfま、「女性のおみ足」のジャケットとくれば、まず思い浮かべるのがソニー・クラークの『Cool Struttin'』でしょう。
ジャズ・アルバムの名ジャケットを代表する1枚だからね。Csとか、ジャズにはこういうのもあるよ。
デイブ・ブルーベックのコールポーター作品集。
キレイなおみ足だこと!

DbpcpStreetwalkersのアルバムはゲイトフォールドになっていて、見開いて縦にするとこうなる。
コ、コレは…『Cool Struttin'』も敵わない!?
Img_0351 
The Pretty Thingsの1974年の『Silk Torpedo』。
このバンドも昔からあるけど、「プリティ・シングス大好き!」なんて人にはいまだかつてお目に罹ったことがないな…。
中心人物のフィル・メイが昨年亡くなられて活動を停止した…っていうんだけど、「今までやってたのかッ?」と驚きが隠すことができない。
私も名盤の誉れ高い『S.F. Sorrow』やその次の『Parachute』は持っているけど、どうもピンと来ない。
最後までイギリスで人気あったのかな?…なきゃ続かなかったわナァ。
この『Silk Torpedo』は、Led Zeppelinのスワン・ソング・レーベルから『Bad Company』に続いて2番目にリリースされたバンドの第7作。
『Silk Torpedo(絹の魚雷)』なんて実にいいタイトルだ。
そういう曲を作ったのかと思うと、ドンズバのタイトル・ナンバーは入っておらず、「Singapole Silk Torpedo」という曲が収録されている。
「シンガポールの絹の魚雷」…ナンだろう?と思って調べてみたけど、特別な意味があるようではなかった。
歌詞を見ると、「オレは荒くれ航海士、胸のSea Dogの刺青はダテじゃない」みたいな歌い出し。
「Sea dog」というのはアザラシのことだけど、「老練の船乗り」という意味があるようだ。
そして、その船乗りが出会ってビビビと来たのが「シンガポールの絹の魚雷」。
「♪She's my Singapole silk torpedo」と歌うこの曲はなかなかにカッコいい。
 
何とも素晴らしいジャケット・デザイン!
ヒプノシスですから。7pt2_2ガバっと見開くとこういうことになる。
甲板で手を振っているのが例の航海士か?
そして魚雷に横乗りしているのが「シンガポールの絹の魚雷」というワケね。
まるで『博士の異常な愛情』のコング機長みたいだ。
7pt2_1ヒプノシスは次のアルバム『Savage Eye』のジャケット・デザインも手掛けている。
これらのスワン・ソングからリリースされたThe Pretty Thingsの2作は、ヒプノシスの代表作に数えられるモノと言ってもいいのではないか?
だってどこにでも出てくるんだもん。
ま、このヒプノシスの2枚は私もジャケ買いしたわ…聴かないのわかっていて。
Septところで、「Silk」とくれば連想するのが「Stockings」よ。
コレもコミカルなジャケットなので、ついてに紹介させて頂くのは…1957年のミュージカル映画『絹の靴下(Silk Stockings)』。
アステアのダンスとシド・チャリシの美しさとコール・ポーターの音楽を楽しむ映画。
ピーター・ローレやジュールス・マンシンの脇役陣も実によろしい。
映画の音楽監督はアンドレ・プレヴィンが務めている。
 
この作品からはジャズでは絶対に欠かすことのできない「All of You」というメガトン級の名曲が生まれている。
こういう半音の動きを上手に使った曲ってのが今の日本の音楽界から消えたね。
巷間の音楽に耳を傾けるとピアノの白鍵だけで作ったような曲ばかりだ。
だからちっとも面白くない。
コール・ポーターのこの甘美極まりないメロディをあのアステアの声で歌われた日にはロシアの美女(シド・チャリシの役どころ)もイチコロだわな。
「All of You」の他にも、ステレオ音響効果の素晴らしさを歌った「Stereophonic Sound」やストッキングがいかにロマンスに重要かを歌った「Satin and Silk」など、楽しい曲がイッパイ!

The Pretty Thingsのフィル・メイはこの映画を観て「Singapole Silk Tornado」を思いついたんじゃないだろうな…。Sst

さて、こうなると「torpedo」の語源が知りたくなりましてネェ。
というのは「-pede」というのはラテン語の接尾辞で「足」を意味するでしょ?
例えば「100(centi)」と「足(-pede)」を合わせて「centipede」でムカデじゃない?
綴りがチョット違うけど、もしや何か魚雷の語源が「足」に関係してやしないかと想像したワケ。
そしたら、やはり綴りが違えばハイそれまでよ…というワケで「足」にはゼンゼン関係なかった。
元々「シビレエイ」のことを「torpedo」っていうんだって。
きっと形がコイツに似ていたんだろうね。Torp

リバプール出身のバンド、Nasty Popの1975年のファースト・アルバム。
イイねェ、妖しげなイラスト。
コレはどういうストーリーなんだろう?
カワイコちゃんが腰かけているベッドで横になっているのは5体の宇宙人?
バンドのメンバーということなのかな?
そして、この女の子はコールガール?…ナニしろ「nasty」だから。
ベッドの下にはワニが口を開けていて、枕もとのラジオが鳴り響く。
その横には『Deaf's Cool(deafは耳が不自由な人のこと)』というレコード盤と5つあるヘッドホンのウチひとつだけが無造作にサイドボードの上に置かれている。
イスの上には焼きトマトにウインナに目玉焼きのイングリッシュ・ブレックファスト。
床にはネックの折れたギターとケースに入ったビール、それに回転式拳銃が落ちている。
奥の壁には『Sgt. Pepper's~』の内ジャケットのビートルズを連想させるような絵がかかっている。
ハハ~ン、これはビートルズの『Revolver』を暗喩しているのか…。
こういうグチャグチャっとしたジャケット・デザインはいいね。
 
イギリスの関連ウェブサイトでこのバンドを説明しているページを見ると、Stackridge、Pilot、Steely Dan、10cc等の名前が引き合いに出されている。
アルバムを聴いてみると…コレがいいのよ!
どういう風にいいのか?と訊かれれば、引き合いに出されているバンドの要素が入り混じった感じ…と言っておけば間違いないだろう。
コレはアナログで欲しいな。Img_0350ジャケット・デザインを担当したのはリチャード・エックフォード(Richard Eckford)。
この人はHumble Pieの『Smokin'』のジャケット・デザインをデザインしている。Hpsハイ、展示棚が下に移って§2-b。
悪いね、長くなっちゃって…書いている方は最高に楽しいわい。

Img_0240_2まずはGreatful Dead。
相当昔の話…中学3年ぐらいかな?
フィルム・コンサートで「One More Saturday Night」を観た。
「オワッ!カッコいい!」と思って、すぐにその曲が収録されている『Europe '72』を買った。
LP3枚組ですぜ。
当時は(今でも)大変な出費でしたよ。
そういえばコレもマンガのジャケットだったナ。
こういうヤツ。Dead 結果!
聴いたのは「One More Saturday Night」だけだった…3枚組なのに!
当時Spotify音楽配信があればあんな散財もしないで済んだのによ…。
他の曲はサッパリ受け付けなかった。
なんか「ダラ~っとしてるナァ」というのだけはわかった。
 
しばらくしてあのドクロのデザインに惹かれて『Steal Your Face』を買った。
だって問答無用でカッコいいじゃん?
あんなデザインだからサ、もしかしたらカッコいいハード・ロックでもやってないかな?って思ったワケ。Syf 結果!
ほとんど聴かなかったね。
やっぱいダラ~っとしてて。
それがデッドの味であり、楽しみだったんだろうけど、中学生だった当時はそんなことまったくわからなかった。
 
またしばらくして…今度は『Live/Dead』の「Dark Star」のギター・ソロがスゴイ!って言うじゃない?
買って聴いてみた。Livedead 結果!
どこをどう楽しめばいいのかがわからない。
ギター・ソロがスゴイって言うけど、ヘタするとジェリー・ガルシアよりフィル・レッシュのベースの方に耳が行っちゃったりして…。
バラカンさんがあれほど絶賛されているのがサッパリ理解できない。
もっともバラカンさんの本を読むと好みが真っ向から対立するのでそれもムリはないか…。
  
デッドのライブは長いことで有名だよね。
かつてボブ・ウィアとフィル・レッシュの楽器の面倒をみていた仲のよいアメリカ人の友達がライブに誘われるのはかなりの恐怖だとか言っていた。
誘われたら行かないワケにはいかないでしょ?
開演前に楽屋に顔を出して「来たよ~!がんばってね~!」と挨拶して、会場を離れまずは映画館へ…。
念のために別の映画館でもう1本観て時間を潰しておく。
その頃にはメッキリとハラも減ってくるので、レストランへ食事に行く。
ま、ワインの2~3本も空けて、「そろそろ戻るか…コンサートが終わっちゃうとヤバイからな」…とかつぶやきながらライブ会場へ戻ってズルッ!
「ドワ~!まだライブの中盤やんけ~!」
…というのはさすがに大ゲサに決まっているが、本当にこんなノリだったらしい。
私にはムリです。
 
でもね、ウチのCD棚に目をやると、ファースト・アルバムの『The greatful Dead』から、『Anthem of the Sun』、『Aoxomoxoa』、『Workingman's Dead』、『American Beauty』、『Skull and Roses』、『Europe '72』、『Blues for Allah』、『Steal Your Face』、『Terrapin Station』までと、少し飛んで『In the Dark』…と、結構持ってんのよ、デッド。
どうなってんだろうね?
買った時に1回しか聴いてないんだよ。
考えてみるにデッドもジャケットのほとんどがイラストだ。
しかも、それぞれどれも趣味がいい。
で、今回のMJGで展示されていたのは1977年の『Terrapin Station』。
デッドのライブも含めた1977年の14枚目のアルバムで、アメリカではゴールド・ディスクを獲得している。
 
ジャケットはコミカルに踊るカメが描かれており、今回のMJGのテーマにピッタリだ。
中身はというと、レゲエで始まるA面はまぁ、こんなものでしょ。
ところが!
B面を占める16分22秒のタイトル・チューン…ナンだコレはッ!?
もうヤケクソにカッコいい!
オーケストラや合唱隊の使い方が規格外に効果的で素晴らしい。
7/4の変拍子もバッチリで、これなら十分「プログレッシブ・ロック・バンド」として通用するぞ!…という感じでしょうか。
Img_0364
ところで「カメ」というとまず思い浮かべる英単語は何か?
「タートル(turtle)」?
「トータス(tortoise)」?
「テラピン(terrapin)」?
  
「タートル」はカメを指すときのオールマイティな呼び方。
「トータス」は陸に住むカメ。
そして「テラピン」はアメリカの沼に住む水陸両棲のカメを指すそうです。
下の左はテラピンちゃん。
右は今問題になっているワニガメ…ブッサイクだナァ。
カメだって第一印象が大切だな。
しかも、テラピンは食用なんだって。
「ゲゲ!」って思ったけど、考えてみれば日本人だってスッポン食べるもんね。Wg_2

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一方、こちらはデッドの総帥ジェリー・ガルシア、1982年の4枚目のソロ・アルバム『Run for the Roses』。
「薔薇に向かって走れ」…なんてカッコいい!
内容は、私みたいなデッドの門外漢が聴くと、「一体本体と何が違うんだろう?」と思ってしまうが、「ガルシアが歌う」というところが喜びなのか?
「I Saw Her Standing There」や「Knockin' on Heaven's Door」をレゲエで演ったりもしている。
要するにジェリー・ガルシアがGrateful Deadから離れて自由に好きなことをやったアルバム…ということか。
そもそも、それがソロ・アルバムを制作する目的だもんね。

ジャケットがいい…競馬ならぬ競竜?
ティラノザウルスがトラ模様になっちゃってる。
イラストはスペインのデザイナー、ヴィクター・モスコソ。
モスコーソって言うのかな?
サイケデリック時代にソラリゼーションを効果的に使ったポスターをたくさん作ったことで知られているらしい。Img_0352レコード・ジャケットではSteve Miller Bandの『Children of the Future』やハービー・ハンコックの『Head Hunters』などを手掛けた。

Cof

7hhhh

さて、このアルバム。
「Run For The Roses」というのは「ケンタッキー・ダービー」のことを指すそうだ。
アメリカの競馬のクラシック三冠(Triple Crown of Thoroughbred Racing)の一角で歴史も人気も高いレースだそう。
優勝した馬には真っ赤なバラのレイが掛けられることから「The Run For The Roses」とアダ名されることになった。
私は全く賭け事をしないので実際の競馬については何の知識も持ち合わせていないが、競馬もイギリスが発祥であることぐらいは知っている。
何しろ「ダービー(Derby)」というのはイングランド中部の地名なんだからして…でも、13世紀に競馬が初めて登場したのはダービーではなくてチェスターだったのです。
日本では「競馬=ダービー」という感じで使われているこの言葉はヘンリー7世(あのヘンリー八世のお父さん)が1485年に創設した「伯爵」号。
競馬は英語ではそのまま「Horse race」という。
で、そのダービー伯の第12代目とバンベリー準伯爵という人が発案して1780年に始まったのが「ダービーステークス(Derby Stakes)」という馬のレース。
ダービーさんは当時のジョッキークラブの会長だったバンベリーさんの名前を付ける提案をしたが、地方競馬にすぎないレースに自分の名前を付けられるのをバンベリーさんがイヤがった。
そんじゃ「Heads or tailes?」ということでコイントスで決めようということになり、「ダービー」の名が冠されることになった。
この場合、ダービーさんは勝ちなのか負けなのかわからんな。
重要なことをコイントスで決めるなんてジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスのドラムスみたいですな…このことはココに詳しく書いておいた➡【イギリス-ロック名所めぐり】vol. 61 ~ジミ・ヘンドリックスのロンドン <vol.4>
それで、このダービー・ステークスはロンドンのエプソム競馬場(Epsom Downs Racecourse)というところで開催されるというのだから、地名のダービーはほとんど関係ないんよ。
下がそのエプソム競馬場。
周囲の景色がキレイだね~。
大井競馬場とは大分違うな。
でもアソコの近くには「鈴ヶ森刑場跡」っていう史跡があって…あ、危ない、危ない。
コレをやると話が終わらなくなっちゃうのでまた今度。7epsomさて、サッカーやら、テニスやら、ゴルフやら、ラグビーやら、イギリスは数々のスポーツ競技の発祥の地とされているけど、コレはイギリス人が古来スポーツ好きだからというワケではなく、ご存知の通り、イギリスは「世界一ズル賢い国」でその悪知恵を駆使して世界を征服したためにコレらのスポーツが各地で普及しただけの話。
レガッタとか、ポロとか、野球の祖先のクリケットもイギリスだ。
でもコレだけじゃなくて、スヌーカー(ビリヤードの兄貴みたいなヤツ)とか、ダーツとかのインドア競技もとても盛んで、その季節になると選手権をテレビで延々と放送してる。
そして競馬。
競馬はスポーツじゃないか?…でも、『マイ・フェア・レディ』に出て来ることで知られる「ロイヤル・アスコット」なんかはテニスのウィンブルドン、ボートのヘンリー・ロイヤル・レガッタ、ゴルフの全英オープンに肩を並べる夏の人気スポーツ・イベントの一角なのだ。
開催は6月の末。
エリザベス女王が出席して自ら優勝関係者を表彰するこのレースに、毎回女王はウィンザー城から馬車でお見えになるという。
何てラブリーなんでしょう!
下は6月の上旬ぐらいに地下鉄のコンコースやエレベーターの壁に張り出される「ロイヤル・アスコット」の告知ポスター。
「Like Nowhere Else」…他の場所とは違う。
まるでThe Kinksの「I'm not like anybody else」じゃあ~りませんか!

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スイマセン…ついドップリと脱線してしまった。
ジェリー・ガルシアが完全にどっかに行っちゃった。
こんなのイギリスの興味のない人には退屈極まりないでしょうナァ。
ゴメンね。
 
さ、軌道を元に戻してもうひとつ「カメ」行ってみましょう!
1974年リリースのThe Turtlesのベスト・アルバム『Happy Together Again』。
これは可愛いジャケットですな。
表ジャケはアツアツのカメのカップル…。Img_0356裏面はこの通り。Img_0357拡大するとこう。
説明は不要ね?
何とも細かい描写が愛くるしい!
タイトルも『Happy Together Again』だからね。
この2匹も久しぶりに会ったのだろうか?
イラストを描いたのはカール・ラムゼイという南サンディエゴの画家。Kame_2「画家」としたのは、この人のポートフォリオを見るとかなりシリアスな油彩ばかりで、プロフィールには「レコード・ジャケットのデザインの仕事もした」ぐらいしか書いていないから。
「Honey Hush」がうれしいFoghatの『Energized』や高校の頃に聴いたWest, Brice & Laingの『Live'n'Kickin'』のジャケットをデザインしているようだ。

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「Happy Together」ね…私は中学の時、Zappaの『Filmore East - June, 1971』で聴いたのが初めてだったけど、いい曲だと思ったね。
このザッパ・バージョンもいいけど、オリジナルの方もいいね。
ギターのボイシングがタマんない。
作詞と作曲はThe Magiciansというバンドのメンバーだったゲイリー・ボナーとアラン・ゴードンという人たち。
知らんわ~。
2人はデモを作って数々のレコード会社に持ち込んで聴いてもらったが、ゼンゼンダメ。
そして、流れ流れてこの曲はThe Turtlesのところにやって来たという。
その時にはそのデモ音源を収録したアセテート盤がほとんど擦り切れていたという…ホンマかいな?
でも実際にいい曲だもんね。
その証拠に1967年1月にシングルとして発表されてその年の3月末からビルボードのチャートで3週連続1位を記録した。
イギリスでは8位、カナダでも1位をマークしたそうです。
ヨカッタね~、マジシャンズ。
そんなだから「Happy Together」だけを集めたコンピレーション盤ってのもあるんよ。
ザッパとタートルズのオリジナルと「ポップ・バージョン」としてシチズン・ジェーンとかいう人と、タートルズのライブ・バージョンの4パターンが収録されている。
買った時にしか聴いていないんだけど、今、またウチのCD棚から引っ張り出して聴いてみた。
聴き慣れているせいか、ザッパのバージョンが一番ヨカッタ。

Hptt_2 
モメにモメたオリンピック/パラリンピックが終わった。
長い間応援して来た「田川ヒロアキ」がパラリンピックの開会式に出演し、一気にスターダムにのし上がってくれてうれしい限り。
さて、1980年に動物のオリンピックをテーマにした『Animalympics』とかいうアニメーションがあったそうだ。Anm
その音楽を10ccのグレアム・グールドマンが担当してリリースされたのがこのサウンドトラック盤。
10ccに会いに行く』なんて記事まで書いたぐらい私は10ccが好きなんだけど、コレはまったく知らなかった。
「好き」といっても『Deceptive Bends』までだから知らなくても無理はない。
「なんだよ~、天下の10ccのメンバーが、ナニが悲しくて動物のオリンピックの仕事なんかしてるんだよ~」…と思ってガッカリした気持ちで聴くと、コレが抜群にいいのよ!
バンドは、リック・フェンやポール・バージェス等、ほぼエリック・スチュアートを除く10ccの残党。
歌は当然グラハムだから「ほとんど10cc」の印象。
やっぱり「Bus Stop」だの、「No Milk Today」だの、特級のソングライターが作る音楽だからして曲のクォリティが高い!
このままの内容で「10cc」名義にしちゃったらどうですか?
私は10cc時代だったらゴドレー&クレーム派なんだけど、このアルバムを聴いてグレアムも味方をしてあげたくなった。
グレアムは5ccになった時にエリックに付いたけど、そもそもはゴドレー&クレーム組に入るべきだった人なのよ。
ナゼそう思うかを述べてこの項を終ると…

Img_0355それは…
ゴドレー&クレームが作ったジェットコースターに乗っているように景色がコロコロと変わっていく名曲「The Dean and I」(ファーストアルバム収録)をエリック・スチュアートは「hate」という言葉を使って否定した。
ところが、グレアムは「10ccの要素が詰め込まれた名曲」と評しているのだ。
実際、彼ひとりがオリジナルメンバーの10ccで来日した時にもこの曲を取り上げていた。
その時、私はチョット不思議に思ったんだけど、すでに紹介した『10ccに会いに行く』を書くために彼のインタビューを聞いてその理由を知った。
「I'm not in Love」だけが10ccじゃゼンゼンありませんのよ!

10cc 
ココでナゼかDon Cherryの『Brown Rice』。
1975年、イタリアでのリリース。
Donはフリージャズ界の大物トランペッター。
10年前に比べてフリー・ジャズもずいぶん聴くようになったけど、ドン・チェリーはほとんど聴かないナァ。
でもこのアルバムは持っていて、タマに聴くと1曲目のタイトル・チューンがザッパの「Deathless Horsie」に似てるな~と思うのです。
このパッチワークのジャケットはドンの奥さんの手によるもの。
イタリア・プレスだとこのジャケットなのかな?

Img_0360というのはこのアルバム、こういうジャケットが普通みたいなんだよね。
私が持っているのもコッチ。
上の奥さんのパッチワークのデザインの方が断然魅力的だ。Cdbr
Buddy Miles Expressの『Booger Bear』。
「Booger」って鼻クソのことでしょ?
ザッパにも「Booger Man」って曲あるもんね。
私はこの手の音楽を聴くことがないので何の知識もないんだけど、The Tubesの、イヤ、ディメオラのところのミンゴ・ルイスが参加しているのね。
「You Really Got Me」を演っている。
でも、コレ、別の曲名を付けてオリジナル曲にした方がいいんじゃないの?…っていうぐらいのフェイク。
コレ自体をカッコいいか悪いかで言ったらカッコいいよ。
でも「You Really Got Me」として聴いたら、オイオイ、いい加減にしてくれたまえ!という感じかな?、私には。
Img_0361ジャケットはユーモラス。
コレも上に出て来たカール・ラムゼイの作品。
裏面を見ると着ぐるみの背中が裂けちゃってる!
着ぐるみの中はバディ・マイルスで「太りすぎ注意!」ってことかしらん?
Img_0362 

スティーブ・ハケット、1978年のソロ第2作『Please Don't Touch』。
マザーグースの挿絵に出来そうな薄気味悪いイラストはキム・プアというブラジル出身の女性イラストレーターの作品。
2、3の例外はあれど、ハケットはソロ・アルバム第1作の『Voyage of the Acolyte』からジャケットはずっとキム・プアのイラストをジャケット・デザインに依頼しているようだ。
10年前に書いた記事を読んだところ、「超久しぶりにレコード棚から引っ張り出して聴いてみたら実によい」とあった。
それからこのアルバムのことはスッカリ忘れていた。
それで、先日ギタリストの三宅庸介さんと話をしていて、ヒョンなことから話題がこのアルバムになった。
そこで超久しぶりにレコード棚から引っ張り出して聴いてみたら実によい!…って、何回も!
このアルバムに対して失礼だろ!
でも、ホントにいいのよ。
曲のクォリティも高いし、参加メンバーがスゴイ。
何せザッパ一家からベースのトム・ファウラーにドラムスのチェスター・トンプソン。
ナゼかリッチー・ヘイヴンス。
そしてKansasのスティーブ・ウォルシュ。
豪華といえば豪華。
メチャクチャといえばメチャクチャ。
スティーブの狙いは「黒人音楽と白人音楽、イギリスの音楽とアメリカの音楽を混ぜた音楽を作りたかった」のだそうだ。
ん~、混ざってるかどうかはわからないけど、ジャケット・デザインも含めてとにかく良質でゴージャスなポップ・アルバムに仕上がっていると思う。
この人、とてもおとなしそうなイメージで、実際に会って話をしても(私は2回ほどお会いしたことがあるのだ)、もう紳士ムードに満ち溢れている。
ところが、その印象とは裏腹にチャレンジ精神が旺盛で結構実験好きなのではなかろうか?
Van Halenよりゼンゼン前にあの手のタッピングをやっていたしね。
それと、ブルース・ハーモニカがヤケクソに上手いんだよ。
今、またこのアルバムを聴きながらこの文章を書いているんだけど、やっぱりいいわ。
Img_0367 
コレは特にジャケットがコミックなわけでも、デザインがおもしろいワケでもない。
この「NATIONAL LAMPOON」というのは1970年から1998年まで刊行されていたユーモア雑誌のこと…つまり、ホンモノのコミック。
ジャケットのデザインはその雑誌が並んでいるところ。
出版元はマサチューセッツにある有名なハーバード大学の在学生たちだった。
「lampoon」というのは「風刺」という意味。
写真のアルバム『Goodbye Pop 1952 - 1976』は雑誌から派生したパロディ曲集のアルバム。
コレがですね、なかなかバカにできない内容で、コ・プロデューサーがポール・シェイファー。
この人はデヴィッド・レターマンの「Late Show」の音楽監督で、番組の中でキーボードを弾いているあのスキンヘッドの人。
ドラムスにはラス・カンケルのクレジットがあるし、1曲目のサックス・ソロがカッコいいと思ったらマイケル・ブレッカーでやがんの!
でも一番驚いたのは、クリストファー・ゲストが複数の曲でベースを弾いている!
この人誰だか知ってる?Img_0369そう!
『Spinal Tap』のナイジェル・タフネルね。900_2  
West, Bruce & Laing!
なつかしいナァ。
今、この3人のフルネームを言える若い人がいるだろうか?
さて、この3人のフルネームはLeslie West、Jack Bruce、Corky Laingだね。
前と後ろの2人が元Mountain、真ん中が元Creamというスーパートリオだ。
スーパー・グループの宿命なのか、このトリオも1972~1974年と短命だった。
高校の頃『Live 'n' Kickin'』というライブ・アルバムをよく聴いたっけ。
このアルバムは1973年、2枚目の『Whatever Turn You On』。
「何があなたを魅せようとも」みたいな意味かな?
3人のメンバーが夢中になっているモノが描かれている。
レスリー・ウエストはハンバーガー、つまり食べ物。ジャック・ブルースは音楽と楽器、そしてコーキー・レイングはシモ。
ちなみのこのトリオ、2009年に「Bruce」のところをジャックの息子のマルコムが埋めてWest, Bruce Jr. and Raingとして再結成している。
このジャケットのイラストはジョー・ペタグノ。
Img_0368ペタグノは数えきれないぐらいのロックのレコード・ジャケットのアートワークに携わっている。
1972年にアメリカを離れて、イギリスに渡りヒプノシスと仕事をした。
下のNazarethの『Rampant』はペタグノのイラストを使ってヒプノシスがデザインを施している。
このアルバム、かつて『競獅子(きおいじし)』とかいう歌舞伎の演目みたいな邦題が付いていた。
「Rampant Red Lion」というスコットランドの家系の紋章から来ているらしい。
Nazarethはスコットランドのバンドだからね。
また、Captain Beyondの『Sufficirently Breathless』もそう。
ジャケットのクレジットを確認すると、上に出て来たカール・ラムゼイとの共同作業のようだ。
どちらがナニを担当しているのかまではわからない。

Nazaretu

Cb

The Kinksの『Soap Opera』やSweetの『Give us a Wink』。
Sweetは『Strung Up』もペタグノの作品。

Kinks

Sweet 
なついかしな、Heavy Metal Kids。
このアルバムいいんだゼ~。
このバンド、今でも活動しているらしい。
Black Oak Arkansasの『High on the Hog』もペタグノのイラスト。
このアルバムもゴキゲン。
ジム・ダンディはすこぶるカッコよろし。

Hmk

Bla  
そして、この人の最も有名な…というか、重要な仕事はMotorheadのビジュアルだろう。Mh さて、『Whatever Turn You On』の裏ジャケ。
ジャック・ブルースもコーキー・レイングもグビグビと酒をあおっているのに、レスリー・ウエストはまだ食っている…というオチが付いている。
レスリーもジャックももうこの世にいない。
7wb2l<つづく>

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つまり洋楽の音楽マテリアルだけを取り扱っています(D_Driveを除く)。
日本の洋楽を救いましょう!

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