酒は白鶴、アンプはマーシャル!
時折このブログに「落語」のことを書いているけど…好きなのよ。
で、「落語」と切っても切れないモノと言ったら…何と言っても「酒」と「吉原」。
「親子酒」、「夢の酒」、「花見酒」、「居酒屋」、「らくだ」、「替り目」、「富久」「うどんや」、「二番煎じ」、「もう半分」、「鰻の幇間」…酒にまつわる噺を挙げ出したらまったくキリがない。
噺に出て来る酒は当然すべて日本酒だ。
「ホッピーの中おかわり!」なんてシーンは絶対に出て来ない。
私は若い頃はどちらかというと日本酒がニガテで、こうした酒にまつわる噺を聴くにつけ「日本酒がおいしく飲めたらいいナァ」…なんて思ったりしたものだった。
それが、最近は日本酒がとてもおいしくなった。
コレも歳を取ることの特典のひとつなのか?
さて、日本酒の原料は米。
米ばっかり食べていると脚気になっちゃうよ!なんてことを先日書いたばかりですな。
じゃ、米の生産高が大きい都道府県といえばどこを思い浮かべますか?
やっぱ「新潟」だよね。
調べてみると、事実、新潟県がナンバーワンだ。
そして、北海道、秋田、山形、宮城…と続く。
それなら日本酒の生産量も新潟がナンバーワンかと思うわね。
私には新潟の知り合いが比較的多く、みんな米と日本酒の自慢ばっかりするものだからそう思い込んでいた。
しかし、「灘の生一本」で知られる兵庫も気になるわね。
「京都伏見の酒」なんてのもよく耳にする。正解は兵庫。
しかもケタ違いのダントツ!
やっぱり「灘の生一本」強し。
それもそのはず、神戸市の灘区には、今津郷、西宮郷、魚崎郷、御影郷、西郷という5つのエリアで構成される「灘五郷(なだごごう)」という酒づくりの一大名所がある。
大関、日本盛、白鹿、白鶴、白鷹、菊正宗、剣菱、沢の鶴、櫻正宗…なんてのは酒を飲まない人だって知っているブランドでしょ?
それらはゼ~ンブその「灘五郷」で作られている。
何せその量たるや全国の生産量の3割を占めるっていうんだからスゴイ。
上質の米、ミネラル豊富な地下水、冷たい六甲おろし、という酒造りに適した条件が揃っているからだそうだ。
それと、肝心なのは「神戸」という良港があったこと。
どんなにいいモノを作っていても、便利で安価な輸送手段がないと産業は発展しないからね。 ちなみに今でも絶大な人気を誇る五代目古今亭志ん生は大の酒好きで知られ、関東大震災の時に真っ先に家を飛び出して酒屋に向かったという人。
「酒が地面に飲まれちゃうんじゃモッタイねえ!」というワケ。
その志ん生師匠が「妾馬(めかんま)」で、八五郎が殿様から出された酒を口にして「ああ~、いい酒だナァ~」と実にうまそうに飲んで見せるシーン…こういうのはタマらないネェ。
やっぱり日本酒だネェなんて改めて思っちゃう。
その志ん生師匠は「菊正宗」が好みだったことがまことしやかに語り継がれているが、実は酒なら何でもOKだったらしい。
だから落語はオモシロい。
余計なお世話だけど、落語を言語のまま楽しむことができるのは日本人に生まれた大きな特権のひとつだと思う。
さて、話は強引に柔道に飛ぶ。
私は中学と高校の体育の授業で「受け身」と「体落(たいおとし)」を教わった経験があるだけの完全な門外漢なのだが、「嘉納治五郎」という名前ぐらいは知っている。
文京区春日にある柔道の総本山「講道館」を設立した人ね。
最近では「プーチンが尊敬している人物」ということでテレビの話題になっていたようだ。
ところ変わって、ココは台東区は稲荷町にある永昌寺。
木久蔵の爆笑モノマネで知られる「稲荷町の師匠」、林家彦六(八代目正蔵)の家はこの寺の裏手に当たる。
明治15年、この永昌寺にあった広さ12畳の書院で嘉納治五郎が9人の門弟と稽古を始めたのが「講道館」の始まりだった。
翌年には神田に引っ越しちゃうんだけどね。
とにかくココからオリンピックの一大人気種目であり、世界中の人が取り組んでいる「講道館柔道」が生まれたワケよ。境内には昭和43年に建てられた「講道館柔道発祥の地」という自然石の記念碑がある。
その嘉納治五郎は「灘五郷」の一角である「御影郷」の嘉納家の出身。
この嘉納家は後醍醐天皇に酒を献上したことによりその名前を賜ったというぐらいの名門中の名門。
後醍醐天皇といったら14世紀前半の天皇ですからね。
嘉納家の由緒たるや生半可ではありませんよ。
この嘉納家の本家である「本嘉納家」が「菊正宗」の蔵元。
そして、「白嘉納家」が「白鶴」の蔵元。
治五郎さんのところは「浜東嘉納家」という。
ビックリしちゃったんだけど、東大への進学率がトップクラスの「灘高」ってあるでしょ?
この「旧制灘中学校」は、造り酒屋の子弟の教育のために「菊正宗」と「白鶴」の嘉納家、それに「櫻正宗」の山邑家が設立したのだそうだ。
だから初代の顧問は嘉納治五郎だった。
一方、コチラは西宮の甲陽学院。
設立は1917年と灘中より10年早く、この学校の設立者は「白鹿」の辰馬家だそうだ。
「白鹿」に負けまいと嘉納チームも灘中を作ったのかどうかは知らない。
そもそも「造り酒屋」というのは裕福なのが相場とキマっているが、灘方面の大手蔵元の方々はケタ違いのお金持ちということだ。
コレで米と日本酒生産のトップはわかった。
しからば、その日本酒メーカーの生産量トップはどのブランドか?
それは「白鶴」だ。
チョット前のデータによると2位は京都伏見の「月桂冠」に譲るが、さすが「灘の生一本」、ベスト10の中に「大関」、「日本盛」、「菊正宗」と4つのブランドが名を連ねている。
「月桂冠」、「松竹梅」を擁する京都伏見も強い(灘にも「松竹梅酒造」というメーカーがあるが、そちら「灘一」というブランド)。
同じデータによると、私が期待した新潟勢は「久保田」の11位が最高で「八海山」が12位、「菊水」が14位だった。
しかし、頻繁にテレビコマーシャルをやっているワケでもなく、はたまた毎夜酒場に行くワケでもなく、ましてや大酒のみというワケでもないのにこれらの日本酒のブランドにやたらと馴染みがあるのはナゼだろう?
不思議だな。
きっと日本人だからだな。
今日はD_DriveのYukiちゃんと日本最大手の酒造メーカー、「白鶴」のお話。
「白嘉納家」ね。
大工だったウチの父は日本酒が大好きで、日本酒を3~4合飲んで、ビールで〆るという普通とは逆の手順で毎晩欠かさず飲んでいた。
私が成人して酒を飲むようになってからその理由を訊くと、「日本酒を飲んでノドが渇いたところにビールを流し込むのがウマい。それにビールを先に飲んでしまうとハラが膨らんでしまって酒がウマくなくなってしまう」と言っていた。
何でも母任せの父だったが、その日本酒だけは必ず自分で買いに行っていた。
その父の晩年のチョイスが白鶴の「まる」だった。
実家に帰って父と食事をする時には必ず下の赤い紙パックが食卓に登場したものだった。
ナンカ思い出すナァ。
さて、これまでありとあらゆる他流試合に臨んで来たYukiちゃんだが、今回の相手は日本酒。
その「まる」のCM曲「えんやまる」をアレンジして白鶴のウェブCMでギターを弾いてみせてくれたのだ。もちろんお供は「白マーシャル家」のJVM。
Yukiちゃんのシンボルマークだ。そして、撮影で共演してくれたのはお姉さんのYukariさん。白鶴のロゴ入りの法被がお気に召したと見た!Yukariさんは「ENTERART」というパフォーマンス・グループを率いてニューヨークを拠点に活動を展開するダンス・アーティスト。
だからコレはCGでも何でもない実写版だ。
ワザワザ、撮影のためにイースト・リバーまで足を運んでくれた。
ものスゴイ寒かったんだって!
後ろに見えるのがマンハッタン島とブルックリン地区を結ぶ有名な「ブルックリン・ブリッジ」。
観光地で売っている昔の絵ハガキの写真みたいだけど、下は私が27年前に初めてニューヨークに行った時に撮ったブルックリン・ブリッジ。
天気の良い日に徒歩で渡ってみたが、実に気持ちがヨカッタ。
そのひとつ向こうがマンハッタン・ブリッジ。
そのもうひとつ大分向こう方に小さく見えているのがジャズ・ファンの間では有名なウィリアムズバーグ・ブリッジ。
何とならば、当時スターの座を確立していたテナー・サックスの巨人ソニー・ロリンズが、後進のジョン・コルトレーンに引けを取ってしまったと感じ、雲隠れしてしまった。
ロリンズは一線から身を引いている間、「打倒コルトレーン!」を目指し、そのウィリアムズバーグ・ブリッジの上でひたすらサックスを練習していたという。 その後、ロリンズはアルバムをリリース。
そのタイトルは『The Bridge(橋)』だった。
ビデオの撮影にはYukiちゃんも白鶴の法被をまとって演奏した。灘の夜に鳴り響く「Yukiのギター一本」!
「まる」をやりながらコチラからお楽しみアレ!
さて、白鶴酒造さんは戦前から「白鶴美術館」という施設を運営しており、文化事業にも力を注いでいる。
この「白鶴酒造資料館」もその一環。
清酒が完成するまでの工程をかわかりやすく解説するための資料館。
昭和40年代中頃まで実際に清酒の醸造に使用していた本店の「壱号蔵」を改造のうえ転用しているのだそうだ。
Yukiちゃんはこの中でももう一発大暴れ!
曲はもちろん「えんやまる」。
曲のモニターにはMarshall Headphonesの「KILBURN II」を使用した。
「Kilburn」という地名についてはコチラ⇒【イギリス-ロック名所めぐり】 vol.22~Jubilee Lineに乗って
それではYukiちゃんの「えんやまる歌つなぎ」をどうぞ!
さて、ココからはスピンオフ。
Yukariさんは撮影に際しての衣装の解説もしてくれた。
Yukariさんは2020年1月に開催したD_Driveとの共演による『チェリーを三つ入れてください。』でもMarshall Blogにご登場頂いている。
★チェリーを三つ入れてください。<前編>~私の新開地(上)
★チェリーを三つ入れてください。<中編>~私の新開地(中)
★チェリーを三つ入れてください。<後編>~私の新開地(下)
そして、「コラボお疲れさまでした~!」ということで姉妹が「まる」を頂きながらリモートで感想戦のビデオを公開した。
撮影の時の裏話から、昔話までいろいろな話題で盛り上がったよ!
<前編>はコチラ。
そして<後編>はコチラ。
今晩は白鶴でイッパイやるか…。
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Official Website
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