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2018年5月22日 (火)

ベトナムに行ってきた!~私のホーチミン vol.8 <最終回>

  
日本もだんだん暑くなってきたね~。
イヤだな~、夏。
でも今年は何となく気がラクなんだよね。
ナンとならば、まだ日本が寒い時期にすでにベトナムで激ヘビーな真夏を味わったからサ。
どんなに暑くなっても「あのベトナムに比べれば…」と思いさえすれば、日本の夏なんて乗り切れそうな気がするのだ。
それほど暑かったベトナムの旅もいよいよ最後。
ベトナムから日本へのフライトは夜の11時半発。最終日もタップリ1日現地をすごすことができる。
ありがたいような、迷惑のような…。
ま、ココまで来ればジタバタしても仕方ない。買い漏れているお土産をゲットするためにまた街へと繰り出した。
 
こんなおしゃれなレストランのディスプレイを発見。

05スーツやアオザイの1日仕上げなんてのも人気のお土産らしい。

15vこれ、前回登場した居眠りばあさんが扱っていたグリーティング・カード。
なかなかよくできていて、見つけた時は必ずお土産に買って帰ろう…と思ったが、どこでも売っていることが判明して止めた。

10「サイゴン・スクエア」というマーケット。
アメ横のガード下の店を数限りなくかき集めた感じ。
洋服やバッグ等、コピー商品を取り扱っている小さな店がギッチギチに詰まっている。

40そんな中で見つけたのがこの小さなお店。
「ナンだろう?」と思って立ち寄ると、若い店員さんが英語で声をかけてきた。
コレ、石鹸屋さんなの。
とても感じのよい2人の応対がうれしい。
最近、時々家内が天然成分だけを使った石鹸作りを楽しんでいることもあって少しお土産に買ってみた。

45マンゴー、レモングラス、はちみつ、ココナッツ、それにベトナムのオリジナル・フルーツ味ってのをを買ってみた。
「味」ったって石鹸だから食べられるワケではないんだけれど、すごくよくできてる。いい香り。
でも、それほど安くはない。

46実は旅の中盤からお腹がユルくなっちゃってね~。
前半は胃、後半は腸だ。
痛くはないんだけど、水より薄いやつがサラサラ~っとね。尻を緩めた途端、オットットット…みたいな。
そういう感じだから外に出るのもチョット怖かったの。
そんな時に大助かりだったのが、サイゴン・スクエアの向かいにあるこの高島屋。
「サイゴン・センター」という最新のビルに入っている。

70入り口には、おお~!ローズちゃん!
ベトナムに来ているとは思えないホーム感。
実はローズちゃん、Marshall Blogに登場するのコレで3回目なんだよね。
初登場はコレ⇒Music Jacket Gallery 2016
2回目はコレ⇒Marshall HEADPHONES~音のあるくらし

80v でも、男の子がいるのは知らなかった。
ローズ郎くんかなんかいうのかな?

90店内はスゴイよ。
最上階までズドーンと吹き抜けになっていて、新しい分少なくとも日本橋の髙島屋よりキレイ。

100そして、何よりもキレイだったのがココのおトイレね。
ウォシュレットこそ付いていないまでも、日本でもそうは見かけない清潔感漂う空間。
「ク~、これならいくらでもできる~!早くまたもよおさないかなッ!」なんてね。

110やっぱり入っているお店もシャレている。
ココは地下の食料品売り場。
家内に頼まれたチョコレート屋さん。

120こんなオシャレなパッケージなのよ。以前も書いたと思うけど、ベトナムはカカオがとれるのでチョコレートの生産が盛んなんだと。
で、この「Pheva」というお店が人気で、以前はハノイにしかなかったのだが、高島屋のオープンとともにホーチミンにも開店した。
いくらか買ったけど、チョコレートに色々と混ぜ込んだタイプのヤツが多くて、私の口にはチョットばかし合わなかった。
でも、家内に言わせると大変おいしいそうです。
そうそう、この売り場、支払いのシステムが変わっていて各店舗にはレジがないの。
どうなっているのかというと、フロアに何カ所か集中レジみたいのが設置されていて、どの店でも買い物をすると請求書みたいなモノを手渡される。
で、ソイツをその集中レジに持って行って支払いを済ますというシステム。
私が行った時は空いていたけど、このシステムだとお客さんが集中した時なんかは相当な待ち時間になるハズだ。

130さぁて、困ったのが子供たちへのお土産。
あまりお土産を買って帰ることはないんだけど、今回は「Tシャツ」というリクエストがバッチリ提示されていたので、数枚買って行くことにした。
なるべく変なTシャツがいい…という。
街を歩いていると怪しげなTシャツ屋がゾロゾロ並んでいるが、そういうところで買うのもどうかと思い、意を決してあのマーケットで買ってみることにした。
ホーチミン最大と言われるベンタイン市場だ。

140コレまでも冷やかしで幾度となく入ってはいるものの、「買い物をするぞ!」と決心して足を踏み入れたのはコレが初めてのこと。
ちなみに「冷やかし」は吉原から出た言葉。語源を知りたい人はコチラをどうぞ。
150入り口に設置してある注意書き。
コレがわからん。
「持ち物に注意」はわかるのだが、いくら考えても左右のピクドグラムが何を言おうとしているのかがわからない。
男性が両手を降ろしている緑の方はOKで、ナゼ後ろ手に組んでいる赤い方はNGなのか?
「両手をフリーにしておきなさい」ということなのか?
もしそうだとしたらもうチョット何か描きようがありそうなもんだけど…。
皆さん、コレどう思います?教えて~!

145どうせ奥へ入っても置いてあるものは同じなので、入ってすぐの店で買うことにした…というより、このオバちゃんの勧誘に負けた。
いつもなら完全シカトと決め込むところだけど、今日は買うつもりだからね。オバちゃんの言いなりになってみた。
オバちゃんと言っても私より大分若いな。
それがスゴくてさ。
私が会社をやったら恐らくは営業として採用するわ。
さて、こういうところは当然商品に値札を付けていない。最初は吹っ掛けてくることも知ってる。
となれば当然値段を訊くでしょ?
すると「どっち?」とすかさず日本語で訊き返して来る。
「どっちってナニが?」と尋ねると「円か~?ドンか~?」と来る。
こっちは残りのドンを限りなくすべて使うつもりだったので、ドンのほうが都合が良いと思い、ドンで頼むと、やっぱりわからないのよ。
オバちゃんはそんなマゴマゴしている私の様子を見て取ると、「あ、それ?100,000ドン!500円!!」とか「ハイ、それは400,000ドン、2,000円!!」とかズバズバ押し込んでる。
やっぱり値切ってみると当たり前のように値段が下がってくる。
「OK。じゃ6枚買うから〇〇円にしてよ」とか言ったら「さっき、その値段でいいって言ったジャン!」と注意されてしまった。
「チョット、写真撮らせて」と頼んだら、しっかり商品を宣伝してやんの。
でもオバちゃんゴメン!半目になっちゃった!

160例のドンコーイ通りのラッキープラザに出かけていくらか食料品を買い増した。
お腹が危なくなったら髙島屋へ駈け込めばいいから安心。

170_2家内のリクエスト通り、ココナッツ・オイル、ハス茶、ドライ・フルーツ、コショウ等々、ベトナムの特産品を買い込んだ。
やっぱり安いわ~。

196ことのほか「ライム塩胡椒」とかいう調味料が出色だった。
ライムとは言うものの、レモン風味の塩コショウ。
何にでもマッチしてすごくいい感じ。
1本60円。
でも、やっぱり好事魔多し…というほどではないけど、まず封を開けてないヤツを見て。
ナゼか中身が2/3ぐらいまでしか入っていない。
容器が大きいのか、内容が少ないのか…何か理由があるのだろうか?
次、黄色いキャップを開けると普通は付いているはずの穴の開いた内部キャップがない。
ドバっといっちゃう危険性大。
この穴の大きさと内容量からすると、ひと振りで全部なくなっちゃうかも?

S33173121_1495775433865555_77305943 ココナッツ・オイルは日本に比べて格安だというので2ビンほど買って行ったが、後にコイツがスーツケースの重量制限の大敵となった。
ココナッツやドライフルーツがお好みなら…と試しに買ってみたのが下のヤツ。
いかソーメンではない。
それこそココナッツのドライフルーツってヤツ。
これがかなり高レベルのズイマ。
ただ甘いだけなんだけど、変にココナッツの風味があって、噛むとジャリジャリと砂を噛んでいるようなイメージ。
ウチはもう食べないので、Marshallの事務所に来る若いミュージシャンたちに強引に食べさせちゃおう。

1_img_6582それとコーヒー。
以前、ウチの下のセガレがインドネシアの「コピ・ルアク」というジャコウネコのウンコから採取したコーヒー豆を私の誕生日にプレゼントしてくれた。
ジャコウネコが食べたコーヒー豆が消化されずに熟成され、ウンコと共に排泄される頃には豆のコクが著しく増しているというモノ。
一体誰がそんなモノを最初に試したかが気になるところだが、ジャコウネコだってそうそうウンコばっかりしてもいられないので、おのずから生産量が限られ、値段にハネ帰って来る。
要するに超高級品なワケ。
で、ラッキー・プラザのコーヒー売り場には「WEASEL」というラベルの付いたコーヒーがたくさん並んでいる。
「weasel」とはイタチのことね。
ベトナムでは「コピ・ルアク」と同じことをイタチを使ってやっていて、タヌキ・コーヒーなんてのもあるらしい。
お店の売り場にある日本語の説明書きにはすべて「ジャコウネコ」と記してあったが「weasel」は「イタチ」だ。
例のお店の女の子が「高級品です」というのでひとつ買ってみた。
200gで600円。
他のコーヒーに比べると2~3倍の値段だ。
さすが「イタチ野郎」!

197つまりこういうこと。
コレがやりたくてココまで引っ張った…というワケではなくて、このイタチ・コーヒー、一緒にベトナムに行った元同僚が後に調べてくれたんだけど、どうもそこらで売っているイタチ・コーヒーはすべてマガイものらしい…と言うのだ。
そこで私も合羽橋の老舗コーヒー問屋「ユニオン」に豆を買いに行くついでにそのあたりのことを教わって来た。
実はベトナムで獲れるコーヒー豆は「ロブスタ種」といって我々が普段飲んでいる「アラビカ種」というものと種類が異なるのだそうだ。
「アラビカ種」の方が品質が上らしいので、単純な比較はできないが、その店では例の「コピ・ルアク」50gを2,000円程度で販売していて、それでもかなりお買い得なのだそうだ。
つまり、上の200g入りに換算すればその値段は8,000円。
繰り返すが、私は上の商品を600円で買った。
やっぱりどうもクサイ思ったよ、ウンコだけに!
美味しかったかって?ウ~ン、次のチャンスがあっても買わないでしょうな。マズくはないんだけど、取り立てておいしいワケでもなかった。

198ナンダカンダで飛行機のチェックインの時間が近づき空港へ移動した。
受付の女性はすべてアオザイ姿。
すべて現地人スタッフ。
イヤ~、今回は久しぶりにスーツケースの重量の調整に苦労したよ。
こんなの23年前に初めてニューヨークへ行った時以来。あの時は本をいっぱい買っちゃったんだよね。
今回もそんなことになる予定はなかったんだけど、どうにも預け荷物の上限である23kgをクリアできない。
カメラとPCの重量でどうにもならないのだ。
ナゼかその元の同僚が秤を持っていてくれてね、大分助けられた。
とにかく少しでも重量のあるものをスーツケースから出さなければならない。
まずはカメラとPCだわね。機内持ち込みのバッグに突っ込む。
他にも携帯ウォシュレットも取り出してバッグに突っ込む。
すぐにバッグが満杯になってしまった。
いくらもしないのを知っているので、例のベンタイン市場にスポーツバッグを買いに外に出た。
「グェェェェ!あ、暑い!」
しばらくホテルの中にいたので外が酷暑であることをスッカリ忘れていたのだ。
これじゃ飛行機に乗る前に汗でビチョビチョになっちゃう!…ってんで、すぐに引き返した。
するとその元同僚が「これでよければ」…と、自分のパソコンを取り出して、空になったその取手の付いたケースを貸してくれた。
「ありがとう…」
それにも詰め込むだけ詰め込んで、何とか23kgをクリア!
そうして意気揚々と空港に向かったというワケよ。
おかげで機内持ち込みのバッグには、つまり私の背中にはカメラやらPCやらが移って来てこの世のモノとは思えないほどの重さになっちゃったけどね。
でもヨカッタよ~、見ていたらやっぱりカウンターで荷物を整理させられている人がいたもん。

200手荷物検査でチョット引っ掛かっちゃった。
X線検査の担当者から「何か『マシーン』が入っているのか?」と訊かれて、最初なんのことかと思ったが、すぐに携帯ウォシュレットのことだとわかった。
何て答えたのかは覚えていないが、「トイレで使うヤツ」ぐらいのことを言ったのかな?
その彼は「オ~、イエス!」とすぐに理解した。
今度は「見たい?」とこちらから訊くと「No thank you!」だって。
彼が携帯ウォシュレットを知っているところを見ると、多くの日本人が携行していることが容易に想像できる。
アレは確かによい。
別に紙でもいいんだけど、海外に行くとどうしても生活のリズムが崩れしまい、硬くなるか、柔らかくなるか…いずれにしても携帯ウォシュレットがあると大変便利なのだ。
おススメ。
 
空港のコンコースに並ぶ売店。
コレらの売店で流通している標準の通貨はナゼかドルなんだよね。
値段の表示にベトナム・ドンが見当たらないのだ。
最後の最後に持っているドンをすべて使ってお土産を買った。
それでもいくらか残ったけどね。
「全部使ってくれ」と店員さんに残ったドン札を差し出したところ、「ココで買えるモノはありません!」だって!

210出立を待つ搭乗客。11:00過ぎだよ。
ナイト・フライトってのはあんまりいいもんじゃないな。
乗るまでに疲れちゃって…かと言って飛行機の中でガンガン寝られるワケでもなし…

230…ということで、以前から観たいと思っていた『ラ・ラ・ランド』が飛行機のビデオの中にあったので、観てみた。
ジャズ・ピアニストと女優の卵のラブ・ストーリー・ミュージカル。
あまりにもスタンダードな物語の設定。
「ミュージカル作品」としては古いミュージカル映画を観慣れている私なんかにはどうも素直に入って来ないナァ。
挿入歌については、気持ちはよくわかる。
冒頭のフリーウェイを舞台にしたモノすごい長回しのダンス・シーケンスや夜中の山の上シーンのような撮影技術には圧倒されちゃうけど、アイリスやワイプをチョコチョコ使うところなんかは、古いモノを新しいテイストで強引に作り直した感じがあまりにも強いと思った。
でもね、ジャズ・ファンならニヤリとさせらるシーンが結構あって楽しい。
彼女が部屋に入ってきて何の気なしにイスに座ると「そこに座るな!それはホーギー・カーマイケルが座ったイスなんだぞ!」なんてシーン。
コルトレーン、エヴァンス、シドニー・ベシェ、チック・ウェッブ、カウント・ベイシーなんて名前がジャンジャン出てくる。
チャーリー・パーカーのアダ名がナゼ「Bird」か、なんてシーンもあったな。
主人公のセブが登場するライブのシーンも結構凝って作ってあって好感が持てる。
特にジャズ・コンボのシーン。
昔、『グレン・ミラー物語』で、トロンボーンを吹くことができなジェイムス・スチュアートが本人の役を演じた時、必死に練習してスライドのポジションを覚えたとか…1か所だけ間違えてしまったらしい。
セブがキーボーズを弾くシーンにはそんな丁寧さが感じ取れる。
そもそもチック・コリアとハービー・ハンコックを足してマッコイ・タイナーで割ったようなフレーズが信じられないぐらいカッコいいんだよね。
後で調べてみたら、あのピアノはセブを演じたライアン・ゴズリング本人が弾いているとか。
元々はピアニストじゃないのよ。
向こうの役者はホントにスゴイ。
途中で気が付いたのは『La La Land』というタイトルについて。
コレって、フランス語の定冠詞「La」とLos Angelsの「LA」、それに「Land」を組み合わせているんだな?
つまり、映画やジャズを題材にロサンゼルスという街の魅力を伝えようとしているのだろう。
ま、でもジャズはやっぱりニューヨークだからね~。
まばゆい陽光の下でコルトレーンやパーカーの名前が出てもどうもピンと来ない。
「La」は女性名詞に付ける定冠詞だから、ロサンゼルスは女性ということになろうか?
 
まったく上げてるんだか、下げているんだかわからない感想文になっちゃってるけど、この映画に関してどうしても書きたいことがある。
ひとつ胸に突き刺さるような印象的なシーンがあったからだ。
それはいつも私が考えていることに対する回答でもあり、賛同でもあり、反対に悩みを増長するものでもあり…。
それはセブが彼女に向かって悔しそうにこう言うくシーン。
「みんなは『ジャズは死にかけている』って言うんだ。そんなことない!でも彼らは『ジャズはもう十分に生きたじゃないか。だからもう死なせてやれ!』って。そうはさせない。ボクはジャズ・クラブを作ってまたジャズを盛り上げるんだ」
正確ではないが、ま、こんな感じ。
「もう死なせてやれ!」というところでヤラれた。

Lll私にはセブのセリフの「ジャズ」という言葉が「ロック」という言葉に聞こえたからだ。
「ロックはもう十分に生きた。ロックはもう死なせてやれ」って…そう聞こえたんだよね。
ジャズは進化に進化を重ね、最後は「何でもあり」のフリー・ジャズに行きついたところでやることがなくなりニッチも(ジャズだけに)サッチも行かなくなってしまった。
ところが、ウィントン・マルサリスあたりのスターを得て、「新主流派」というしかつめらしい名称のもと、見事先祖がえりを果たして生きながらえている…どころか若い優秀なミュージシャンが続々と現れている。
小規模ながら演る側、作る側、聴く側のすべてが若返り、バランス良く機能しているとも言えよう。
そこへ行くと、あれほど流行ったフュージョンはどうなったか?美人ジャズ・ボーカルズはどうなったか?
熱心なファンも多いことだろうから結果はご想像にお任せするが、やっぱり流行りものは必ず終わりがl来るということだ。
ちなみに落語もジャズ同様のことが起こっているらしい。両方とも何回死んでるかわからないからね。
少しぐらいじゃヘコたれない。
さて、今のロックはどうだろう?
ずいぶんとルーツから遠いところまで来てしまって…果たして「ロックは元気に生きている」と言えるのだろうか?
 
もう少し『ラ・ラ・ランド』から引用させていただく。
これもセブが友人からの意見。
「ケニー・クラークやセロニアス・モンクを相手にするな。伝統を守ってばかりじゃ革命はできない。若いヤツを相手にしなきゃダメだ」
ケニー・クラークは1940年代のビ・バップ・ムーブメントの時にジャズ・ドラミングのスタイルを進化させ、現在の奏法を確立したとされる大イノベーター。
セロニアス・モンクも、同時期にオリジナリティあふれる曲を数多く世に送り出し、また、独特な奏法でモダン・ジャズの創生に大きな足跡を残したピアニスト。
しかし、セブはケニーもモンクも手放すことができない…我々で言うとツェッペリンやパープルだ。
そして、やっぱり若い連中を視野に入れないと、芸能事はいずれ滅びるということをこの映画は言っているのだと思った。
さらに私がいつも言っている通り、伝統的なロックに今の若者にしかない感性を注いで新しいモノを作るしかロックには残された道はない…ということを再認したわ。
つまりロックの未来は過去にしかない。
だれか「未来は過去からやって来る」なんてこと言ってたな。同感である。
そして、この映画こそがそれを実践している…ということに気が付いた。
 
今、『スパイナル・タップ』の劇場での日本初公開に備えて、配給会社の方とチョコっと仕事をご一緒させて頂いているのだが、昨年の映画の興行収入はこの『ラ・ラ・ランド』のおかげで上々だったそうだ。
とてもいいことだ。
私には主人公の2人がフレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの焼き直しに見えても、若い人たちの目にはさぞかし新鮮に映ったことだろう。
コレを機に、オリジナルのミュージカル映画やジャズに興味を持ってくれるとうれしいね。
そこにはLAどころか、アメリカの一番いい時代が詰め込まれている。
ネタバレになるので映画の結末については触れない、私には甘々のラブ・ミュージカルがロックを題材にした激辛の社会派ドラマに感じた。
おかげで飛行機の中ではゼンゼン眠れなかった!

Lllああ~、帰って来た~。
実際には早朝に成田に着いたんだけど…。
やっぱり日本が一番いい。

245vアレほど使い切ってしまおう!と決心したベトナムドンであったが、結果的には下の写真のように21,500ドンも残ってしまった!
あ~、損した!…と思って円に換算してみると、アラ?
104円だって!
ホーおじさん、オレの勝ちだな?

240さて、お土産後日譚。
上にも書いたように、私が滅多にお土産を買って来ないものだから子供たちは例のベンタイン市場で買い込んで来たTシャツに大喜び。
下の竜の刺繍のヤツ以外は大ウケ。

190どうせ買うならと思いっきりフザけたヤツにしようと思い、お世話になったフォー・ネタのモノを中心に選んでみた。
3枚ずつ渡して「さっそく着てみよう」ということになった。
すると、それぞれの部屋から叫び声が聞こえてきた。
180「ウワ~、ナンダこれ!」とか、「着れね~!」とか「脱げね~!」と叫んでいる。
どういうことかと思ったら、このTシャツ、紙のように全く伸び縮みがしないのだ!
素材がおかしいのかというと、綿100%で問題はない。
どうも生地自体の編み方が普通ではないようなのだ。
伸び縮みがするということは、面積が広がる分だけ糸を使っているワケで、このTシャツはその辺りを思いっきり節約しちゃってるのね。
だから本当に紙と同じなのよ。
サイズが小さかったらまず着ることはできないし、着れたとしてもそれがパンパンな状態だったら上半身を動かすことは不可能だ。
私も着てみたが、コレはヒドイよ。
そういえば、アソコで買った時、商品には一切触らなかったのを思い出した。
アレがホントの「やばいTシャツ屋さん」だったのね。

170『私のホーチミン』はこれにて終了!
ヨカッタですね~、皆さん。
長い間お付き合いくださいましてありがとうございました。
レポートをご覧頂いた皆様は、私がベトナムに対してあまり良い印象を持っていないとお思いかもしれない。
確かに2日目ぐらいはあまりの暑さに耐えかねて東京に帰りたくて仕方なかったけど、日本に帰っても4ヶ月もすればベトナムのことも言えなくなるし、街の様子にも比較的すぐに慣れたしで、今にしてみると満更でもないかと…イヤ、やっぱり東京がいいわ。
でもね、あのエネルギッシュなバイクタクシーのオッサンや必要以上に親切なホテルのスタッフ、ガッツリ居眠りしていたモノ売りのオバサン、そして、ヤバいTシャツ屋さん…今頃みんなどうしてるかな?なんて思っちゃうんだよね。
あの人たちは昨日も今日も、明日も10年後も同じことをしているんだろう。
本当に色んなことを見て、聞いて、考えて、学んだ1週間の旅だった。
しかし…私はまたベトナム工場に行くことがあるのだろうか…。
さらばホーチミン・シティ、その時まで!

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(2018年3月12~18日 べトナム、ホーチミン市にて撮影)