EVERLASTING MUNETAKA HIGUCHI 2013 6th 樋口宗孝追悼ライブ<中編>~人間椅子
3番手の登場は人間椅子。
先日のO-WESTでのワンマン2Daysの際。「あのLOUDNESSと共演、イヤ、正しくは前座…」と告知していたコンサートの当日がいよいよ来てしまった!
鈴木研一
オープニングは「黒猫」。カッコいい。
オクターブを強調した名ギター・リフといえばまず「移民の歌」。それと「Rat Bat Blue」。ルートと完全4度ならDuke Ellingtonの「C Jam Blues」だ。
この「黒猫」ときたら減5度(あるいは増4度)とルートを組み合わせて作られている。いいギター・リフの基本はSimplicityだ。それはこの曲を含めた数々の名ロック・リフが証明している。
当然今日も和嶋さんは1987のハーフスタックとSGのコンビネーションでステージに上がる。
2曲目は「冥土喫茶」。
一心不乱にドハードに展開していくサマが異常にカッコいい。
すぐさまストレートなエイト・ビートで深い淵に墜ちていく。
こういうへヴィ・チューンはMarshallだねェ。ま、全曲そうなんだけど…。うれしいわ~、こういうロックは。組曲のようにコロコロと展開していく曲想も素晴らしい。
4曲目はノブさん歌うところのハード・ドライビング・チューン「蜘蛛の糸」。最新作『萬燈籠』からの選曲。
先回のダム・コンクリートの記事は楽しく読んでいただいたそうで大変光栄であ~る。またなんかダムネタ仕入れておかんと!
「賽の河原」。
このおどろおどろしい感覚が人間椅子をサバス視させるんだろうけど、私はほとんどBlack Sabbathを通っていないせいか、そうは思わない。
鈴木さんではないがBudgieなんかに似た周波数を見出すんだよね。
ちなみにカーディフ出身のこのBudgie、日本では「バッジ―」と呼ばれているけど、イギリスでは「ブジー」と発音されているようだ。村ごとにアクセントが異なるというイギリスだけあって、全土でそうなのかは不明なのだが、少なくともイングランド北東部出身のおなじみSteve Dawsonは「ブジー」と発音していた。
Skypeでマイナーなバンドの話しをしていたのだが、Lucifar's Friendに混じって「ブジー、ブジー」と一体何のことかサッパリわからなかった。「ブジーなんてバンドいたかいな?」と真剣に考えてしまった。
ま、トックリ語れるほど詳しくはないが、ブジーがカッコいいことは確かでやんす。「♪男子たるもの…」…「新調きゅらきゅきゅ節」。これも『萬燈籠』からのセレクト。
「ぶんがちゃっちゃ」をいっしょに歌ってしまったのは私だけではあるまい!
そして最後を締めくくったのは大スタンダード「針の山」。
MCで「25年同じことをやっている」と和嶋さんはおっしゃっていたが、それでいいのだ。これがいいのだ。ずっと同じことをやって来た結果、今最高にカッコいい。
今、巷間にあふれているロックもどきの音楽はどう考えても25年もの風雪に耐えることはできまい。
これからも変わることなく人間椅子ロックをクリエイトし続けて欲しいと切に願う次第である。1月18日には渋谷TSUTAYA O-EASTで『バンド生活二十五年 ~ 猟奇の果 ~』ワンマン・コンサートが開催される。
時間は短かったが、今回のステージはその前哨戦でもあり、また新たなファンを獲得したに違いない。
私も18日を楽しみにしてるんだ~。「此岸御詠歌」をナマで演って欲しいナ。
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