四谷OUTBREAK 17周年&PA長沢生誕記念特別企画 ~TROUBLED WINGS+ゲスト<後編>
ゴメンなさい!<前編>からエラく間が空いてしまった。
というのは、ワタクシ、先週突然身体を壊してしまい、ほとんど寝たきりでした。
何せ身体中が鉛のように重く、お腹が痛くてもんどりを打っていたのです。
やがてトイレから一時も離れることができない状態に陥り、しまいには熱まで出て来る始末。
「コリャ、いよいよアレか?」と思って簡易キットで検査をしてみたらすんなり「陰性」。
とりあえずホッとした。
家内にお粥を作ってもらい、とにかく大人しく横になっていた。
ここ数年体調が悪くなることがなかったので大変にツラかったんですわ。
なんでもこの「お腹に来るヤツ」が流行っているらしいので、皆さまも十分ご注意あれ。
さて、金光KK健司企画ライブの<後編>。
「この後は島紀史が登場します…島紀史が登場するということは、もうナニを演るかわかるでしょ?
皆さんが想像していることを想像している以上の爆音で演ります。
オン・ギター、島紀史!」
ノンちゃん登場!
金光さん、うれしそうに…「ボクね、島紀史の親友なんですよ!島紀史がボクのことを親友だと思ってくれているらしいんで!」
金光さんだけでなく、2人ともニヤニヤとこの場がとてもうれしそうだった。「今日はこの日が迎えられるかとっても心配だったんですよ。
この企画自体は大分前に決まっていたんですが、コロナの加減で開催できるかどうかわかりませんでしたので…」そして、金光さんはPAの長沢さんを紹介した。
金光さんはMCの中で触れることはなかったが、長沢さんはこのイベントの1週間後に14年間お勤めされたOutbreakをご退職された。
イベントの主旨はあくまで長沢さんの「お誕生日祝い」ではあったが、実は関係者の間では長沢さんの送別のイベントでもあったのだ。
そんなイベントも早後半に突入。
3番目のチームは…
ゲスト参加の島紀史。DioKen松井博樹
そして金光KK健司。「♪デインジャッ、デインジャ」
1曲目は「Kill the King」。
私が中学2年生の時に初めて聴いたRainbowの曲。
場所は日本武道館だった。
生まれて初めて外タレのコンサート。
あまりの音の大きさに泣きそうになったっけ…。
それが今では爆音を出す方の会社に勤めているんだから人生ってオモシロい。この音、この音~!
コレがノンちゃんのギターの音。
ものすごいホーム感!
というのも、ノンちゃんはいつも愛用しているMarshall MAJOR 1967を持ち込んでくれたのだ。イヤ~、でもこの人が得た「ホーム感」は私の比ではなかったでしょう。
「水を得た魚」どころじゃない。
身体の中から出て来る自身に満ち溢れた「歌」はどんな新鮮なクロマグロの刺身でもかなうまい。
「大好きなモノがある」というのはなんて素晴らしいことか。
Kenちゃんの絶叫で紹介された2曲目は「Mistreated」。
ノンちゃんのア・カペラのギター・ソロからスタート。
まるで「かけまくもかしこき方」に祝詞を上げるかのように丁寧にかつ慎重に音をつないでいく。
そしておなじみのフレーズ。
コレも武道館で観たナァ。
「♪アイビンミストゥリ~テ~」
当然ココでもKenちゃんの熱唱が炸裂。
このタイトル、中学生の頃受け身の現在完了だとはツユ知らず「ミステリー+テッド」だと思っていた。Rainbow編でも完璧なパフォーマンスを見せてくれるリズム・チーム。
グリグリと突き進んでいくグルーヴ感が実に気持ちよい。そういえば、この曲が収録されているDeep Purpleの『Made in Europe 』って私が中学2年生の時にリリースされたんだけど、アレはちょうどリリースの日だったのかな?…石丸電気レコード館の2階の洋楽売り場にいると、お兄さんが続々と現れては、そのほとんど全員がそのアルバムを買って行くのを目撃した。
カウンターで店員に向かってお客さんが「メイド…」と言っただけでスッと品物が出て来るような状態だったのを思い出す。
若い人たちはそんな場面を想像することもできないでしょうね。
いい時代だった。
ほどなくして私はこの時のことをマネして「『シークレット・ダメージ』をください」とやったことがある。
「ハ?」と店員に言われてモノは出てこなかった。
『Secret Damage』というのは「第二のディープ・パープル」というキャッチコピーが付けられていたStrappsというバンドのセカンド・アルバム。
ま、モノが出て来るワケないんわな。
今日のライブは色んなことを思い出させてくれるわ。
そしてノンちゃんのソロがタップリ!
聴きごたえ満点の1曲だった。「キーボーズ、まっちゃん!」と松井さんが紹介されて始まった次の曲はシンセサイザーのソロから。
不気味なメロディが緊張感を高める。
いいね。
「70年代のハードロック」というと、カッコいいギター・リフに野太い声のボーカルズ、そしてシンプルでヘヴィなリズム隊…と定義されると私は考えているんだけど、こうしたモノフォニックで奏でられるシンセサイザーのソロというのも定義のひとつに加えてもおかしくないな。
実にいいもんですよ。
曲は「Gates of Babylon」。私はこの曲が収録されているアルバム『Long Live Rock 'n' Roll』がリリースされた時はすでにプログレッシブ・ロックに夢中になってしまったので、全く聴いたことがなかったんだけど、カッコいいね~。
もうこのセクションはKenちゃんの激唱と…ノンちゃんの激演を徹底的に楽しむべし。
しかし、『Made in Europe』の「You Fool No One」の「Have Nagila」なんかモロだけど、パープル系の人たちってクレツマー風味というか中近東風味というか、こういうテイストが好きよね。
そして、それが悉くカッコいい。
この「Hava Nagila」というクレツマーの代表みたいな曲の元はウクライナの民謡だとか…コレは知らなかった。
「カラーに口紅」とか「ボーイハント」とか「大人になりたい」で知られるアメリカの大歌手、コニー・フランシスって『Sings Jewish Favorites』というアルバムを出していて、その中で「Hava Nagila」を歌っているんだけど、コレがスゴクいいの。ノンちゃんはこの曲でも入魂して余りあるほどのギター・プレイを聴かせてくれた。島紀史をゲストに迎えたセクションを締めくくったのはRainbowの「A Light in the Black」。
金光さんの気合の入ったフィルで曲はスタート!この曲のリフって10ccの「Good Morning Judge」と同じだって知ってた?
それなのに曲のテイストがゼンゼン違う。
実にオモシロイものだ。
安心してくだい…10ccの方が後です。Kenちゃん、「ロニーの部」最後の熱唱。
もう見ていて気持ちのいいぐらいなりきって歌ってもらった!そして灼熱のインスト・セクション。腕利きたちの真骨頂。
徹底的に弾き狂う姿が美しい! ノンちゃん、出番最後のソロ。ココでも思う存分暴れまくってくれた!そして、金光さん。
♪ドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコドコ… そうか、コレがやりたかったのね。
だからツーバス。
も~、ツーバスの使い方のお手本のようなプレイをタップリと堪能させて頂きました。
そうだよ、こういうのが本来のツーバスのあり方だよ。
どこからああなったのかサッパリわからんが、最近の若い人のヘビィメタルで見かけるブッ早いツーバスの使い方はどうも理解できん。
そもそもカッコよくない。
「適材適所」と言う言葉があるでしょ?
ルイ・ベルソンがアレを聴いたらきっとガッカリするゼ。
このセクションも盛り上がりに盛り上がって終了~!「最後のセクションですね。
もう一度Troubled Wingsに少しお付き合いください。
最後に今日参加してくれた藤井重樹くんと島紀史くんをお迎えします…ということはますます音が大きくなるということです!足し算ですからね」「音量もそうなんですけど、1回入れたRainbowのエネルギーをどうやって抜けばいいのか…。
まだチャージされたままなんで!
というのは、この後やる曲がロックですけど、ハードロックじゃないもんですから!」
というのも、次の曲はTOTO。
なるほど、それは違いすぎる!
Charlieさんのギターから「I'll Supply the Love」。
懐かしいナァ~。
この曲が入っているTOTOのファースト・アルバムがリリースされた時のことも覚えている。
高校1年生の時だった。
また引っ張り出すけど、石丸電気レコード館2階の洋楽売り場はもうTOTO一色だった。
CBSソニーが猛烈に営業をかけたんでしょうな。
その甲斐あってか、ドロシーじゃあるまいし猫も杓子も「トト、トト」だった。
そういえば富山に「十々八(ととや)」という新鮮な魚を出す人気の料理店があったっけ。
で、私はプログレッシブ・ロックにドップリと浸かっていたので、そんなスタジオ・ミュージシャンが集まった「おしゃれなサウンドのバンド」なんてテンで興味がなかったワケ。
でも、「スティーブ・ルカサーってギタリストはスゴイらしい」とギター仲間でエラく評判になっていたな。
で、しまいにゃ私もそのファースト・アルバムは買ってしまった。
そして、『TOTO IV』のレコ発ツアーで来日した時、今の家内と武道館へ観に行ったわ。
4枚目までのベストヒットみたいな内容で、スゲエいいコンサートだった。
この業界に入ってから1960をルカサーに貸し出した関係で2回ぐらい観に行ったのかな?
一度、アンコールでスゴイことが起こって、「世界の一流バンドでもこんなこミスをするのか!」と腰を抜かしたことがあった。
ナニが起こったのか…いつかMarshall Blogのどこかに書いたことがあるので興味のある人は探してみてください。
KenちゃんのMCによれば、Troubled Wingsの最初のステージではキーボーズが2人在籍しているTOTOの曲をキーボーズなしで演ったこともあったとか…。
その点今日はバッチリだ!
中盤はズ~っとハードロックで来て、最後はTOTO。
でも大丈夫。
河野さんは何でもバッチリなのだ!
「コージー・パウエルみたいなTOTOになっちゃいました」続けてはWingerの「Headed for a Heartbreak」。
「失恋行き」か…。
そう、「head」を「~に向かって進む」という自動詞で使うときには必ず「方面」を意味する前置詞「for」を組み合わせて使う…なんてことはどうでもいいね。
だってWingerさん、ゼンゼン知らないんだもん!そして、3曲目は「Blue Murder」。
コレも人気あるな~。
アタシャ全然知らないんだけど、アチコチで耳にするもんね。
マ~ダマ~ダ勉強不足でスミマセン。タイトな三連!
こっちの方がポーカロっぽかったです。最後にゲストの2人が合流して1曲。曲はまたTOTO!
「Goodbye Elenore」をブチかました。
よく「エリー」という愛称(dimunitive)があるでしょ?
あの本名はだいたい「Elenore(エレノア)」か「Elaine(エレイン)」なんだよ。
そういえば、「Rosanna」って曲あるでしょ?
あの曲を入れたカセットテープのラベルに「日中」って書いていたヤツがいた、という話を聞いてかなり笑った。
「♪I need you all the way」の最初の部分が「あ、日中」に聞こえるってワケ。ド迫力のツイン・ボーカルズ!そして、ギターもツイン! ウワ!
白いボディにローズ指板!
まったくお揃いだったんだ?…今気がついた!4つのセクションをぶっ通しで支えた3人!
こうして狂熱の演奏ですべてのプログラムを終了した。
あ~、オモシロかった。
記事に書いた通り、色んなことを思い出してしまいました。
最後は金光さんからのご挨拶。
今日は企画にドラムスにMCにと大活躍のKKだった!「今日は皆さん、本当にありがとうございました。
そして、OUTBREAKさんの17周年、長沢さんの誕生日おめでとうございます!
また企てたいと思います!」金光さん、お疲れさまでした!
長沢さん、遅くなりましたがお誕生日おめでとうございます。
そして長い間お勤めご苦労さまでした!
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(一部敬称略 2022年3月11日 四谷OUTBREAKにて撮影)