amber lumber 5周年ワンマン『マンマミーア LIVE2』<前編>
amber lumberが5周年!
早いな~、ホントに。
amber lumberが初めてMarshall Blogにご登場したのは2017年7月12日の記事。
「今年の1月に結成され…」なんて書いてあるので、2017、2018…もうチョットで丸5年というワケだ。
その最初の取材は目黒のLIVE STATIONだった。
ココのところ、amber lumerの取材といえば、神田のTHE SHOJIMARUへお邪魔することが多かったのですごく意外だった。
でも、そういえばそうだったワ…。
コレがその時のようす。 そして5周年の単独公演は、amber lumberホームとも呼ぶべき神田THE SHOJIMNARUで開催された。
今回は2回目の「マンマミーア」のステージもあって楽しみ倍加だよ。今回のステージのようす。
征史さんが描いたこれまでのamber lumberのCDジャケットのデザインがそこかしこに飾られている。
このネコのデザインいいですね~。
コレってベニヤ板に描いてるんだよ。
そして、舞台の上にはMarshall。
アキラさんのAS100D。
Marshallのアコースティック楽器用アンプで海外ではロング・セラーのひとつなのだ。征史さんが長年愛用している1992 SUPER BASSのハーフ・スタック。
さらにASTORIA CLASSIC。
…と、今日はかなりのMarshallゾッキ!開演前にひとり3枚ずつ引かせてもらえる「ネコ大仏」カード。
もちろん1枚1枚が征史さんの手作り。
大変だよ、コレだけ作るのは!
最近では征史さんのカードに書いた言葉が、引いた人にマッチしてくるようになったとか…。
もはやamber lumberの「お諭し」ですな。
家内と3枚ずつで計6枚。
この言葉…何だか尾崎放哉や種田山頭火のイメージが重なって来たな。咳をしても一人
あしのうら洗えば白くなる
墓の裏にまわる
…コレらは尾崎放哉の作。
スゴイでしょ?コレで俳句だからね。
✕4つでも爽快
極楽で待っています
…なるほど「爽」という字には確かに「✕」が4つ入ってるもんね。
こうしてネコ大仏の言葉もソロソロ自由律俳句になりそうだ。
オヤジ、涅槃で待つ
あ、コレは違うか…。
私、尾崎放哉が好きでしてね…昨年、小豆島にある家まで行ってきた。
放哉のすさまじい人生についてはいつかShige Blogでやろうかと思っています。 そして、今回はカワイイ缶バッジもプレゼントしてもらったよ。
クジラの方はamber lumberのレーベルのロゴ・サイン。
amber lumberには「ホエールソング」という曲もあったね。
こんなの今のウチだよ!
カードもバッジもamber lumberが武道館で演るようになったらもらえなくなるよ。「アレ~?
結構たくさん来てくれて、ありがとうございます!
今日は2部に分かれて、前回同様に第一部は2人で、二部はバンド形式で演ります。
最後まで楽しんで~…どうぞ!」5周年の単独公演のオープニングに配したのはファースト・アルバム『運命の輪っか』から、おなじみ「青い月夜」。
森永JUDYアキラ
山本征史
「♪君の涙が涸れ果てて 舟が出せなくなったなら 僕の涙を海にして 青い月夜に漕ぎ出そう」だなんて、何てロマンチックな歌詞なんだろう。
征史さんのどこからこんな言葉が出て来るのかしらん?と思いたくもなるけど、実は征史さんのインプットの量は生半可ではなくて、音楽はおろか、落語、浪曲、講談、新内、常磐津、浄瑠璃、大津絵、最近は琵琶語りまで網羅して様々な芸能を勉強しているワケよ。
読書はもちろんで、私も最近「崇徳院」に関する本を教えてもらって早速入手した。
やっぱりアレと同じで食べないと出ないのよ。
そして、いいモノを食べればそれだけいいモノが出て来る…山本征史がコレの良い例だ。そして、そのロマンチック極まりない言葉を音にして聴く者の耳に届けるのがアキラさんの「声」だ。
何とも魅力的なコンビネーションではあるまいか!「ありがとうございます!…あ~、自信満々に間違えた~」
聴いていてゼンゼン気になりませんでしたが…。
間違いに自信が持てれば「間違いではない」ということよ。「5年前の今日作った曲ですね。
こんなに続くとは思っていませんでした」
なるほど。
「青い月」を1曲目に持って来たワケがわかったところで…2曲目はアキラさんがギターのボディを叩きながら歌う「キミの知らないボク」。
2009年のアキラさんの3枚目のソロ・アルバム『Arms』のオープナー。
ココもシットリと…征史さん曰く、今日は「大人」な感じ。
しかし、自分で言うのもナンだけど、ギターの音がいいな~。
やっぱり、アコースティック・ギターを拡声するならそれ用のアンプを使うのが一番なのよ。
日本はコレが滅法ダメなの。
海外ではアコギ・アンプを使うのはごく当たり前のことなのにね。
この日、新しい自前のマイクを持ち込んだアキラさん。「(新しいマイクが)とてもアナタの声に合っていると思います。
声がデカいし、あつかましく出てる…あ、コレはホメているんですよ!」とは征史さんの感想。ウン、確かにアキラさんの感情が新しいマイクを通して伝わって来た!
実はこのMarshall Blogは、私は写真を撮ることに集中しているので、家内がショウの内容をメモしてくれている。
後に私がそのメモを見て、撮った写真をショウの進行に割り付けて記事を書いているのね。
事前にセットリストが手に入る場合はそのメモにタイトルを記すことができるけど、そうでない場合は曲名がわからないので何がしかの「仮題」っぽいモノを記しておくことが多い。
そうしないと後でわからなくなっちゃうから。
それで今回は予め演奏する曲がわからなかったので、家内はメモのこの曲のところに「冷たい雨」と書いた。
それがタイトルだと思ったから。ところが、この曲のタイトルは上に書いたように「キミの知らないボク」であって、家内の仮題は見事ハズれてしまった。
でもオモシロイな…と思ったのは、この曲に「冷たい雨」という文句がたった2回しか出てこないにもかかわらず、家内はそれがタイトルだと思ったということ。
アキラさんが歌うメロディに乗ったこの「冷たい雨」という6文字の言葉がグサっと印象に残ったワケだ。
だから「音楽」はオモシロい。 「メタル征史がでてくるかもしれない」と征史さんのベースがウナり出した次の曲は「ARMS39-for U」。
2011年に突然ドラマーになろうと思い始めたというアキラさんがドラムスをプレイしながら歌う。
この曲もアキラさんのソロ・アルバム『Arms』からのチョイス。
レコーディング・メンバーには峰厚介さんや仙波清彦さんがクレジットされているんだよね。
JUDYスゴし!ギターのストラミングを見ててもわかるんだけど、やっぱりリズム感がいいんだろな~。
何の危なげもなくドラムスを叩きながら歌っちゃう。
本当に才能がある人は、楽器の演奏はお茶の子サイサイのことで、「その楽器を奏でてナニを作り出すか」で勝負することしか考えてないものだ。曲が後半に差し掛かる…
征史さん大爆発!
「メタル征史」とはこのことか!
私は「夜叉」の頃から拝見させて頂いております。Marshall SUPER BASSが「メタル征史」を轟音でサポートしているところ。
アキラさんはドラマーのままで今度は征史さんが歌う。
曲はamber lumber3枚目のアルバム『Hundred Suns』から「I Wanna Be Your Blood」。
アキラさんは当然CDのレコーディングでもドラムスをプレイしている。
リズム・キープに徹したシンプルなプレイにドラミングの意味合いを再認識させられる思いがしますな。
コレでいいのだ。初めてコレを聴いた時、「やった!」と思ったよ。
「医学ロック」っていうの?
それでいてラブソング!
こんなことやった人は過去にいたのかしらん?歌だけでなく、当然ベースも暴れまくる!
征史さんの見事な跳躍が曲を締めくくる。
「サンキュー!
急激に子供っぽい曲。
さっきまで大人っぽかったのに…」
イヤイヤ、メッチャよかったですよ~!「今日、マイクも新品だし、Marshallからアンプを借りました。
なかなか高級な音がしてると思います」とアキラさんがPRしてくれるとすかさず「Marshall祭りですね」と征史さん。次はアキラさんのソロのライブでも取り上げたという「毒を吐く」。
ファースト・アルバム『運命の輪っか』のクローサー。それこそ「毒」を含んだような言葉が、アキラさんの語るような歌い口と声で並べられるとまるでナニかを諭されているような気になってくる。
説得力のある曲だ。そこに絡んでくるのが征史さんのフレットレス・ベース・サウンドが深遠な世界を作り出す。
何でも「毒を吐く」はamber lumber結成のキッカケになった曲だとか。
アキラさんが1人で演ってたのを耳にして征史さんが「一緒に演りたいな…」と思ったのだそうだ。
確かにこの曲は魅力的だと思う。
「ありがとうございます。
早くも1部最後の曲です…今日はマンマミーヤが2曲も多くやります」
「2人で演るようになってヨカッタですね」と語りかける征史さんに「誘ってくれてありがとう!」と反応するアキラさん。「夫婦でもない、友達でもない我々が音を紡いでね。また曲を作りたいですね」
と、一部最後はamber lumerの静かなるキラー・チューン「ここにある宇宙」。
コレもファースト・アルバムからのチョイス。コレも最初に見た時はビックリしたナァ。
「想像は記憶」…「創造」かな?
歌詞カードにはカタカナで記載してあるのでどちらが正しいのかはわからない。
静謐にして曖昧な世界から…
「♪ここにある宇宙」という言葉が誘爆を起こしamber lumberの「宇宙」が一気に広がる。
ここから征史さんがベースエフェクターを駆使したベース・プレイで壮大な「ここにある宇宙」を創り出すのだ!
グルグルグルグル…足でエフェクターを操作。
足の爪はチャンと切ってある。
アコースティックのフレットレス・ベースとエフェクター、そしてMarshall…
この組み合わせで征史さんが出すサウンドは他では体験できないモノだ。
こうして征史さんは今日も宇宙の果てまでブッ飛んでいった!
そしてアキラさんの声が宇宙を引き裂く!
「ウイスキー・ヴォイス」の異名を取るアキラさんの声。
どんなに遠くにいても聴けばすぐにそれとわかるその声は、「アキダイ」の社長か、「肉のさがみ屋」の女主人か…。
カッコいいことこの上ない。
いつも書いているけど「歌は声」だ。そして、「声が歌」なのだ。「山本征史!」
第一部の締めくくりの言葉は「Marshallいい音だねぇ~」。
ありがとうございます。
アキラさんが使っているMarshallのアコースティック・ギター・アンプはAS100D。 <後編>につづく
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