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2019年9月11日 (水)

【イギリス-ロック名所めぐり】vol.39~キンクスに会いに行く!<後編>

05さて、困った!
何とかこのままイースト・フィンチリー駅までガマンしてトイレに駆け込もうと思っていたんだけど、バスが来ない~!
もうどうにも仕方がないので、クリソールド・アームスまで戻ってトイレを借りることにした。

10_3レイとデイヴの家まで行って…

20_3その前がクリソールド・アームスでしたね。
さっきのThe Kinks Roomには誰もいなかったのでシレっとトイレに直行。
仮に何か言われても「さっきココでエールを頂いたモノです」と言えば問題なかろう。

30_3尾籠な話で恐縮ですが…古いパブなんかに行くとこういうタイプの男性トイレがあるんだよね。
コレ、イヤなんだよな~。

40_2上のヤツはD_Driveがリハーサルをしたウルヴァ―トンというところにある「Craufurd Arms」というパブのトイレ。
ひとりの時はゼンゼンいいんだけど、隣に外人が入って来たりすると思いっきり委縮しちゃう。
でもどうしてもチラっと隣を見ちゃう。
「(え?腕かと思った)…」なんてね。
失礼しました。
で、トイレネタの本題。

50_2コレはクリソールド・アームスのトイレ。
何かズラズラと書いてある。
ナニナニ…
「私たちのリアル・エールの品質を保つために次のことにご協力をお願いします」
ハイヨ、ハイヨ。
「エールを飲んだ方は左側で、ラガーを飲んだ方は右側で、それ以外の方は真ん中で用を足してください。こうすることで樽に戻す時に種類が混ざるのを防ぐことができます」
あ~、やっぱり戻してるのか!
もちろん私は左側で用を足してお店に協力しました。
アホンダラ!
ナニが「クロス・コンタミネーション」だ!英語で言うとカッコいいじゃねーか!
ああイカン、格式高いMarshall Blogを自ら台無しにしてしまった。

60_2さ、気を取り直し……と。
またバス停に戻ってしばらく待っていると、地下鉄ノーザン線のイースト・フィンチリー駅行きのバスが来て10分もしないウチに到着。

70そして、南方面行きの電車に2駅ほど乗ると目的地の「Archway(アーチウェイ)」に着く。

80_3ホラ、またあった!
ソロソロ説明をすると…コレは迷路のように見えて…実は「迷路」なんだって。
マーク・ウォリンガーというアーティストの、その名もズバリ「Labyrinth(迷路)」という作品で、地下鉄の開通150周年を記念して2003年から展示が始まった。
全270駅にこういうのを取り付ける計画だそうだ。
電車が来るまでの間、コレで遊んでリラックス…とかいう意味合いがある、と何かの記述で読んだことがある。
私はもうずいぶん前からコレに気がついていて、4年前にロンドンに来た時より今回は確かに増えているような気はするが、誰かがコレを指先でツツツ~とナゾっている所など今の今まで一度も見たことがない。
各迷路には右下に「〇〇〇/270」とナンバリングが施されていて、このアーチウェイ駅のヤツには「170」が採番されている。
こんなことをされると気になるんだよね~、1番が!
どこの駅なんだろう。

90_3この「Labyrinth」についてはこんなビデオも制作されている。
アート云々より、ロンドンの地下鉄の様々な光景を見ることができてオモシロいよ。
興味のある人は見てみて!


アラ~、なんかキレイになっちゃったな~。

100_3駅前のようす。

120_3コレは2009年に行った時のようす。
花壇を取っ払っちゃったんだね。

125_2エラく広々としちゃって印象が変わったと思ったら…

130_3名前まで変わっちゃった。
「ナビゲーター・スクエア」…大層なお名前になりました。
かつては「アーチウェイ・クローズ」と言っていたのか。

135_2ココまで来た理由はコレ。

140_3ナビゲーター・スクエアの奥で威容を誇っている建物。

150_3コレが「Archway Tavern(アーチウェイ・タヴァーン)」。

160_31971年の『Muswell Hillbillies(マズウェル・ヒルビリーズ)』のジャケットとなったパプ。

180cd_210年前はこんな感じで1階はいかにもライブ・パブみたいな風情だった。
訪れた時にちょうどナニかをやっていたので、その時は店に入らなかった。
図々しく入っちゃえばヨカッタ。
また、中にはたくさんの人がいたので外から店内の写真を撮ることも控えた。
人がいないところをシレっと撮っちゃえばヨカッタ。
後悔。

170v…というのも、今、こんなんなっちゃったんだもん!
ジャケットの写真とは似ても似つかない。

191小ぎれいなレストランって感じ?
10年前はまだジャケットみたいな風情をしていたんだよ。

205_2これじゃ「Muswell City Boys」じゃん。
そもそも、ココはマズウェル・ヒルではないけどね。

206ジャケットを見開いてみるとこんな感じ。

207今、コレ。
ココで「Have a cappa tea」か?

190_3ハイ、またロンドンのロックの名所がひとつ消えました。

210_4お、裏にこんなの発見。
「Kolis」というのはカムデンでKing Creatureが出演していたクラブだ。

220_3この後、キングス・クロスまで帰って来て、あのカナル博物館に行って失敗した…と。
コレで私のマズウェル・ヒル探訪記はおしまい。
天気もよくて、道中も楽しかったし、マズウェル・ヒルは魅力的だし、最高の1日だった!
 
でも、キンクスのKonkスタジオも行っていないし、チーズ屋もフィッシュ&チップス屋も気になるし、訪れたい場所がまだまだマズウェル・ヒルには残っている。
だから今回はまだ小手調べってところかな?
Asakusa RedneckはまたMuswell Hillbiliesに会いに行くゼ!
230_3…その前に。
このシリーズの締めくくりにホンモノのマズウェル・ヒルビリーをご紹介しよう。
イヤ、「ヒルビリー」なんて言ったら怒られちゃうか!
それはToshiさんという日本の方…。

240vToshiさんに初めてお会いしたのは…というか、まだ1回しかお会いしてないんだけど…2015年11月のこと。
渋谷のO-EASTでのことだった。

250_3Toshiさんはこの時、Wildheartsのジンジャーのサイド・プロジェクト、Hey! Hello!のメンバーとして来日した。

260_2Hey! Hello!はジンジャーとギターのThe RevがMarshallを使用していることもあったが…

270_2ドラムのAiさんがNATALのプレイヤーで、そのサポートをさせて頂いたのだ。
もうイギリスではNATALは当たり前のドラム・ブランドですからね。

230v それでToshiさんに話を伺うと、マズウェル・ヒルの住人だっていうじゃない!
もうアタシャ興奮しちゃってサ。
いつかマズウェル・ヒルのToshiさんを訪ねようと思ってズッとチャンスを狙っていて、今年の6月に行った時にお邪魔しちゃおうと思ったんだけど、残念ながらToshiさんは仕事でフィンランドかなんかにご出張中だった。
ところが、ヒョンなことから先月また思いっきりつながってしまった。

280_3日本のバンドをイギリスに紹介する仕事をしているイギリス人と一緒になった時、その方のお住まいを尋ねるとマズウェル・ヒルだと言う。
「キンクスの大ファンなんですよ!それに日本人の友達がひとりマズウェル・ヒルに住んでいるんですよ!」と言うと、「チョット待って!その日本人ってなんていう方?」と訊き返してくる。
「Toshiさんって言うんですよ」と答えると、「ええ!Toshiを知ってるの?」とかなりのビックリもよう。
その人はToshiさんと何度も仕事をしたことがあるというのだ!
地球の裏側まで来て、自分の仕事仲間を知っているなんてヤツがいきなり現れたらそりゃ驚くわな。
こういうところはIT技術のいいところで、その場でマズウェル・ヒルと連絡を取りあってビックリする人をもう1人増やしたというワケ。
それがToshiさん。

290vToshiさんは今、Sex Pistolsのスティーヴ・ジョーンズとポール・クックが結成したThe Professionalsのベーシストとして活躍している。
近い将来、私もまたお仕事でToshiさんとご一緒する機会が出て来そうだ。
 
そして、今回この記事を書くにあたって、Toshiさんにお願いししてマズウェル・ヒルの生活について語って頂いた。
Marshall Blogもナンダカンダで10年やってるけど、こういうやり方は初めてだよ。
Toshiさん、Marshall Blog2回目のご登場。
マズウェル・ヒルからの生のレポートをお楽しみアレ!

460s_2みなさま初めまして。
The Professionalsというバンドでベースを弾いております、Muswell HillbillyのToshiと申します。
シゲさんのご好意で拙いレポートをMarshall Blogに載せていただくことになりました。
 
皆さんの持つ「マズウェル・ヒル」という町のイメージというと何でしょうか?
ロンドン北部の住宅街?
役者やモデル、ミュージシャンの住む高級住宅地?…等があると思いますが、やっぱりThe Kinksでしょうかね?
でも、The Kinksについてはシゲさんが書かれるでしょうから、ココでは全く関係のない、私の普段の生活を書かせて頂きます!
 
この町に引っ越して来たのは約7年前のことですが、コレといって特別な思いがあったワケではなくて、「北ロンドン」、「値段」、「機材を収納するスペース」という条件くらい。
最後の「機材を収納するスペース」っていうのがいつも引越しする際に問題になってくるのです。
私達、イギリスで活動するミュージシャンは、自分の機材でライブをするっていうのが当たり前なので、自分のギターやベースは勿論、アンプ類も所有する事になるワケですが、ある程度の会場で出来るようになるとそれなりの物を揃えたいものですよね?
しかも結構大きなものになってしまう場合もあるわけで…。
ベース・プレイヤーの私は比較的大容量のアンプヘッド、それをでっかいキャビで鳴らすっていうのが大好きなので、それなりのスペースが必要になってくるわけです。
(…と、Toshiさんが例に挙げたのは8x10"のベース・キャビ。こういうヤツね…
300v
…それと大型のアンプヘッド)
 
そういう機材のセットをライブの度に会場に持って行って、ライブをやって、また家に持って帰ってくるワケです。
もちろんコレを持ってツアーにも出ます。
バンドのみんな、クルーの嫌われ者です!
  
話を街の方に戻します。
住んでみてまず思ったこと、今まで住んできた所に比べると静かだな…っていうことですかね。
もちろんロンドンなので、それなりに交通量もありますが、今までの所と比べると猥雑さがあまりないせいか、静かに感じるんでしょうね。
ちなみに家の前の道はこんな感じです。
310_3そして、この町の特徴として、「電車が走ってない」というのがあります。
コレが大きな魅力でもあるのですが、人々の足を遠ざける理由にもなっております。
毎日お仕事に通う人にとってはとっても不便だから…。
電車が走ってないということは「駅がない」ということ。
つまり目的地へは自転車、もしくは車で行くか、最寄りの駅まで電車で行くか、または最寄りの駅までバスに乗って行くか、等々の選択肢から交通手段を選ぶことになるのですが、ロンドンで車を持つ意味が感じられない私はもちろん車は所有してません。
したがって、歩くか、バスか、の選択肢になります。
歩くと時間がかかるので必然的にバスになるのですが、日本のようにそのバスが時間通りに来る…なんて考えで家を出ると、ほぼ確実に遅刻することになってしまうので、時間にゆとりを持たせて家を出ないといけません。
朝のラッシュアワーの時などは、乗客の数が定員に達するとバスは停留所を素通りしちゃいますからね。
なので「道がすっごい混んでてバスが…」って言うと、遅刻も意外と許されます。

ロンドンのどこに行くにもまず中心に向かって、電車を乗り換えて、さらに東、西へと向かいます。「マズウェル・ヒルから直接西へ!」なんていう考えは、車を持たない私には存在しない選択肢なのです。
するとどうするか…。
まずは、最寄の駅の「Highgate(ハイゲイト)」までバスで15分。
向かう道中、マズウェル・ヒルlの真ん中を通ります。その名も「Muswell Hill Broadway」。
320v_2下の写真の中でピンクの髪の毛の女性が道の真ん中を歩いていますが、これは道を渡ろうとしているところ。
もちろん信号はあるのですが、日本と違って歩行者用信号が赤でも自分の責任で安全を確認して渡りさえすれば、お巡りさんが目の前にいても何も言われません。
私はつい日本で同じことをして、何度か怒られました。
330_3この道沿いにToff’sというフィッシュ&チップスのレストランがあるのですが、このお店は「ロンドンナンバーワン」との呼び声が高いのでお越しの際は是非お試しを。
340_3レストランの壁にはお店宛に送られたIron Maidenのプラチナデイスクがいくつか飾られております。というのもIron Maidenのドラマー、ニコが常連客なのです。
うちのご近所さんで、ビーチサンダルでペタペタ歩いてる姿をよく見かけます。

8_ts 大通り沿いではなく、ひっそりと隠れてる様なHighgate駅の入り口。
ここから街の真ん中へ。
350v帰りもHighgateで降りて長ーいエスカレーターを上って…
360vHighgate Woodという森の入り口からバスに乗ってMuswell Hillへ。

370v元々ロンドンは涼しい街なので、エアコンというモノは家にはもちろん、バスにも地下鉄にも付いてません。
コレらの写真を撮った日のロンドンは暑そうには見えませんが、30℃を越えていまして、ロンドンの人間に30℃越えはとってもキツイです。
よく「その革ジャンを脱げ!」と言われますが、脱ぎません。
「お洒落は我慢」です!
(Shige:あ、コレコレ!写真右側。このSainsbury'sの地図で助かったの)
380_2お天気のいい日は外のテーブルについて、コーヒーを飲んだり、ご飯を食べたり、ビールを飲んだり。
教会を改装したステーキ・レストランとか、高級なお肉屋さんとか、魚屋さん、スーパーマーケット、カフェ、レストラン、パブ、銀行、郵便局など生活に必要なものは大体揃ってますので、わざわざ街に出なくても用は足りちゃいます。
390_2Fortis Green Roadの角にある映画館。ソファでくつろいで映画見れちゃいます。
Fortis Green Roadといえばあのバンドですね。この道をウロウロしてたんでしょう。
400_2「Muswell Hill」という地名の通り、高台に位置しているので、天気のいい日はロンドンを一望出来ます。
百万ドルの夜景とは程遠いですが、夜もそれなりのモノが見れますよ。
近所にAlexandra Palaceという建物があるのですがそこからの景色はなかなかのもんです。
昔はBBCのテレビ塔。ライブ会場としても使われております。
410_3家に向かう下り坂の様子。
430_3緑が増えてきたり、ゴチャゴチャ感が減ってきたり。
このどこかにIron Maidenのドラマーの家が…。
俳優の Mackenzie Crookが普通に歩いてるのに遭遇したことも。
450_3不便といえばとっても不便なマズウェル・ヒルですが、「住めば都」という言葉もあるように、私にとっては「都」になってきてるんでしょう。
お店の人達とも顔馴染みになって、ちょっとオマケしてもらったり、普通に世間話をしたり…。
420v治安が良いと言われているロンドンでも地域によっては危険な香りがする場所もあります。
でもココではそういったことを一切感じたことがないし、トラブルに見舞われたこともありません。
ライブを観に行って、アフター・パーティに参加すると間違いなく電車がなくなっちゃいますので、深夜バスを乗り継いで帰るか、タクシーで帰ることになる。
そうしてお出かけが高くついちゃうことが多々あるんですけどね…。
  
以前はもうちょっと町の真ん中近くに住んでいたので、どこに行くにも自転車だったのですが、家に帰る道中に恐ろしく長い、しかも結構急な坂道があったので自転車生活は諦めました。
「大雪が降るとバスが登れなくなっちゃうくらいの坂」と言ったら想像しやすいですかね?
実際、「もうこれ以上行けないから降りて歩け!」って言われて真夜中に大雪の中歩いて帰った経験もありました。
 
幸いな事に私のバンド The Professionalsはそんなに練習熱心ではないので、ベースを担いでバスに乗ったり、電車も乗ったりなんてことをしょっちゅうする必要がなくてホッとしております。
でも、ドラムのポール・クックはハマースミスの住人で、そんなに遠くまで行きたがらないから、彼の家の近くのシェパーズ・ブッシュにあるスタジオまで行かないとイケないのです。
うちから1時間20分…。
そんな The Professionalsは次のアルバムのために曲作りとレコーディングをしております。
秘密のスタジオで…。
10月にはUKでのライブ、ドイツのツアーが控えているのでお近くにお越しの際にはゼヒ!
470vその前に私はUgly Kid Joeのボーカル、Whitfield Craneのソロ・ツアーが9月4日 (これを書いてるのは9月3日です)から始まるのですが、そこでベース弾いてきます!
お近くの方はコレもゼヒ!
ロンドン公演は9月14日、会場はHighburyにあるGarageです。
475vご覧頂きました皆様、お時間ありがとうございました。
そしてシゲさん、素敵な機会をありがとうございます!
 
Big Love from London
Toshi x
460s_2

イエイエ、こちらこそどうもありがとうございました。
実際にマズウェル・ヒルに住んでいる方、しかもミュージシャンの方のお話をお聞きするなんて機会はそうあることではありませんからね。
貴重な情報として半永久的にMarshall Blogに記録させて頂きます。
Toshiさん、今日はニューキャッスルか…いいナァ。
ニューキャッスルもすごく好き。
今日はジョーディたちの前でひと暴れですな?
がんばって!

 

200 
(2019年6月9日 ロンドン、マズウェル・ヒルにて撮影)

 

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