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2017年10月23日 (月)

Sound Experience 26

 

三宅さんは上京するとMarshallの事務所に寄ってくれて、イヤな顔ひとつしないで私のツマらない話を熱心に聞いてくださる。
Marshall Blogについても、前の時代からひとつ残らず記事に目を通して頂いている。
私たちが話すことといったら、当然のことながらほとんどが「音楽」や「ミュージシャン」に関することだ。
次いで「ギター」や「アンプ」といった機材の話になろうか。
私がこんな仕事をしているのは、子供の頃からギターが好きで、一時はプロになりたいと思ったぐらいノメリこんだからなのだが、実は「機材オタク」であったことは一度もない。
だから、facebookなどであまりにも些細なことにこだわっている投稿などを見ると、第三者的に「皆さん、お好きですな~」ということになる。
カメラもそうなの。
チャンと使えるモノがひと通りあれば、マァ、それでいいの。
ギターの機材もカメラも釣りの道具と一緒なので趣味としては一向に構わないし、好きなモノをイジくるのはとても楽しいものであることは理解している。
ただ、ギターの機材に関しては、昔に比べてあまりにも音質に神経質になりすぎているのではなかろうか?
どんなにいい楽器で素晴らしい音を出していても、曲がツマらなかったら何の意味もないということが忘れ去られているような気がするのね。
すなわち、楽器は音楽を作るための道具であって、楽器が存在するの最終目標は「いい音」ではなく、「いい音楽」を作ることだと信じている。
いい「声」でツマらない曲を聴かせることはできるが、いい楽器の音だけでそれをやることは相当にムズカシイ。
ストラディヴァリウスにしても、素晴らしい楽曲があるからこそ、あの音色の価値があるのだ。(今、「楽曲」という言葉を珍しく使ったけど、私はクラシックの曲にしかこの言葉を使いません)
だから、アンプに関して言えば、Marshallがあれば十分…という風に本当に思っている。
で、三宅さんもかなりの機材オタクである。
でも、そこには腕のいい指物師がどうしても手に入らない理想の豆カンナを自作するような風情がある。
病的なまでのオタクの片燐は決してのぞかせない。
ただただ、自分のアタマの中にあるモノに近い音楽を実現させるための「道具」を揃えているイメージか。
ギタリスト好きが顔を合わせれば、微に入り細に穿った機材の話をするのであろうが、私たちの場合は必要最低限のことにしか触れない。
しかし、歴史に名を残すような偉大なギタリストたちの機材の研究には余念がなく、マァよく知ってるわ。
そこで、Marshall関連のミュージシャンに限っては情報を乞うことがよくある。
特にJimi Hendrix。
助かります。
では、肝心の音楽の話についてはどうかというと、Jimi Hendrixは別にして、最低一回は出る名前がJan AkkermanとJohn McLaughlin、それにMiles Davisかナァ。
Robin Trowerもよく出るナァ。
この辺りは私ももちろん好きなので大歓迎だ。
ところが…三宅さんは私より幾分年下で、私よりは80年代のロックを自然に体験している世代ゆえ、JourneyとかPoliceとかにナンの抵抗を示さない。
そっちの方が世間一般では普通なんだろうけど、80年代のロックは私にとって「暗黒時代」なのでそこが私とは決定に違うところ。
70年代と大して違わないだろうって?
イヤイヤ、最近のロックはどれだけ時間が経っても、どれも同じで変化がないが、昔のロックは1年違うとガラっと様相が変わったものなのだ。
「暗黒」と言っても、本当はこっちが勝手にロックがツマらなくなって、ジャズという「暗黒の世界」に入り込んだだけなんだけどね。
Journeyあたりは「ロックではなく歌謡曲だ」と私が主張すると、三宅さんはあの調子で「いいえ、それは違います。Journeyのことでしたら最後まで戦っても構いません」と冷静にそしてキッパリと反駁される。
そんなことでドンパチやって友達を失いたくもないので、そういう時は即座に話題を変えることにしている。(その代わり、話題がジャズになったら一発カマしてやるのさ!)
他方、三宅さんは若い人を相手に教鞭を取られているので、そうした若いギター学習者たちが嗜好する音楽の動向や、私からスッポリ抜け落ちている80年代以降の国内外のハードロックやヘヴィメタルのバンドの歴史なども詳しく話してくれるのでとてもいい勉強になる。
その語り口がまたいい。
三宅さんが弾くギターのように、序破急、チャンとしたストーリーが丁寧に組み立てられていて、それがたまさか自分に至近な話題ともなれば、聞く楽しみは倍増する。
でも、話をしていて一番楽しいのはやはり音楽自体の話だ。
何しろ、いつもMarshall Blogに書いているような、「よいプレイヤーはよいリスナーたれ」…を地で行くような人だからね。
さらに先述のように三宅さんは今でも毎日欠かさずMarshall Blogを閲覧してくださっていて、時折アドバイスをくださるのもありがたい。
先日も自分が心配していたことをズバリ指摘されて驚いた。
本当に昔からの記事を読んでいなければ絶対に出て来ることがないであろうご指摘だった。
加えて、何よりもありがたいのは、Marshall一本槍で他にはない自分だけの音楽をクリエイトし続けてくれていることだ。
「自分の音楽」でJimi Hendrixのサウンドを追求しているという意味においては、三宅さんはRobin Trower、Uli Jon Roth、Frank Marino等と比肩するのではなかろうか…と言ったらホメすぎかしらん?
とにかく、1人でも多くの人にStrange,Beautiful and Loudのサウンドを体験してもらいたいのだ。

05_1たまには趣向を変えてエッセイ風に始めたが、あまりうまくいかなかったね。
近しい人のことについて書くのはなかなか難しいものだ。
  
さて、おなじみの『Sound Experience』。
「26」まで来たよ!
今回はWEJAMという若いバンドとのダブル・ヘッドライナーだったが、当日私もダブル・ヘッダーだったので、後半に登場したStrange,Beautiful and Loudのみを拝見した。

10三宅庸介

20v今回も三宅さんのサポートをするのはJVM210Hと1960BV。

30v山本征史

40v征史さんも1992SUPER BASSと1960A。

50v金光健司

60v金光さんもNATALのバーチ。

70今日の1曲目は「murt'n akush」。
めずらしいな。

80エキゾチックな5/4拍子のテーマで重厚にスタート。
どの曲から始めても重厚なんだけど…。

90v続けて「ring」。

2_img_0037 やっぱりこのリズム隊のグルーブあってのSBLですナァ。
耳慣れたベースやドラムスの音がやたらと心地よいわい。
100v「最初に演奏してくれた皆さんとは会うのも今日が初めてだったんです。出会いがあってうれしいですね。
久しぶりに演奏する感じなんですけど、最後まで楽しんでいってください」とご挨拶。
そして3曲目に「virtue」をプレイ。
三宅さんがこの曲について語っているのは、「スリー・ピースのロック・バンドが激しいブルースの演奏のやり方で、ヴィヴァルディが如く美術的な旋律をプレイする」ということ。

110「ヴィヴァルディのように美術的に」というところがおもしろい。
バロックは苦手なので、ヴィヴァルディといえばそれこそ「四季」と「調和の幻想」しか存じ上げないが、何かわかるような気はするよね。

120そして、この曲でやっていることが、今やっていることの原点だというのだ。

13011月17日に同じ場所に出演することを発表。
『Sound Experience 27』ですな。
次回もダブル・ヘッドライナーで、お相手は今井芳継率いるBoodoo Butterfly。
今井さんもMarshallを使っていい音楽を作ってるでね~、楽しみだ!
曲は「devil」が続いた。

140「devil」は三宅さんのお気に入りの曲。
今、最も気持ちを解放して弾けるのがこの曲だという。

150さらに曲は続き、これも三宅さんの愛奏曲である「petal」…

160vそして、人気の「if」が続いてステージを降りた。

170vね、いつもの記事とは違うでしょ?
というのも…コレ、書こうかどうかチョット迷ったんだけど…。
書くことにする。
この日私は、2か所目で疲れていたのか、それとも調子があまりよくなかったのか、三軒茶屋に着いた時にものすごく身体が重かった。
ホントに何かに憑かれたように身体中が鉛のように重く、カメラを持ち上げるのもシンドかった。
そのせいだろうか?
ご存知の通り、Marshall Blogでは数え切れないほどStrange, Beautiful and Loudを取り上げていて、その数だけ実際の演奏を聴いてきたワケ。
つまり私が取り組んできたことは、緻密な定点観測になっている。
そうした中で、今回の演奏はまるで今までのモノとは比べようがないほど重いものに感じたのだ。
聴いていて「暗さ」を感じた。
実際、照明もいつもより格段に暗く、ファインダー越しの私の目には陰鬱な色に映った。
それよりも、やはりパフォーマンス。
征史さんや金光さんはいつも通りだし、Marshallもギンギンに鳴っているのに、ナゼか三宅さんが弾く普段と同じハズのリフもソロも猛烈にヘヴィでダークに聴こえた。
良いとか悪いとかではないんですよ。
毎回三宅さんのステージをご覧になられていらっしゃる常連さんは、やはりこの演奏を指して、「深く深く心に刺さった」と演奏を絶賛し、「いつもと違うな…何か儚い様子が。悲しい様子が伝わってきました」とSNSにご投稿されていた。
「やっぱり、そうだったんだな…」と思った。
そういう雰囲気の歌詞を持った曲を演奏するワケでもなく、肉声を発するワケでもなく、楽器の演奏だけでそうした感情を人の心に植え付けてしまうなんて本当にスゴいことだと思う。
いつも同じことを何万回で繰り返してできるのがプロなのだろうが、こういうことがあってもいいじゃないか。
人間が演奏しているんだから。
ラーメン屋は何万杯すべてが同じ味でないと潰れちゃうけど…。
「この日はダブル・ヘッダーだった」と書いたが、三軒茶屋に来る前、私は日本武道館にいた。
アニメ系のガール・バンドのイベントで、1万人を優に超す若い男の子たちの興奮の真っただ中にいた。
そして、ガラっと現場の雰囲気は変わり…。
本当に命を削るようなすさまじい演奏なのに、観客の数といえば武道館の100分の1に毛の生えた程度だ。
日本の音楽界は作る方も、演る方も、聴く方も、もう少しでいいから何とかならないものか?
ならないだろうナァ…本当にシリアスは音楽は商売にならないもんナァ。
その前に、とにかく選択肢が少なすぎるよ。
そして、その少ない選択肢を広めなさすぎる。
この素晴らしい音楽を前に、「一強支配」、「格差社会」という世の中の縮図を見たような気がして気持ちが落ち込んだのが、三宅さんの音楽が重苦しく聞こえた一番の原因だったのかも知れない。
勘違いしてもらいたくはないのだが、演奏は素晴らしいものだった。
何だか、記事自体がいつになく重苦しいモノになってしまった。
三宅さん、ゴメンナサイ!

180v三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange Beautiful & Loud

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<<<NATAL NEWS>>>
NATALのドラム・キットが叩けるスタジオ、高田馬場のバズーカスタジオに新しい仲間が増えました。
14" x 6.5"のスチール・スネア・ドラム。
メッチャ評判がいいそうです!
うれしいわん!
1_3img_4207パーツはすべて「ブラッシュト・ニッケル(Brushed Nickel)」という仕様。
新型のスネア・スロー(Snare Throw)の感触も実にいい感じ。

1_2img_4208カ~!
居合わせたドラマーにチョット叩いてもらったんだけど、何たる音ヌケ!そして深い!
こりゃアンサンブルの中でもクッキリ音像が浮かび上がってくるのは間違いないな。
自分がドラマーだったら欲しいわ~。
  

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1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★上記のスネア・ドラムだけでなく、NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
ドラマーの皆さん「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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(一部敬称略 2017年8月21日 三軒茶屋GRAPEFRUIT MOONにて撮影)