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2017年10月20日 (金)

【秋のsun-go祭り:千秋楽】 FATE GEAR~OZ -Rebellion- Release Tour Final!

   
すでにMarshall Blogに幾度となく登場してもらっているFATE GEARが今年6月に『OZ-Rebellion-』というアルバムをリリースした。
第一印象…ジャケットがいいね。
まるで『インディ・ジョーンズ』のポスターみたい。
デザインはドラムスのHarukaちゃんの手によるものだそうだ。
実はコレは本の表紙になっていて、ちゃんと表4に背表紙が描かれているところがニクイ。
内容は劇団わたあめ工場の『Oz-1526』というストーリーを元にしたコンセプト・アルバムだ。
今時コンセプト・アルバムなんてうれしいね。
コンセプト・アルバムというコンセプトは1966年のThe Kinksの『Face to Face』が最初と言われているようだが、インターネットの普及でCDが売れなくなった昨今、アルバム収録された曲全体で意味やテーマを形成する「コンセプト・アルバム」というのは近い将来この世から姿を消すのではなかろうか?
ココでもデジタル・テクノロジーの進化が音楽を殺している。
この『Face to Face』…いいよ~。
今の若い人たちは、演る方も聴く方も1971年の『Muswell Hillbillies』までのThe Kinksあたりを聴いて、「ロックのいい曲とはどんなものか?」を研究するといい。
特に演る方は「ロックの曲」の作り方の偉大な教科書、あるいは参考書になるハズだ。
ちなみに、このアルバムに収録されている「Sunny Afternoon」という曲は「およげ!たいやきくん」の元ネタだ。
さて、今回FATE GEARはこのアルバムのリリースを記念してツアーを企画。
今日は目黒鹿鳴館で開催されたそのツアーの千秋楽のもようをレポートする。

4_2oz_2CDの冒頭に収録されている壮大な「Noah's Ark - The End of Darkness」がオープニングSEで会場に流れる。
コノ曲、アレンジが岡垣さんなのね?
すごい立体的な仕上がりになっていて、途中Mike Oldfieldの「Tubler Bells」を思わせるメロディが出て来て思わずニヤっとしてしまう。
メンバーのシルエットが白い緞帳に浮かび上がると、満員の客席から大きな歓声が上がった。

1_img_0002 そして緞帳が開く。
そこには背を見せるFATE GEARの5人の姿が…。

1_img_0005_2そして、ソールドアウトの満員の観客の前で、1曲目の「New Gate」とともにFATE GEARの冒険が始まった!

30スゴイ勢いで突き進む勇猛果敢なナンバー。

2_img_0300 中間部にはスリリングなキメが待っている。

2_img_0306 そしてキーボーズのソロから…

50v皆さん、待ってましたの隊長のギター・ソロへ!

60胸のすくようなアップテンポに乗って意外な展開を見せるこの曲はショウのオープナーにもってこいだ。

70v2曲目はとびきりへヴィなミディアム・チューンの「Lunatic-faced」。

80この重々しいドラムス!
やっぱりNATALはいいなぁ~。

90HARUKAちゃんの使っているNATALはメイプル。
22"のツーバス・キットだ。

100Mina隊長のギター・ソロ。
220vMina隊長はMarshall。
向かって左のDSL100Hと1960Aのコンビネーション。

120続いては「Queen of the War」。
この曲はおもしろい。
ケルト風っていうのかな?

130歌のメロディも他のメタル・バンドとは違っていて、私なんかにはすごく「FATE GEAR」を感じる曲。

140皆さん一生懸命やっているところ大変恐縮なんですけど、最近のドメスティック・メタルってもうどれを聴いても同じに聴こえます。
コーラスでガ~っとヘヴィに大騒ぎして、サビに入ると歌謡曲。
ハッとするようなメロディになかなかめぐり会えないんだよな~。
ズバリ言っちゃってゴメンね。
でもさ、みんな横並びで同じことをやっていてもしょうがないでしょう?
もう皆さんのやりたいことはわかったから、人とは違う音楽を演ることに若き情熱と労力を費やすべきだと思いますよ。
「様式美」ということもあるんだろうけど、生き残るためにも是非そうした方がいい。
そのためにはインプットしかない。
徹底的に色んな音楽を聴いて盗んじゃえばいいんだよ。
音楽なんてほとんどズッとそれの歴史なんだから。
盗んでそれをどう料理するのかが腕の見せ所なのね。
もうギターの速弾きは腕の見せ所のウチに入らないことはみんなよく知っているハズだ。
いつも言っている「音楽の未来は現在にはない。音楽の未来は過去にしかない」というのはこういうこと。
音楽評論家やライターさんはこんなこと言ってくれませんよ!
で、好みは分かれるところだろうけど、FATE GEARのこの曲なんかとってもいいと思いますよ。
あ、他のバンドさんがこんなことをやっていたのかどうかは私は知りません。
私だってこの世にあるすべての音楽を聴いてチェックしておくことはできませんので!
他のバンドにはないおもしろさを素直に感じただけ。
さて、この曲も中間部でハードな様相を見せる。
ギターのフレーズがトラディショナルで好感が持てますな。

150ジャンジャン行くよ~!
ダウン・チューニングの響きがスリリングな「Architecture Slave -Dictator-」。

160vNicoちゃんの声はどちらかというと女性らしいカワイイ系の声になるのだろうが、こういった曲にマッチするところがまたおもしろいね。

170v「Good Old Days」では前キーボーズ・プレイヤーのKurumiちゃんがゲストとして駆けつけ、一生に演奏してくれた。

180チョット変わった雰囲気。
コレも他のメタル系バンドにはチョットないテイストかな?
どっちかというとプログレッシブ・ロック的でいい感じ!

190Kurumiちゃんのソロ。
引っ掛けのところなんかReturn To Foreverの「No Mystery」のチック・コリアみたいでカッコいい!

200vベースソロも披露!

210vもちろんギター・ソロも!

110v「the Truth of this World -I am...-」を続けて演奏したところで…

1_img_0067 乗組員紹介コーナー。
「乗組員」ってのはメンバーってことね。
彼女たち、FATE GEARという飛行艇で大陸を調査している最中だから。
銃を持っての紹介。
危ないナァ…もしタマが当たっちゃったらどうするつもりなんだろう。

225ということで、銃は終演後に目黒警察署に押収された。
その銃がコレ。

226ドラムス、Haruka。

230vベースはErika。

240キーボーズはYuri。

250vボカルズはNico。

260vそしてギターはMina隊長!

270vメンバー…イヤ、乗組員の紹介で盛り上がった後は急速調の「Scars in my Life」でさらに盛り上がる!

280キャッチーなメロディでストレートに爆走する迫力の1曲。

290キーボードパイプオルガンの荘厳なイントロの「Farewell -炎の餞-」。
「餞」ね。
祝儀袋の「餞別」を「銭別」と書いていたヤツが昔いたが、コレでは「手切れ金」になっちゃうって。
「餞」は「はなむけ」ね。

310v連続するスピードチューンに会場は大騒ぎ!

300vおお~、Mina隊長がセンターに躍り出て弾いたギター・ソロは中近東風だ!

320ココでドバっと雰囲気が変わってドバラードの「Oyasumi」。

330そして、最後までCD通りにもう1曲のバラード「Ray -Over The Rainbow-」を熱唱。340隊長のソロもシットリとフィーチュアされた。

2_img_0443 こうしてアルバム『OZ -Rebellion-』の完全再現が完了した。
すなわち、本編の終了。

2_img_0009 さて、アンコールで登場するまで少しお時間を頂いて脱線しましょうか?
この『OZ -Rebellion-』のストーリーの下地はタイトルが仄めかしているように、『オズの魔法使い』なのだそうだ。
私は母が読んでくれた絵本で幼少の頃からこのストーリーに親しんでいたが、小学生の時にテレビで初めて映画を観た。
ドロシーの住むカンザスのシーンはモノクロで、竜巻に飛ばされてオズに行ってしまった瞬間からカラーになるなんてマァ、感動したネェ。
私の世代、テレビははじめモノクロで、幼いウチにカラーになった。
アレ、テレビがカラーになったのはいつからだろう。
最初の頃、色のついている放送は新聞のテレビ番組欄に「カラー」って表記されていたよね。
そのうち形勢が逆転して、白黒の番組には「モノクロ」という印が付くくようになって、それもいつの間にかなくなっちゃった。
『オズの魔法使い』はヴィクター・フレミングによる1939年の作品。
1939年といえば、戦前ですからね。
ドイツがポーランドに侵攻して第二次世界大戦が勃発した年。
この2年後に太平洋戦争が始まった。
映画のカラーフィルムが実用化されたのが1937年だというから、かなり最初期の総天然色作品ということになる。
この「総天然色」なんていいう表現は素晴らしいね。昔は「カラー」のことをこう呼んだ。
主演のジュディ・ガーランドが好きでしてね~。
ジュディ・ガーランドはミッキー・ルーニーという男の子役と組んで数々の映画に出演して大きな人気を博したが、1969年に睡眠薬の過剰摂取で死亡した。
自殺だったらしい。
プライベートは必ずしも幸せな生涯ではなかったようだが、ジャズの歌手としても素晴らしい仕事をした。
白人の割には太くて、黒人ほどコテコテではない声がとても好き。
お嬢さんのライザ・ミネリより全然素敵。
そんなだからウチには何枚もジュディのCDがあるけど、何しろ『Best of』みたいなのが多くて、ものすごいダブリようなんだよね。
つい先日も見たことがない、ジャケットがステキな2枚組のベスト盤を買ってしまったばっかり。もちろん内容はほとんど既に持っている音源なんだけど。
で、メタル&ハードロック・ファンにもおなじみの「We must be over the rainow」ね。
ジュディが歌う「Over the Raibow」はやっぱり殺人的にいい曲だよね。
Harold Arlenという人の作品。
この人は、有名曲をココに並べたら多すぎて怒られちゃうぐらい、たくさんの名曲を作ったティンパンアレイの大作曲家。
私は若いミュージシャンにことあるごとに「最初はツマらないだろうけど、ティンパンアレイの曲を聴いて作曲に役立てるといいよ」とオススメしている。
そこにはビートルズもキンクスもザッパも、後に偉大なロック・ミュージシャンがやったことが全部入っているから。
ナニがオススメか知りたきゃオレんとこへ来い!
ところで、この『オズの魔法使い』のテーマってなんだと思う?
ドロシーのお供をするカカシがアメリカの農夫、ブリキマンが鉄鋼業の工員、ライオンがウィリアム・ジェニングス・ブライアンというアメリカの政治家…という暗喩を含んでいる政治的な作品という見方もあるようだが、私はこの映画に関しては、単純に「我が家」がテーマだと思ってるのね。
ドロシーが言うでしょ?
「家へ帰りたい。家が一番いい」って。
黄色いレンガの道を通って、ようやく面会する西だか東だかの美しい魔女からもらった赤い靴のカカトを3回鳴らし、住み慣れたカンザスの家に帰る。…大好きな家族が待つ「我が家」に。
コレに気が付いたのは『フォレスト・ガンプ』を観た時かな?
映画の中でガンプはジェニーに向かって何度も「家へ帰ろう」って言うでしょう?
ところがジェニーは家で不幸な幼少時代を過ごしているので、自分の家がキライ。
でもガンプと一緒になって、「家庭」の意味を知って、余命短いながらも家族と幸せな時間を過ごす。
ナニせガンプはAppleの大株主だからさ。
アメリカ人って、引っ越しが全然平気なんだよね。
反面、家自体がどこにあろうと、自分が安心して過ごせる「我が家」とか「家族」というものをすごく大切にする。
今はどうだか知らないけど、アメリカ人の「家」に対する考え方はものすごく合理的だ。
若い時に結婚して所帯を持つと、まず小さな家を買う。
収入も多くないし、子供がいないから手に入れるのは小さくて安い家で十分だ。
その内、子供が生まれ、収入が幾分増えてくると、今まで住んでいた家を売って、以前より広い家を買う。
売る家は不動産の価値が大抵上がっているので、元本を割ることがなく、次の家を買う時の強力な資金元になる。
今度は子供が増えたり、大きくなって手狭になるとまた同じことを繰り返す。
そして、子供たちが成長し、息子が独立、あるいは娘が嫁いで家族が減ると、大きな家は必要なくなってしまうので、その家を売って、今度は小さな家を買う。
もちろん大きな家を売って、小さな家に買い直すワケだから、不動産価値の上昇も相まって発生する売却益は老後の生活に大きな潤いを与える。
合理的ではあるまいか?
コレは国土の広さの違いも大きく関係しているが、「家」になじむイヌ的なアメリカ人の感覚と、「土地」になじむネコ的な感覚の日本人の生活習慣の違いも大きいに違いない。
これはニュー・イングランドから西へ西へと開拓を進めたアメリカ人のフロンティア精神と厳格な藩制度により地域間の行き来が禁じられていた日本人のDNAの違いも関係しているのだろう…なんて勝手に解釈してるのです。
脱線終わり。
アンコールに移りましょう。
  
ヒョコッとステージに現れ出たのはMina隊長。
「まだ終わるには早いよね?これからゲスト・コーナーに突入しますよ~!
私がステージをご一緒させて頂くのは2013年以来かな?
すごく優しい方ですよ~!
1曲は私のリクエストです」

350…と、緞帳が開いてステージには6人の姿が!
FATE GEARプラス…

360五十嵐sun-go美貴!
諸星和己、STARMARIEと続いたMarshall Blogの『秋のsun-go祭り』の千秋楽だ!

365vもちろんsun-goさんは「Anyway, Anyhow, Anywhere」Marshall。
向かって右がsun-goさんのキャビネット1960BDM。
ヘッドは今はJCM900 4100が乗っているが、コレはOAのZestriaのギタリストが使ったモノ。
Marshallでありがとう!
sun-goさんが実際に使ったのはいつものJVM410H。
ちなみに「Anyway, Anyhow, Anywhere」は、1965年のThe Whoのヒット曲。
「とにかく、どうしても、どこでも」という意味。
ご存知の通りThe WhoのPete Townshendは、1962年のMarshallの第1号機の開発に深く携わった人ゆえ、この頃はMarshallを使っていた。
ところが、翌年ジム・マーシャルの息子のテリーとケンカをして「絶対、何が何でも、どこにいても」Marshallを使わなくなってしまい、ジムが生きている間はとうとうMarshallを使わずじまいだった。
しかし、ジムは終生ピートと仲がよく、2012年に開かれたジムのお別れの会でもビデオ・メッセージを贈って来てくれた。
「ジム、あばよ!」的な内容で、それが実にカッコよかった。

120さて、sun-goさんを迎えての演奏曲は「紅」。

370盛り上がるわね~、当然。
470Nicoちゃんの歌にも力がこもる!

390SHOW-YAのアルバム、『Glamorous Show』でも取り上げた曲だけあって、sun-goさんのプレイも板についたもの。

400vsun-goさんとの2曲目は「限界LOVERS」!

440いいな~、ホンモノとの共演!
みんなうれしそう!

450

460

480

490vsun-goさんのソロもバッチリとキマって…

500v大興奮のゲスト・コーナー終了~!

510FATE GEARはステージに残りアンコールはそのまま継続。

520曲は「MEGABULLETS」と「Romancer」。

530大熱演で最後まで飛び続けた5人!

540v

550v

560v

570v

580vさらに、もう一度アンコールに応え、チームのテーマソング「Fate Gear」を演奏してツアーを完了させた。
今日を境に、また新しい大陸にテリトリーを広げてもらいたい。

590…という内容が下のDVDに収録されている。
その名もズバリ『OZ -Rebellion- Release Tour Final!』。
発売は10月25日。
当然、私のヘタな解説やつまらない脱線は収録されていないが、sun-goさんが登場するゲスト・コーナーも入っていないので予めご了承頂きたい。
純粋にFATE GEARの航行をお楽しみアレ!

FATE GEARの詳しい情報はコチラ⇒FATE GEAR official site

600dvd

<<<NATAL NEWS>>>
NATALのドラム・キットが叩けるスタジオ、高田馬場のバズーカスタジオに新しい仲間が増えました。
14" x 6.5"のスチール・スネア・ドラム。
メッチャ評判がいいそうです!
うれしいわん!
1_3img_4207パーツはすべて「ブラッシュト・ニッケル(Brushed Nickel)」という仕様。
新型のスネア・スロー(Snare Throw)の感触も実にいい感じ。

1_2img_4208カ~!
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こりゃアンサンブルの中でもクッキリ音像が浮かび上がってくるのは間違いないな。
自分がドラマーだったら欲しいわ~。
  

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1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

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★上記のスネア・ドラムだけでなく、NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。
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(一部敬称略 2017年9月3日 目黒鹿鳴館にて撮影)