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2015年3月

2015年3月 4日 (水)

ド~ンとMoth in Lilac、LinkerNationSそしてoutput_infinity!

今日はフレッシュなバンドが3つ出演したイベントを紹介する。
もちろんMarshall&NATALづくし!

10まずはMoth in Lilac。
2013年結成のガール・バンド。Marshall Blogへは2回目の登場だ。

20ボーカルのAYANO。

30vギター、Lisa13

40vもうひとりのギターはMin。

50vベースにMaki。

60vギターのLisaちゃんはMarshall。ノイズのことでチョットお悩みだったが、セッティングをイジって見事解決。

80後は笑顔で4100の大轟音!

90vMinちゃんもMarshall。こちらはJCM2000 DSL100。

100ドラムはNATAL。
よく我々は音が「抜ける」という表現を使うが、英語では「cut through(カット・スルー)」と言う。
さすが、NATAL。
フロント陣の大爆音をものともしないカット・スルーっぷりなのだ!
70v
ステージからブルドーザーが飛び出してきたかのような圧倒的な音の塊!

110いくつもの声色を使い分けるAYANOちゃんの個性あふれるすざまじいパフォーマンス!

120v

130
145

激へヴィでソリッドなふたりのギターのアンサンブルが素晴らしい!
攻撃的なLisaちゃんと…

140v黙々とステディにリズムを刻むMinちゃん。
何となくAngusとMalconのコンビみたい?

150v短い時間ながら、今もっとも注目されているガール・バンドのひとつとしての実力を存分に発揮した!

160Moth in Lilacの詳しい情報はコチラ⇒Moth in Lilac OFFICIAL SITE

170続いては、白希リサ擁する…

180vLInkerNationS(リンカーネーションズ)の出番!

190ボーカル&ギターの白希リサ。

200vお気に入りのピンクのギターで…

210vハツラツと歌い上げる!

220小柄な体躯からは想像できないほどのパワフルな歌声!

230

240v飾り気のないピュアな魅力が満載なの。

250ゲストで登場したのはおなじみKOJI

260vいきなりドッカーンと入ってきてステージの雰囲気が台風モードに!

255目にもとまらぬ素早く派手なアクション!これぞKOJIさん!

270そしてKOJIさんはギターを手にしてバックに回るが…

275やっぱ目立つ!

280LinkerNationSでギターを弾いているのはKOJIさんのバンド、BRASH☆BEATのHIDE。
285
KOJIさんはLinkerNationSに曲を提供し、プロデュースを担当しているのだ。

290vそして、BRASH☆BEATとのダブル・フィーチュアで『BRAND NEW DIMENSION』というCDもリリースしている。

Cd_lisa このCDに入っている「Dreamer」という曲を最後に演奏。

300KOJIさんの作なんだけど、この曲、すごく可愛くて好きなんだな。リサちゃんの張りのある声が曲にぴったりマッチしている。

310サビ中に「♪I'm just a dreamer」という歌詞があるんだけど、私にはそれがどうしても「High touch fever」に聞こえいて、確認したら大笑いされてしまった。
メロディが可愛いもんだから、仲のいい2人が片手をあげて微笑みながらハイタッチをしているシーンを思い浮かべてしまったのた。ああ、なんて詩人な私…コリャ老人特有の一種の譫妄か?

320vLinkerNationSの詳しい情報はコチラ⇒Days of Lisa

330NATALのメイプルのツーバス・キット。

340この日のトリ、output Infinityの登場だ。
まずはインストでご挨拶。

350そこにボーカル、T-Iが加わる。

360v色々なバックグランドを持つメンバーの交配による新しい日本のロック・サウンドの構築を標榜しているのがoutput_infinity。

370ベースのkikumaru。T-Iの相棒。

390v
ギターはサポートで参加の竹田京右。

380vドラムは説明無用の山口PON昌人。

400NATALのツーバス・キットを操るPONさん。

420
プレイ同様、PONさんにはやっぱり派手な仕掛けがよく似合う!

410v

430伸びのある声で端正にオリジナル曲を歌い込むT-I。

440v京右さんは三重県名張市の親善観光大使を務めていて、昨年フルオーケストラと共演した実力派だ。
PONさんの紹介で去年初めてお会いしたのだが、プレイに接する機会がなかったので今回を楽しみにしていた。

450使用しているギターから受ける印象通り、コンテンポラリーで実にニートなプレイ。テクニックだけに走らないエモーショナルなプレイもステキ。
480v
その面々をひとまとめにしているのがプロデューサーのkikumaruさんだ。

460v私あたりのビンテージ世代とは隔世の感あるロック・フィーリング。これもロックが生きている証拠!

470vそこで何の違和感もなく自由自在に自分を表現するPONさんのバーサティリティには脱帽せざるを得まい。
そして、PONさんの眼前にはNATAL!

475vバリバリとがんばってもらいたい若手バンドにまた出会った。

490output_infinityの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

500vNATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2015年1月20日 目黒鹿鳴館にて撮影)

2015年3月 3日 (火)

ROCK 'N' ROLL RESEARCH (マーシャル編)~<後編>THE KEY PROJECT & Tohben/Raven/Roger

『ROCK'N'ROLL RESEARCH (マーシャル編)』の<後編>。

10_6すっかり温まったステージに現れたのはTHE KEY PROJECT。

20_4ベース&ボーカルのエンリケ。

30vギター&ボーカルの八重樫浩。

40v_2そして、ボーカル&ドラムの工藤哲也。

50v2005年に結成されたスーパー・トリオだ。

60_4メインのボーカルは工藤さんが担当しているが、このバンドの魅力のひとつは全員がリード・ボーカルを取るところ。

70_4思わずジックリ聴き込んでしまうエンリケさんのものすごいマイペースなボーカル。

80v_2八重樫さんはクールにキメる。

90v_2そして、縦横無尽に宙を飛び交う八重樫さんのギター!

100v_2もちろんMarshall。
向かって左のJCM800 2203と1960Bを使用。

110_4八重樫さんは1981年、十二単への加入でキャリアをスタートさせているベテラン中のベテラン。
すなわち筋金入りのMarshallistということだ。

120vウェブサイトに「百戦錬磨の50代」なんて謳っているけど、ロックを知り尽くした3人だもの…そのサウンドは極上だ!

130_5次から次へと繰り出されるバラエティ豊かなレパートリー。

140v_2ポップな歌のパートと緊張感あふれるインストのコントラストも絶妙だ。

150vあまりにも感動的な工藤さんの歌声。バラードでは涙をボロボロと流すファンも散見された。
170v_2
やっぱりいいロックにはMarshallですナァ。八重樫さんの2203サウンドも素晴らしかった!

160v今年でちょうど結成10年!百戦錬磨の猛者たちのサウンドを遠慮なく響かせてもらいたい!

190_6THE KEY PROJECTの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

200_5いよいよこの日のトリ。

湯川トーベン

210x大谷令文

220v_2ロジャー高橋

230v…というトリオ。

240_4令文さんとロジャーさんのタッグはTrio the Collagensをはじめとして珍しくないが、トーベンさんがらみは、私にとっては昨日触れた名古屋で開催した『Marshall Mania』以来だ。

250_4この3人でナニを演るのかと、令文さんの足元の曲順のメモを盗み見ると「ケツ 火」と書いてある。なんだ、そりゃと思っていたら、トーベンさんが歌うところの「Fire」。Arthur Brownじゃなくてジミヘンの方の「Fire」ね。
「ケツに火がついた」という歌。
265v
「(出番まで)6時間も待ったゾ!」と叫んだトーベンさん。そのストレスを一気に吐き出すかのようなド迫力の歌いっぷり!

260v_22曲目はスパイダーズの「なればいい」。考えようによってはコレも歌詞の内容がジミヘンの「If Six Was Nine」のような…。

266vこのトリオにピッタリのチョイスだ!

267当然令文さんは今日もMarshall。

270vJCM2000 DSL100と1960BXのコンビネーション。

275v「Mr.1959」の人だが、令文さんが奏でるコンテンポラリーなMarshallの音もまたよろしい哉。
令文さんの弾くJVMなんてホントすごいからね。

280_4またまたスパイダーズで「バンバンバン」。ただし病気バージョン、テーマは痛風。

290_5トーベンさんの「天月」。

330v

令文さんのカミソリを何枚も束ねたような鋭敏なプレイは今日も冴えまくる!「ロック・ギターの神髄」とはこのことよ!

310v「バンドマン・ブルース」。Trio the Collagensでいつもロジャーさんが歌っている曲。元々はトーベンさんの曲だ。

300_6
病気シリーズの元祖、「組曲難聴」。
「難聴になったのはMarshallのせいや~!」なんていうロジャーさんの大熱演に会場は大騒ぎ!Marshallは爆音出すのがひとつの仕事ですから!

320v病気シリーズのロジャーさん、大ウケ!
愛やら恋やら、市井の日常を歌うのがロックの魅力のひとつだとしたら、ロックのパフォーマーもリスナーも高齢化は進む中、「病気シリーズ」は十分あり得ると思うんよ。
「桜」だの「ガンバレ」だのよりよっぽどいいと思うんだけど…。

335vこのトリオ、最後の曲は「しょうもない僕」。

それにしてもすさまじきはトーベンさんのベース!スラップだのハーモニクスだのなんかどうでもいい!
ロック・ベースのすべてを見せてくれた!

360_4

トーベンさんの熱気に真っ角に対峙する令文さん。これまたロックの最もよかった時代の空気を伝えてくれる会心のプレイ!

340v爆発的なロジャーさんのドラム・ソロに大歓声が送られた!

350vイヤ~、出演したバンドすべてが素晴らしかったこのイベント。それを締めくくるにふさわしいロックの魅力にあふれるステージだった。
湯川トーベンの詳しい情報はコチラ⇒hanagogo
大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ
ロジャー高橋の詳しい情報はコチラ⇒高橋ロジャー知久OffcialSite

370_5アンコールはお待ちかねの大セッション。

380_5曲は「♪いつものラーメン」でおなじみの「Born to be Wild」。

390_6

400_4コヤマさんのリードによるロック・スペクタキュラー!

405みんなメッチャ楽しそう!
420_4
コヤマさんのTシャツがまたいいね!
430_4
もう、この雰囲気は写真を見て味わってもうらしかない!

410_4

440_4

445

450_4…ということでもう一回。
リサーチの結果、ロックは楽し。その傍らにはいつもMarshall!これに尽きる!

460_3(一部敬称略 2015年1月10日 吉祥寺ROCK JOINT GBにて撮影)

2015年3月 2日 (月)

ROCK 'N' ROLL RESEARCH (マーシャル編)~<前編>スランキーサイド&メリケン・バンド

コレはね~、ホント、マジでいいイベントだったな。
もちろんタイトルに「マーシャル」の名前が入っていて、Marshallも大活躍した…ということもある。
しかし、そんなことよりも、トコトン「Rock」という音楽を観て、そして聴いた気になった。
このイベント、名付けて『ROCK 'N' ROLL RESEARCH』、それの「Marshall編」。他に「ナニ編」があるのかは知らないけど、とにかくゴキゲンじゃん?
ま、初めにリサーチの結論を言ってしまえばサ、結局はサ、「いいロックのそばにMarshallあり!」ってことなのサ!

10_5企画をしてくれたのはこの人。コヤマタケシ、ジョーペリー・コヤマ。
この後に登場するメリケンバンドのボーカルだ。
コヤマさんとの付き合いは2006年4月に名古屋で開催された『Marshall Mania』というイベント以来。
一昨年、DYNAGONとTrio the Collagensのダブル・ヘッドライナーのショウの取材で久しぶりに名古屋を訪れた際、期せずして再会した。
その時、『Marshall Mania2』の構想があることを話してくれ、実際に開催されたのだが、残念ながらお邪魔することができなかった。
それでコヤマさんは、「東京でも何かやりますよ!」と企画してくれたのが今回の『ROCK 'N' ROLL RESEARCH (マーシャル編)』だったのだ。
このルックスからもうかがい知れようが、ロックンロールを演るために生まれてきたような男の企画だ。悪かろうハズはないのだ。

Marshall Maniaに関する記事はコチラ⇒Marshall Mania 2

20vこの日、トップで登場したのがスランキーサイドというトリオ。Marshall Blog初登場だ。

30_4コレが破天荒にカッコよかった!

40vギター&ボーカルのナベジ。

85

ベースはトトキ。

70vドラムはヒジカタ。

80vMCで「大先輩の中に入れてもらえてうれしいです。でも、音が一番デカいかも!」
いいの、いいの。デカくていいの。
だってロックでしょ?だってMarshallでしょ?
120_4
で、ナベジさんのMarshallは…。
アレレ?ナンダよ!MarshallじゃなくてMacshallじゃん!ヘッドは「i1959」?
リンゴのロゴだけどデジタル回路なんか入っちゃいネェ。
コイツがホンマもんのロック・トーンを出しやがるってもんだ、エエ?!

60v

エ、なんか口調が変だって?
テヤンデェ、こちとら気に喰くわねぇんだい!
ナニが?って、最近時々見かける、あのギター・アンプがないステージよ。
本当に技術の進化が音楽をツマらなくしてる。アレはそのひとつの頂点と言ってもいいかも知れん。
アレじゃ、ロックがあんまり気の毒だ。イヤミたらしく言えば、反面、どこまでロックがつまらなくなるか楽しみだ、もうこうなりゃ!
ポールが「Venus and Mars」でも歌っているように、ステージに並んでいる機材、すなわち豪勢なドラム・キットやキーボードの大群、それに荘厳なMarshallの壁…こういうルックスがロックのステージの魅力の大きな要素なんじゃないの?
ナベジさんはいつも三段積みだそうだ。それこそが正しいロックのステージのあり方だ。
90v

また、このバンドの名前。「スランキーサイド」とカタカナで、しかも中黒なしでつづるところがいいね。いかにも日本のバンドという感じ。ロゴも60年代の竹家鐵平さんの仕事のようなサイケ調のデザインだ。
Eric Clapton初のソロ・アルバムは「Slunky」という曲で幕を開けるが、音的には何の関係もなさそうだ。
英単語としては「slunky」にはとてもココには書けないようなセクシーな意味もあるよう。
今度ナベジさんに会ったらバンド名の由来を訊いてみよう。

L_img_0070 ビンテージの1959から飛び出してくるサウンドはまさに極上。太く、美しい。
絶対にガチャガチャとやらずに、ペンタトニックを慎重に選んで弾くナベジさんのギターは実にクールだ。

130_4そして、Marshallに負けないぐらい、イヤそれ以上かもしれない、ヌケる歌声が素晴らしいのだ。
100v
そしてそれを支える強靭なリズム隊。

140vシンプルなことにこそパワーが宿ることを教えてくれる。

150_4完全に日本語で歌う曲も、「これぞ日本のロック」然としている。「日本語によるロック」のひとつの完成形のひとつと言っても過言ではないだろう。

160_4今年で結成して24年を迎えるというスランキーサイド。

170vまたひとつ楽しみが増えた!

180vスランキーサイドの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャルウェブサイト

190_5The Royal Teensの「Short Shorts」が流れる中、2番手がステージに上がる。
「Short Shorts」は例の「タモリ倶楽部」のオープニングで使われているFのブルース。この曲、1958年には全米のヒットチャートで3位をマークしているのだそうだ。

200_4コヤマタケシ率いるメリケンバンドの登場。
名古屋からの参加だ。

210_4コヤマタケシ

220vギターのKAPPA。

230_4KAPPAさんも1959。

240vドラムはSONNY。
260v
ベースのJUN。

250vコヤマさんのMC…「メリケンバンドは名古屋と東京のハーフ・バンド。演奏する曲はすべて3コード、キーはE、リズムはほとんどシャッフル」…会場は大爆笑。
イエイエ、全然そんなことはなくて、ロックンロールとR&B、それにハード・ロックの要素がウマい具合に噛み合っていて、そのサウンドは実に小気味よい。

270_4そして、このコヤマさんのキャラクター!
冒頭に書いたようにクラシックのカケラも、ジャズの片鱗もまったく感じさせない100%、あるいはそれ以上ロックの男だ。

330_4
コヤマさんはブルース・ハープの名手でもあり、大のMarshall愛好者でもある。
ハーモニカをMarshallで吹くのだ。

280vお気に入りは1962Bluesbreakerだが、今回はClass5のヘッドで鳴らしていた。

290_4コレがまた素晴らしい音色!
コヤマさんのハーモニカは2006年以来だったが、相変わらず結構なお手前!こういうの見るとチョットやってみたくもなるな、ハーモニカ。

300_5うっすらと歪んだワイルドなトーンがメリケンバンドのサウンドを幾重にも厚くする。

305プロフィールを拝見するとYngwieやらSteve Morseがお気に入りというKAPPAさん。このバンドではそうしたモダンな要素も組み入れつつアーシーなプレイに徹している。
こちらも1959の極上サウンド!

310_4「ダライ・ラマ」をテーマにした曲なんかもあったりして、バラエティに富んだレパートリーも魅力だ。全然3コードの曲だけじゃないよ~!

320_4当然メリケンバンドもゴキゲンなベースとドラムのコンビネーション!

345鉄壁のリズム隊がバンドをドライブさせる。

346vホラ、ホントにドライブしてる!

350_4ナンカものすごく豪華なロックンロールのショウを見たようでとても得した気分だったゼ!

340_4
メリケンバンドの詳しい情報はコチラ⇒Meriken Band official website

370_4<後編>につづく

(一部敬称略 2015年1月10日 吉祥寺ROCk JOINT GBにて撮影)