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2014年9月24日 (水)

TRANSSEXUAL BOOGIE SHOW~vol.20~ROLLY & THE MULBERRIES登場!

MarshallやNATALやEDENを使うと使わないとに関わらず、また、自分が取り扱われているかいないかを問わず、大変ありがたいことにMarshall Blogはプロのミュージシャンの閲覧率が高いと聞いていて大変うれしく思っている。
さらに光栄なことは、そうしたマーブロをご覧のプロ・ミュージシャンの方々から「マーブロで知った」とか「マーブロから情報を得ている」などというお言葉を頂戴することだ。
そんな時、「がんばっててヨカッタ!」…と、サラリーマンが過酷なガマン仕事から解放され、夜遅く我が家に帰ってカワイイ我が子の寝顔を見た時の気持ちになる…違うか?もうはるか遠い昔のことなので忘れた。

とにかくうれしいのだ!

オッシャ!そんなら情報発信しちゃおうじゃないの!…という意気込みで編んだのが今日の記事。
『TRANSSEXUAL BOOGIE SHOW~vol.20~』というイベントのレポート。「vol.20」…ってアータ、これそんなにやってんのッ?!
「transsexual」は「性倒錯の」とか「性転換者の」とかいう意味の形容詞。
「transvestite」は「服装倒錯者の」という形容詞。
「transylvania」はドラキュラ伯爵の故郷のルーマニアの地名。
そう、みんな『Rocky Horror Show』で勉強した。Dr. Frank N. Furterのおかげ。
Frank Zappaは「Transilvania Boogie」という曲を吹き込み、Zappaと『Rocky Horror Show』のトリビュート・バンド、なぞなぞ商会はそれに引っかけて「Vampire Boogie」という曲を作って演奏した。
…もう何回コレ書いたかな?
ちなみにドラキュラは現地の言葉で「竜の子」という意味がある固有名詞で「吸血鬼」の意味はない。「吸血鬼」を表す英単語は「vampire(ヴァンパイア)」だ。

さて、会場に入る。転換の時間のハズなのだが真っ暗で爆音。ステージの反対側のスペースで何やら演ってる。

10真っ赤な照明の中に浮かび上がったのはROLLY!

20ROLLYさんはこの日の2週間後にCDがリリースした「ROLLY & GlimRockers」として、翌日のステージに上がった。2日連続、ステージの内外で独自の世界を展開し会場を盛り上げた。

30vROLLYさんはね、2000年の「マーシャル祭り」にご出演して頂いたんよ。他の人たちが洋楽を演奏する中、櫻井哲夫さんと菅沼孝三さんをバックに、ただひとり「日本のロック」、フラワー・トラベリン・バンドの「SATORI PART2」をプレイする姿はカッコいいことこの上なかった。

ROLLYの詳しい情報はコチラ⇒www.ROLLYnet.com

そして、ROLLYさんが次の出演者を紹介する「世界一カッコいいバンド!…」

40マルベリーズ!

冒頭で触れた「発信したい情報」とはこのバンドのこと。
いわゆる「グラム・ロック・バンド」ということになるのであろうが、コレが実にいい。
私はグラム・ロックを熱心に聞き漁ったことはないが、そうしたジャンルなどというものを飛び越えた「歌のロック」の楽しさをそこに見たのだ。
その逢瀬をレポートする。「逢瀬」とはマルベリーズのコンサートのことだ。

60ボーカル&ピアノの★(スタァ)。

170v
ギター、Cookie。

80vベースのKammie-ju。

90vドラムはA-taro。

100vA-taroさんはNATAL。
岡井大二さんのプレイを見た途端NATALに惚れ込んでくれた!アッシュのホワイト・スウォール。
「自由に自分のサウンドを彩ることができる」…とどこの現場でも愛用してくれている。
ローマ兵士の格好がまたよく似合うこと!

110vマルベリーズのアルバム。
左が『マルベリーズ その新世界』、右がファースト・アルバムの『THE MULBERRIES』。
いいんだゼ~、両方とも。
葉山へ向かう車の中で聴いてもうゴッキゲンなドライブになっちゃった…なんて言うといかにもミーハーチックな生活をしているように聴こえるが、仕事だよん。
本当はジャズとザッパと60&70年代のロックにまみれたリスナー生活を送っております。
とにかく初めて聴いたにもかかわらず、つい一緒に口ずさみたくなるような曲が詰まってるのよ!

2img_0064 しかも!『その新世界』の方の裏ジャケはというと…。
聴けばスタァさんは大のMashallファンとのこと。
MS2Rに細工を施しているところがまた殊勝で好感が持てるじゃないの!普通はフル・スタックとかハーフ・スタックにしがちだもんね。「R(赤)」のチョイスもイカしてる。
そして、ノブに注目。全部フルテンになってる!

2img_0066 1曲目はファースト・アルバム収録の「恋のファンファーレ」。
トッドも自分のファースト・ネームを冠したアルバムのオープニングに「How About a Little Fanfare?」という曲を持って来たことがあったが、派手なパフォーマンスにはファンファーレが良く似合う。

120ハチ切れんばかりの疾走感!
またね、いいんだ、曲が!D→Daug→Bm→D7ここで4度進行して、Gからのサブドミナント・マイナーでGm、D→A7。嗚呼、ポップ!
こういうクロマチックなコード進行の曲はイイね。大抵が名曲になる。

130v続いては「君にハロー」。ゴーゴー・ビート!「ゴーゴー」という言葉は死んだな。ずいぶん流行ったんだゼ。
この曲、サビの展開が意外なんだよ~。
150
この曲はシングルになってる。
ク~、『SLAYED?』!!
いいよな~、Slade。Sladeが一体どれだけ人気があったかは「名所めぐり」の「Earl's Court」の回にも書いた。
このバンド、Sladeの「Rock and Roll Preacher」なんか演ったらピタリとハマりそう。

「ハロー」っていい言葉だな。すごくいい音だと思う。
私の世代は子供の時に最初に知らされる英単語は「ハロー」だった。
その後、中学校で英語の授業が始まると「英語圏の人はHelloとは言いません」と習った。
確かにアメリカ人は滅多に口にしないが、イギリス人はごく普通に「Hello」と言っています。実際の挨拶でも電話でもメールでも普通に使う。
いつか国立劇場の英語表記のことを書いたが、まったく日本の英語環境はヒドイ。
子供たちにワケのわからない早期英語教育を押し付ける前に、国会議員就任の条件にTOEIC850点以上獲得を組み入れるべきだ。

2img14スタァさんがピアノを前に「恋のつぶて」。なんか、「スタァさん」って呼ぶのは、ハイジの「トライさん」みたいだな…。
コレもいいな~。サビのメロディが魅力的なの。

140vバックの皆さんも実に楽しそうに演奏するのがマルベリーズ流。

160vハッキリと「原曲を侮辱する」とアナウンスして始まったのは「Bohemian Rhapsody」。
ところが曲は「海その愛」…なんでやねん!
♪う~みよ~、お~れ~のう~みよ~…ってコレが実にハマる。
2_img_0139

続けて「僕なき世界」。
Vが良く似合うクッキーさん。客席に飛びこんでお客さんと戯れるシーンも!

180派手なベース・ソロも大きな見所だったKammie-ju。

190v緩急自在にマルベリーズのリズムをコントロールするA-taroさん。レギュラー・グリップがカッコいい!
ところでなんでローマ?

200v「恋の願い」。
これもいい。シャンソンっぽいっていうのかな?シャンソンはわからんな~。カンツォーネではない。でも「歌曲」なんだよね。
このバンドの大きな魅力はスタァさんの声。声の質が曲に実によくマッチしている。

2_img_0151 あのね、何でこんなに私が気に入っているかというと、さんざん書いてきた通り、曲の良さなんです。
失礼を承知で書かせてもらえば、別に新しいことをやっているワケではまったくない。断じてないんだけど、永遠に変わることのないポピュラー・ミュージックの真髄もようなモノを突き詰めている感じがするのですよ。
すなわち「歌謡ロック」なんだな。
J-POPとかいうのが台頭してしまったおかげで、不幸にも日本人はいつのまにか「歌謡曲」と「ロック」の両方を失ってしまった。マルベリーズはその失われた両方の魅力を伝えてくれるバンドと言えよう。
過去にも同じ方法論を採ったバンドはいくらでもあったが、今こそその存在を尊重するべきだと思う。

2_img_0193 最後はスペシャル!ROLLYさんがステージに上がった!

210曲は「I Love Me」。この曲はROLLYさんのThe卍がカバーしている。

220vこの曲もステキ。
さっきの英語教育論を持ち出せば、「I Love Me」じゃマズイ。主語と目的語が同一の場合は、目的語を再帰代名詞に換えて「I Love Myself」にしなければダメ。
でもそんなことはロックンローラーにとってはどうだっていい。
だってみんなナルキッソスなんだから!

230このギター!こういうの使ってるの他には宇崎さんしか知らない。

240vROLLYさんってホントにギターがよく似合う人だ。

2_img_0180 シックリくる共演だな~。

250A-taroさんも実に楽しそう。もうドラムが好きで好きでたまらない感じ。そうROLLYさんのギターみたいにドラムが似合う人なのだ。あ、ローマ兵士の格好もよく似合ってるゾ!

260v♪心の底から自分が大好き 誰かを恋するヒマなどないのさ
コレでいいのだ。ミュージシャンは全員コレ!そうでなきゃこんなこととてもできんて!
ちなみに私はコレじゃないからロックンローラーになり損ねた!自分のこと…決してキライじゃないけどね…。

270スゴイ光景。
一体どんな音楽を奏でているんだって思われるかもしれない。
そんな風に興味を持った人は10月26日の次回の逢瀬(ROCk JOINT JB)にお出かけあれ!

280マルベリーズの詳しい情報はコチラ⇒マルベリーズ公式ファンサイト

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NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

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(一部敬称略 2014年8月2日代々木Zher the ZOOにて撮影)