黄金の薔薇たち~赤尾和重、三宅庸介、満園庄太郎&板倉淳
三軒茶屋は「Grapefruit Moon」の楽屋。三宅庸介と金光健司、それに島紀史…どうせ話題はまたDeep Purpleだな…。さもなければ機材の話しに決まってる!
…ということはStrange Beautiful & Loudのシリーズ・コンサート、 「Sound Experience」でゲストがノンちゃんなんだな…。
…と誰しも思うよね。でも違う!
今日の出演者とお客さん。アレ?庄太郎ちゃんだ!
正体はコレ!赤尾和重と三宅庸介が中心になって結成した「Golden Roses」というグループなのだ!
メンバーは、KRUBERABLINKAの赤尾和重。
Strange Beautiful & Loudの三宅庸介。
そしておなじみ板倉淳!
1曲目は、ナ、ナント、Scorpionsの「All Night Long」だよ!
三宅さん、イントロのオクターブ、完璧!
そういえば、1月にNAMMでウリに会った時「『東京テープス』を再演するんだ」って言ってたけど、どうなったのかな?
おかしいでしょ?なんで庄太郎ちゃんなの?って思うでしょ?それもそのハズ、他の3人とは完全初顔合わせだった。
ジュンペイさん節、炸裂!やはりこの日も知らず知らずのうちに主役に…?
2曲目はBlack Sabbathの「Turn up the Night」。『Mob Rules』のオープニング曲…
すなわちRonnieだ!
このメンツだからね、次に何が飛び出すのかが楽しみ!(ホントは事前にセット・リストもらってんだけどね…ヘヘヘ)
3曲目はJeff Beckの「Spanish Boots」。
このバンド、ナント、ツアーの直前にたった4時間、全曲を1回ずつ合わせただけのリハーサルだったという。
他の3人とは異なり、庄太郎ちゃんはTerra Rosaの曲を演奏するのは初めてだ。それにもかかわらず、完璧に弾き切ったあたりはさすが、百戦錬磨の売れっ子ベーシストだ。
この表情!ジュンペイさんのシリアスな局面がよく出てる。
Cazさんの熱唱。その迫力はドレッドノート艦をいとも簡単にしのぐ(あ、コレ「超ド級」という意味ね)。
Cazさんの機材。今日は「Terra Rosa」ロゴの入ったスタンド。
ここで1曲、三宅さんのStrange Beautiful & Loudの曲がはさまれた。「Solitary Past」だ。
三宅さんはもちろんいつものDSL100と1960BVのセットだ。今日もゴッキゲンなサウンド!
庄太郎ちゃんはVBA400とVBC412の組み合わせ。これまたゴリンゴリンの魅力的なベース・サウンド!
山本征史、小笠原義弘、そして満園庄太郎…考えてみると、これだけのベーシストがこの曲を演奏するのを聴いてきた。
三人三様、みんな素晴らしい演奏だ。こうして演奏者が変わった時に違った味わいで名演を生み出すのは曲にパワーがあるからなのだ。
ジャズの言葉に「名演あれど名曲なし」だったか「名曲あれど名演なし」だったか忘れちゃったけど、そんなのがある。
でも正しい答えはこうだ…「名曲があるから名演がある」のだ。
ああ、思い出すナァ。初めて三宅さんの演奏を見た時のことを…。高円寺のSHOWBOATでのことだった。
令文さんが企画したジュンペイさんを大阪に送り出す「さよならコンサート」の時だった。
もちろんドラムはジュンペイさんだった!
MCもCazさんのステージの楽しみのひとつ。
今、ロニーもビックリのスーパーボイスで歌っていたかと思うと、急に大阪のオバちゃんに!(失敬!)
私はCazさんの「アメいるか?」が大好きだ!
それがコレ。庄太郎ちゃん以外は私が撮った写真を使ってくれている。
真ん中に切り取り線が入っていて、モギるとCazさんとジュンペイさんが切り離されることになっている。あ、深い意味はナニもありませんよ、もちろん!「真ん中」ということだけ。
さて、ショウも中盤から後半に差し掛かるところで、またもやSabbathの「War Pigs」!Cazが歌う「War Pigs」、興奮するね~!大きな見せ場のひとつ。
イントロは気合満点のジュンペイさんのドラムフィル!
…と思ったら…。
アララ、このズっこけようは生半可じゃない!
ナニが起こったかはご想像にお任せします。ま、写真を見ればだいたいわかりますね?
Cazさん、思わず記念撮影!ま、滅多にないことだから?!
三宅さん、まだ笑ってる!
気を取り直して!
カッコいいにゃ~!Cazさんの声だからね~。
Terra Rosaも一筋縄でいかない独特の曲ばかりでうれしくなる。
Strange Beautiful & Loudでストイックな自身の音楽を追求している姿とは対照的に、自由に爆発する三宅さんのハードロック・ギターがあまりにもカッコいい。
ハードロック・ギターといっても、そこは三宅さんのこと、定番フレーズを粉々にしてバラ撒いて、それをランダムにくっつけ直したような何とも言えないエグさがある。これが快感!
もう1曲。すなわち、本編の最後を飾ったのは、やはりTerra rosaの曲で…
「Friday's free Fair」。
インスタントのバンドとはまったく思えない完成度の高い演奏。
やはりベテランの演奏というものはいいものだ。「安心感」とか「安定感」を超えた「何か」があるのだ。
それが「アジ」というものなのだろう。
Jeff Beck Groupの『Rough and Ready』の1曲目、「Got the Feeling」。
そして最後は、もはや世界共通のロックンロール賛歌となった感のある「Long Live Rock'n'Roll」。
「ロック・ベーシストここにありき」の存在感をいいように見せてくれた満園庄太郎。
今日もやっぱりある意味、主役になってしまったジュンペイさん。
これ一回っきりじゃモッタイないな~。
はじめ三宅さんからこのプロジェクトの話しを聴いた時、庄太郎ちゃんの参加は「うなぎに梅干し」、「天ぷらとスイカ」、「柿にカニ(こんなの知らなかった)」的な感じがしたけど、トンデモナイよ。あまりにも素晴らしかった!
「イチゴにコンデンスミルク」っての?「Marshallにストラト」?「MarshallにLes Paul」?いいに決まってるわ!
再演を望みます。
いや~何から何までよかった!
ジュンペイさん、なんでそんなにお茶のボトル持ってんの?
こういう名手の手による名曲の再現ってのはいいね。選ぶ題材もいい。
もうサ「Smoke on the Water」とか「Stairway to Heaven」とかからは離れるだよ。
SweetとかSladeとかBudgieとかNazarethとか…そんなバンドの曲なんかを取り入れたらどうだろうか?
まだまだ日本では認知度が低い飛びっきり上等なロック・チューンが山ほどありまっせ!