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2013年5月 4日 (土)

【Marshall Museum Japan Open!】<後編>見どころの一部とちょっとしたウラ話し

Shige Blog 2012年5月9日初出


「マーシャル・ミュージアム・ジャパン・オープン!」レポートの最終日は、コレクションの見どころの一部と準備にまつわるお話しを少々…。

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ここの見どころは何といってもJTM45のコレクションだろう。1962年のオリジナルからサンドイッチ、100W、JTM50、さらにはKitchen-Marshallまで様々なモデルを網羅している。

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1962年型。これは昨日レポートした通りSHARAさんがデモで弾いてくれたものだ。

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「ホワイト・フロント」と呼ばれるタイプ。

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これが「サンドイッチ」。

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「JTM100」という表記の通りマーシャル初の100WのPA用アンプ。元のオーナーはピート・タウンゼンド。

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ジム・マーシャルが様々な理由で生産したマーシャルでないマーシャルも多数展示している。珍しいものばかり!
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ミュージアムには、有名なマーシャルに関する書籍、マイク・ドイル著の『The History of Marshall』に掲載されている物の実物が多数展示されている。

何でもそうだけど、写真で見るのとホンモノを見るのとではエライ違いだよ!何というかこういう古いものには、オーラ見たいなものが出てる。ニオイもあるしね。やっぱり実物を目にしてもらいたい。

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その極めつけは、表紙に登場する1968年の1959と1982Aのセットであろう。実物が日本にあるのだ!

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アンプの他に変わり種のマーシャル製品も展示されている。

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これはマーシャル製ワウワウ・ペダル。

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変わりダネも色々!Majorのベース・アンプ1978のフルスタック。普通の三段積みがミニ・スタックに見える?!

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限定品や記念モデル等、二度と手に入らないモデルのコレクションも充実している。

各アイテムの説明をここでしたいところだけど、是非ミュージアムで実物をご覧になりながら『Marshall Chronicle』を片手にその解説をご覧いただきたい。

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ところで、ミュージアムはマーシャル以外にもレアなコレクションを所蔵している。

これはジェフ・ベックが1973年にBeck, Bogert & Appiceで来日した際に実際に使用したUNIVOX。あの『Live in Japan』のジェフのギターの音はこのアンプから出されているものだ。「この」って簡単に言ってるけど、実物でっせ~!

かつては、Deep Purpleの『ライブ・イン・ジャパン』で使われたリッチーのMajorも売りに出されていたらしい。館長残念ながら事情によりゲットせず!縁があればきっとめぐり合えるよ!マーシャルのシリアル「#1」みたいにね。そして、またミュージアムの2階にディスプレイだ!

あと館長の現在のターゲットはMajor1967の「Pig」。ミック・ロンソンが使ってたヤツね。これは1967年に1年間だけ生産されていたバージョンで入手が難しい。やっとのことで東京の楽器屋さんで見つけたけど、アットいう間に売れてしまい臍を噛む思いをしている。幸運を祈る。入ったら弾かせてネ、館長!

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スクリプト・ロゴ時代のMXRもドッサリ!子供の頃、これには憧れたよね~!それにしても昔の物ってナントも風格があってカッコいい!

エフェクターはこの他にもマエストロだのタイコブラだのユニヴァイブだの、スペース・エコーの交換用テープまで、エグイものが山ほどある!好きな人にはタマらないよ~!

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もう少し、マーシャル以外の物を見てみようか?

フェンダーのビンテージ・アンプ。model26っての?

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ギブソンも…ストーブかと思った。これ、フットスイッチが木製なのよ!

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これはナ、ナ、ナント、フランク・ザッパが使っていたMK1!ドゥイージルの鑑定書まで付いてる!これは欲しいナァ~。重いからナァ~。でも、コレっていつ使われたんだろうナァ。基本的には1959の人だったからネ。

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アンプやエフェクターのコレクションに比べるとギターはチトおとなしめ。でもこれはスゴイ!もうひとつジェフ・ベック・ネタなんだけど、『Rough and Ready』のレコーディングで使われたギター。

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と、すべては見せられるハズもないので、このあたりで展示アイテムの紹介は終わり。どう?行きたくなったでしょ?

でもね~、準備は大変だったのよ~。もっとも私はチョコチョコとしか手伝っていませんが…。

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それでもね、展示アイテムの写真をすべて撮ったのはキツかった~。足腰ボロボロ!数日間右目しか使わなかったから左目が退化してしまって…んなワケないけど、朝早くから夜中までやって何とか乗り切りましたぜ!

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見てチョーダイ、このケイオス!!

このコレクションは『T氏のコレクション』を取材した時に経験していたのである程度の覚悟はできていたけど、それでもスゲエ量!これは2階のマーシャルの展示フロアなんだけど、まだまだ3階にモノがあってジャンジャン送りこまれてくる!コレすべて個人の所有物なのよ!!

写真右側の三段積みが壁になってるでしょ?もうこれを組むに至るまでだってエライ騒ぎよ!足の踏み場は無いし、重いし、ヘタに積み上げて倒れたらヤバいし…。
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教訓!皆さんもマーシャル・ミュージアムをやる時は必ず次のことに注意すべし!

ナニをするにもとにかく作業手順を綿密に練っておくこと。今回は『T氏のコレクション』を下敷きに整理して撮影していったんだけど、もしアレがなかったら、どうなってたことやら?! どれもこれも同じような見てくれだし、同じのが複数あったりして…はじめのうちは頭もクリアだし元気もあって作業もはかどるんだけど、そのうちナニが何だか分かんなくなっちゃうの!疲れてもうアイテムを動かすのもシンドクなるし!この歳になると、ナンボ好きでも体力と気力と根気は別物だわ…。

でも、5、6年前の『T氏のコレクション』の取材の時の方がキツかったな…。アノ時は写真を撮るスペースすらなくてね。

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それでも何とか作業は完了!そしてオープンにこぎつけたってワケ。

ホラ、さっそく外国の人も「ナンダこりゃ?」って写真を撮ってる…と思ったらジョン・エラリー社長でした!

はるばるやって来ていただいてみんな感動の嵐でしたね。この場をお借りして、改めまして心から御礼申し上げます。

Jon, again thank you very much for coming to the opening ceremony the other day.  We all really had great time with you!
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そのほかの情報としては…

ミュージアムではこれから一部のアイテムに限り有料レンタルサービスをしていくそう。

また、2階には試奏ルームがあり、その中に一定期間ごとに入れ替えられるアンプを弾くことができるようになっている。

さらに、イベントやクリニックも定期的に開催して行きたいとのこと。

ところで、今秋には柳井市のとなりの岩国市に空港がオープンする。すると岩国空港からミュージアムへは約30分。乗り物だけ乗っている時間を考えれば、ナント羽田からミュージアムまで2時間かからなくなるね。そこへ、LCCでも就航すれば、東京の人が「チョット、ミュージアム行ってマーシャル弾いてくらァ!」なんて横丁の風呂屋へ行くように手ぬぐい、じゃなかったギター1本抱えて簡単に遊びに来れるようになるかも知れないよ!

マーシャル・ミュージアム・ジャパンのますますの発展を願ってやまない。

Marshall Museum Japanの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
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