SHOW-YA~NAONのYAON 2025
去る4月29日、例年通り日比谷野外大音楽堂で開催された『NAONのYAON 2025』。
4年ぶりにお邪魔してSHOW-YAのステージを取材させて頂いた。延期になっていた改修が実施されることになり、いよいよ今年の10月1日から野音が休業に入るそうだ。
ワザワザ言わなくてもわかっているでしょうけど、私も古い人間でしてね…野音は楽屋が木造だった頃から出入りしているんですわ。
それでも「日比谷野音」といえば今の「野音」。
それがなくなってしまうのはやっぱり寂しいね。下は「第1次漫才ブーム」だった昭和55年(1980年)、ココで「漫才とロックの融合」みたいなイベントがあって、その木造だった楽屋でもらった出演者のサイン色紙3枚。
私は高校3年生だった。
左からゆーとぴあ、ツービート、ザぼんち。
ツービートの色紙はたけしさんが全部書いてくれた後、「ホラ、サインしてやれよ」と色紙をきよしさんに渡し、きよしさんは名前だけ書き入れた。
とても楽しかった野音の思い出のひとつ。しかし何と言っても野音の一番の思い出は『NAONのYAON』だ。
下は2013年、5年ぶりに開催された時の写真。
この時から2021年までの8年間、計9回にわたって写真撮影を担当させて頂いた。
そして、それらすべてのショウをMarshall Blogに残すことができたのはとても光栄であり、その記事は日本のロック史の記録として大きな意義を持っていると信じている。 今回のNAONのYAONティーシャツは恐竜。
赤いバラで飾られた吊り看板。
「Powered by 越乃寒梅」…まだ若い頃、信州にいた時、散歩がてら子供を連れてブラっと上司の家に新年のご挨拶に伺うと「おお、ちょうどいいところに来たな~。『越乃寒梅』があるから上がって飲んでいけや」と言われ、お言葉に甘えて飲み出したら止まらなくなってしまい、2人で2升チョット呑んだことがあった。
私はそう呑める方ではないが、その時はおいしくてね~。
もちろんどうやって家に帰ったのかはサッパリ覚えていない。
この吊り看板を見て真っ先にこのことを思い出してしまった。アッツアツにあたたまった野音の客席。
後はトリの出番を待つだけ。 そしてSHOW-YAがステージに上がった!
「Fairy~!」恵子さんの一声でショウがスタート!
寺田恵子
五十嵐☆sun-go☆美貴
中村”captain"美紀
仙波さとみ
角田"mittan"美喜
SHOW-YAのキラー・チューンのひとつ。
やっぱりいつ聴いてもいい曲だ。「♪今は何もI can't see」…Fairyポーズもバッチリとキマって…
sun-goさんがトレード・マークの開放弦を使ったメロディアスなギター・ソロをブッぱなす。
sun-goさんはもちろんMarshall。
客席から見えているsun-goさんのMarshall。
いつも使っている下のスピーカー・キャビネットは「1960ADM」。
メガデスのデイヴ・ムスティン・モデル。ヘッドはステージ袖にセットしてある「JVM410H」。
この組み合わせで長年にわたってあの轟音を作り出している。スピーカー・キャビネットの上に乗っているのはMarshallのアコースティック楽器用アンプ「AS100D」。
sun-goさんは小柳ゆきさんのステージでコレを使用した。ギター・ソロに続くキーボード・ソロ。
フロントの3人がステージ中央で激しく舞う。
そしてsun-goさんとさとみさんの間を割って恵子さんが進み出る。
4年ぶりに見たけど…相変わらずカッコいいわ~。「ピンク色の素肌」から「濡れた髪」まで以前と全く同じで涙が出たわ~!
「サンキュー!どうもありがとう。
こんばんは、SHOW-YAです!
ホントに今日は改修前の最後の野音にこんなにたくさんの人に来て頂き、空も祝福してくれてうれしいです。
ありがとう!」「ということで次の曲は若いボーカルさんと一緒に歌いたいと思います。
NEMOPHILAからmayu、そしてHAGANEから凪希!
SHOW-YAはどちらかと言うとコブシを振ったり、頭を振ったりとか、そういう曲しかないです。
次の曲も頭振ります!
なので怪我しない程度に一緒に頭を振ったりコブシを振り上げて歌ってください。
よろしく~!」sun-goさんが弾くヘヴィなリフから…
2人のシンガーを迎えて演奏したのは「私は嵐」。
キラー・チューンの連続に客席は大興奮!
パワフルに歌うmyuちゃん。
そして、sun-goさんのソロ。
からの~…さとみさんのベース!
ゴリンゴリンと相変わらずの激低音が炸裂した。
ココは通常であれば恵子さんとSun-goさんの「嵐ポーズ」につながるんだけど、今日はゲストと一緒なのでなし。
それに代ってmayuちゃんとも…
凪希ちゃんとも息の合った演奏を聴かせてくれた。
「SHOW-YAは今年の8月でデビュー40周年を迎えます。
87年に『100ライブ』というのをやったんですが、40周年を機に再びやろうということで老体にムチ打つ覚悟をしました。
デビューした時、sun-goがSHOW-YAに入った最初のライブが鹿鳴館だったんだと思うんだよね。
そこで当時を思い出しながらライブを演りたいということで8月31日に目黒鹿鳴館で演ります!」
ココでSHOW-YAのその他の予定を紹介。「SHOW-YAは『MUSIC BB JAPAN』というテレビ番組に出演させて頂いております。
毎回いろんなアーティストのカバーを演らせてもらってるんだけど、これから放送される曲をお初でココで演ってしまおうという…。
世の中にまだ出回ってない曲を演ります。
初めてでドキドキするけれど、みんなは絶対に聞いたことがある年代でしょうから一緒に楽しんでいきましょう!」ナニを演奏するのかと思ったら沢田研二の1981年のヒット曲「ス・ト・リ・ッ・パ・ー」。
ムム?
The Kinksバージョンの「Milk Cow Blues」のようなイントロのアレンジ。この曲は流行ったでね~。
恵子さんのMC通り、恐らく客席に知らない人は皆無だったでしょうね。
ちなみにこの曲が流行った時は大学の1年生でした。キャプテンがシンセサイザーで乗せて来る伴奏のメロディがスゴイ。
恵子さんの歌はオリジナル通りなんだけど、このキーボーズが出て来ると別の曲になっちゃう。sun-goさんはギターを持ち替えて演奏。
恵子さんのシャウトがとてもよく曲にマッチしていた。
続けざまに「BATTLE EXPRESS」だぁ!
「♪Show me the power!」
「♪パワ~!」
恵子さんとさとみさんの「伝説のバトル」。
スケールの大きなバンド・アンサンブルからmittanのドラムスが大爆発して…
キャプテンと…
sun-goさんのソロ・バトル!
2人ともスリリングなフレーズを戦わせたあと、鉄壁のハーモニーで曲をクライマックスに導いた。
まさに激演!
客席から大歓声が沸き上がった。出番の最後、すなわち『NAONのYAON 2025』本編の最後を飾ったのは…もちろん「限界LOVERS」!
今の野音での最後の演奏に全力を注いだ5人!
「♪Back to the fire!!!」
サオ回しも完璧にキマった~!
「ありがとうございました~!」
「サンキュー!どうもありがとう。
このままアンコールに突入したいと思います。
冷たい風が吹いていますが、最後の最後までみんな帰らず残っていてくれてありがとうございます。
『NAONのYAON』をキレイなバラで飾ることが出来てとてもうれしいです。
そして新しい野音が出来たらまたココに戻って来たいと思いま~す!」
ココで恵子さんが来年の4月29日に20回目の『NAONのYAON』が開催されることを発表した。
野音は営業していないので会場は「横浜BUNTAI」。
「ブンタイ、ブンタイ」っていうからナニかと思ったら「横浜文化体育館」の跡地にできた施設なんですってネェ。
ヨカッタねぇ、来年も開催されて!
雨の心配はないし。「さぁ、この景色で演やるのは最後になります。
皆さんの五感でこの景色を感じて最後に一緒に盛り上がっていきましょう!
今日はどうもありがとう!」最後は恒例の全員参加による『NAONのYAON』のテーマ・ソング「RocK Love」。
銀テープが春の日比谷の空に舞い…
満員の客席から大きな歓声がステージに送られた。
「ありがとうございました~!」
ステージにひとり残った恵子さんの〆のルーティン。
「みんな…愛してるよ~!」こうして現在の日比谷野外大音楽堂での最後の『NAONのYAON』の幕が下ろされた。
SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト