東京ネイルキャッツ~ROCK AND ROCK'N ROLL vol.4
ギャハハ!
「地名が入っているバンド名」というキーワードを使ってインターネットで調べたところ「甲斐バンド」ってのが挙がっていて大笑いしてしまった。
ま、字面としては決して間違えではないんだろうけど…。
リーダーはもちろん武田信玄だろう。
ヒット曲は「上杉ノイローゼ」ってか?イヤ「武将(国を治める時、それは今)」か?
ところで最近のコメ不足…ヒドイね。
この米騒動を耳にした時に真っ先に思い出したのがその武田信玄だった。
海なしの甲斐の国に本拠地を構える信玄が塩の供給路を今川に絶たれ、不倶戴天のライバルである越後の上杉謙信から塩を送ってもらったという話はつとに知られているが、「越後」といえば言わずと知れた米どころ。
上杉謙信が米を常食としているらしいことを知った信玄は思わずこう叫んだという。
「ンナニッ!? 上杉は米を喰っているだとぉぉぉぉッ?!」
今では山梨でも米を生産しているが、信玄の頃は良くて麦、あるいはその他の雑穀を食べていたんだろうか?
史上最強の軍勢を擁した武田信玄ですらそうたやすく米を口にすることができなかったようだ。「お侍!このヌケサクどもは稗を喰ってんだ!自分たちは稗を喰って、オマエさんたちには白いメシを喰わせてんだ!」
「このメシ、おろそかには喰わぬぞ」
志村喬が演ずる島田勘兵衛が安宿に居合わせた人足の発する「侍批判」の言葉を受け、村の防衛を哀願する百姓たちに向かって吐くセリフ。
『七人の侍』の名シーンのウチのひとつだ。
私はこの映画を13歳の時に初めて観てからというもの、それ以来30回近くは観ていると思う。
その間、およそ50年。
でも「令和の米騒動」が呼ばれている昨今、政府の失策により本当に米をおろそかに口にできない時代が到来したのはコレが初めてのことだ。もうひとつ『七人の侍』から。
「ハラ減りゃ熊だって山ァ下りるだよ」
野武士の略奪に抵抗できない貧しい農村の長老に扮した高堂国典のセリフ。
国民が本当に政治を意識するのは「自分たちが飢えた時」だから、この令和の米騒動がキッカケとなり、一般国民が上の「多々良純」となってこの国を動かす時期がソロソロ到来するのかも知れない…と思っているんだけどネェ。
その際には良い方に動いて欲しいものである。
井上ひさし先生よろしく、ナゼか「コメの話」になってしまったナ。 さて、話を戻せば「地名が入っているバンド名」ということになると、やっぱり採用される地名は圧倒的に「東京」ばっかりだった。
「長野ZEN COZY」とか「松本JAWS」とか「長崎Digi-Mars」ぐらいいてもよさそうなものだけど、何しろ「東京ナニナニ」ばっかりだったわ。
今日はその「東京ナニナニ」。
『ROCK AND ROCK'ROLL』というイベントに出演した「東京ネイルキャッツ」の出番。
超久しぶりのご登場だ。
このイベント、3バンドの出演が予定されていただが、メンバーがインフルエンザに罹患してしまったバンドがあって、残念ながら急遽2バンドのみが出演することになってしまった。会場はさいたま副都心の「HEAVEN'S ROCK」。
ココにお邪魔するのも超久しぶりのことで、前回はいつ、そしてナンの用事で来たのかサッパリ記憶にない。
もしかしたら2012年以来かも知れない。
実はコチラのお店のマスターは私と同じ歳で、お互いが以前の職場にいた時からの古~い知り合いなのです。
今回は本当に久しぶりだったので、もしかしたらもうお店にいらっしゃらないかと思ったら…お会いできた!
わずかな時間ではあったけれど、ネイルキャッツのおかげで旧交を温めることができてとてもうれしかった。東京ネイルキャッツは昨年の8月31日で結成20周年を迎え、年末に目黒鹿鳴館でその記念ライブを開催した。
残念ながらスケジュールが重なってしまってその記念ライブを取材することができなかった。
その埋め合わせと言ってはナンだが、今日、さいたま副都心までやって来たというワケ。
このバンド、結成以来ナント一度もメンバーが変わっていない。
20年もの長い間、メンバー全員のやりたいことや望んでいることがブレずにいるのに違いない。
コレは本当にスゴイことだと思う。
開演の時刻になり、まず東京ネイルキャッツがステージに上がった。高橋諄至
徳留羊亮
黒井伸明
袴田敏考
いいネェ。
メンバー全員フルネームの漢字表記。
最近は「それじゃ親に申し訳が立たんだろう?」みたいな名前で世に出て来る輩が多いからネェ。
また、全員の名前が漢字4文字というのもあんまりないんじゃない?
「浩」とか「純」とか、たいていひとりぐらいは下の名前が漢字ひと文字というメンバーがいるもんよ。
そこで、ネイルキャッツのメンバーの名前を並べてタテに読んでみると…
高 橋 諄 至
徳 留 羊 亮
黒 井 伸 明
袴 田 敏 考
いいネェ。
「亮(りょう)ニに至リ考エ明ルクス 羊諄(ねんご)ロニシテ敏(びん)伸バス」なんて漢詩みたいじゃないか。
…などということとは関係なしに東京ネイルキャッツは「人の内面の強さや弱さ」、「矛盾や迷い」、そして「平和」を願う詞を歌い、自らの音楽を「Peace Rock」と呼んでいる。
コレを20年やって来たのだ。
1曲目は「Let's Go Danny」。
トラディショナルな風味が溢れるギンギンのドライビング・チューン。抜けまくる独特なチューニングのスネア・ドラムが醸し出す強烈なグルーヴと…
上がったり下がったりのダイナミックなベース・ラインが最強のリズムを生み出す。
そこへ徳さんのギター・ソロが炸裂!
ネクタイとコーディネイトされた白い靴がカッコいい!
そして、何も足したり引いたりする必要のないロックンロール。
コレでいいのだ!
コレがいいのだ! 続いては徳さんの超シンプルなリフをリズムに乗せてスタートする「イカれた腕時計」。
サビ付きのブルース。
ストレートにトニック、サブドミナント、ドミナントのコードを配して作られる曲。
本来「ロック」って音楽はこういうモノなんですよ。
ところが、こういうスタイルの曲を演るバンドはもう絶滅したに近いね。
嘆かわしいことだ。徳さんのソロ。
さっきから「德さん、徳さん」と馴れ馴れしく呼んでいるけど、実は付き合いがかなり古いんですよ。
その間、徳さんはズッ~とMarshallを愛用してくださっているのです。コレが今日の徳さんのMarshall。
向かって左は「JCM2000 DSL100」と「1960A」。
同じく右は徳さん自慢のカスタムMarshall。
ヘッドは「JCM800 2203」。
カバリングを「レヴァント」、パイピングを「ゴールド」、さらにロゴを「スモール・ゴールド」に変更したビンテージ・テイスト漂う2203。徳さんの一番のコダワリはコレ。
コーナー・ガードを取り付けなかった。キャビネットは「1936V」。
CELESTIONの12"ビンテージ・スピーカーを2発搭載したモデル。
徳さんはフレット・クロスを「ECフレット」に変更し、ヘッド同様ゴールド・パイピングとスモール・ロゴを選択した。コチラは2014年12月バージョンの徳さん。
東京ネイルキャッツの10周年を記念するコンサートの時のようす。その時の徳さんのMarshall。
下は今日も使っている「DSL100」。
上段は2005年に発売された「1959HW」。
思い起こしてみるに、徳さんとはこの1959HWを通して知り合ったのだった。かつてはよくテリーを弾いていた徳さん。
最近はES-335を愛用しているようだ。
Marshallとセミアコの組み合わせもオツなもんです。この曲でもその組み合わせでソリッドなソロを聴かせてくれた。
335はほぼ左右対称なので目にやさしいナ。この曲、モクモクと低音を送り出してくる黒井さんのベースがカッコいいんだわ~。
アウトロでは倍テンになって大騒ぎ!
徳さんが弾くアルペジオに乗って…
諄至さんが情感豊かに歌うミディアム・テンポのナンバーは「もうひとつの真実」。
黒井さんのコーラスが全編を通して大活躍。
ユッタリめのテンポでハードなソロをキメ込んだ徳さん。
絶妙なクランチ具合のMarshallサウンドが気持ちいい!ドラマチックなサビのメロディがとても印象的な1曲だ。
さらに続けて…袴田さんが出すカウントからゴキゲンなドライビング・ナンバーが飛び出して来た。
曲は「Say Again」。
サビのパートでの意表を突くブレイクが曲のドラマ性を高める。
徳さんのギターが曲の随所でフィーチュアされた。
「『ROCK AND ROCK’N ROLL4』楽しんでいますか!
その辺から来ました東京ネイルキャッツです。
ついこの間、箱根駅伝を観ていたのがまるで昨日のようですけど、早いもので今日から3月ですわ。
オマケに昨日と一昨日ぐらいから急に暖かくなってきて、あったかくなると『花の粉』と書いて花粉がね~」「オレは毎年、疑いで終っているんだけど、この両サイドはヤバい。
なんかズルズル言ってるよね…そういう仲のいいバンドです。
我々も今日ココに来た証として、あと2曲くらい置いていこうかと思います。
刻める人は刻んでください…とは言ってもね、ロック・バンドなんでロックな曲を演ろうと思います」その2曲のウチ、まずは「Ride On! Tonight!」。
ノッケから諄至さんのシャウトが大爆発!疾走感溢れる極上のハード・ドライビング・チューン!
曲の中間部。
諄至さんと…
袴田さんのドラムスとデュエットになるところが何ともスリリング。
そして徳さんのギター・ソロも曲の火力をブースト!
どんな曲でもググっと前に出て来るギター・サウンド。
やっぱり真空管のアンプだよね~。「♪Ride on, tonight! Ride on, tonight!」
一度聴いたら思わず一緒に歌うリフレインが魅力的だ。 「今存るものたちへ」
最後の曲の名前を告げる諄至さん。ゴリゴリと黒井さんのベースが唸りを上げるイントロから…
袴田さんのドラムスが爆走!
この曲はサビの展開がメチャクチャいいな~。
とてもいい曲だ。そのサビから…
徳さんがこの日最後のギター・ソロをキメた!
手を叩いて客席をアオる諄至さん。
時間は短かったけど、ナンカ久しぶりにロックの原点を垣間見るピュアな音楽を耳にしたような気がしたゼ!
CDに缶バッチ、物販もシンプル。
コレでいいのだ!
21年目もガンバレ!
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