BLOOD BROTHERS~CALAVERASの巻
『Blood Brothers』と銘打ったRAZOR HIGHWAYとCALAVERASのダブル・ヘッドライナーは吉祥寺シルバー・エレファントから。
写真はお店の前の掲示板。
この日、ちょうどお店の方が熱心にこの掲示板を描いていらっしゃるところに出くわした。
見るとその描き手は…ナント石丸店長!
ダマって後ろで拝見していると、店長自らペンを手にしているどころか、どうやら最初に描いたのがお気に召さないのか一回全部消して描き直していらっしゃるではないの~!
ナニがマズかったのだろう?スゴイこだわりだ。
最後まで残しておいた下部の空白スペースにナニを描き入れるのかと思い、固唾を飲んで見ていると店長はスマホを片手にスラスラとペンを走らせて何やら模様のようなモノを描きだした。
そして完成したのが下の写真。
結構なお手前である。
当該のイラストはポケモンのキャラクターのようだ。
石丸店長にこのポケモンの名前を伺うと存じ上げないとおっしゃる。
でも問題などありはしない。
後で下の写真とインターネットを照らし合わせれば一発でわかるだろうという算段だ。
で、実際に「ポケモン図鑑」とかいうサイトで調べて見るとアータ…ポケモンのキャラクターってのは1,000種類以上あるっていうじゃないの!
ひとつひとつチェックしてみたものの、全然わからなくて完全にお手上げ。
しかしコレ、1,000個以上考えた人たちはスゴイね。
中にはどう見てもヤッツケ仕事としか思えないユルいヤツもいるけど大変なことです。
その中でもやっぱり「ピカチュウ」ってのは目を惹くもんですな。
ザ・タイガースで言えばジュリー、ゴールデン・ハーフならエバということになろうか?
このエバという人はお父さんがスペインの方で、エバ自身は長野の出身なんだネェ。
私もオリンピックの直前まで長野に8年近く住んでいたが、ゴールデン・ハーフが活躍した1970年代にエバのような人がいたらさぞかしピカチュウ扱いだったことであろう。
石丸店長、いつもありがとうございます。
Marshall Blog、本日もお邪魔させて頂きます。
Botolph DissdentsというOAの後に登場したのはCALAVERAS。
Doug Wilson(ダグ)
Jocelyn Guzman(ジョセリン)
Melissa Costa(メリッサ)
Ken Kishi(キシケン)
岩城保夫(ヤス)
今回ドラムスを担当したのは谷中香織。
オープニングはセカンド・アルバム『SKULLS ON FIRE』から「Sick」。
今日もダグとケンちゃんのイキはピッタリ!
ノッケからダグが客席に降りて大いに盛り上がった!
矢継ぎ早に分厚いディストーション・サウンドでハードなリフをネジ込むケンちゃん。
その分厚いギター・サウンドはもちろんMarshallから。
ケンちゃんのMarshallはいつも通り。
愛用の「JCM800 2203」だ。
ホンモノの真空管アンプが出す太くヌケの良いサウンドはどうしたって「最高!」ってことになるわナァ。
その必殺のリフの2曲目は「Mad About U」。
CALAVERAS GIRLSのコーラスがダグの歌を華やかにバックアップする。
そしてケンちゃんが爆発的なギター・ソロをブッ放した。
「♪Mad about you, crazy about you」
胸のすくようなドライブ感!
谷中さんのドラムスが次の曲へとつなげる。
谷中さんは今回がMarshall Blog2回目のご登場。
ギタリストの清水保光さんが率いていた「CYCLONE」に在籍していた時期があって、現在ではもう見ることが出来ない前のMarshall Blogで2009年5月15日のライブのもようをレポートしている。
下はその時の写真。
しかし…自分で言いたかぁないけど、Marshall Blogってスゴくない?
この手の「日本のロックの記録」が即座に引き出せるんですよ?
「記録」というのはモノスゴイ財産だと思うワケですよ。
記録しておかなかったらナニも残りはしない。
一生懸命務めたライブなのに、ナニも残らないなんてコワいですネェ。
そんなことで17年もやっております。
そんな谷中さんをダグが紹介して次の曲に入った。
曲はファースト・アルバム『HELL WILL DECIDE』収録の「Enemy」。
いかにもアメリカンなシンプルなギター・リフを弾くケンちゃんに絡むダグ。
ヤスさんが重低音を敷き詰める中…
ダグが耳馴染みのよいメロディを歌い上げる楽しい1曲。
ダグの「Mr. Kishi Ken!」の掛け声からスタートするギター・ソロ。
コンパクトながらおいしいフレーズ満載のソロだ。
コレもスコ~ン!と盛り上げって一丁あがり!
「タノシイ!ミンナゲンキ?
Are you ready to get heavy?」
クロマチック・パターンのギター・リフで始まるのは「No Morte」。
ダグが言ったように「heavy」にブチかます1曲。
以前にも書いたけど、「morte」というのはスペイン語で「死」という意味。
だから歌詞には「mortality」という英単語が出て来る。
「mortality」は「死ぬ運命」ということ。
4/4と5/4拍子が組み合わさるパートでケンちゃんが弾く不気味なフレーズがいいのよ。
そしてギター・ソロへ。
コーラス陣もヘヴィなハーモニーを添えた。
★メリちゃんへ業務連絡★
現在、シーボルトから離れてユトレヒト出身の「ヨハネス・レイディウス・カタリヌス・ポンペ・ファン・メールデルフォールト(Johannes Lijdius Catharinus Pompe van Meerdervoort)」についての勉強をしています。
下は長崎大学医学部キャンパスに立っているポンぺ先生の顕彰碑。
続けて同じくファースト・アルバムから「Ride」。
この曲も一度聴いたらダグの歌のメロディが耳にコビりついて離れないヤツ。
サビのやさしいメロディが大変に心地よいのだ。
そのメロディに色を添えるメリッサとジョセリンの伸びやかなコーラスがまたいい。
ケンちゃんが弾くギター・ソロはどの曲もよく練られているけど、コレもいいソロだネェ。
曲調とプレイング・スキルのバランスが実によく計られている。
ヘタするともっとピロピロやっちゃうところだけど、ケンちゃんは絶対にそれをしない。
「♪笑い音、笑い音!」
目を閉じることができないほどのダグの迫力のシャウトでスタートする「Fear」。
セカンド・アルバムの『SKULLS ON FIRE』はこのダグのハードな歌声からスタートする。
「絶好調のしゃれこうべ」なのだ!
みんなで歌う「♪ウォ~ウォ ウォウウォオ」のパート。
当然ガツンと盛り上がっちゃう!
谷中さんと…
ヤスさんのコンビネーションがヘヴィなグルーヴを押し出しておいて…
バンド・アンサンブルのキメからギター・ソロへ。
力の限りのピッキングが凄まじい迫力!
そして、ダグが徹底的にシャウト!
「♪ウォ~ウォ ウォウウォオ」
バラエティに富んだシーンがいくつも出て来て、それらの要素ひとつひとつを頑丈な鎧で武装したような1曲。
そもそもCALAVERASはあの「ッホイ!ッホイ!」ってのが出て来なくていいわ、ウン。
ところで上に「しゃれこうべ」と書いたけど、「skull」も「calavers」も「しゃれこうべ」のこと。
つまり頭蓋骨。
…ということで、谷中の墓地にはこういうモノがある。
「佐連可宣(されこうべ)の塚」といって、明治時代に新富町の方の地面を掘ったら「しゃれこうべ」がゾロゾロ出て来てしまい、この塚を建てて供養した…という。
コレはまた犬神サアカス團のところで詳しく取り扱います。
「アツイデスカ?」
とダグが日本語でしゃべると「ダグ、ニホンゴデシャベッテ!」と知り合いの外国人のお客さん。
ダグはその方と少し日本語でやりとりをしていたが、コレって不思議だな。
外国人との商談する時、相手にもわかるように日本人同士でも英語でしゃべることがあるが、アレはこういう感じに聞こえていたのか…。
もちろんダグたちの日本語の方が私なんかの英語より格段に達者なんですけどね。
MCの後はチョット雰囲気を変えて『SKULLS ON FIRE』のクローザー「Smile from Heaven」。
ダグがシットリと、また思いっきり情感を込めて歌う1曲。
キシケンのソロも徹底的にメロディアスに!
いい音だ~。
しかし、2203とレス・ポールの組み合わせってのはいいもんですナァ。
やっぱりアンプは真空管に限る。
この曲でもCALAVERS GIRLSが大活躍。
ダグは自らの気持ちを吐露するように最後の最後まで気合の入った歌声を聴かせてくれた。
いい曲だ~。
ケンちゃんがライブの告知をしてそのままNAMMに行ってきた感想を口にした。
「NAMMショウ、スゴイですよ。ミュージシャンがイッパイいました。
『コレかぁ~ダグ・アルドリッチって』みたいな。
ボン・ジョビのフィルXがいて、マーカス・ミラーも見たな。
システム・オブ・ダウンのボーカルは4回ぐらいすれ違っているんですよ。
忙しい時ばっかりで声をかけられへんかった。
極めつけはトイレで用を足してたら彼も横でしてはったんですけど、さすがに声かけづらかった!」
そりゃ「音楽好き」であればNAMMは楽しいですよね。
でも、「楽器屋」として仕事で行った日には地獄です…朝から晩まで商談でね。
ホントに分刻みのスケジュールで、クタクタのヘロヘロのボロボロになっちゃう。
何がそうさせるかと言うと「音」なんですわ、騒音ね。
ガチャガチャと楽器を鳴らしている傍らで大声で英語を話したり、集中して相手が発する単語を聞いたりしなきゃならないでしょう?
コレがモノスゴく体力を奪うんですわ。
でも、好きなミュージシャンにバッタリ出くわしたりするのはうれしいよね。
私が頻繁に行っていた頃はスティーヴィー・ワンダーとかハービー・ハンコックとかを見かけたけど、一番うれしかったのはフランク・ザッパやジェネシスのドラマーのチェスター・トンプソンに会って写真を撮らせてもらったことかな?
オスカー・ピーターソン・トリオのドラマーのエド・シグペンにウインクされたのもうれしかった。
ジム・マーシャルとホテルの庭でイッパイやったりした楽しい思い出もあるにはあるんだけどね。
とにかく疲れる。
ヒドイ時はこんなだからね…年末のアメ横よりヒデエ。
ケンちゃんがNAMMの話しを振ってくれたので、折角だからチョット珍しいモノを。
NAMMショウというとアナハイムのディズニーランドのとなりにあるコンベンション・センターで開催されるのが常なんだけど、その会場の改修工事が重なってしまい、ロサンゼルスの市内で開催されたことがあった。
AIに「ロサンゼルス市内でNAMMショウが開催されたのはいつですか」?と問うと、「NAMMショウがロサンゼルス市内で開催されたことはありません」と答えやがる。
あるんだよ、このバカタレがッ!
コレがその証拠写真。2000年かな?
ココはジャッキー・チェンとエディ・マーフィの映画『ラッシュ・アワー(だったかな?)』のロケに使われたところ。
ナニが「TRADE ONLY」、「NOT ONLY TO THE PUBLIC」だ!
私も何回も行ったけど楽器関係者だけのNAMMなんて一度も見たことがねぇわ。
この時に撮った1枚。
右が25年前の私です。
女性はジミ・ヘンドリックスの妹さんのジェイニー。
「スキヤキ!フジヤマ!」としきりに私に話しかけてくれるとても感じの良い方だった。
左は後年、NAMMの会長に就任した、北米一の音楽出版社ハル・レナードの会長のラリー。
この時から25年経ってもラリーとはいまだにお付き合いをさせて頂いている。
ラリーは作曲家&ピアニストでもあり、最近念願のファースト・アルバムをリリースした。
もう5年もご無沙汰しているけど…ま、結局NAMMは楽しかったナ。
ハイ、ケンちゃん、マイクを返しま~す。
「ロスですごい心霊現象があったんですよ。
泊まったアナハイムのホテルの部屋のクローゼットが勝手に開くんですよ…パン!パン!って。
アメリカの幽霊っていうのは日本のよりかなり大味ですからね。
塩を撒きました…塩かと思ったら重曹だったんですけど。
でもピタッと止まりましたよ!」
そうか、重曹は塩の代わりをするのか…いいことを聞いた。
さて、CALAVERASの出番も残すところあと2曲。
ってんでまずは人気曲の「XXX」で大爆発!
ジョセリンも…
メリッサも前に出て来て大暴れ!
派手な曲に華麗なギター・ソロをブチ込んで…
最後の曲につなげた。
CALAVERASのステージを締めくくったのはファースト・アルバムのオープナー「Burn」。
演っている方も観ている方も最高に楽しそうな…イヤ、メチャクチャ楽しかったステージだった!
CALAVERASはいいよ、ウン、いい。
アメリカンなロックが好きで未経験の人は迷わずライブ会場を足を向けるとよろしいよ。
「アリガトウ~!」
CALAVERASの詳しい情報はコチラ⇒Official facebook
<つづく>
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