田川ヒロアキ~New Album Release Live 2024 <前編>
今日は六本木から。
この賑やかな六本木通りに沿って渋谷方面に数10メートル行ったところをチョイと右に曲がる。
あんなにゴミゴミした繁華街から一歩脇へ反れただけで信じられないほど静かな空間が広がる。
今となってはにわかには信じられないが、古地図を見ると江戸の昔、この辺りには教善寺、正信寺、光専寺他、8つもの寺が並んでいた。
今でも3つ残っていて、そのウチのひとつである「深廣寺」には非公開ながら「佐藤一斎」という人の墓がある。
私は知らなかったのだが、この人は陽明学と朱子学を修めたことから「陽朱陰王(ようしゅいんおう)」の異名を取り、ナント3,000人もの門弟を抱えていたいう大天才だった。
その門弟には佐久間象山や渡辺崋山、横井小楠らがいて、著書を通じて吉田松陰や西郷隆盛にも影響を与えたという。
ところが天保10年(1839)の「蛮社の獄」では、無実の罪で窮地に追いやられた弟子の渡辺崋山を擁護する態度を取らず「言行不一致」と批判されることになり、後年松陰は極端な西洋ギライだった一斎を「老害」と断じたらしい。
下が佐藤一斎…なかなかユニークなお顔をしていらっしゃる。
さらに奥に入る然(さ)しもの六本木もいよいよ寂しくなってくる。
この辺りには「大御番与力同心御縄地」とか「御書院与力同心御縄地」という施設があった。
「縄地」というのは、与力や同心のような幕府に仕える下級役人の住まいのこと。
要するに「公務員社宅」ですな。
昔はこのあたりにウジャウジャあったようだ。
お?フト気がつくと、「長唄 杵屋(きねや)」なる表札を掲げている日本家屋があるではないか。
「杵屋」というのは17世紀後半に始まり、現在まで続く長唄三味線の名門の屋号。
ココはその一派が作る「杵勝会」の総本山なのだ。
その家元を「杵屋勝三郎」という。
ところ替わってココは中央区日本橋小伝馬町にある「十思(じっし)公園」。
時代劇でよく出て来る「小伝馬町牢屋敷」の跡地だ。
この公園には様々な碑が立っていて…今日の記事の主役が山口県出身であることを考慮すれば「松陰先生終焉之地」という碑は紹介せざるを得ないであろう。
小伝馬町の牢屋敷は今でいう刑務所の役割だけではなく、処刑場も兼ねていたので、「安政の大獄」で囚われの身となった松陰は29歳の時に「首斬り浅」こと山田浅右衛門によってこの地で首を刎ねられた。そして、コレ。
三味線の図柄が描かれている石碑は「杵屋勝三郎」を称えている。
最も活躍した二代目が近くの日本橋馬喰町に住んでいたことからこの碑が建てられたのだそうだ。
「杵屋」はそんな名跡なのだ。
「そうだ!」と思い出し、ウチにある長唄のレコ―ドを引っ張り出してみると…おお!唄は杵屋勝五郎、そして三味線は七代目の杵屋勝三郎だった!
現在は八代目になっているようだ。
まぁ、何を唄っているのかはサッパリわからないけど、三味線はカッコいいわ。下は1956年の成瀬巳喜男監督の映画『流れる』の一場面。
柳橋の置屋「つたの屋」が傾いていく様子を描いたこの作品の原作を書いたのは幸田露伴のお嬢さんの幸田文。
かつては新橋の芸者ですら柳橋の芸者と並んで歩くことが許されなかったぐらい「柳橋」は日本最高位の花街だった。
浅草橋のあたりにあったが、今は何の面影も残っていない。
映画の方は「〇〇先生」と尊称される目もくらむような日本映画界最高の女優陣を贅沢に配した秀作だ。
写真は置屋の女将さん役の山田五十鈴が三味線を弾きながら清元を教えているところ。
教わっているのはお茶をひいてばかりいる年増の芸者役の杉村春子…この2人、「日本三大女優」のウチの2人だ(もうひとりは水谷八重子だそうだ)
いいんだわ~、このシーンが!
6歳の時から常磐津、長唄、清元、日本舞踊の稽古をしていたという山田さんがメチャクチャかっこいい。
もちろん映画の中でも実際に三味線を演奏している。
ま、こんな具合で私もこうしたことで「ああ、日本に生まれてヨカッタな~」を実感する年頃になった。
さて、その杵屋さんを通り過ぎてさらに奥まで入っていくと今日の目的地に到着する。今年6月にオープンしたライブハウス「GT LIVE TOKYO」。そこで開催されたのがニュー・アルバムのリリースを記念する田川ヒロアキのソロによるコンサートなのだ。賑やかな屋台村。当然ニュー・アルバムは売るほど持って来た!現在日本で一番新しいと言われている「GT LIVE TOKYO」のステージのロケーションは地下1階。
ココは元々あった設備を転用したモノではなく、このライブハウスを開業するにあたって一から更地を掘削して建設したのだそうだ。
地下1階と言ってもかなり天井を高くしているので、止水対策も含めなかなか大変な工事だったのではなかろうか…なんてことを考えていると、勇猛な音楽をバックにした電気処理した低い声のアナウンスが聞こえてきた。
「ようこそ田川ヒロアキ・ニューアルバム『THE ROAD SEEKER』リリース記念ライブへ。
遂に完成したニューアルバム。
今夜は『THE ROAD SEEKER』という車に乗って頂き、次々に移り変わる景色を楽しんで頂こうとのコンセプトである。
安全運転には心がけているが、窓から手や顔を出さず、声だけは出して…撮影、録画、録音はNGだ。
旅の始まりだぁ~!」
…と、英語と中国語でもアナウンスされた。そしてショウがスタート!まずはアルバム冒頭のインストゥルメンタル・ナンバー「Open Road」から。
旅への出発だ!
早速Marshallサウンド全開の「田川節」が炸裂!アルバムの方は「グギギッ!」とピックが力強く弦をこすって発された音がそのままフィードバックするところから始まる。
わかるかナァ~、わっかんネェだろうナァ~…ギターをやっている人が聴けば大抵ゾクッ!と来る場面である。
もちろんそれはMarshallが作り出すヒロアキくんだけのサウンドなのだ。
今日はそのギター・サウンドがこのステージで再現されるというワケ。 続けて「Driving Jam!」。
今回のアルバムに収録されたヒロアキくんのスキャットが痛快な最近のライブでの頻出曲。
曲の中間部で登場する両手を使って「♪バカチコ、バカチコ」とやるスラッピングも見どころ。もちろんシャープなギター・ソロもタップリ盛り込まれる。今日のヒロアキくんのMarshallは「JVM210H」と2x12"のスピーカー・キャビネット「1936V」のスタック。
ヒロアキくんの一番の愛器たちだ。足元のようす。
JVMのフットコントローラーがボードに乗っている反面、ココにディストーション・ペダルが載ることは一切ない。
ヒロアキくんは全てのディストーション・サウンドをJVMに任せきっているからだ。「皆さん、こんばんは!ようこそいらっしゃいました。
ニューアルバム『THE ROAD SEEKER』がついにリリースされました~!
ありがとうございます!
ようやく完成致しまして、今日はリリース後の初のライブのお祝いの日です。
皆さまのお越しを私とスタッフ一同、本当に心待ちにしておりました。
ようやく皆さんとお会いできて、今最高の瞬間を味わっております。
しかも満席でうれしいです!
今日はいろんな曲、メニューを用意してきましたので最後までごゆっくり楽しんで頂きたいと思います」
「今回のアルバムは、サーキットやドライブ・ミュージックを集めた私にとっての『初のベストアルバム』となります。
『マツダファンフェスタ』やレース・イベントの曲や一所懸命作った新曲の中から選んで一気にみなさんに聴いて頂こうと思います。
また、それらについてのエピソードも後ほどお届けしたいと思います」
下が今回満を持して田川ヒロアキが世に放つ新作『THE ROAD SEEKER』。
内容はMCで説明した通りの初のベストアルバム。
マツダファンフェスタのために初めて作った曲「キミを乗せて」から10年を機に制作した。
テーマは「旅」…ヒロアキくんが得意とするところだ。ゲイトフォールド(見開き)の紙ジャケット仕様。
デザインは『Ave Maria』、『Theme Park』、『Sky』など、ヒロアキくんの作品ではおなじみの梅村デザイン研究所。 この作品は「ベスト・アルバム」という趣になってはいるものの、今までの曲をそのまま収録することを避け、アレンジやミキシングをリニューアルし、ドラムをはじめ全ての楽器を自ら演奏する「荒行」に挑んだ。
最初に録音した曲が今日の冒頭に演奏した「Open Road」。
その録音にあたって新しくベースを入手し、思うところあってまずベース・パートから作業を始めた。
しかも「生音」にこだわって「打ち込み」は一切無し。
コーラス・パートも数10人分をひとりで演じる10ccもビックリの多重録音で吹き込んだのだそうだ。
ウ~ム、実に辛抱強い。
ギターの録音については特にこだわり、上で紹介したJVMのスタックとデジタル・アンプの「CODE」を使用した。
レコーディング作業中のヒロアキくん。
右下に写っているのが「CODE25」。
いつでもどこでもMarshallがヒロアキくんの作業のアシストをしている…の図だ。ヒロアキくんのもうひとつの重要なツールは下の写真の左手の下にあるモノ。
コレは「Braile Sense」という名の「展示音声情報端末」。
「braille(ブレイル)」とは点字のこと。
点字と音声で情報のやり取りをするモバイル機器だ。
コレが私のアタマの中では大戦中にイギリス軍を苦しめたドイツの暗号機「Enigma(エニグマ)」と重なっていて、とても興味があるのだ。ご挨拶の後は「Ride the Wind」。
コレも最近のライブではおなじみの1曲。かけ声的にヒロアキくんが歌うドライビング・ナンバー。
世界に通用する車を生産するという「マツダの世界進出」のコンセプトの下で依頼を受け、2017年のマツダファンフェスタのために作った曲。
「英語詞」という指定があったので、アメリカ人の友達に歌詞を作ってもらい、ヒロアキくんが曲をつけて出来上がった。中間部のキメを経てグイグイと突っ込んで来るギター・ソロの疾走感がタマらん!
ボケっと聴いているとわからないけど、実にたくさんの仕掛けを埋め込んだ快作だ。
「最初はライバルだったけど、だんだん仲間として協力しあってひとつのレースを成し遂げる…という曲なんですが、その躍動感が皆さんにも伝わったかな?
アップテンポからミディアムテンポ、バラードまで新しいアルバムには色々と収録していますので楽しんで頂きたいと思います。
『THE ROAD SEEKER』は前作の『FACE』からまだ2年経ってないんですよね。
『FACE』をリリースして、コロナが開けて来たぐらいの時期にずっとツアーをしたんですが、気が付いたらおかげさまで『FACE』が1番売れたアルバムになりました。
その勢いに乗った感じで『THE ROAD SEEKER』をリリースすることになったワケです」
「『マツダファンフェスタ』をはじめとして、そういったイベントを企画される仕掛け人の方から『こんなにたくさんレースの曲が溜まったんですからアルバムを出しちゃいましょうよ!』分冗談半分で言われたことを真に受けてウッカリ本当にアルバム出してしまいました。
エヘヘへ…それにレースの時だけとか、私のコンピューターの中だけに置いておくだけというのもモッタイないじゃない?
だからそういう曲を皆さんに聴いてもらいたという思いもありました。
タイトルをどうしようか?と…最初は単に『ROAD』って付けようかと思ったんですが『ロード』っていうとネェ?みんな、笑ってるね?
そこで『探究者』とうことで、コレはもちろん色んな道を探求しようとしている私自身のことなんですが、皆さんにもそれに共感して頂いて一緒に道を探求する…そういうコンセプトで『THE ROAD SEEKER』というタイトルになりました」「次にお届けする曲はちょうど4年前のコロナ禍の時、やっぱりマツダのイベントの開催が制限されてしまって、レースの魅力を生で体験できる機会が減ってしまったんですね。
そこで、そのレースの魅力を動画でレポートとしたいので、挿入歌を作ってもらいたいというリクエストを頂いたんです。
『その動画でみんなでコロナを乗り切りたい』というすごく素敵なメッセージを添えてもらったんです。
動画には3曲挿入歌が採用されているんですが、その冒頭の曲を聴いて頂きます」
演奏したのはアルバム6曲目の「Launching Battle」。
ステージの背面の大スクリーンにカーレースのようすが投影される。この規格外の大型スクリーンと解像度の高さはGT LIVE TOKYO自慢の設備なのだ。
そのスクリーンが映し出すビデオに生演奏が加わるのだから迫力満点!
それこそスピード感あふれるヒロアキくんのギターが堪能できるというモノ。
音を出しているのが飛び切り音ヌケのよいMarshallだからタマらないだろ?そのマツダの動画はコチラ。
MCで触れていた通り耳馴染みのあるヒロアキくんの曲が盛大に使われている。
↓ ↓ ↓
【ロードスター・パーティレースⅢ】東日本シリーズ第3戦 2022年9月3日 レポート動画
♪ピンポ~ン
「この先、およそ2㎞道なりです。その後、左方向です。
それではココでインフォメーションをさせて頂きます」
我々が今乗っている車のカーナビの音声だ。
こうやって知恵と時間を使ってチャンと作り込んで来るところがヒロアキくんのスゴイところ。
カーナビが続ける。
「本日、メディア関係の方々もお越しになっております。
後日、紹介される情報をチェックしてみてください。
まずは『Marshall Blog』です。
これまで田川ヒロアキの情報が多数掲載されておりますので、今夜初めてお耳にされた方は終演後にでもゼヒ『Marshall Blog』で検索してみてください」
ハハハ、ヒロアキくん、どうもありがとう!
今、その最中です!
★ヒロアキくんの記事を一気に閲覧するにはこのページが便利です。
↓ ↓ ↓
マー索くん【タ行のアーティスト】
もちろんMarshall Blogだけでなく、その他新聞関連の情報等をカーナビが紹介してくれた。
いいナァ、これ…ウチのMarshall号についているカーナビより断然賢いわ!
まだカーナビの情報が続く。
「この先、300m左方向です。
続いての曲をお届けします。
マツダ・ロードスターの荷台で焼き芋を焼きながら全国を回っている『ロドイモ』というお兄ちゃんのこと歌った曲です」
カーナビの案内通り「ロドイモスター」が続いた。
この曲も以前から時折ヒロアキくんが演奏して来た曲。
私はナゼかメチャクチャ「横浜」のイメ―ジが強いんだけどナンでだっけ?
実物を横浜で見たんだっけ?
イヤ、そんなことはどうでもいい。
ヒロアキくん、この曲をハンド・マイクで歌ったのだ!
私は2009年にヒロアキくんと知り合ってからというもの、数えきれないぐらいのステージを拝見してきたがコレは初めてだわ!最後の「ロドイモくださ~い!」がホッコリとした気分にしてくれる楽しいナンバー。 コレがそのロドイモスター。
「そんじょそこらの焼きいもとはひと味違う!」とヒロアキくん。
焼きイモがおいしい季節になってきたということで「秋童謡メタル」。
コレは久しぶりだナァ。仕掛けと小芝居を満載したヒロアキくんのコミック・メタル。
「六本木でこういうことをやるって『KY』なのかね?」なんて言っていたけど大歓迎よ。
他にこんなことをやっている人なんていないじゃない?
しかも、ロクな曲が見当たらない今の日本の音楽シーンにおいて、最高に美しいメロディとやまと言葉で綴った深い歌詞の宝庫である「唱歌」への再訪は絶対に必要な作業だと思っている。
とにかく「売上第一」の今の日本の音楽界は過去を無視しすぎてるって。
ヒロアキくんにはこの路線をゼヒ「Road seeking」して頂きたいと思う。
ところで、この曲には大変な思入れがありましてね。
まだ、コロナの前のこと。
Marshall Blogでこの曲を演奏した時のステージをレポートしたんだけど、よせばいいのに「秋の虫」について気が済むまで調べたことがあったのです。
結構時間がかかったけどオモシロかったナァ。
これまで16年の間に約3,200本のマーブロを書いて来て、何を書いたかカケラも覚えていない記事もたくさんあれば、細かにその内容を思い出すことができる記事もいくつかある。
その中にあってその時のヒロアキくんの記事はとりわけ印象深い1本なのです。
ヒロアキくんがこの曲を作っていなかったら一生得ることができない知識を蓄えさせてもらったから。
その記事はコチラ。
↓ ↓ ↓
西日本豪雨災害被災者支援 田川ヒロアキの緊急チャリティーコンサート~田川ヒロアキ
ライブの会場が新聞社だったので、日本における新聞の歴史を冒頭で少々語っています。
欠かさず読めばホンの少しだけ賢くなることが期待できるMarshall Blogです。
「GT LIVE TOKYOさんはこの6月にオープンしたばかりなんですが、システムがスゴイですよね。
演出、照明が素晴らしい!…私、見えませんけど。
予てからそういう音響とか照明とか、全てにおいてGT LIVEのような設備でやりたいと考えていて、それを皆さんにお届けしたいと思いで今日の企画を実現させました。
では、ココでゲストの方をお呼びしたいと思います」 「三味線奏者の匹田大智さんで~す!
まず1曲演りましょう!」ゲストで登場したのは津軽三味線の匹田大智(ひきだたいち)。ホ~ラ、ココで記事の冒頭の三味線とつながった。
2人が取り上げたのはマイコーの「Beat It」。
この曲は以前、誰かも三味線で演奏していた記憶があるが妙にフィットするんだよね。 このフォーマットが当たり前かのように思わせる息の合ったエキサイティングな2人のパフォーマンス!「カッコいいなぁ~!
改めまして、匹田さんでございます。イエイ!」
「匹田でございます。お招きありがとうございます!
今日は侍ギターと三味線とでシバキで合うと…」
「三味線ロックですよね…ロック三味線。メタル三味線とも言いますけどね。
匹田さんとは、『Sports of Heart』といイベントの音楽部門で知り合いました。
このイベントは『ノーマライズ駅伝』とかで今でも火は消えていません。
コロナの前からですから知り合って6年、7年になりますか?
代々木体育館の公演とか、大分でもね」
そう、その関係で匹田さんは既に何度もMarshall Blogにご登場頂いている。
「ボクの地元は大分県なんです。それこそ毎年田川さんと大分で共演していたので、なんか感慨深いナァ。
ですから、今日のライブ出演のご依頼を頂いた時はもう2つ返事でしたよ!」ヒロアキくんのはからいで匹田さんがソロで「津軽じょんがら節」を披露。
スゴイ緊張感!そして鬼気迫る演奏!
客席は水を打ったような静けさ。
ジックリとその演奏に耳を傾け、匹田さんの左手の動きやバチさばきに見入っていた。「イヤ~、カッコいい!」
「ありがとうございます!
こんなにいきなり速弾きすることなんてない…メタル三味線とか言うから!
いつもよりアガちゃったもん!」
ココでしばしば三味線とギターに関する談義。
楽器の歴史から演奏技術に関することまで楽しく語らった。
「先ほど匹田さんとは『Sports of Heart』で仲良くなったという話をしましたが、実はココでサプライズ発表の第1弾ががあります。
来年、とあるイベントに携わる機会があるかも知れない…もちろん匹田さんと一緒に。
そのイベントとは…
「大阪万博~!」
「今、『携わる』という表現をしましたが、ココまで盛り上げておいてナンですが、大阪万博の入口で2人で弾いてるだけかもしれない。
それでもいいかも知れないですけどね。
ココまで来たら出た者勝ちみたいなもんです。
本当にそうなるかどうかは乞うご期待ということで!」
「第1弾」だという今日の重大発表が終わったところで前半最後の曲。
日本人が主体となって多国籍のメンバーで構成している「あっぱれよさこい」というカナダのよさこいチームからの依頼を受けてヒロアキくんが作った新しい曲。
その名も「あっぱれよさこい」を2人で披露した。切れ味鋭い匹田さんの三味線!
まさにアッパレ!
やっぱりこのバチさばきがカッコいいよね。
冒頭の山田五十鈴は、何度か出て来る映画の中の三味線を弾くシーンでバチとピックのようなモノを使い分けていた。
もちろん出て来る音が異なるからなのであろうが、何か作法によるところが絡んでいるのであろうか?
「三味線とMarshall」…いいネェ。
今、欧米では「ロック」という音楽がこれから急速に縮小していくと予測されている。
その時のためにMarshallもメタルだのハードロックだの以外の音楽での用途を考えているようだ…なんて話を終演後に匹田さんにお話したら、ナント、匹田さんはMarshallが大好きなんですって!
ヨッシャ~!やっぱり「メタル三味線」いってみよう!
Marshall Blogが匹田さんのライブをレポートする日も近いかも知れんぞ!イキの良いよさこいミュージック。
ヒロアキくんが手拍子を先導するシーンもあって客席の熱気もグッと上がった!ヒロアキくんの「よさこい」を宇部や萩で拝見させてもらったけど実にいいものです。
観ていて実に楽しく美しい。
「よさこい」は「メタル唱歌」と並ぶヒロアキくんのライフワーク。
これからも「よさこい」のRoad Seekerであれ!イヤ~盛り上がったね~!
万博会場の入り口もきっと盛り上がるに違いない。
私の場合、万博は昭和45年で卒業してしまったが、その入り口のパフォーマンスだけは覗きに行きたいナァ。
2人のご成功を祈る!「どうもありがとう!」
熱気に満ちた客席に向かって大きく手を振るヒロアキくん。
「ソロのライブでもっともっとお客様に楽しんで頂けるのでは?」という可能性を信じ、ニュー・アルバムの発表を機に今回のショウを提案したのはヒロアキくんの公私ともにパートナーを務める美瑞穂さん。
美瑞穂さんとしては「バンド」だからこそ表現できること、反対に「ソロ」でしか表現できないことがあるハズ、と日頃からショウの内容を考えているのだが、ソロライブをやると「次はバンドで来て下さい」という声が出ることがあるのだそうだ。
そんな時には「内容が物足りなかったのかな?」と、チョット複雑な気持ちになってしまうという。
そこで今回はお客さんがドキドキ、ワクワクしながらライブ空間を楽しんでくれている姿を想像しながら「演奏曲や曲順はどうするか?」、「ゲストは誰にお願いするか?」と周囲の方々やライブハウスのスタッフに力を借りながら、ヒロアキくんと二人三脚で内容を詰めていったのだそうだ。
第1部が終了した今、まさに美瑞穂さんが目指したことが実現したとは言えまいか?
そんな視点を併せ持って第2部も楽しむことにしよう。<オマケ>
その美瑞穂さんがナレーションを担当しているヒロアキくんがCODE25をデモンストレーションしたビデオはコチラ。
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