Aahum(アウン)の単独公演
今回はチョイとオシャレなところへやって来たよ。
場所は六本木。
「キーストンクラブ東京」というジャズのライブのお店。
プログラムはRED ORCAのギタリスト、同道公祐が今年5月に立ち上げたAahn(アウン)の単独公演。
開演時間になって公祐くんが1人でステージに姿を現した。
ピックを口にくわえ、シャンソンのスタンダート「La Mer」を想起させる美しいメロディのバラードをア・カペラ披露。
何とキレイなクリーン・トーン!
そして、弾き語りで「太陽」を演奏。
そして、リズム隊の2人が合流する。
後藤マサヒロ
高浦”suzzy”充孝
Aahumのメンバーが揃ったところで演奏したのは「Mistake Shot」。
ギター・ソロになると猛烈にテンポがアクセルレイトして強い熱気を放出した!
ところで、今日はジャズのお店ではあるけれど、ステージにはMarshallが2台もセットされているのです。
しかもSTUDIO JTM!
公祐くんが使ったのは1x12"コンボのST20C。
やっぱりメチャクチャ音がいいな~。
ジャンプ(=リンク)を施してバランスの良いサウンドを作り出した。
ところで公祐くんがMarshall Blogに登場するのはコレで3回目。
スカイツリーの下のミズマチ内にある「Lattest Sports」というお店で月に1回開催している、現在では「Guitar Canvas」と名称を替えたイベントのレポートに過去2回登場して頂いているのだ。
「いつもとは雰囲気の違うオシャレなお店でヤバいですね!
皆さん、ココはご存知でしたか?…キーストンクラブ東京」
イヤ、東京のお店は存じ上げなかったが、サンフランシスコにあった「Keyston Korner(キーストン・コーナー)」というジャズのハコはもちろん知ってた。
行ったことはないけど(今は閉店してボルティモアで営業している)。
元はバーで、そこをライブハウスに改造。
その当時はエルヴィン・ビショップ、ボズ・スキャッグス、ポインター・シスターズらが出演していたらしい。
後にジャズのライブハウスに転身。
初期の頃はソニー・ロリンズやアート・ブレイキーが出演し、マッコイ・タイナーやビル・エヴァンス、ベティ・カーターやスタン・ゲッツも出るようになった。
だって下の看板を見なよ。
デクスター・ゴードンのカルテットにブレイキー、マイルス、それにジョージ・ベンソンだぜ!
コレは夢かッ?
でもね、コレは時代のせいだと思う。
開店が1979年と遅く、「ジャズ」という音楽が時代遅れになっていたため、こうしたレジェンド級のミュージシャンでも演奏する場が極端に少なくなっていたのではなかろうか?
東京のジャズのライブハウスと同じ状況よ。
この店は音響がヨカッタのか、ものスゴいたくさんのライブ・レコーディングをしているんだよね。
さっそくウチには何があるかな?…とレコード/CD棚をまさぐってみると…。
下の4枚ぐらいしか見つからなかったわ。
そして、東京のキーストン。
演奏はベースからスタートしたキーを「Bm」に据えたファンキーなジャム。
リズム隊の2人のソロをタップリとフィーチュア。
そして、公祐くんが暴れ回るという寸法。
突然場所は替わってココは長崎。
こんな会話が聞こえて来る。
「コレ、使っとるの?」
「使っとる…バッテン、持ってってよかとよ」
ということで、続けて「Scuttle Buttin'」。
みんなコレ好きね~。
私はレイ・ヴォーンが出て来た時にはもうロック系の音楽を聴いていなかったので、彼については全くの門外漢なんだけどこの曲だけは知ってる。
ところで、以前から「Scuttle Buttin'」とはナンじゃろな?と思っていたんだよね。
「スカットル・バッティン」なんてヘンな言葉じゃん?
スラングで「Scuttle Butt」という名詞が元になっている…意味は「ウワサ」。
コレはどういうことか?
「scuttle」というのは「フタのついた小窓」のこと。
「butt」は「尻」ではなくて500ℓの容量の大樽を指す。酒樽だわね。
昔、アメリカの船乗りはこの大樽に水を蓄えて航海に出ていた。
そして、水を取りに集まる船乗りたちはこの樽の周りでするウワサ話で盛り上がった。
そこから「scuttle butt」が「ウワサ」という意味に転じたらしい。
「水を得た魚」にように公祐くんは楽しそうに弾いとったよ!
「改めましてこんばんは!
『Aahum』です。皆さん、楽しんでますか?
こんなオシャレなところでこんな爆音出してていいんですかね?
お店の方に『こんなの初めてです』って言われました!」
ココで最初のゲストが登場してカルテットに。
曲は「Dear K.C.」。
土橋くん。
公祐くんのお弟子さんで、どうしてもこの日のライブに連れて来たかったのだそうだ。
土橋君はSTUDIO JTMのヘッド「ST20H」と2x12"キャビネットの「ST212」を使用。
さらに次の曲ではピアノのガクちゃんが加わってクインテット体制に。
小気味よいファンク・ビートに乗って思い思いのソロが飛び交った。
ガラッと変わって公祐くんの歌を交えた「プルースト」。
今風のサウンドやね。
そして、ゲストを交えた演奏の最後はハードなジャム!
ガクちゃんはア・カペラでソロ。
もちろん公祐くんんもエキサイト!
コレぞジャム・セッションの醍醐味。
楽器同士の当意即妙な会話が展開し、バツグンの盛り上がりを見せた。
Aahumの3人に戻ってジミ・ヘンドリックスの「Voodoo Chile」。
コレは御茶ノ水の野外イベントでも演奏した公祐くんのオハコ。
続けて「Doping Brain」。
本番の最終セクションは、飛び入りのゲストを迎えて「Wanderwall」…
「Error Number 402」で本編を締めくくった。
そして、アンコール。
飛び入りゲストを迎えたまま、現在進行中のオリジナル・ギターのプロト・タイプを提げて1曲演奏してこの日のプログラムを終了した。
満席のお客さんは大よろこびの様子だった!
で、ですね。
公祐くんがこの日に使用したSTUDIO JTMのデモ・ビデオに登場してくれました。
上手にSTUDIO JTMを使ってくれています。
是非ご覧くださいまし!



