Reckless Night at 獅子王『THE THREE DIVA'S STRIKE US~歌姫襲来~』<中編>:THE BLACK BUTTERFLY
Reckless Night at 獅子王『THE THREE DIVA'S STRIKE US~歌姫襲来~』の2番手はTHE BLACK BUTTERFLY。
Marshall Blog初登場。
浅学にして私はこのチームを存じ上げなかったのだが、メチャクチャよかったナ~。
Marshallを使ってこうしたオリジナリティ溢れる自分たちだけの音楽をクリエイトしてくれるのはうれしい限りなのだ!ステージに姿を現したTHE BLACk BUTTERFLYの5人。KazzKeisukeANGELGOJYU
TetsuyaそしてRachel。オープニングは自らのバンド名を冠した「The Black Butterfly」。Kazzさんのドヘヴィなギターが暴れまくる!KazzさんもMarshall。
JVM210Hと1960Aを使用した。Rachelさんの伸びやかで美しい歌声。
こんなヘヴィな演奏の中でも抜ける、抜ける。
それはトーンがクリーンだからなんだよ。
ギター・サウンドもディストーション・サウンドよりクリーン・トーンの方が大きく聞こえるでしょ?
アレと同じ。
そして、その歌声でやる曲の後半! Tetsuyaさんの三味線と2人で展開する民謡調のパート。
メチャクチャかっこいい!
こういうことはドンドンやって頂きたい。そのTestuyaさんの三味線でスタートする「Dragon in the Sky」。
古くはEastなんてバンドがいて、チョット前にはまた和楽器を取り入れたロック・バンドがいくつか出て来た。
「オリジナリティを確立する」という意味ではとてもいい試みだとは思うんだけど、私にはどうしても「木に竹を接いだ」ようなサウンドに響いてしまう。
「和楽器と西洋音楽の融合」に成功している音楽といえば、いつも言っているように秋吉敏子の「孤軍」のフルートや「Minamata」の能の謡ぐらいだと私は思っていた。
でもTHE BLACK BUTTERFLYの三味線はとてもいいと思ったナ。
ヘヴィなバンドと全く相反する存在でいながら、「自分たちの音楽を作っている楽器のひとつ」として三味線のポジションが確立されているように感じた。
三味線が導いたのはとてもヘヴィなナンバー。
起伏に富んだ曲のどのパートからもRachelさんらしさが溢れ出てくる。ヘヴィなリフに乗って展開するKazzさんのシャープなギター・ソロ。
ド迫力!
Rachelさんの身を包んだ漆黒のドレスはまさに「黒い蝶」を象徴しているのかな?
いつもだったらナゼ「蝶」が「butter」の「fly」なのか…ってやるところなんだけど、今日はやらない。
でも、あの全身黒づくめのカラスアゲハもそうだけど、都会で蝶を目にすることがほとんどなくなってしまったネ。
今年は見ていない。
セミの鳴き声も格段に減ったような気がする。
でも、完全に見なくなって久しいのはコウモリだね。
私が子供の頃は都会でもチロチロとコウモリが飛んでいるのがごく普通の夕方の風景だった。
ある時、クラスメイトの吉井くんがサンダルを投げて落としたコウモリを学校に持って来たことがあって、そのキテレツな顔つきに驚いたことがあった。
今にして思うと、ああいうコウモリは一体どっから飛んで来ていたんだろうナァ。
昭和40年代の話。ANGELさんのドラムスがリードするのは「Fake」。
しかし、ANGELさんもスゴイ迫力だな~。
街では避けて通ざるを得ないタイプ。
でも、ひと目見ただけでどういう音を出すのかがわかる感じ?←コレ、大事。シンプルなリフ・ロック。モクモクとそのリフを奏でるKeisukeさん。
Keisukeさんの見た目もスゴイ圧力だ。
しかし、ベースのプレイは沈着冷静。
低いところで的確なリズムを打ち出してくる。
この曲でもKazzさんの押し出し感がすさまじい。
さっきとは打って変わってスぺ―シーでテクニカルなギター・ソロ。
しかしこうしてみると、たとえMarshallをご愛用して頂いていてもOZMAさんのご紹介がなかったら絶対に近寄っていないバンドだナ。
OAMAさんに感謝!
そして三味線のソロ!
Marshallで軽~く歪ませたらどうなるんだろう?
三味線ではないけれど、以前イタリアを代表するプロッグ・ロック・バンドの「PFM」が来日した時、ヴァイオリン用にMarshallの三段積みを貸し出したことがあった。
そのままライブで使っていたけど、とてもカッコいい音色でしたよ。
高音域でシャウトするRachelさんの声があまりにも素晴らしい!「Rachelです…こんばんはTHE BLACK BUTTERFLYです!
今日は初っ端からトラブルがありまして、始まりがチョット遅れてしまいましたけれども、これもライブですね。
お聴き頂いております通り、私…今日はハスキーボイスです。いつもはこんな声じゃないんですよ。
絶不調の中歌いますが、それもロックだと思ってください。
今日は私も声を潰すくらいの勢いで最後までいきたいと思っています!
皆さまも声を潰すくらいの声援をお願いします!」「皆さん、こんばんは!
Kazzです。
今日は巣鴨ということで赤いパンツをはいて来ました!」
「アハハハ!
そうそう、私も東京には結構長く住んでいるんですが、巣鴨は初上陸です。
巣鴨に着いた瞬間、人生の先輩方がドッサリ歩いていらっしゃってとても癒されました。
巣鴨大好きで~す!
今日来てくださった皆様のことも大好きです!
すみません、なんか今日は男だか女だかわからない声になっちゃって!
しゃべりだと漫談家みたいだと言われるんです。
でも、元々はSDN48というところでアイドルみたいなことをやっていたんですよ。
秋元康先生に『お前はしゃべるな』って言われました。
それでもずっとしゃべって来た女なんで…今日もしゃべっていこうと思います!」
4曲目は「Marion」。
雰囲気を変えてミディアム・テンポのナンバー。
Tetsuyaさんの三味線のアルペジオに…
Rachelさんがジックリと歌い込む。
サビの「♪I don't wanna be your love」の部分のコード進行があまりにもステキ!
Bb|C(実音)と何回かやっておいて、完全4度上がってFからFmのサブドミナント・マイナーへ進んで意表をつく。
このパートのAからAbに半音下がる歌のメロディの破壊力の大きさを聴け! Kazzさんのギター・ソロはこのコード進行に則って展開するが、オクターブを使ってやはりそのサブドミナント・マイナーの部分を効果的に処理している。ガラっと変わってバラード調でスタートする「Nobody Knows」。ひとりスポット・ライトを浴びて感情豊かに歌うRachelさんの姿はまさに「Diva」。 客席の後ろの方で観ていたOZMAさんが会場内を移動する私を捕まえて耳元でひとこと…「ズッと聴いていたいですよね!」
もちろん私はOZMAさんの提案に合意した。曲は途中で180度様相を変えて徹底的にヘヴィなパートに突入する。さっきのバラード・パートがウソだったようにパンチ―に歌って見せるRachelさん。
地を這うような低音を轟かせているギターは全弦を全音下げ、6弦だけ更に全音下げたチューニング。
つまり6弦は「C」ね。
「だからダルンダルンですわ~」とKazzさんはおっしゃっていたが、7弦は避けたいということもあってこのチューニングを採用しているそうだ。
効果満点!
「なかなか今日はROCKですね、私。
いい感じだと思います…自己満足しております。
ありがとうございます!皆様のお陰です。
ひとつ宣伝していいですか?
ポコチャというのがあって、いつもそこで歌を歌っていてるんですけど、漫談みたいになってる。
楽しく演っておりますのでゼヒ応援をお願いします」
「ポコちゃん」というのでテッキリ不二家のペコちゃんの友達かと思ったら、どうも「Pococha」という動画の配信サービスがあるそうで…こちとらInstagramまでが精いっぱいだわ。
ココでRachelさんがメンバーを紹介して最後のセクションに駒を進めた。
Tetsuyaさんの三味線の独奏。THE BLACK BUTTERFLYで一番最初に作ったというファースト・アルバムのタイトル・チューン「World of Us」。Tetsuyaさんの三味線が全編にわたってフィーチュされる。
いいナァ、津軽三味線。
先日、谷中の商店街の古物屋で大正琴を買って「ピーター・ガンのテーマ」とか「Burn」とかを弾いて楽しんでいたんだけどすぐに飽きてしまった…。
津軽がムリだったら長唄三味線もいいナ。
古い映画なんかを観ていて、山田五十鈴あたりがスッと三味線を手にして唄う姿なんてメチャクチャかっこいいもんね。
『惡名』の勝新太郎もアホほどカッコよかった。
勝新太郎のお父さんは杵屋勝東治という長唄三味線の大家で、勝新は十代のころから深川の芸者に長唄と三味線の稽古を付けていたというからね。
三味線、憧れちゃう。
クライマックスに向かって進行し… Kazzさんの爆裂ソロで曲は幕を下ろした。この日のTHE BLACK BUTTERFLYのステージの最後を締めくくったのは「Dilemma」。
ANGELさんのドラムスと…Keisukeさんのベースが絡み合って…Tetsuyaさんの三味線が入り込んで来るサマはTHE BLACL BUTTERFLYならでは展開だ。
問答無用でカッコいい!最後までノドの調子のどこが悪いのかわからなかった弾けるようなRachelさんの歌。そして、Marshallが繰り出す極太ギター・サウンド。
最後の最後までTHE BLACK BUTTERFLYの魅力に満ちたステージだった!
は~、マンゾク、マンゾク!
THE BLACK BUTTERFLYの詳しい情報はコチラ⇒THE BLACK BUTTERFLY MUSIC SITE<後編>につづく
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