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2019年12月28日 (土)

D_Drive Drove Music CHINA 2019 ~ 私の上海 vol.2

 

昨日のレポートで紹介したMarshall一行の投宿先のWaldorf Astoria(ウォルドーフ・アストリア)ね。
車寄せがある方の玄関は近代的な建物に見える。

60v中の様子もこの通り。
30「五つ星ホテル」の評価にふさわしいゴージャスな設備。

40吹き抜けのダイニング・ルームもとてもいい雰囲気。
コレらを通り抜けるとホテルの反対側に出る。

50反対側の黄浦江沿い側の玄関がコレ。
前を走っているのは「中山东二路(「东」は「東」ですな)」という大通り。
この通り沿いに前回紹介した歴史的な建造物が並んでいる。

10_2実はこのウォルドーフ・アストリアもその歴史的建造物のひとつ。
ま、こっち側のたたずまいを見ればわかるか…。
元々はイギリスが1861年に建造した3階建てのレンガ造りだったが、再建され1910年に現在の建物になった。
だから築109年か…。

20コレが入り口。

160_2せっかくなんでD_Driveの皆さんにモデルさんになって頂いた。
4人が立っている階段にはカーペットが敷かれているが、その下はシチリア産の白大理石だそうだ…知らんけど。

11_0r4a0787 その入り口から入ってすぐのホールはかつてのダイニング・ルーム。

140v_2この建物は「上海クラブビル」と言われ、上海に住むイギリス紳士の社交場だった。
要するに「イギリス県人会」みたいなヤツ。
1941年から太平洋戦争が終結する1945年までの間は日本軍が接収したそうだ。

80暖炉をしたがえた奥の部屋。
すごくいい感じ。
ココを抜けるとさっきの新しい方の建屋になる。
60ま~、どこかの宮殿かと思えるほどの荘厳さ。
でもかつてはココにケンタッキー・フライド・チキンの上海第1号店が入ってたんだってよ…興覚め。

70_2折角だからこのホールでも撮っておいた。
コレ、Toshiくんだけ服の趣きが違うのには理由があったんだよね~。
全員、黒で統一しようとしていたんだけど、ナントSeijiさんとToshiくんの部屋が水びだしになってしまって、Toshiくんが撮影のために用意していた黒い洋服がビチョビチョで着れなくなってしまったのです。
災難だったよね~。
もちろんホテルからはマネージャーがスッ飛んできて大陳謝。
グレードが高い部屋を用意して謝意を表してくれた。
そのマネージャー、部屋にあった楽器を発見してSeijiさんとToshiくんがどんなことをしているのか知ったんだろうね。
ひと度この事件が落ち着いて、廊下に出て私と2人きりになった途端、「私、J-POP大好きなんですよ」と英語で興奮交じりに切り出してきた。
「チャゲ&飛鳥、長渕剛…」、あといくつか名前を挙げていたけど忘れちゃった。大好きなんだそうです。
もうこのことを話したくてしょうがなかったんだろうね。

11_30r4a07262階に上がるには…

90_2この手動式エレベーター。
100年モノだぜ。カッコいい!
もちろん今でも稼働している。100_2コロラドの山奥にスティーヴン・キングの原作の『シャイニング』のモデルになった「The Stanley Hotel」というホテルがあって、一度泊まったことがあった。
そこのエレベーターもかなりの骨董で、全米で1番古いとか言っていたが、コレもなかなかにスゴイ。

110v2階には…バンケットルームなのかな?
こんな部屋があって、結婚パーティが開かれていた日もあった。

130_2コレは入り口の両脇にあるスペースなんだけど、一体何のためのモノなんだろう?

120トイレのドアは「押」ではなくて「推」だ。
コレ、もしかしてドアを「押す」んじゃなくて、中に誰か入っていないか「推す」ということ?
そんなこたぁないか。

150_2滞在2日目のこの日はとても天気が良かったので、『Music CHINA』の会場に行く前にまたホテルの近くを散策してみた。
コレが黄浦江。
川幅は平均400m。隅田川は花火会場の近辺で160mだって。

170_2やっぱりこの光景はスゴイよ。

180_2川沿いの遊歩道もこんなに広い。
さすが大陸だけあって何でもデカい。

190中山东二路沿いの建物を堤防から眺める。

200_2コレがまた見応え満点。210_2この日は午後から仕事だったので、体力を温存しておくためにいちいち建物の近くまで行って観察することはしなかった。
でも遠目でも十分楽しめる。

220遊歩道についていたタイル。
さすが中国。
ラーメンみたいでしょ。
コレは「雷紋」というデザインで、何も中国だけのモノではないんですよ。

230vこの牛、マンハッタンにある有名な「チャージング・ブル」と同じ人の作品なんだって。
善光寺の「おびんずるさま」みたいに顔ばっかり触られるものだから地金が出て来て胴体と色が違って来ちゃってる。

240vイヤ~、ホントにスゴイ。
ロンドンのウエストミンスターに来ているみたいだ。

250_2でもそんな背景をバックにロンドンとはゼンゼン違う、共産主義国家っぽいアイテムがズラリ並んでいる。
それはこの花壇。

260_2花壇に付けられている標語が気になってひと通り全部チェックしてみた。

270このあたりの単語はまったく問題ありませんな。

280_2「和諧」という言葉は、日本語にもあるようだが、我々は普段使わないね。
中華人民共和国がスローガンに掲げるのが「和諧社会」。「矛盾のない調和のとれた社会」なのだそうだ。

290「敬業」ってのは「勤勉に働くこと」だそうです。

11_0r4a0346 このあたりは大抵出て来るでしょうね。

300しかしこうして見ると、わかってはいるけど、我々はずいぶん中国から言葉を借りているナァ。
タマタマこの通りにあった道路標識で見つけたんだけど「隧道(ずいどう)」なんてのもそうだもんね…「トンネル」のことね。

310_2写真のちょうど中央に写っている建物がウォルドーフ・アストリア。
今度は反対側へ来たというワケ。
この角のビルのハス向かいにイタリアンのレストランがある。

330この「Goodfellas」という店。
滞在中Marshallの連中と2度ほど行った。
下品な店名だし、私にはチョット味が濃すぎる感じだったけど、「仲の良い男友達が集まる」おいしかった。

Gfv 下の写真はインターネットから借りてきたお客さんがいない時の店内の写真。
店内はいつも欧米の人たちで大賑わい。
「イタリアン」ということもあるが、欧米の人たちが馴染んでいる食事の段取りができる点でこの店の人気が高いような気がしている。
我々がみんなでイッパイやって食事をする時には大抵それぞれが好きなモノをオーダーしてシェアするじゃない?
そして最後に「シメ」と称して腹持ちのよい炭水化物を摂るでしょ?
もう私は卒業したけど、さらに帰りにラーメンなんてことも珍しくはない。
向こうの人は違うのよ。
まず、レストランに行く前に、あるいは食事をする前にバーでイッパイ引っ掛ける。好きな人はどうだろうビールなら2パイントや3パイントは飲んじゃう。
それからレストランに行って、まず「Starter(スターター)」と呼ばれる前菜を食べる。
それから「Main(メイン)」を頂く。
結局主役は肉よ、肉。
「ゴハンとおかず」あるいは「パンとおかず」という意識がないので、ずっとオカズを食べているイメージ。
パンは置いてあるにしてもオマケ程度のモノだ。
そして、デザートを必ず食べる。
コレで終わりかと思ったら大間違いで、レストランを出るとまたバーへ戻って「Night cap(ナイトキャップ)」と称して「寝酒」をキメこむ。
ま、軽く12時とか1時とかにはなるわね。
しかし、途中で失礼しても一向に問題ない。
「エ~、もう帰っちゃうの?ああ、いいよ、いいよ。そういうヤツだったんだな!」なんてことを言う人は絶対にいない。
「I'm leaving」と挨拶をすると「See you tomorrow!」…コレで終わり。
ま、コレはホテルに滞在している前提の話なので、ロンドンのど真ん中でイッパイやる場合はもう少し簡単になるだろう。

コレ、東京でやろうとするとできないんだよね。
まず、普通のレストランだと「前菜+メイン」のバラエティが貧弱で、肉料理のラインナップがやたらと少ない。そして、意外に魚のメニューが多い。
デザートの種類も少なく、店を出た後に適当なバーを探すのもひと苦労なのだ。
そもそもバーのないホテルばかりだからね。
でも、この上海は違う。
毎晩異なるレストランを使って上と同じプロセスで夕食を摂ることが容易にできる。
「郷に入っては郷に従え」ということもあるが、欧米の生活様式を基準にすると、東京を「国際都市」と呼ぶのにはまだまだムズカシイと思うことがたくさんあるのだ。
Gf2このレストランのランチョン・ペーパー。
『Some Like it Hot(お熱いのがお好き)』のマリリン・モンロー。
大好きな大好きな映画のひとつ。
うれしくて持って帰って来ちゃった。

Mm上の紙をたたんでいたら「シゲ、コレも持って帰ればいいじゃん!」と誰かが渡してくれた。
さすがイギリス人!
でも、ショーン・コネリーは映画の中ではイギリス諜報部(MI6)に勤める公務員だけど、イングランド人ではなくてスコットランド人なの。
しかし、イギリス人とこの手の話をすればするほど、イングランドとスコットランドが別の国であることを実感してすごくオモシロイ。
北アイルランドなんていったら尚更よ。それがBREXITのコアな問題になっているんだからコレまた皮肉なものだ。
ウェールズはほぼイングランド扱いしているようなんだけどね。

Jb中山东二路を進む。
左側に現れた「灯台」、正確には「信号台」だそう。
天文台が観測した気象情報を黄浦江を行き交う船舶に伝え事故を減少させた。
1960年まで実際に使われていた。
世界に2つしか残っていない「Atonobo建築スタイル」の建造物のウチのひとつ…だっていうんだけど、この「Atonobo」という建築様式がどんなものなのかが調べてもどうしてもわからなかった。
「外灘信号台」というのがコレの名前なんだけど、英語表記では「The Gutzlaff Signal Tower」という。

349「Gutzlaff」というのは中国で活躍したドイツ人宣教師カール・フリードリッヒ・オーギュスト・ギュツラフのこと。
このギュツラフという人、実は世界で最初に聖書を日本語に翻訳した人。
19世紀の前半、ギュツラフは太平洋を漂流した漁師3人をマカオで引き取り、日本語を学んだという。
マカオに移送されるまでに大変な目に遭っていて、ナント、日本人で最初にロンドンの地に降り立ったのはこの3人の漁師だったという。
もうコレに関する本を読むしかないじゃんね!
で、探してみたらあった。さっそくAmazonにオーダー(←今ここ)。

350v信号台本来の役目を終えた1960年からは河川の警察署として使用されたそうだ。

360v_2カッコいいし、そもそもデザインがオシャレじゃん?

365川沿いの中山东二路から離れて街中に入る。

370中国っぽいじゃんね?
歩道の上まで居住スペースが飛び出しているこれらの建築スタイルは日本では見かけないモノだ。

380適当に道を曲がって進む。

390するとこんな大通りに出た。
しかし、広い!
右側は工事現場なんだけど…

400入り口が中国仕様でオモシロイ。

410正面に広がる光景。
通りを渡って行ってみる。
420ドデカイ土産モノ屋がズラリと並んでいるぞ。

430いよいよ本格的に中国っぽくなってきたアルよ。

440そうでもないか…コリャ横浜の中華街と変わらないアルね。

450と思ったら、スゴイのザックザック出て来たよ。

469中国~!

470無限に続くお土産屋さん。

480白い煙はミスト。
特段暑くはなかったけど盛大にシュパシュパやってた。

490「豫園(よえん)」という明代の名庭園が近くにあって、その周りにこうした土産物屋が立ち並んで大きな観光名所になっている。

500覗いた箱の中にナニが映されているのは知らんけど、この右端のオジちゃんの弁士っぷりがド迫力で笑ってしまった。

510スタバはこんな感じ。

520「星巴克珈琲」…「星」と「珈琲」はわかる。
「巴克」は何だろう?と思って調べると、この2字で「バックゥ」と発音するようだ。

530ハーゲンダッツは「禿立冰淇淋」。
「冰淇淋」は「アイスクリーム」のこと。
オイオイ、「ハゲが立つ」はないだろう!

540ウソウソ!
ハーゲンダッツは中国語で「哈根達斯」と綴るそうです。
下は渋谷で出くわした焼き鳥屋さん。
なんで店名に「ハゲ」なんて言葉を使うかね~。
それとも「ハゲ」ってめでたい言葉なのかしらん?
少なくともハゲてる人は入りにくいよな~。
私は行きません。

11_2thすごいお土産屋さんの数なんだけど、ありがたいことに客引きをしていないんだよね。
ホーチミンなんかスゴかったからね。
でもね、自転車に売り物を積んで日本人を見つけるとしつこく「時計を買え」と追いかけて来る出っ歯のババアがいたな。
「ナニが欲しい、時計か?」
「ナニも要らん!」
「じゃ、ナニが欲しい、時計か?」
「ナニも要らないってば!」
「じゃ、ナニが欲しい、時計か?」
と繰り返し攻め込んで来た今生だけは認めておこう。

550vこれが「豫園」なのかな?
夜になると七色の照明を浴びて、池の水面にその姿を映す。
ま、なかなかのモノでしたよ。

560コレも中国っぽい風景じゃない?

570例の棒を外に突き出して、中には布団を干している猛者もいる。

580しかし、コレって1回に干せる洗濯物の数って相当少ないよね?
かなりマメに洗濯しないとマズそうだ。

590救急車は意外にソフィスティケートされたデザインだった。

600さて、この日は『Music CHINA』開催の前日で、午後からD_Driveがデモンストレーションをするステージでサウンドチェックとリハーサルを実施した。

610準備中の4人。

620「現場演示」か…わかりやすいな。
ちゃんとD_Driveのロゴも入れてくれてる。640サウンドチェックが大変だった。
なかなか音がキマらず、Chiikoちゃんは30分ぐらいズッとバスドラムを踏み続けるハメになってしまった。
お疲れ様でした。
私も色々なシチュエーションで数限りなくこうした現場に立ち会って来たけど、多分人生で最長のサウンドチェックだったな。

650待ちきれなくなって他のデモンストレーターも準備し出しちゃった!

710ええい、もう一緒に演奏しちゃえ!

660でも、一旦音がキマったら後はスイスイ。

680v

690v

700v

710v演奏は何ら問題なし…いつものD_Drive。
しかし、音デケェ~!
こんな爆音で大丈夫なのか?

740それを聞きつけてこの通り。

750コラコラ、職場に戻りなさい!

760この人たち、もう仕事が終わったのか、サウンドチェックからリハーサルまでズ~っと見て行ったよ。
しかし、こんなところのビデオを撮ってどうすんのかね?

770本番は明日!
楽しみだ!

780夜はMarshallのみんなとディナーへ行ったよ。
別のホテルのビュッフェだったんだけど、上海蟹を頂いた。
私はもういいです、アレ。
それより麺を入れて頂く鶏ガラのスープが置いてあってね…要するに「鶏そば」なんだけど、コレが浅草橋の「水新菜館」で出す大好きな鶏そばと同じ味のスープなのよ。
ところが麺がズイマでね~。
スープだけお替りさせてもらいました。

790食後はそのホテル屋上にあるバーへ。

800コレは本当に絶景だった!

810

860

840ウチのホテルが見える。

850

870vもちろん、上に書いたようにこの後はホテルのバーで「ナイト・キャップ」を頂きました。
時差がないのでヨーロッパやアメリカへ行った特に比べて身体がゼンゼン楽だわ~。
…ということで明日から思いっきりドライビング・ロックで暴れて頂きます。
 
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive OFFICIAL WEB SITE

880<つづく>
 

200   
(2019年10月8日~14日 上海にて撮影)