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2018年7月31日 (火)

加納秀人音楽生活50周年&外道結成45周年記念コンサート <中編>

 
15分の休憩の後、デーモン閣下から寄せられたビデオ・メッセージで外道のステージは始まった。

「ガハハハハハ、沖縄のライブハウスのこけら落しでATOMIC POODLEと一緒になってからもう10年も経ってしまった…月日が経つのは早い。
加納さんは吾輩の同じ学校の先輩。
ドラムの五十嵐くんも同じ学校の同級生。
ベースの庄太郎くんと松本さんをウチの学校に入れて…だな、OBバンドを組んで学校に乗り込もうではないか!
ところで、ウチの高校の新校長はナント2学年下の後輩ですよ。
後輩が校長をやっているので、乗っ取りは容易である。
近々一緒に演りたいと思う。
来週のお誕生日も楽しく迎えられるように…ガハハハハハ!」
さすが閣下、ギャグだけでなく、秀人さんのお誕生日についても言及された。
そういえば秀人さん、庄太郎ちゃんのお誕生祝いはしても、翌週のご自分のお誕生日には全く触れていらっしゃらなかった。
 
しかしいいね、先輩後輩ってのは。
自分の高校の場合はどうだろうか?
音楽業界で言うと、先輩では宇崎竜童さん、高崎晃さん。後輩で犬神サアカス團の犬神情次2号、TSPの山岸秀治、某人気ベテランメタルバンドでMarshallを使っていないギタリスト…ぐらいか。
角界なら若貴兄弟がいるんだけど、まさかMarshallは使わないだろうからナァ。
Marshallはギター・アンプ界の横綱なんだけどナァ。10_3秀人さんのインストの名曲「龍神」に乗ってステージに現れた外道。 
高校の時、『In the Heat』を聴いて興奮したもんですよ。

20_4加納秀人

30v_bk_2松本慎二

40v_2そうる透

50v_3ココから秀人さんのお供をするのはMarshall。
グワ$%&'#~!1曲目はナント「ぶっ込んでやれ」!

55v私は残念ならオリジナル・メンバーの、すなわち『拾得』の布陣の外道は見たことがないのね。
2003年、Marshallが下のMODE FOURというシリーズを発売した時、秀人さんにずいぶんお世話になって、それから何度も外道を拝見させて頂いてきた。
でも、演んないのよ、「ぶっ込んでやれ」。
私がお邪魔をしなかった時に取り上げていらしたのかも知れないが、ナマの「ぶっ込んでやれ」を聴いた記憶がない。

2mf その念願がかなった瞬間だった。
私は「ぶっ込んでやれ」は日本のロックの中で最もカッコいいギター・リフだと思っているのです。
他に「香り」は当然のこととして、「黒い影」とか、後で出て来る「逃げるな」とか、秀人さんってリフづくりの名人だと思う。
かのリッチー・ブラックモアでさえ「いいリフを作るのはムズカシイだでな~」と何かのインタビューでコボしていたぐらいだからね。 

60v_22曲目は「I can't Shout」。

70_icsシンプルにして深い。
コレが名曲のキモなんだよね。
秀人さんが長年演奏し続けている曲はすべてそういう曲だ。

80v_3続いて「アロハ・ババア」。
外道の2つのアロハ・ナンバーのうちのひとつ。
外道のレパートリーだからしてクチは悪いけど、実にカワイイ歌だよね。
昔は「Too Many Rules」とか「Like I Do」とか、甘酸っぱい青春の名曲ってたくさんあったんだよね。どれもいい曲なんだな~…あ、私、オールディーズ好きです。
この彼氏の電話を取り次がないアロハババア、今の時代なら、ヘタをすると彼にブスリとやられちゃうかもしれない。
あ、最もその前に今は「電話の取次ぎ」なんてことはしないんだよね…みんな携帯だから。
面白くないね~。
だからいつも言ってるでしょ?「利便性は風情を殺した(Taste no more!  Convenience do murder taste!)」って(ハイ、コレは先日勉強した『マクベス』ですね)
私も若い頃、今の家内に電話するのがコワくてネェ。大正生まれの厳しいお婆ちゃんが電話に出ちゃうんだよ。
すると知ってるクセに「何の用件ですか?」なんて言われてね~。
風情があったよ。

90_abこうしたユーモラスな曲も外道の魅力のひとつ。
でも、ベースになっているのはシッカリとしたルーツ・ロックだ。

100v_2本題に入る前に早くもひとつのクライマックスを迎えたのが次の「何?」。
コレも『Just Gedo』からのチョイス。

110_nn松本さんのピックを使った歯切れのよいベース・ラインがゲンゲロゲンゲロと暴れ回る。

120v_2疾駆する透さんのドラムス!
今週末、またよろしくお願いします。

130_2「何?」と来ればアレ。
「全員、外道に向かって礼!」…はなかったけど「外道ダンス」はバッチリ。
「ハイ、両手を上げて!いい感じですよ!1970年代に戻りますよ!タイムスリップです!」
ロックに関してはホントに戻りた~い!

135リアルタイムで「外道ダンス」をご経験されていらっしゃるお客さんも多かったのではなかろうか?
皆さん、何の迷いもなくビシっと「外道ダンス」をキメられていた。

136ココで一旦ステージに区切りをつける。
舞台は暗転。

140v_3はい、ココでクイズ。
私考案の「外道歴史クイズ」ね。
まず、この3人の共通点は何でしょう?
誰かがわからない人のために一応名前を記しておきましょう。
 
織田信長

150_280豊臣秀吉

160_250_2徳川家康

170_2エ、答えは全員右を向いてるって?
チガウ。
でも確かにそうだな。
なぜかこういう肖像画の中の偉人ってみんな右を向いてるんだよね。
多分正面より絵が描きやすいから斜めにしてるんだろうけど、何で右向きなんだろう?
と不思議に思い調べてみると、やはり鼻の形や高さなど、顔の特徴を出すために少し横を向いた構図にしたのだそうだ。でもナゼ右なのかはわからなかった。
でも、こういうのもある。
第17代島津藩主の島津義弘。
この時代、正面から描いた肖像画は大変珍しいそうだ。

Ys じゃ次。
コレは?
 
京都の二条城。

180奈良の東大寺。
共通項は何でしょう?
上の偉人たちとも共通してる。

190最後…。
 
杉田玄白の「解体新書」…ターヘル・アナトミア。
杉田玄白ってコレを出して億万長者になったんだぜ。
ちなみコレの翻訳を手伝った前野良沢は努力と苦労の割には冷や飯を食わされた。(吉村昭『冬の鷹』より)

200v_250あるいはコレ。
葛飾北斎「富嶽三十六景 波間の富士」。
さあ、どうよ。
全部に共通することがある。

210_2答えはね、全部必ず歴史の教科書に出て来る…ということ。コレが共通点。
間違いないでしょ?
そこでだ。
もし、「日本ロック史」という教科書があれば、「徳川家康」や「解体新書」のように絶対に出て来ることが間違いないのがこの外道のファースト・アルバムだ。
コレが言いたくて小1時間かけてこのくだりを書いた!
秀人さんの音楽生活50周年、外道の結成45周年を記念するコンサートとはココから「第4部」とも言うべき新たな展開を見せる。
このファースト・アルバムを最初から最後まで再現するという企画を実現させたのだ!

220_lp「ハハハハハハハハハッハッハッハッ」
暗転した会場に響きわたる笑い声。
Bonzo Dog Bandの『Let's Make up and Be Friendly』の「Slush」だ。
ココで「メカゴジラ!」と叫びたくなるのは決して私だけではあるまい。

230そして、コレまた日本のロック史に残る名リフ「香り」。

240v_2コレを初めて聴いた時にはそのカッコ良さにオシッコちびったっけナァ、少しだけ。

250_2「♪ゲ~ゲ~ゲ~ゲ~ゲゲゲゲゲゲゲ、ゲ~ゲ~ゲ~、ゲド~」
秀人さん、この曲を作る時ナニを考えてこういう譜割りにしたんだろうナァ?
時々コレを「ゲロゲロ」って歌う人がいるんだけど私にはそうは聞こえない。
また、「外道のテーマ」とか呼ぶ人もタマにいるけど、違うから。
シンプリシティこそが生み出すパワー。
コレを聴いて「カッコいい」と思えなければロックを楽しむことは到底ムリ。

260v_3その最高のカッコよさを演出したのがMarshallだ。
秀人さんは1974年8月20日、横浜野外音楽堂ロック・フェスティバルでこのMarshallを使って「香り」を弾いた。
1971年製の1959。
大事に大事にお使いになられて来たのであろう、メチャクチャきれいだ。
秀人さんによると、日本に初めて入って来たMarshallの内の1台だという。
1971年製といえば、1959が発売されてからまだ5年しか経っていない時代のシロモノだ。
当然、ハンドワイアードで4アウトプット。
インピーダンスの切り替えスイッチは更新されていたが、マスターボリュームの改造なども施していないフル・オリジナルの47年前のMarshall。
やっぱりいいな、Marshallって。
デザインや音だけではなくて、ロックの夢がたくさん詰まってる。

56v_2足元のようす。

57実は、今日Marshallを使い始めたのは外道のステージから。
今更ながらなんだけど、ビックリしちゃった。
だって、ノイズも含めてゼンゼンギターの音が違うんだもん。
それと不思議なことに、「ロック度が増す」っていうのかな?迫力がゼンゼン違うんだよね。
秀人さんは大きな会場でしかもうMarshallをご使用にならないが、やっぱり秀人さんのギターはコレですよ。
日本のロックの歴史にもMarshallが大きく関わっていることに私は誇りを感じる。
もうひとつ。
Marshallを鳴らして中音(PAではなくステージの中の音)が大きくなることによって、やっぱりバンドの鳴りみたいなモノがゼンゼン変わってくることを思い知った。
ちなみに秀人さんがセットしているボリュームの目盛りは「2」だ。
270v_3印象的なオクターブのイントロは「逃げるな」。

280v_ng_2サビなしのリフ曲。
やはりこのシンプリシティがハードさとパワーを生み出している。

290_2コレもシンプルの極致…「外道」。

310v_gd_2百戦錬磨のリズム隊が作り出すウネリがタマらない!

300v_3

320v_3「♪外道は行く 未来のない明日へ」…問答無用でカッコいいわ。

330「皆さん、こんばんは。やっとMCのお許しが出ました」
松本さんのMCコーナー。
「加納秀人音楽生活50周年並びに外道結成45周年記念にようこそご来場頂きました!
皆様のおかげで加納秀人が元気でありますこと感謝します。
外道の50周年は野音を目指しております。というのは、その年、日比谷野音は100周年なんですよ!」
今から5年後といえば2013年。
そう、日比谷野外音楽堂は1923年(大正12年)の開業。
すなわちジム・マーシャルと同じ年なの。つまり関東大震災があった年。野音がオープンした2か月後に発生した。
「外道はまだまだ途中の段階です。健康である限り外道として恥ずかしくない活動をしていきたいと思います!」
『外道』として恥ずかしくない…というのは面白い。一種の撞着ですな。
さらに「今日はライブ・レコーディングをしています。お客様の声も漏れなく収録されたCDが10月にリリースされる予定です。
今日は最後まで楽しんでいってください!」

335v_2そして「ロックンロールバカ?」。

340v_rrb_2スゲエ歌詞だよナァ~。
今の若い人たちにはとてもできまい。

350_2「♪ワンモー」
ジャン!

360「♪ツーモー」
ジャンジャン!

360v_3「♪スリーモー」
ジャンジャンジャン!0r4a8115 「♪どうも」
カン!
あ~楽しい!
 
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280<後編>につづく

 

200

(一部敬称略 2018年6月17日 新宿スペースゼロにて撮影)