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2018年7月30日 (月)

加納秀人音楽生活50周年&外道結成45周年記念コンサート <前編>

  
「人間わずか50年 下天のうちを比ぶれば 夢まぼろしのごとくなり」
コレは室町時代に流行した「幸若舞(こうわかまい)」という舞曲の、「敦盛」という演目に登場する一節…らしい。
「人の世の50年間なんてものは、天界の時間と比べれば幻ようなモノだってばよ」と人間の人生の儚さを謳っている。
織田信長が桶狭間の戦いでコレを舞って出陣したことで知られていてる…らしいが、私はその昔、外道の「完了」という曲で知った。
その外道の加納秀人がただの「人間」どころか「音楽生活」の50年を迎えた。
そして、同時に外道の結成45周年に当たるという。
めでたいじゃないか!
秀人さんからお誘いを頂戴し、その記念コンサートにお邪魔してきた。
ところで、昔の人はそんなに50歳になるとバッタバッタと斃れていたのだろうか?…と不思議に思い、以前調べたことがあった。
想像通りさすがにセミやウスバカゲロウの一生じゃあるまいし、全くそんなことはなく、たとえ昔とはいえ寿命が70歳、80歳という人もごく普通にたくさん存在した。
ところが、子供の生存率が極端に低かったため、平均すると50年ほどの寿命ということになっていたのだそうだ。
秀人さんの50周年はホンマもんの50年だからね。
それは「日本のロック」の50年でもあるのだ。

10_2ロビーにズラリと並んだグッズの数々。

40当日購入されるCDや…

60Tシャツやバッグにはサイン色紙やサイン入り写真の特典が付けられた。

70鳥居の前に詰まれているのは、50周年を記念するソロ・アルバム『Thank Youk~Hideto Kanoh 50th Anniversatry~』や昨年リリースしたアコースティック・ライブアルバム『旅人』。

50v鳥居ピックも販売。

30さらに外道の40周年を記念したグッズも並べられた。

80v鳥居ペンダントやお守りなど豪華!
 
40周年記念コンサートはMarshall Blogでレポートしているので未読の人はゼヒ!
コチラ⇒外道結成40周年&レコ発LIVE

20そして、今、外道は2枚組のニュー・アルバムを制作中だ。
途中で何度かの空白期間があったにしても、結成45年を経た今も持続しているこの推進力!
私も見習わなければ!

90「ファンの皆さま、スタッフ並びにミュージシャンの皆さま、本当にありがとうございます。思い出話をするとトークだけでおわってしまいそうなんですが、16歳の時に内田裕也さんの元でプロになり、ミッキー・カーティスさん、小野洋子さん、篠山紀信さん、田原総一朗さん、アントニオ猪木さん、福田一郎さん、湯川れい子さん…にお世話になり、ありがとうございました」
…と50年の感謝の言葉が秀人さんの影アナで述べられた。
「今夜の演奏はレコーディングします。スッカリ楽しんでください。さぁ!ショウを始めましょう!」
この公演がライブ・レコーディングされることがアナウンスされた。

460v_2まず第1部はソロ。

100バッキング・トラックに合わせての秀人さんの歌とギターを楽しむ。
1曲目は「D3」。
いきなり得意のボトルネック。
110v50周年記念アルバム『Thank You』からのインスト・ナンバーだ。

120続いて1996年発表の『Sweet Misery』からタイトル曲。

130初めて聴いた秀人さんの声は『外道』だったけど、変わらないね。
私は昔から秀人さんの声を日本のロックを代表する声のひとつだと思っている。

140v「ナンでひとりで演ってんだって?結構ひとりで歩いてるのよ。人生ひとりで歩かなきゃいけない時があるものです。
これからバンドのみんなが出て来て『バンドっていいな』って思ってくれるといいな…あと数曲聴いてください」
そんな!

1503曲目は今回の『Thank You』に収録された「淋しすぎる夜」。

160以前はかなりハードなアレンジで演奏していたが、時を経てジックリしたアレンジに。
ココでもボトルネックが活躍。

170続けて「Life and Death そして運命」。
コレは外道の2015年のアルバム『Rocking the Blues』から。

S41a7053 秀人さんらしいセンチメンタルなギター・バラード。
こういう一面がまた素晴らしい。

200v5曲目は「One More Chance」。

180vコレも秀人さんらしいロマンティックなロッカ・バラード。
『Thank You』の収録曲だ。

190v「最近メガネをかけないとダメですね。大きく見えるメガネを買いましょう」なんておっしゃってたけど、今からメガネならなんら問題ないでしょう!
TAKEさんじゃないけど、譜面を読むことが避けられないミュージシャンは、ハズキルーペの上得意さんであると私は睨んでいる。
 
絞り出すようなギター・トーンで始まった次の曲も大人のシットリ・ナンバー。
「新たなる孤独への出発」だ。

220そしてソロ・ステージの最後はまたガラリと曲調が変わった。

210v一瞬ジェフ・リンかと思っちゃいそうな軽快な3連。
「長い旅~そして君に乾杯」で第1部が締めくくられたのだ。
ク~!コレ、アタマのコード、どうして7thなんだろう
D|D|A|A/Bbdim|Bm|Bm|G|G|D|D|Gb7|G/A| ときて、この次… D7|D7|G|G|EmEm|A|Aとなっている(ハズ)。どうして7th?
このD7をGへのドミナントモーションとするならここだけキーがDからGに転調しているってことのなるのかしら。
メッチャかっこいい。

230v全7曲、秀人さんの音楽生活50周年を記念した最新ソロ・アルバム『Thank You』からの曲をメインにソロ・コーナーの幕を降ろした。

240コレがそのアルバム、『Thank You』。

H50そして、さほど間を開けずにステージに上がった3人。
秀人さんのMC…「ジョニーが生きているウチにもう一度バンドを組もうと思って結成したのがJFK。
たった1枚のアルバムを残しただけで終わってしまいました。
その後のつながりやクラシック・ロック・ジャムや学校の先輩後輩などの縁もあって結成したのがこのバンドです。
久しぶりのATOMIC POODLEです!」

250加納秀人

260v満園庄太郎

270v五十嵐公太

280v1曲目はゴキゲンなドライビング・チューン「弾丸ベイべー」。

290いきなりこのテンション!

300v「こんにちは。加納さんおめでとうございます!…先輩、おめでとうございます!」
そう、公太さんやデーモン閣下、さらには以前Marshall Blogでレポートしたこともある、公太さんと庄太郎ちゃんが出演した福島応援イベントの主宰者の浅野さんも秀人さんの学校の後輩なのだ。

310v「おめでとうございます!加納さん、ホントにひとりで演ってましたね~!
10年前に加入してココではとても言えないようなことを楽しんできました」
…と2人からの祝辞があって…
S41a7155秀人さんのシンプルなリフから…

350「♪ベイビ、ベイビ」と公太さんが歌うのはこれまたゴキゲンな自作の「SUPER NICE DAYS」。
この曲ってCDではスゴイんだよ。
秀人さんのソロが始まって、コレから!っていう時にフェイドアウトして曲が終わっちゃうの。

330v「メインと小鉢みたいなもんですから…我々は箸休めだから」
メインは外道、ATOMIC POODLEが小鉢ということを言っている。
F1の時期になって松本さんの都合がつかない時には庄太郎ちゃんに外道の出番が回ってくる…なんて話が出ていたけど、それにしては随分存在感のある小鉢だこと!
「ボクたちも外道ファミリーで~す!切り干し大根みたいなもんで~す!」
ずいぶん豪華な切り干し大根があったものですナァ~!

320vサード・アルバムから「Love is just a memory」。

340『Thank You』収録の秀人さんのロックンロール「連れてかれちまうぜ!」。
Xコレも最高に気持ちいい~!
小鉢感、全くなし!

390続けてセカンド・アルバムのオープナー「君の瞳に映る世界、僕の瞳に映る世界」。

370ギター・リフやサビの展開のノスタルジックな雰囲気がタマりまへんナァ~!

380雷鳴のようなドラムスでスタートする「不良侍」。

400v「にっぽん讃歌」を連想させる外道ムード?

410ドンガラドンガラとシンプルな中にも深い味わいを見せるパワー・チューン!
3人の一丸となった演奏が快感!

420v

430v

440「今日は庄太郎の誕生日なんですよ。このままチョット待っててください」

360v_5 …とバースデイ・ケーキが運ばれて来た!

460「エッ?!この感じ悪くない!」 
庄太郎ちゃん、いくつになったんだろう。
私が初めて会った時から確実に20歳は齢を重ねたハズだ。庄太郎ちゃんは私にとって最も付き合いの長いミュージシャンの内のひとりなのだ。

470v取りあえず記念撮影。
さすが秀人さん、ご自分の記念コンサートに庄太郎ちゃんのお誕生会を組み入れちゃった!太っ腹です。

490そして、秀人さんから庄太郎ちゃんに向けてもう1曲。

500公太さんの歌詞カードのサポートつきの「Happy Birthday」。

510公太さんも庄太郎ちゃんもコーラスで参加!

520最高級のビーフステーキがテンコ盛りの小鉢でした!
 
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530<中編>つづく

200

(一部敬称略 2018年6月17日 新宿スペースゼロにて撮影)