第3回 がんばっぺ福島!応援の集い <後編>
列席者に配布された升。
コレに福島の銘酒を注いで…オ~ットットットットット、そんなに注いじゃイケねぇよ。コイツァ口の方から迎えに行くテェやつだ。
ココいらで酒にちなんだ噺でも一席やりたいところだけど、当日は車で飲めなかったので…なし。
「冷やでもよかった…」と五代目桂文楽のオハコ、「夢の酒」で<後編>はスタート。
休憩をはさんで、ステージには福島県富岡町出身のシンガー、伊藤優大が登場した。
あたたかな歌声…このナイロン・ギターの弾き語りっていうのはサウンドが柔らかですごく魅力的なんだよね。
司会のお2人はスッカリお召替え。
ステージはこの辺りからまた雰囲気が変わっていく。
次に登場したのは、福島三人娘×という名のトリオ。
福島三人娘×と優大くんのコラボレーション。
歌うはディズニーの「A Whole New World」。
そして、今度は福島三人娘×にハワイアン・ダンサーズがジョインする。
主催社のひとつである無洲のスタッフも加わって何ともいい雰囲気。
ああ、この手前の無洲の方…ヒロアキくんの結婚式の二次会の撮影をしていた時、まさか誰かが下にいるだなんて思わないから、70-200mmのレンズを装着した飛び切り重いカメラを持った手を無造作に振り降ろしちゃったんだよね。
そしたらちょうどカメラの下を通りかかった彼女の頭をそのカメラで思いっきりブン殴っった形になってしまって…。
「だ、大丈夫ですかッ?」
ヘタをすれば脳震盪でも起こしかねない相当な激痛だったに違いないにもかかわらず、「大丈夫ですよ!」と笑顔で答えてくれた。
その後も心配していたんだけど、今日こうしてとてもしなやかなアクションでフラを踊ってくれていらっしゃる姿を目の当たりにしてホッとした。
本当にスミマセンでした!
スパリゾート・ハワイアンズのファイヤー・ナイフ・ダンスチームの「Siva Ola」の2人の演技。
普段は大きなナイフの両端に火を灯してブンブン振り回すスリル満点のダンス。
今日は電気仕掛けのナイフでの激演。
ドンドン濃厚になって来るハワイ・ムード…ということで私もハワイで脱線させて頂きましょう。
下のCDは、ラスベガスの老舗ホテル、シーザーズ・パレスのボウル・ルームにおけるフランク・シナトラ、サミー・デイヴィスJr.、リナ・ホーン、デューク・エリントン、アン・マーグレット等、アメリカのショウ・ビジネスを代表するようなキラ星のようなエンターティナーの名演を収録したコンピレーション・アルバム。
ヘヘヘ、実は私、新婚旅行の時に同じ場所でサミー・デイヴィスJr.とジェリー・ルイスの共演を観たんですわ。
一生の思い出+自慢+宝物なんです。
で、このアルバムにはもうひとりの大スター、アンディ・ウィリアムスの「ハワイの結婚の歌」が収録されている。
アンディのビロードのような美声で聴くおかげもあるけど、それを割り引いても殺人的にいい曲だよね~。
で、私のアヤフヤな聞き取りで恐縮なんだけど、アンディはMCでこんなことを言っているの。
「この曲は数え切れないほどの歌手がレコーディングしているポピュラーなモノですが、ある時私は歌詞を忘れてしまい、正確な『ハワイ』という地名の発音もわからなくなってしまったことがありました。
そこで、色んな人に『ハワイ』の発音を確かめてみたのですが、「ハ」にアクセントを付ける人、「ワ」にアクセントを置く人、あるいは「ハヴァイ」と発音する人…もう人それぞれなのです。
その後、ハワイに行って確かめるチャンスに恵まれました。
ビーチにいた白髪頭の80歳がらみの現地の男性に私はこう訊いたのです。
『ハワイで一番大きな島の名前は何といいますか?』
するとその男性はこう答えました。
『ハヴァイ島じゃよ』
そうか!『ハヴァイ』と発音するのが正しいのか!
私はとてもうれしくなって彼に『サンキュー!』と伝えました。
即座に彼はこう答えました…『ユー・アー・ヴェルカム!』」
ハイ、アメリカ人はココでドッカ~ンです。
お後がよろしいようで…。
それではスパリゾート・ハワイアンズ・ダンシング・チームの皆さん、どうぞ~!
ハワイの音楽というと、スラック・キー・ギターのギャビー・パヒヌイ、仕事で覚えたケオラ・ビーマーとレッドウォード・カアパナぐらいしか知らないんだけど、いいもんですな。
しきりに登場するあのターンバックが何ともいえないよね。
ロックの出番!
「五十嵐公太・寺田恵子withフレンズ」がステージに上がった!
I Don't Like Mondays.のChojiくんはMarshall。
JCM900 4100を使用。
1曲目は「学園天国」。
「ふくしま~!まずはオッサンから~!オッサンいくぞ~!」
そんな恵子さんが大スキ。
オッサンたちが小学生から中学生ぐらいの時のヒット曲になるのかな?
ちなみに私は小学校5年生かなんかでした。
「♪ヘ~イヘイヘイヘ~イヘイ!」…こんなの盛り上がるにキマってる!
怒涛のアンサンブルで一気に盛り上がりの頂点に達するステージ。
「盛り上がってるか~ッ!」
「オオオオオオ~!」
皆さん、日頃のストレスを根こそぎにするかのような凄まじい反応。
「去年だっけ?公太くんから電話を頂きました。『こういうイベントがあるんだけど出ない?』と誘われました。話を聞いて胸が熱くなって出演させて頂くことにしました。
ひとりひとりが元気でないといけません」と恵子さんが出演に至った経緯を説明した。
あ~あ~、火に油注いじゃって!
取り返しのつかないことにならなければいいけど…。
「♪プワプワプワプワッ」!
わかるわ~。
80年代、どこへ行ってもカラオケはコレだった。その頃、今となっては信じられないことに私もネクタイ締めてスーツ着ていたからね。
あの頃はみんなで食事がてらに居酒屋に行ってガッツリ飲み食いして、そこから行きつけのスナックを2、3軒ハシゴするなんてのが普通だった。
当時はスナックとかへ行くとカラオケって「1曲100円」とかでサ…ビデオ・ディスクとかいうヤツが出だした頃の話。みんなで100円玉を出し合って順繰りに歌っていたでしょ?
その頃、私は地方勤務だったので小さなスナックのカラオケはまだ8トラだった。歌詞カードをビラビラめくってね。
パソコンもスマホもない時代…なつかしいな。
チョットチョット、最前列で携帯なんかイジってる場合じゃありませんぞ!
勝手知ったるアンさんナンバーだからして、恵子さんもすさまじい迫力!
日曜日の『NAONのYAON』もスゴかったよ~!
恵子さんの神通力で天気は晴らしちゃうし、サービス満点のステージ運びで最高のエンタテインメントを見せてくれた。
『NAONのYAON』をMarshall Blogでレポートするのは大きな喜びであり誇りでもあるのだ!
そんな恵子さんをドライブさせるバック陣!
こちらも激演以外のナニモノでもない!
「ココでひとりギタリストを紹介します。9年ぶりに再会しました」と恵子さんに紹介されて登場したのはヒロアキくん…あ、世界の田川ヒロアキ!
「9年ぶり」というのは、2009年に日比谷の野音で開催した『HARDなYAON』の時のこと。
実は私もこの時初めてヒロアキくんとお近づきになった。
ヒロアキくんは震災の翌年から始まったこのイベントの前身から参加している無洲の福島応援団の重鎮だ。
ヒロアキくんが加わっての1曲目はバラード。
SHOW-YAの最近作『AURORA』に収録されている「風の電話」のことを歌った「VOICE」。
「風の電話」については以前のMarshall Blogの記事から転載する。
「それは、電話線がつながっていないダイヤル式の黒電話のことで、傍らにはノートが置いてある。
場所は東日本大震災で壊滅的な被害を受けた岩手県上閉伊郡大槌町…そのある私邸の庭に設置されている電話ボックス。
来訪者はその線のつながっていない電話で亡き人に自分の想いを伝えたり、ノートに気持ちを記載したりする。
ことの始まりは震災前年…その私邸の主人である庭師が、亡くなった年上のイトコともう一度話をしたいとの思いで、海辺の高台にある自宅の庭の隅にその電話ボックスを設置したのだった。
その翌年に発生した東日本大震災の生存者が、震災で失った家族への想いを風に乗せて伝えられるように…と、その庭師は自宅の敷地を整備し、電話ボックスを開放した。
その電話機の横には…
「風の電話は心で話します。 静かに目を閉じ、耳を澄ましてください。 風の音が、又は浪の音が 或いは小鳥のさえずりが聞こえたなら、あなたの想いを伝えて下さい(註:読点と句読点は筆者。漢字はママ)」
という言葉が添えられているのだそうだ」
恵子さんはこの話を聞いて居ても立ってもいられなくなってこの曲を作った。
会場の1,200個の耳が恵子さんの心のこもった熱唱に傾けられた。
ヒロアキくんのギター・ソロが曲をドラマチックに盛り上げる。
短期間で世界から23万回以上のアクセスを稼いだ先日のMarshallのデモンストレーション動画は激しい演奏に終始したが、こうしたバラードでのヒロアキくんの演奏も特筆すべきモノだ。
何しろ音が美しい。
「Marshallを美しく鳴らす第一人者」と呼んでも差し支えないであろう。
「最後の曲です」
「エエ~!」
「うるせぇんだよ!」…と、さすがにこの日はやらなかったので、私が今やっときました。
ハツラツとしたバンドの演奏には身体を動かさずにはいられない。
仕事柄私は毎晩のようにこういうのだけど、ライブハウスなんかに普段行くことのないであろう皆さんとってはとてもなく大きな刺激だったのではないかしら。
そんな機会を作ったバンマスの公太さん。
実は主催社のひとつ無洲の浅野社長の高校の同級生。私とも同じ年~。
スーツやワンピースをお召しになった方々のエキサイティング風景。
実にいいもんです。
ナゼか盆踊りの雰囲気を出てしまっているのは、昭和に育った者のだけが成し得る特殊技能か。
こうして人が純粋に音楽を楽しんでいる姿は美しい。
庄太郎ちゃんのドラゴン・ファイヤーもキマった!
刃のロシア公演も大ウケだったと聞く。
コチラも「世界の」満園庄太郎だ!
「どうもありがとう!」
短いながらも圧倒的なパワーで福島を応援した恵子さん。
やっぱりスゴイわ!
ココでサプライズ・ゲストとして元雅夢の三浦和人が登場。
「もうオレはいいんじゃない?」
前のステージが派手だっただけにチョットやりにくそう。
「素敵なパーティに呼んでくれてありがとうございます」と代表曲「愛はかげろう」を歌い出すと会場は水を打ったような静けさを取り戻し、三浦さんの歌に酔いしれた。
名曲強し!
いよいよクライマックス。
出演者全員が参加してのフィナーレだ。
ココまで司会で活躍していた浅野社長がギターを手にして登場。
歌うはザ・サベージの「いつまでもいつまでも」。ホンモノのザ・サベージ、奥島吉雄さんも登場!
やっぱりいい曲だね~。
今はこうした後世に残るような、そして老若男女を問わず口ずさめる名曲が全くなくなってしまったのはとても寂しいことだ。
そして、奥島さんがプロデュースを手掛けた中島みゆきの曲を最後に演奏した。
曲は「時代」。
恵子さんが本気で歌うとスゴイの!
声が抜けちゃって、抜けちゃって!
何しろ目にも、耳にも、口にも盛りだくさんな内容の4時間!
この思いは間違いなく福島に届けられたことであろう。
株式会社 無洲の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト
終演後、楽屋ではバンドのみんなで記念撮影。
公太さんは次の予定が迫っていて急いで会場を離れたので残念ながら写っていない。
ついでに私も…。
3日前にもご一緒させて頂いた。
私、光栄にも2011年からの長きにわたってSHOW-YAさんのライブのオフィシャル・フォトグラファーを務めさせて頂いておりますが、こんなことしたの丸っきり初めてなんよ!
恵子さん、どうもありがとう!