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2018年1月19日 (金)

Nothing’s Carved In Stone ~ Live on November 15th 2017

  
豊洲から銀座方面の夜景を望む。
築地市場の移転やら東京オリンピックの開催等、この辺りの開発はスゴイね。
私のMarshall号に搭載されているカーナビは5年ぐらい前のソフトが入っているんだけど、このあたりの道路をほとんど表示しないよ。
画面を見ていると、道無き道とか橋のない川の上をドンドン走ってっちゃう。
  
昔はこの豊洲は工業地だったんだけど、徐々に巨大マンションが乱立し、海の方へと勢力を広げている。
あのマンション群を見ていつも思うのは、「一体誰が住むんだろう?」あるいは「住んでいるんだろう?」ということ。
元々は東京の出身ではない人の世帯が収まるのだろうが、しからば、そうした方の出身地はどうなるのだ?
「地方の過疎化」が問題となって久しいが、これだけ東京に人が集まって来れば、地方に人がいなくなるのは当たり前…とあの「マンションの林」を見て思うのだ。
オッと!
話があらぬ方向に進んでしまったが、ココに書きたかったのは「埋め立て」について。
現在の東京の基礎は徳川家康が造った。1600年代の初頭のこと。
御茶ノ水って、坂になってるでしょう?
家康が江戸に来た頃は、「神田山」といって、御茶ノ水から秋葉原辺りまでは山だったのだそうだ。
当時、東京の陸地は現在より小さく、今では全く考えられないけど日比谷公園の辺りまで海が迫っていた。
で、家康はその神田山を切り崩して、東京湾の埋め立てをして陸地を拡大したんだね。
日枝神社がある赤坂のあたりもそう。あそこも坂になっているけど、やはり山だった。
それを家康は切り崩して神田山と同じことをした。
家康が成し遂げた大業は他に「掘削」があった。つまり川を作った。
神田川を造ったのは家康だからね。
掘削の話は別の機会に譲るけど、こうして家康は現在に通じる江戸の基礎を造ったのだ。
一方…もちろん豊洲や周辺の有明や東雲も埋立地だが、家康の仕事ではない。
このエリアは関東大震災で発生した膨大な瓦礫を運んで埋め立たのだそうだ。

10その豊洲にあるライブハウス…って言うにはデカすぎるPIT。
私なんか世代的にいまだに「ピット・イン」と口を滑らしてしまう。
「ピット・イン」というのは六本木にあったジャズのライブハウスね。新宿の「ピット・イン」は今でも盛んに営業している。
そういえば、昔は「昼の部」と「夜の部」とそれぞれ別のバンドを出しているライブハウスがあったんだよね…渋谷の屋根裏とか。
まだライブハウスが少なかったから。
だから競争が激しく、出ているバンドのクォリティはどれもすこぶる高かった。
で、「ピット・イン」は「昼」と「夜」に加えて「朝の部」というのがあった。ま、「朝の部」と言っても実際にはお昼あたりの時間帯だったんじゃないかな?
PITは名前は似ていても「ピット・イン」が何十個入るほどの規模で、こういうのはもはや「ライブハウス」って感じではないよね。「ホール」って呼べばいいのかね?
隣にはサッカー場に併設されている喫茶店があるんだけど、そこのフライド・ポテトは細身でおいしいな。

20今日PITのステージに立っているのはNothing's Carved In Stone。
曲名にちなんで毎年開催している11月15日のコンサートだ。
超満員!

30ボーカルズとギターの村松拓。

40vベースは日向秀和。

50大喜多崇規がドラムス。

60そして、ギターは生形真一。

70v生形さんはMarshall。

80上段のヘッドは1959。
今回使用していた下段のヘッドはJMP時代の2203。
このモデルは、1975年に発表されたMarshall初のマスター・ボリューム搭載モデルで1981年にJCM800シリーズが始まるまで製造された。
Marshallによるこの頃の「2203」の定義は、100W、1チャンネル、マスター・ボリューム搭載…となっていた。
1チャンネル、マスター・ボリュームつき、50Wバージョンは「2204」だ。

90v足元のようす。

100オープニングが「Spirit Inspiration」。語呂合わせがいいね。
「Like a Shooting Star」、「The Poison Bloom」、「Rendaman」と続く。

120vこのバンドは問答無用でカッコいいわ…って、以前にも一度、2014年にMarshall Blogにご登場頂いたことがあったんだけど、失礼ながら、その時より格段にカッコよさが増したように感じた。
私はまったく曲を知らなかったんだけど、もうね、出て来る曲、出て来る曲。モノスゴク楽しみなの。

110続いてのセクションでは「Brotherhood」、「The Brake」、「(as if) it's)A Warning」。
いいね、「as if」、「あたかも~のように」。
150vイギリスの大作曲家、Andrew Lloyd Webberで「As If We Never Said Good-Bye(さよならなんて言わなかったかのように)」という超名曲がありますな。
…なんてことはどうでもよくて「Words That Blind us」をさらに続けた。
160vスゴイ盛り上がり!
日向さんがかけているメガネあるでしょう?
コレ、Marshall EYEWEARなんだよ。

130圧倒的に若いファンばかりなんだけど、会場には決して少なくない数のベテランのロック・リスナーを見かけた。
以前にお邪魔した時、コレには全く気がつかなかったんだけど、すごくいいことだと思う。
それだけNothing'sの音楽の求心力の幅が広く、強烈だ…ということだろう。
反対にベテランのバンドのライブにも若い人たちがたくさん来てくれるといいといいナァ。

140ウブちゃんとは他の機会で一度ご一緒させて頂いた。
2016年の5月に渡辺香津美さんのギター生活45周年を記念して開催された『Guitar Is Beautiful』というコンサートにウブちゃんがゲスト出演したのだ。
ジャズだの、フュージョンだの、並み居るベテランミュージシャンに交じってMarshall持参でガツンと気合いの入ったサウンドを出すウブちゃんの姿に「神」を見出したね、Marshall屋としては。

170それにしても魅力的なギターだ。
セミアコとMarshallの組み合わせの妙というのもあるが、きらめくコンテンポラリーなプレイの中に時折顔をだすトラディショナルなメロディ。
このサジ加減が私にはタマらない。
「音楽を作るための道具」としてギターを操っているとでも言おうか…。
間違いなく現代の日本のギター・ヒーローのひとりだろう。
そういうアーティストがMarshallを開いてくれていることがとてつもなくうれしいのだ。

180v「Assassin」、「Red Light」、「Chain Reaction」と曲は続く。
バンドも客席も一瞬たりとも気を抜かない真剣勝負…ってな感じ。
音楽を作る方とそれを受けとる方の波長がピッタリ噛み合ってる!

190Nothing'sは来る2月14日に『Mirror Ocean』をリリースする。

2_mo次のセクションではその『Mirror Ocean』から1曲…アルバムのオープナー、「Mythology」を演奏した。
「mythology」は「神話」とか「神話学」という意味ね。
その後、「Milestone」、「Shimmer Song」が続いた。

185vアッという間に最終セクション。
最後は怒涛の5曲連続!
「In Future」、「Sing」、「Out of Control」、「Isolation」とギンギンの展開だ!

200そして最後は「Novemver 15th」で本編を締めくくった。
アンコールも大興奮のうちに終了。
イヤ~、いいコンサートだった…と思ったら、『Live on November 15th 2017 at TOYOSU PIT』と題してこの日のライブを収録したDVDが3月14日にリリースされることになった!
楽しみだ!

210Nothing's Carved In Stoneの詳しい情報はコチラ⇒Official Website

220(一部敬称略 2017年11月15日 豊洲PITにて撮影)