Strange,Beautiful and LoudとD_Driveのダブル・ヘッドライナー<高円寺編>~SBLの巻
もし…。
ジミヘンじゃないけど「もしも、もしも」ですよ、あの時代に今みたいなSNSがあったらどうなっていたかね?
こんな感じかな?
1967年7月の投稿。
この後、ドカンと「いいね!」が押されてくる。
ナニせビートルズの新譜だ。もうみんな買ってビロテしているにキマってる。
当時は「ヘビロテ」なんて言葉はないが…。
…とか、こんなの。
正直、コレには無理がある。
『Are You Experienced?』の発表は英米ともに1967年だが、日本では同時期に発売されたのであろうか?日本はまだこの頃GSブームの真っ最中だ(筆者は幼稚園生)。
この辺りは三宅さんにお訊きした方が時間のムダにならないのであろうが、タイトルや「日本発売」等のキーワードをいくつか放り込んでインターネットで調べたところ手がかりがつかめなかった。
私の調べ方が悪いせいも多分にあるのであろうが、このあたりに日本のロック文化の貧弱性を見出さざるを得ないんだよね~。
実は今コレを書いているのも、そのあたりのことを述べたいから。
しかし、コレも67年…岡井大二さんのインタビューにあるように1967年ってのはロックにとってホントにスゴイ年だ。
もうひとつやってみようか?
…なんてね。
この投稿は大枚をはたいて発売直後のイギリス盤を個人輸入した私という設定。
というのは、アルバムの本国でのリリースは1969年だが、日本では2年後の1971年に発売されたようなのだ。
私が初めて聴いたのは1974年か75年のことだった。
さて、facebookを見ていて思うんだけど、日本人のあの「一局集中性」とには恐るべきものがあるように思う。
Deep Purple、Led Zeppelin、Rainbow、Whitesnake、Yngwie Malmsteen等々への変わらない執着度高さには驚くばかりだ。
それと40年前に比べるとドメスティック度の高さが尋常じゃなく高くなった。
私の「友達」の地域性もあるだろうし、それらの人気者が人気者たる由縁も理解しているし、それが決して悪いことではないとも思っている。
こちらは生まれつき大の「アマノジャク」ゆえ、流行は追わず、特に音楽に関するものは人様が「よし」とするモノに反目し続けてきた。で、ブームが去った頃、隠れて夢中になったりして…Queenがそうだった。
私もロックを聴き始めの頃は、そりゃDeep Purpleのような超メインストリームのバンドに夢中になったもんですよ。
でも、猫も杓子も騒ぐもんだからひと通り聴いて失礼しちゃった。
こんなことを子供の頃からやってきて知ったことは、「世界の音楽の幅広さと深さ」だ。
音楽は知れば知るほどおもしろい。
しかし、その「知る」機会が問題でしてね。
私みたいにワガママに音楽の刺激を求めていつもヨダレを垂れ流している「音楽変態」は別にして、普通の人はそう熱心にアチコチ嗅ぎまわるなんてことはしないでしょう。
それが普通の生活だもん。
だから、あの時代にインターネットがあって、様々な新しい音楽の情報が万人に広く行きわたったとしたら、今の音楽界は違うモノになっていたかな?と思って冒頭のオフザケをやってみたというワケ。
そして、特殊扱いされて、一般大衆に浸透していない…と思わざるを得ないロックのジャンルがある。
それは、歌なしのロック。
いわゆる「インストゥルメンタル・ミュージック」。
あんなにみんなギターが好きなのに、ギター主役の歌なしの音楽になるとナゼか二の足を踏んでしまうのがすごく不思議なんだよね。
それに、器楽演奏が主体となるプログレッシブ・ロックがいまだに日本では人気があるのに、インストゥルメンタル・ミュージックとなると話が別になってしまう。
音楽の精神が違うせいももちろんあるけどね。
本当の意味でこの分野で成功したのヴェンチャーズだけでしょう。
ナニが言いたいのかというと、Strange,Beautiful and LoudやD_Driveのようなインストルメンタル・ロックもたくさんの人に聴かれるべきものだと思っているのですよ。
あのね、こういう音楽をヨーロッパに持っていくと向こうの人たちってすごくよろこぶと思うんだよね。アメリカよりもクラシック音楽の土台がシッカリしているヨーロッパの方がウケるんじゃないかな?
以上、今日も変なオープニング・トークになっちゃった。
今日のダブル・ヘッドライナー、後攻でステージに上がったのはStrange,Beautiful and Loud。
金光健司
SBLのセカンド・アルバム『Orchestral Supreme』で実際に使用されたバーチのキット。
オープニングはその『Orchestral Supreme』から安定の「if」。
ク~、この音!
こういう音を出したいなら真空管のアンプよ。
似てるヤツとか似せてるヤツでは無理よ。
「似てる」ということは「違う」ということだから。
そして、思わず一緒に口ずさんでしまいたくなるサビのメロディから灼熱のギター・ソロへ。
やっぱりこの曲は問答無用でカッコいい。
今日の記事の書き出しが「if」だったの気が付いた?
「bloom」の2曲目は珍しい?
このテーマもスゴイね。
いつか田川ヒロアキくんとハモって弾いた時はトリハダが立った。
そういえばあの時もココだった。
「bloom」っていうのは「花」という意味。特に観賞用の花のことを「bloom」という。
せっかくだからまたアレやってみようか?
「lay/lie」のシリーズ。
まず「bloom」からアタマの「b」を取ると「loom」。「loom」とは織機のこと。糸を織物に加工する機械のことね。
で、「l」を「r」に変える。するとコレはおなじみの「room」になる。英語圏の人はこの言葉を「部屋」だけでなく「空間」という意味で使うことがやたら多いのを知っておくべき。
「loom」と「room」…これが基本形。
そこで、「loom」に「b」をくっつけると三宅さんの「bloom」。今やったヤツね。
今度は「room」に同じ「b」をくっつけると「broom」となって「ほうき」になる。あの棒状の床を掃く道具ね。
では、今度は「g」でやってみる。
「gloom」は「薄暗」がりとか「陰気」という意味。
一方、「groom」は「花婿」さんだね。
こうやって英単語の語彙を増やしていくとよい…ワケがない。かえってややこしくなる。
でも、「loom」と「room」の両方のアタマにくっついて意味のある言葉を作るアルファベットは「b」と「g」しかない…ということをたった今発見した。
勉強になった!ありがとう、Marshall Blog!
…なんていうことを考えているとはツユ知らず魂の塊のようなソロを展開する三宅さん。
この後のD_Driveとの出会いについて語ったMCではMarshall GALAのことに触れてくれた。
ハード・ロック・テイストのリフを持つこの曲はこの3人にとてもマッチする。
曲が始まった途端ステージの温度が何度か上昇するのだ。
いつも一番前にいるから私にはそれを肌で感じることができるのだ。
そして金光さんのスネア・ドラムの轟音でから「murt'n akush」。
この「devil」から「murt'n akush」へのくだりは最近の流行り。
ガッツのあるハード・チューンの連続は聴くものの手に汗を握らせる。
それにしても征史さんの音、いいナァ。
SBLの時はコレ以外は考えられない。この音がSBLの音楽の一部になっちゃってるから。
ヘッドは1992 SUPER BASS。キャビネットは型番不明の4x12"。
「petal」とは「花びら」のこと。
三宅さんの愛奏曲。
今日も最後の2曲で燃え尽きる。
このあたりから三宅さんが薄皮を剥ぎ、命を縮めていくような演奏を展開するのだ。
演奏するのは「virtue」。
どのシーンも一切の甘えがない厳格なパフォーマンスだがやはりクローサーとなると意気込みが違う。
この迫力が写真から伝わるだろうか。
うん、コレなら伝わるでしょう。
でも実際はこんなもんじゃない。
全6曲、ひとりでも多くの音楽好きに聴いて頂きたい素晴らしい演奏だった。
Strange,Beautiful and Loudの詳しい情報はコチラ⇒三宅庸介facebook
前回とは逆にSBLにSeijiさんとYukiちゃんが加わった。
曲は同じくSteve Vaiの「The Crying Machine」。
私にはクレイジー・ケン・バンドにしか聴こえません。
え、「どうせジジイはSteve Vaiなんか知らないんだろう」って?
冗談言っちゃイケね~よ。
こちとら大のZappaフリークだぜ。
Steve VaiがZappaのところでStunt Guitarやってる時から知ってんだい!
『Shut Up 'n Play Yer Guitar』の頃だから1981年ぐらいだな。
私がSteve Vaiの名前を知った頃にまだ生まれていないマーブロ・読者もいるんじゃない?
その後すっかりスターになっちゃって…。
一応こんなのも持ってるんだよ。
10インチ盤って持ってるだけでナンカうれしいよね。
でもこの曲は知らなかったので大いに驚いた。
こういう感覚がまたすごく受けるんだろうね。30年以上聴いていないけど、確か下のアルバムでは必死にZappaのマネッコをしているんだよね。
…と、前回書いたことをコピペしてやったぜ~、ワイルドだろう?
ステージの上はもうノリノリ状態。
リズム隊が異なるので前回とはまたゼンゼン変わった雰囲気だった。
短くもなく長くもなく、ちょうどいい頃合いの、実に中身の充実したダブル・ヘッドライナーだった。
ツーマンではない。
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site
今はこうだもんね~。
1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。
★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
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(一部敬称略 2017年3月24日 高円寺SHOWBOATにて撮影)