HIGH VOLTAGEの思い出 <その4:最終回>
さて、HIGH VOLTAGEのレポートもコレが最後。
もう二度とないロック・フェスティバルとなる可能性が高いからね、このレポートは値千金だよ。
世界でもこんなことをやったのはMarshall Blogだけじゃないかしらん?
ああ、「ものずき」で結構。
ああ、「ワガママ」でスミマセンな。
さて、レポートの<その1>からご覧頂いている方の中には、ずいぶん天気がコロコロ変わるな…写真を適当に並べてるんじゃないの?と訝しむ諸兄もいらっしゃるかも知れない。
まぁ、下のような風景の写真は確かに時系列に並んでいるワケではない。
携帯のカメラといつも使っている仕事用のカメラで色目がかなり変わっていることもあるが、イギリスは本当にこんな感じで天気がコロコロ変わるんだよな~。
早朝は快晴、朝うす曇り、昼はくもり、夕方雨、夜快晴なんてことはザラなんで写真もこうなっちゃう。
何せイギリスの天気予報は緻密で、時間単位で予報するでね。何せシャレで皇太子殿下が天気予報士でテレビに出てきちゃうぐらいの天気予報好きだ。
結構な確率で当たるけど大ハズレすることもある。
で、前にも書いたことがあるように連中は雨が降っても傘をささない。
何しろささない。ビッチョビチョになって歩いてる。
考えてみれば、それなら天気予報なんて必要ないような気もするのだが…。
すぐに傘をさすのは決まって観光で来ている日本人だ。あ、私のことだ。
だって旅先で具合悪くなったらイヤだもんね~。
とにかくこの2日間、傘が必要になることはなかったのでヨカッタ。
さて、今日はヘッドライナーのELPを目当てに会場に来ているお客さんが多いせいかヤケにELPのTシャツを着ている人が目立つ。
そのTシャツの柄も「Tarkus」やら、「Trilogy」やら、ファーストアルバムやら、てんでバラバラでおもしろい。
だが、なんといっても圧倒的に多かったのは、おなじみGiger(ギーガー)の『Brain Salad Surgery』だろう。もうそこら中で『脳みそサラダの外科手術』よ!
そういったアーティストTシャツの類も日本と状況がまったく違うんだよね。
Led ZappelinやStonesはやっぱり定番。そういうビッグネームは日本と大差ない。
他はさすがイギリス!少数派が圧倒的におもしろい。
Mich RonsonやらGentle Giant、Alice Cooper、Marshall Tucker Band、Fleetwood Mac、Sparksなんて人もいた。
BudgieのTシャツを着ている人なんて日本で見たことない。
ちなみにイギリス人は「Budgie」を「バッジ―」ではなくて「ブジー」と発音する。
下のTシャツの文句はオープニングMCのセリフをそのまま使ったELPのライブ・アルバムのタイトルですな。
こういうセンスはいいね。
「お友達のみなさん、終わりなき見世物にようこそお帰りなさい!」…日本のバンドがやったら英文の代わりにコレが背中に入ることになる。
Prog Stageの出番はUriah Heep。
最近来日しちゃったけど、この時観れるとは思わなんだ。
Mick BoxはDSLを使用していた。
ナンカ昔の印象よりギターがうまくなったような感じがする。
このバンドも比較的メンバーの出入りが激しいバンドで、オリジナル・メンバーはMick Boxだけになってた。Ken Hensleyなんかゼンゼンいない。
『Uriah Heep(ユーライア・ヒープ)』は、ディケンズの小説『デイヴィッド・コパーフィールド』の登場人物で、英語の表現としては「イエス・マン」という意味がある。
このバンドの定番アルバムと言えば、もっぱら『Look At Yourself(対自核)』、『Demons And Wizards』、『The Magician's Birthday』とかなんだろうけど、ヘソ曲がりの私としては1977年の『Firefly』が好きだった。
あまりHeepは好きではなかったんだけど、ナゼかこのアルバムは出てすぐに買った記憶がある。
さて、この日のステージ、1曲目は「Wizard」だ。
ボーカルはカナダ人で元Grand PrixとかいうバンドにいたBernie Shawという人。
David Byronっぽく歌っているんだけど、滅法声が高い…イヤ、高すぎやしまいか?
1959のトレブルをフルにしたイメージ。
「Easy Livin'」や「July Morning」といった定番をからめながらの貫禄のステージだった。
こうして聞いてみるとやっぱり曲がいいな…。
途中でMicky Moodyが登場してスライド・ギターを披露。
熱狂的なファンが客席に多かったのも印象的だった。
Classic Rock Stageに移動。
出演はBachman Turner。
彼らは1976年にBachman-Turner Overdriveとして来日を果たし、その時の公演がライブ盤にもなった。
今BTO知っている人なんているのかしら?
色んな人と昔のロックの話をしていて、「バックマン・ターナー・オーバードライブ」という名前を口にした人がいた記憶がない。
「パックマン」ってのはずいぶん流行ったようだけどね。
BTOはカナダの4人編成のバンドで、「Bachman」はRandy Backman(g)とRobbie Bachman(ds)の兄弟。
「Turner」はFred Turner(b)。
それじゃもう一人が「Overdriveさん」という名前かというとさにあらず。エフェクター屋じゃない。
Blair Thornton(g)という人だが、元々はそのポジションれもBachmanの兄弟だった。
だからバンド名がBachman姓とTurner姓の二種類になっている。
気の毒だよね、この後から入ったThorntonっていう人。
だっていつまで経ってもトラみたいじゃん?
かといってBackman-Turner-Thornton Overdiveなんて名前にしたら長すぎちゃうもんね。
三菱東京UFJ銀行みたいになっちゃう。頭文字もBTTO。「ブット」じゃしっくりこない。「PPAP」ならいいけど。
で、このBTO、ドラムのオッサンが同じクラスの大崎くんに似ていて、我々の間では「オーサキ」って呼んでいた。
中学生だった頃のある日、教室でロック好きの仲間が集まって見ていた雑誌にBTOが出ていた。
たまたま通りかかったクラスメイトの吉岡くんがそのBTOの記事を指して、「あ、コレ知ってる。アネキが観に行ってた」と言った。吉岡くんはロックと縁もゆかりもないような子だった。
1976~1977年のことだ。
この話は以前にも書いたことがあるのはわかってる。
ココでビックリして欲しいのは、今では誰も口にすることのないようなゴリンゴリンのロック・バンドが40年前には、例え「オーサキ」と呼ばれていたにしろ、普通の子供達の間で認識されていたということなの。
今、ロックはスッカリ市民権を得て、身の回りにあるように見えても、本当のロックはものすごく遠いところへ行ってしまった…という感じがするんだよね。
そのBTOの重要メンバー、すなわちRandy BachmanとFred TurnerがくっついてBachman Turnerとして2009年から再活動を始めたのがこのチーム。
ちなみに上のライブ盤は日本武道館で収録された。
そう、BTOってもんのすごく人気があったのよ。
「またかよ!」っていわれそうだけど、私はそんなに夢中になったクチではなかったが、数ヶ月の間すごくよく聴いたものだ。
この日、ステージで初めてその姿を見た時は「Randy Bachman、痩せたナァ~!」と思った。昔はロッキーの簗の中から降りて来た本物の木コリみたいだったからね。
が、いきなり元気よく「Roll On Down The Highway」をおっぱじめた!
ウワ!こりゃタマらんらん!
タマらんのはいいけど、チョット待った~!
ベースを弾きながら歌ってるオッサン、一体誰じゃい?!
ものスゲえ声だ!…というか、レコードと同じなんですけど!
そこですぐに気がついた。
歌っている細いオッサンはFred Turnerだ。
先入観というのは恐ろしいもので、あのすさまじい声の持ち主はこの時までRandy Bachmanだと思い込んでいたのだ。
だってあの身体ジャン?あれぐらいの太い声が出て当然と思うじゃん?
もうひとつ、RandyとこのFredこそが兄弟と勘違いしていたよ。
だって昔は二人とも同じような体つきしてたんだもん。
え、「何にもしらねーんだな?」って?
だ~か~ら~、私は特にファンじゃないってば。
このチームも大ヒット・パレード&懐メロ状態で、「Not Fragile」、「Four Wheel Drive」、「Hey You」、「Rock Is My Life」などを立て続けに演奏した。
しかし、いい曲が多いよな~。
MCによると、最後にイギリスで演奏したのは1976年のことだったらしい。
もう40年以上経ってる!
それなのにこのメインのステージに登場できるということは、当時のBTOの人気がいかにスゴかったかを物語っているということだ。
本当にこの時代はカナダも含めて英米のバンドがしのぎを削っていたんだネェ。
いい時代だ。
このバンド、ビックリだらけでさ…。
一番驚いたのは、この人たちこんな重厚長大なロックを演ってるクセに、ギター・アンプが全員コンボなんだよ!ナニ考えているだか…。
しかもMarshallじゃないし。
ステージの見てくれは全然「Not Fragile」じゃなかった!てっきりスタックがゾロリ並ぶのかと想像してたのに、これじゃ「Handle with Care」だ!
根っからの否ブリティッシュ・ハード・ロックなんだね。Montroseと同じだ。
私は徹頭徹尾ブリティッシュ派ですので好きにやってください。
とにかく何にも考えないひたすら楽しいロックもタマにはいいもんです。
しかし、空いてていいわ~。
次にClassic Rock Stageに現れたのはJoe Bonamassa。
この人も一時ドカっと行ったけど最近はどうしているんだろう。
以前二度ほどMarshall Blogに出てもらったことがあったんよ。
イヤ、ロンドンのRonnie Scott'sで開催したClass5の発表会を入れれば3回だ。
コレが4回目。
この人いかにも彗星のごとく現れた感じがするけど、芸歴はすごく長くて、Arlen RothがやっていたHot Licksというビデオのレーベルから子供の時にブルースの教則ビデオを出してたんだぜ。
またしてもProg Stageにダッシュ!
マジで疲れたわ。
でもコレは絶対に観ないと…Argentだもん!
急がないと…コレがホントのアージェント(urgent)、ナンチャッテ。
何と37年ぶりの演奏なのだそうだ。平気でオリジナル・メンバーというところがスゴイ。
オープニングは「It's Only Money」。
このクドさがArgentの魅力。ホンの数小節のモチーフを7、8分の曲にしちゃう。
まるで私の大学の時の卒論だ!
ギターのRuss Ballardは1970年代の1959を使用。
ちょっとトレブリーではあったが、1959らしいいい音だった。
ラスはギターだけでなく声もハリがあって、若々しくて何の衰えも感じさせない。一体いくつなんだろう?
好きだったんだよな~、Russ。
ソロ・アルバムも何枚か買ったけど何十年も前に手放しちゃったな。それっきり全く聴いていない。
ココもヒット・パレード状態のセット・リスト。
Rod Argentのロックンロール・ピアノが冴える「Keep On Rollin'」で盛り上がった後、Three Dog Nightがカバーして全米7位まで上がった「Liar」へ。
ちなみにこのキーボーズのRod ArgentはRock WakemanがYesを脱退した時、後任として加入の誘いを受けたことがあったそうだ。
ピアノも歌もうまいし、曲が書けるからね。さすが元The Zombiesだ。
続けて、「She's Not There」。
これはSantanaのカバーでもおなじみ。RodがThe Zombies時代に書いたヒット曲。
ジャンジャン出てくる有名曲。
今度は「Since You Been Gone」をラスが熱唱。
ロッドはMCで、「この曲は他のバンドがカバーしてヒットしたけど、ラスが作った曲なんだよ!」と付け加える。
次は自分たちのヒット曲「Hold Your Head Up」。
大ウケ!いい曲だもんね。
再結成のMr.BIGも演ってんのね、コレ。
そういえば、以前Paulがこの曲のリフを楽屋で弾いていたよ。
他にも「Thunder and Lightning」やら、「Schoolgirl」やら、名曲が目白押し!
またしてもロッド曰く、「この曲は1973年にArgentが作って初めてレコ―ディグしました。
その後、あるバンドが演奏して大ヒットしました。
でもArgentがオリジナルです!」
コレばっかり…どれもこれもカバーしてもらうとヒットする。
ちなみにその曲はこのアルバムに入ってます。
どうしてジャケットを見せたかと言うと、Hipgnosisだから。
MCの後、想像だにしないことが起こって感動の嵐が吹き荒れた!
曲が始まった途端、そこにいた観客の全員が一斉に歌い出したんよ!
ホントに全員が歌ってる!
アタシャ、もうビックリしちゃって!
曲は「God Gave Rock 'n' Roll To You」。
マァ、この曲もね~「♪God Gave Rock 'n' Roll To You」のメロディが一体何回出てくるやら。
しつこい、しつこい…ビートルズなら2分で片付けちゃうような曲をイジリにイジって、スタジオ盤では7分近くやってる。
例えば、組曲風にRussが曲の中間でそのメインのメロディをギャロッピングっぽく弾いたりする。「そのパート、この曲に本当に必要なの?」という感じ。
もちろんライブでもやってた。
その無駄を乗り越えての~「♪God Gave Rock 'n' Roll To You」なのね。
「それがアージェントの…やり方かぁ~」ってヤツ。
すごい感動よ。
カバーしてヒットさせたバンドとはKISSのこと。
KISSは「God Gave Rock 'n' Roll To You II」として映画に使用した。
この曲を知っている人って日本にどれだけいるのかナァ。
コレも誰かが口にしていたのを一度も聞いたことがない。
ヨカッタわ~、Argent。
ちなみにProg Stageのトリ前の出演。トリはMarillionだった。
一生見れないと思っていた…というか思ったこともないんだけど。
ああ、あの即席ライブCDを買ってくればよかった!
…と思っていたら!
ナント、渋谷のTOWER RECORDSで売ってやがんのよ!
その場ですぐ買ったわ。
CDを作ってみたはいいけど、ものすごい余っちゃったんだろうね。
さて、宴もたけなわ。
Classic Rock Stageに続々と人が集まって来たよ~。
ヘッドライナーの前に登場したのはDef LeopardのJoe Elliottのバンド。
Ian Hunterをフィーチュア…なんだけど、私Mottが苦手なのでパス…というかArgentに夢中になってた。
楽屋が騒然とし出す…ヘッドライナーのEmerson Lake & Palmerの出番だ!
舞台はすぐそこなんだけど…
カートに乗って3人別々にステージに向かった。
今乗っているのはGreg Lake。
ELPの3人は楽屋も別々だった。
まさに登場寸前!
何しろ結成40周年を記念しての一度だけの再結成だからね。
噂ではCarl PalmerがAsiaはいいけど、ELPで出演するのをあまり快く思っていなかったとか…。
色々あるね~、ビッグになると。
そして、いよいよヘッド・ライナーの登場!
Welcome back my friends, to the show that never ends. Ladys and gentlenem, Emerson Lake and Palmer!
もう9時だよ。
さすがにクタクタだ~!
アレ何て言うのかな、「パッチボードの壁」とでもいうのかな?Keith Emersonのシンボルも健在だ。
コレって、キーボーズ・プレイヤーにとっての「マーシャルの壁」だね。
やっぱりコレがないとね!
写真の通り実際にマーシャルも多数使われていた。
1曲目は「Karn Evil 9 First Impression Part2」。
もうあのシーケンサーの音が流れた途端に会場は大興奮!
始めは何となく演奏がぎこちない感じもしたが、滑り出すと何ら問題もなく、Greg Lakeも『Then & Now(Disc 2)』の頃より声も全然出ていて見応え充分!
貫禄も十分…といいたいところだったけど、こんなに太っちゃイカンよ。
だから取り返しのつかないことになってしまったじゃないか!
2曲目はファースト・アルバムから「The Barbarian」。
ドワ~、こんなのやるんだ。
「Bitches Crystal」、「Touch And Go」と続いて、同じくファーストから「Knife Edge」。いつも言ってるヤナーチェクの「Synfonietta」ね。
もうタマラン!
「ああTarkus演ってくれないかな~」って思っていると、「Take A Pebble」からピアノ・ソロを経て「Eruption」へ!
グワ~、カッチョいい~! 後半リズム隊が加わってドバーっと盛り上がった。
後ろの方はこんな感じ。
私は帰りの電車の混み具合が恐ろしいので、涙を飲んで「Lucky Man」を背に会場を離れたが、後で聞いたらこのあと『展覧会の絵』を全曲演ったとのこと。
ま、いいや。
私、アレ苦手なんだよね。
「Nut Rocker」は相当盛り上がったでしょうな。
しかし、こうして見るとやっぱりロックはイギリスの宝だね。
とりわけプログレッシブ・ロックはイギリスならではの国宝だ。
お客さんの年齢層はかなり高かった。
でも若い人も結構来ていて、ちゃんと音楽を楽しんでいた。
このあたりが日本と丸っきり違うところで、こういう機会がロック文化の橋渡しをしているんだろうな…と感じた。
「若い人は何も知らないだけ。カッコいいロックを教えてあげれば、それがたとえクラシックなものでもきっと好きになるハズ。なぜならカッコいいから」…この記事を書いた時、またいつもコレを言っているけど、最近、正直もう無理だと思うようになってきた。
我々世代のロックはそんなに遠くない将来に絶滅すると思う。
「絶滅」とはどういうことか…。
例えば、戦前の日本は琵琶を使った「語り」が大人気だったらしい。「源平合戦記」みたいなヤツね。
水藤錦穣というスーパー・スターを生み、ブロマイドまで流通していた。
裏の世界のドンなんてのもいて、琵琶語りは一大音楽産業のひとつだった。
ところが戦後、外来文化の流入が増え、スターもいなくなり、また、業界内のゴタゴタなどで急速に人気が衰え、ついには誰も聴かなくなってしまった。
「絶滅」と言っては現在も琵琶語りに取り組んでいらっしゃる方々に失礼だが、その盛衰を知れば遠く当たらないということはないだろう。
つまり文化の伝承に失敗したワケだ。
下は『さわり(佐宮圭、小学館刊)』という鶴田錦史(きんし)という琵琶奏者の伝記で、このあたりのことが詳述されていてとても興味深い。
最後にもう一度脱線しておくと、この鶴田さんという人は、武満徹の「ノヴェンバー・ステップス」のカーネギー・ホールでの初演で琵琶を弾いた人。
武満徹が「この人でなければ表現できない」と抜擢した天才琵琶奏者だ。
そのカーネギーの時、武満さんが鶴田さんに敬称の「ミス」をつけて紹介したところ、観客の多くがそれに気づき、「タケミツは緊張して『ミス』と『ミスター』を言い間違えた!」と言われたが、武満さんは決して間違えたワケではなく、この鶴田さんという人は見た目は男性だが、中身は女性だったのだ。
人生の半ばで女性を辞めて、残りの生涯を男性として過ごしたという数奇の人生をたどった人。
興味のある人は読んでみてください。
女性だったころの結婚相手の名前の苗字が私と同じで、メチャクチャ驚いた。滅多にない名前だから。
さて、話を戻して…
クラシック・ロックと呼ばれているものもこの琵琶語りと同じ。
聴く人がいなければどんなにいい音楽であっても意味がない。
我々やチョット下の世代の人がいなくなる時が来たら60~70年代の音楽は消滅するか、ほぼ同じ状態になると思う。
文化の継承の失敗だ。
私はいいよ。もう十分に楽しんだし、ジャズとクラシックだけでも十分やっていける。
気の毒なのはコレから生まれてくる子たちだよ。
ロックの本当のカッコよさを知らされるチャンスが本当になくなってしまうんだから。
それと、こうしたロックは金にならないということよ。
若い連中に「コレがいいよ」、「アレがいいよ」とワザワザ金をかけて宣伝するなんてバカバカしいじゃん?
それより握手券だか何だかを入れたCDをジャンジャン売ったほうが楽に儲かるじゃん?
私がレコード会社の社員だったらこっちを選ぶわ。
で、家に帰ってコルトレーンとザッパとバルトークをジックリ聴くよ。
チョット憎まれ口みたいになっちゃったけど、久しぶりにこのフェスのことを思い出したら書きたくなっちゃった!
最後の最後に一番最初に戻って…
このフェスティバルが開催されてから7年が経った。
今朝のfacebookには、UFOのPete Wayが心臓手術を受ける前のいくつもの検査を今日受けることが報じられていた。ガンバレ、Pete!
Keith Emerson、Greg Lake、Gary Moore、John Wetton…このフェスティバルに出演した4人の偉大なるロックのパイオニアやイノベーターがこの世を去ってしまった。
ロクに英語ができない日本人が「R.I.P」と書いて追悼の意を表そうとしているのを日頃から恥ずかしく、故人に対してとても失礼だと思っているが、今日はこのフェスティバルにかぶれてイギリス人になったつもりで敢えて言う。
Requiescat in Pace…。
元の記事のサブ・タイトルを「その2日間、私は世界でもっとも幸せな日本人のひとりだった!」としていたんだけど、今でもそう思っている。
あ~!
またゴミ!
バカイギリス人が~!
やっぱり日本人がいいわ。
でも、ロンドン行きたい!
おわり
※やっぱり、明日更新するけどすごく簡単に内容になります。
今週、コレでクタクタになっちゃった!
(敬称略 2010年7月24日 ロンドンにて撮影)