GRANRODEO LIVE 2016 G11 ROCK☆SHOW -TRECAN ▶⦿◀ PARTY- <前編>
代々木第一体育館。
人がビックリしているのを見てすごくビックリした。
朝のワイドショーで例の「オリンピックの会場をどうすんべかネェ…」というヤツをやっていた。
水泳の会場の候補として「代々木第一体育館はどうか?」という案が紹介されていて、某人気フリーアナウンサーとそのアシスタントの女性がその案に大層驚いていたのである。
「ココは、ナ、ナ、ナント昔はプールだったんですってネェ。1964年の東京オリンピックの水泳競技のために造られたって知ってましたか?」…ってな具合。
知っとるわ!
このアナウンサー、この建物をコンサートとかイベントのためのものかと思っていたらしい。アシスタントもしかり。(この二人のことは好きなので悪くは言わない)
驚いたわ~。
今、コレを読んでいる人の中にも「エ、そうなの?アレって武道館の代わりじゃないの?」なんていう人もいるんじゃない?
そもそも、日本武道館だって元はコンサート会場じゃないからね!
私なんかはこの代々木第一体育館は、いまだに「プール」のイメージの方がダンゼン強い。
というのも、昔は奥の方…というか、今コンサートの時にステージを作っているあたりに10m、7.5m、5m、3m×2の高飛び込みの台があったの。
で、私は小学校六年生の時に、ひと夏ココの飛び込み教室というのに通ったことがあったんですわ。
普通のプールも盛んに一般公開されていて、もちろん有料だけど誰でも入ることができた。大学の頃まで行ってた。
だから、私が若い頃はココでコンサートが開催されるなんてことは想像すらしたことがなかった。
だってプールだったんだもん。
ロンドンのウェンブリー・アリーナも元々はプールだったんだよね。
今日はGRANRODEOの『G11 ROCK☆SHOW』。
実は一番上の体育館の写真は別の日に撮ったモノでね、
あいにく当日は天気が悪かった。
…なんてことは、まったく関係なく、もちろんいつも通りの満員の大盛況!
天井につられている大きな風船の数は11。
もちろん『G11 ROCK☆SHOW』のナンバリングにちなんでのことだ。
Yesの「Close to the Edge」のアタマみたいな、「森の音」のようなSEが止み、客電が落ちる。
やっぱりGRANRODEOのステージはコレがないとね~!Marshallの壁!
しかし、仕事とはいえ、世界中のあらゆるMarshallの壁を見ているけど…飽きないナァ。
それは、この壁に「夢」が詰まっているからなんだ。
「音楽の夢」だ。
そして世の中には似たようなヤツがたくさんあるでしょ?
それらをこうして積み上げて壁にしてごらん。
人様のアイデアをマネッコしたものを並べてみたところで何の「夢」も「ロマン」も感じることができないでしょう?
それがオリジナルとコピーの違いなんだ。
『G11』のオープナーは「帰結する共犯者」。
ク~、どこまでも楽しいこのAC/DCっぷりがタマらん!
しょっちゅう書いているように私が初めて観た外タレ(海外ミュージシャン)の生演奏を体験したのは1976年、40年前のこと。
音のデカさにビックリもしたけど、興奮したよ~!
それから80年代に突入するまで一体どれだけ海外のバンドのコンサートに出向いたか数えられないが、いつもワクワク、ドキドキだった。
GRANRODEOのコンサートはいつもその時の感激を呼び覚ましてくれるんだよね。
この時もそうだった。
シャッターを切りながら心の中で「ウワ~!」って叫んじゃった!
今回も二人をサポートするのは、瀧田イサム。
そして、長井VAL一郎。
あ、VALさん、先日は楽器屋さんでお待たせしちゃってスミマセンでした!
オリャ~!すさまじいドライビング・チューン!
続けて飛び出したのは「ケンゼンな本能」。
ナニせ問答も理屈も無用でカッコいいと言って差し支えないでしょう!
瀧田さんのベース・ソロも炸裂。
そして、ワイルドなギター・ソロ。
ロックのスリルがテンコ盛りだ!
もう一曲続けて演奏したのは「Pink Phantom」。
6枚目のアルバム、『カルマとラビリンス』からのチョイス。
コレ、あんまり演らないんじゃないの?
早くもダンサーのお姉さんが登場してステージをゴージャスに彩る。
「代々木第一体育か~ん!お待たせしました!
今年もやって来たぜ…G11!」とKISHOWさん。
「まだ宝が見つかっていない。みんなと一緒に宝さがしをしたいと思います。」とMCしたのはe-ZUKAさん。
やっぱりコンサートの最後には「宝物は君たちの笑顔」って言っちゃうんだろうね~!…というKISHOWさんの自己ネタばらしで大笑い!
e-ZUKAさん、今度はVに持ち替え。
ダウン・チューニングのヘヴィな音像が気持ちいい!
この曲、途中で予想外の転調するところメッチャかっこいいな~。
続けて「NO PLACE LIKE A STAGE」。最新版「There's no business like show business」ですな?
ん~、このソロも密度が濃くてカッコいいな~。
e-ZUKAさんのソロは至極テクニカルだが音楽的なところが素晴らしい。
どんなにシュレッディングをカマしてもピロピロ感がまったくないんだよね。
ナゼか…曲がいいから。
このセクションもバンバン続けて演っちゃうよ~。
そして、このセクションの最後は「ブランニューDAY」。
やっぱりいいね~。
ギタリストの後ろは背後霊でなくMarshallが定番だ。
GRANRODEOのコンサートではおなじみのFIRE HORNSだ。
雰囲気がチョット変わってファンキー・ムード。
こういう曲のKISHOWさんの歌がまたいいんだよね。
「♪キャノンボールのように」というサビがすこぶるクールだ!
関係ないけど、Julian "Cannonball" Adderley好きです。
アルバム20枚以上持ってるけどゼンゼンまだまだだな…。
カラーガーズが登場したのは「Beat it, Love!」。
「Beat it!」はマイコーのおかげで日本でもよく知られる英語表現になったけど、かなり品の悪い部類のスラングなので、相手をよく見てから使うようにしましょう。
「♪ウォオッオッ」が耳に残る印象的なナンバー。
この曲にカラーガーズをつけるセンスが秀逸!
FIRE HORNSが戻って「PUNKY FUNLY LOVE」。
この曲もサビが印象的だよね。
コレはウケるにキマってるよナァ~。
超人気アニメ『黒子のバスケ』の主題歌だけど、アニメ抜きでも第一級の「明るいハードロック」でバッチリ!
「Lovers High」の軽快なエイトビートに乗って華麗な舞いを披露するふたり。
ホントに色んなことをするナァ。
今、「ナンバーワンのジャズ・アルト・サックス奏者」の呼び声も高い私の大学の後輩は、かつて誰もが知っている人気ロック・バンドのホーンセクションをやっていたんだけど「踊りだけは勘弁して欲しい」と言っていた。
で、楽器を演奏しない「踊りの練習」の日というのがあって、そういう時は「とても憂鬱」だとこぼしていたっけ。
こういうのはKISHOWさんやe-ZUKAさんが「踊らせてくれィ!」って希望するのかしら。
喜々として舞っていらっしゃるように見えます。
何より楽しそうです。
このあたりまでが前半。
迫りくるすさまじい激演と凝った演出、それに呼応するお客さんの尋常ならざる盛り上がりで大コンサートの楽しみを存分に見せつけてくれる。
そうだね~、このペンライトの海ってのは大きな会場でしか見ることができないもんね~。
キレイなことこの上ない!
恒例のソロ・コーナー!
『Yessongs』で言えばC面。今度「名所めぐり」で『ヘンリー八世と六人の妻』を取り上げるのでお楽しみに!
さて、まずは瀧田さんのベース・ソロ。
バリッバリのテクニックを駆使してソロ楽器としてのベースの魅力を見せてくれる。
FIRE HORNSは湯本淳希(あつき)…
近藤淳也(ジュニア)…
そして、川島稔弘(とっち)の三人。
タップリとソロも聴かせてくれた。
そしてVALさんのソロ。
ストレートでエネルギッシュなパフォーマンスは絶対に期待を裏切らない。
「インスト・コーナー」とでも言おうか、コンサート中盤の大きな見どころとなった。
目も眩むまんばかりのスポット・ライトにスッポリと包まれるe-ZUKAさん。
すると、e-ZUKAさんが…
そしてe-ZUKAさんを乗せたゴンドラは前方にせり出してきた。
e-ZUKAさん余裕の表情だけど、いい加減コワイだろうにナァ。
もちろんガシガシ弾きっぱなし。
そしてひとしきり弾き倒す!
今回も「熊蜂の飛行」の激超速バージョンを披露。
Marshallをバックにステージ狭しと弾きまくるe-ZUKAさん。
GRANRODEOの詳しい情報はコチラ⇒GRANRODEO Official Website
<後編>につづく