激突!歌舞伎町のMarshall対決~Strange,Beautiful and Loud x D_Drive
ロンドンの地下鉄ディストリクト線の西の終点(West Bound)にはふたつの駅がある。
ひとつはテニスでおなじみの「ウィンブルドン」。
有名な植物園、キュー・ガーデンの隣がもうひとつの終着駅で、「リッチモンド」という。
ここはそのうちに『名所めぐり』で取り上げるつもりなので、今日は詳しくは触れないが、1962年に開業したCrawdaddy Clubのある場所がココだ。
開店の翌年、1963年にはThe Rolling Stonesがレギュラーで登場するようになり、The Yardbirds、Paul Jones、Long John Baldley、The Kinks以前のRay Davis等がこのハコでキャリアを積んだ。
代はスッカリ変わったが、現在でも同じ名前で営業している。
リッチモンドには私も何回か行っているのだが、Crawdaddy Clubに関する取材はしていない。
そして、新宿のCrawdaddy Club。
Marshallのフルスタックがステージに鎮座し、「70's Good Music Bar」を標榜するありがたくもうれしいお店だ!
ここでMarshallづくしのライブが開催された。
出演は、Strange,Beautiful and Loudと…
D_Drive!
このちょうど二週間前にはMarshall GALAが開催され、双方同じステージに立ったばかり…。
今回はダブル・ヘッドライナーでゴキゲンなパフォーマンスを見せてくれた。
先行はStrange,Beautiful and Loud。
今回はステージのスペースの関係上、バックラインがおもしろいことになった。
もちろん三宅さんはMarshallだ。
上段が三宅さんが使っているJVM210H。
そして、それをD_DriveのSeijiさん所有の1960Aで鳴らしたのだ。
だから今日の三宅さんのギター・サウンドはStrange,Beautiful,Loud and Driveだ。
以前はこんな感じだった。
若干シンプルになったことがわかる。ナニをどうしたからどうなった…ということは敢えて書かない。皆さんご存知でしょうから。
征史さんもいつものMarshallでいつものMarshallサウンド。
1992SUPER BASSのハーフスタック。
Marshall GALAの時からロゴがひっついて凛々しくなった。
このスクリプト・ロゴの力はスゴイな~。
見た目がMarshallそっくりのコピーの商品が後を絶たないが、皆さんこのスクリプト・ロゴだけはマネしないね、サスガに。
コフィン・ロゴはやられちゃってる。
ついでに書くけど、アレ、本家Marshallが作るMarshallが気にいらない、あるいはもっとよくしてやろう、とかいうことで自作するワケでしょ?
そんな自慢のオリジナル商品なのにどうして見た目はコピーしちゃうんだろうな~。
私だったら絶対にそんなことしたくないナ。
ルックスもオリジナルにするのが「筋」とか「根性」とかいうもんだと思うんだけど…。
ま、理由や気持ちはわかるけど、これこそ「画竜点睛を欠く」じゃない?
良きにつけ悪しきにつけ、イメージというものは本当に力を持っていることを思い知らされる。
三宅ワールド全開のワルツ・チューン。
後半に進むにしたがって三宅さんがジックリと弾き込もうとしているのが伝わってくる。
三宅さんのヘヴィでダークなリフを征史さんが並走する。
テーマのバックで征史さんがグリッサンド
して何度もブチ込む「E」の音がメッチャ印象に残る。
この曲はライブでのワイルドなパフォーマンスとは別に、オーバーダブを多用して細部まで作り込まれたスタジオ・バージョンも素晴らしい。
セカンド・アルバム、『Orchestral Supreme』を未聴の方は是非そちらもお試し頂きたい。
そういえば、このアルバムに入っている「hymn」ってライブでは取り上げられないナァ…カッコいい曲なのに。
あ、それと、「Fantasia」も最近全然出て来ないな…。
Marshall GALAで試して以来スッカリ気に入ってしまったハンドマイクでのMCも披露。
もう新曲を仕込んだのかもしれないが、かなり新しい部類に入る「devil」が三曲目。
この曲に関しては「ピアソラの影響が強い」という三宅さんだが、私のような一般人にはこういう人の物事の捉え方がサッパリわからん。
一段と三人の統一感を見せるSBLのテーマ的な曲「if」。
「テーマ・ソング」とは私の勝手な表現。
でも「テーマ・ソング」と思っているのは私だけではないと思うんだよね。
…というのも三宅さんが弾く印象的なサビのフレーズになると、お客さんが演奏に合わせて小さく頭を振ってるんだな。
三宅さんの曲の中ではそれぐらい親しみやすい曲なワケで、このバンドのひとつのイメージに仕上がっていると感じる。すなわち「テーマ・ソング」に近いと思うのだ。
親しみやすいが、実に作りが凝っている曲だ。
特に後半の征史さんと奏でるリフが出て来るところは何とも言えない快感を覚える。
ジトっと「Petal」。
三宅さんの曲のタイトルは英単語ひとつのモノが多い。コレはご自身でもこだわっているそうだ。
しかも一音節の単語が多いんだよね。
でもわからないことがひとつある。
それは、ナゼかイニシャルが大文字のものと小文字のものが混在してるんだよね。
今度ワケを訊いてみよう。
ミスプリントだったりして。
それにしても重いナァ、「Petal」は。これもいかにもSBLらしい。
SBLのステージを締めくくるのは「Virtue」。
今のレパートリーの中では「bloom」とともに最も古い曲。
三宅さんがチャイコフスキーとマディ・ウォーターズをよく聴いていた時期に作ったそうだ…♪なんでだろう。
中間の長いインプロヴィゼーションのパートを経てクライマックスへ向かう。
そこで三宅さんは燃え尽きるのだ。
今晩も薄皮を何枚も剥いだに違いない。
さて、来る5月31日、Strange,Beautiful and Loudがシリーズで展開している『SOUND EXPERIENCE』が開催される。
場所は三宅さんの東京のホーム、三軒茶屋のGRAPEFRUIT MOON。いつものとこだ。
家内曰く、ここのモヒートがすごくおいしいらしい。私はいつも車なので飲んだことがない。
で、いつも対バンを招いての企画なのだが、いよいよ三宅さんと対バンをする度胸のあるバンドがいないくなってしまった…というのはもちろん冗談だが、今回の相手は人間ではない。
その相手とはMarshall ASTORIA!
三宅さんが今話題のASTORIAをプレイすることが決定した。
全編ではないが、どんな音を出すのかすごく楽しみだ!
実は三宅さんとASTORIAの関係は結構古くてございましてナ。
そのあたりの話がでるかどうかわからないが、是非皆さんにも「ASTORIA EXPERIENCE」して頂きたい!
三宅庸介の詳しい情報はコチラ⇒Strange,Beautiful and Loud
SeijiさんとYukiちゃんは昨日のCODEの試奏レポートに続いてのご登場!
Seijiさんの愛機、DSL100ECの姿が見えないと思ったら…安心してください!奥にありますよ。
この「安心してください!」っというのももう誰も言わなくなったね。
Marshall Blogでは積極的に流行りの言葉を引用するようにしている。時代を映すことができるからね。
今なら「第三者の厳しい目」だろう。
後半に強力な流行語が出なかったら今年の流行語大賞は固いだろう。受賞して賞金が必要ならわずかで申し訳ないが、オレの都民税を使えよ。
アレさ、元検事とか言う人ふたりを「第三者」に選んだでしょ?
その人の苗字が「第三者」さんだったら絶対大ウケするよ。
…と思って調べてみると、さすがに「第三者」さんはいないみたいだけど、ナント!
「台」さんと「三者」さんという苗字の方がいらっしゃるらしい。
「だいさん」は、「台」さんや「代」さんと結構多く、「中」さんがいるんだから「大」さんもいて当然。
一方、「三者」さんはさすがに珍しい。長野の姓で、推定人口10人だとか。
この二人が組んでですよ、
「元検事の『台』です。」
「私も元検事の『三者』です。」
そして、知事が言う…「だから隠していたワケじゃなくて『だいさんしゃ』さんって苗字だったんですよ。」…ってやったら最高だったのによ!
名前も「健二」さんでお願いしたいところだ。
ああ、どうでもいいことで思いっきり脱線してしまった。
でも、Seijiさんをプライベートで知る人にはこの部分、おもしろかったのではないでしょうか?
知事といえば大阪でも色々ありましたな~。
ということでYukiちゃん。もちろんMarshall。
三宅さんのJVMの下敷きになっているのがYukiちゃんのTSL100。
キャビは三宅さん同様、Seijiさんの1960Aを拝借。
そして、見落としてはならないのがShimaちゃんのベース・アンプ。
Marshallの後ろで見えないけど、愛機EDEN WT-800!
「Hyper Driving High」でステージはスタート。
ニュー・アルバム『R』から「Drive in the Srarry Night」へとつなげる。
そして、Marshall GALAでも取り上げられた「M16」。
「なんで私たちの出番が後なんでしょうね~。順番おかしくないですか~?」とYukiちゃん。
「今日はいろんなアルバムから演りますよ~」
…と、YukiちゃんのMC。
何かこの日は特に演奏に集中している感じがしたな。
「徹底的に弾いてまうで!」みたいな…。
今日はチョイと変則的なバックラインだけど、そんなことはお構いなしに新旧のDチューンをブチかました!
「R」のリストバンドだよ~。
楽しい時間はアッという間に過ぎますな…早くも最後のセクション⇒エエ~!
『R』から「Now or Never」と「Attraction 4D」。
チョットこのあたり、曲の変更があったんだけど覚えてないな…。
あと「Cassis Orange」は演った。
今回は初めての会場ということがあったのかも知れないが、何しろ「大人のD_Drive」という感じがした。
あ、いつもは「子供のD_Drive」ということでは当然ないよ。
D_DriveはD_Driveだし、イイとかワルイとかいうことはゼンゼンなしに雰囲気が全然違うように私には感じられた。
だからおもしろいね。
「音楽が生き物」ということだ。だから「live」なのだ。
ここのところASTORIAやCODEの試奏で大活躍して頂いたギター・チーム。
こうして、今日の出演したギタリストの皆さんのように、Marshallを爆音で鳴らしてこそクリエイトできる音楽の価値がますます上がって来たって気がするね。
D_Driveの詳しい情報はコチラ⇒D_Drive Offiical Web Site