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2016年5月10日 (火)

【ASTORIA試奏レポート】 ichiro PLAYS ASTORIA

プロギタリストの間ではおもしろいぐらい高い前評判を頂戴しているASTORIA。

10 ASTORIAシリーズはもうすぐ発売になるが、コレで楽器屋さんで試して頂いた皆さんの反応が悪かったらどうしよう!
頭を丸めたところで反省の意味を表すほどの量の毛もないし…。
へへへ、ところがね、こちとら大船に乗った気でいるのだ。
というのも、今日試奏頂く音にシビアなギタリストからも一発で太鼓判をもらっちゃったのだ!

10_3そのギタリストとはichiro。
独特のフレーズを極上のトーンで歌わせまくるギター巨人。
新旧を問わずいいサウンドを出すための機材を知りつくし、ブルースを礎に幅広い活動で自分の音楽道を突き進んでいる。
矢沢永吉や長渕剛のサポートでも活躍するファースト・コール・マンであることは皆さんもよくご存知の通り。
実はichiroちゃんもMarshall BlogでASTORIAのことを知って、前々から興味を持ってくれていたというのね。
ところが超多忙なichiroちゃんのこと、なかなかユックリASTORIAを試す時間がなかったんだけど、「時間ができた!」という連絡があって、さっそくあるライブのリハーサルの空き時間にお邪魔してきたのだ。

20vウシャコダじゃないけど、「それじゃさっそく始めましょ!」。
まずは例によってCLASSICから。

30vさすがichiroちゃん、CLASSICの使い方は先刻承知。
エフェクターをセッティングして…と。
矢沢さんや長渕さんの舞台では空間系のエフェクターをセンド&リターンにつないているというが、エフェクターをギターとアンプの間に入れる従来型が基本的なichiroちゃんのセッティング。
だからCLASSICに白羽の矢が立った。

40今回の試奏に使用したペダル・ボード。
70
どれどれ…と弾き出すと、とめどもなく繰り出されてくるのはあのichiroフレーズ!カッチョいい!
10年ぐらい前はRobben Fordっぽいフレーズをよくカマしていたが、今は違う。
そういえば、「変なギター弾くヤツを教えて!」と言われてDrew Zinggを紹介したこともあったっけ。

50「もうちょっとボリュームを上げるてみるか…」

60v「ミッド・ローの充実感がもうとにかくMarshalですよね~。コレは他のブランドのアンプのクリーンには出ない音なの」

80「この『トーッ!!!』っていう感じ!Marshallのサウンドは『タ行』なんだよね」
ジャンジャン弾き続ける。
「そういう意味ではオーソドックスなMarshallだと思います。俺がイメージする『砂臭い』感じがよく出てる。
まったく期待通り!」
「土臭い」という表現はよくあるが「砂臭い」というのは聞いたことがないな…そこがichiroちゃんにとってMarshallのワン・アンド・オンリーな部分なんだな。
コチラはコチラで予想通り。
CLASSICは絶対ハマるとニラんでいた。

90vスピーカーについては…「クリーミーなトーン。エッジが粗すぎないところがいいんだよね」。

95 続いてCUSTOM。
まずはGAINを上げてガツンといいってみる。

100「ああ~、こういう感じね~!」とニヤリ。
ギターのボリュームを徐々に下げてクランチからクリーンもチェック。
出て来るフレーズはJimiの「Manic Depression」やらGuess Whoの「American Woman」やら。
そういえばCLASSICの時には「Angel」も弾いていたっけ。
クリーンでの16のカッティングもすこぶる気持ちのいいサウンドだ。

110v「アッレ~、案外、コレ好きだよ!」とかなりの好反応。
「コレはね、かなりブルース・ロックの音ですよ!1x12"なので、エクステンション・キャビをつないで音圧を上げてやれともっとよくなるハズ」
1x12"のエクステンション・キャビもあると伝えると、「やっぱCream Back?」と興味津々。

120最後にDUAL。

130DUALは他の2モデルに比べると機能が多彩だ。
ひとつひとつそれらの機能を試してくれた。

140「DUALは他と比べて音の傾向が違いますね。奥行き感が違う。」
155_2
「やっぱりこっち(CLASSICを指す)はクリーンに特化している分、音の密度が濃いですね。オレの音楽にはやっぱりCLASSICかな?」

150…ということで振り出しに戻る。
って、別にASTORIA間で競争をしているワケじゃないんだけど、おもしろいほど皆さんの好みが分かれるのですわ。
それは取りも直さず、ひとつずつのASTORIAが代えの効かない独自の声を持っていて、弾き手の音楽づくりのためなら決して妥協を許さない…ということなのね。
だから、シリアスなギタリストは自分の音楽にあったASTORIAを選ばなければならない…ということになる。

160vさっきよりシビアにセッティングをし直す。
アンプもエフェクターも触るたびに劇的にサウンドが変化していき、ichiroちゃんのフレーズをドンドン際立たせるサウンドに変身していく。
一流の鍼灸師のように、サウンド・メイキングのツボを完璧に押さえているのだ。

170

「思ったよりCUSTOMがヨカッタね~。ハードロックの人たちが気に入るのもよくわかるけど、ブルース・ロックをやっている人たちにも絶対向いてるよ。音に馬力があるから」
また、「奥の方のザラつき感とか空気感みたいのがタマんないんだよね」とも…。
でも、ファースト・チョイスはやっぱりCLASSIC。
私のベイビーのイトコね。

180vで、さっそく実際のステージで使いたい!ということで、私が以前撮影の仕事をさせてもらったichiroちゃんのライブに登場した女性シンガー、Sara RectorのライブでASTORIA CLASSICが使われる予定になっている。
Saraさんのパワフルで美しい歌声とichiroちゃんのASTORIAサウンドのカラミが今から楽しみだ!

185vドラムはいつかNATALを叩いてくれた丹菊正和!

190「マーシャルを好んで使う人は、ミッド・ローの充実感を求めている人が多いと思う。アンプの音がブランドによって異なるサウンドを出すのは当たり前かもしれないけど、Marshallって他のブランドとは向いている先が違うんだよね」
そして、最後にうれしいことを言ってくれた。
「ギターとかエフェクターとか色々使ったしても、俺はアンプで音を作るんだ。だから俺にとっては、アンプは音の良し悪しを決定する最も大切な機材なんだよね…」

200ichiroの詳しい情報はコチラ⇒Official Web Site

ASTORIAの発売は今週の金曜日、5月13日を予定しています。
ASTORIAは量産が難しいハンドメイド商品です。入荷数量が多くないため、早期の品切れが予想されます。
楽器店でお見かけした際には迷わず試奏してみてくだされ!
毎回書いているように試奏の際にはご自分のお気に入りのギターで…ね!

ASTORIAの詳しい情報はコチラ⇒いよいよASTORIAが出るよ!

210v(一部敬称略)