mintmints x Mary's Blood + Albion
今の仕事に就いてからというもの、まったく満員電車に乗ることがなくなった。
それ以前も自転車で通勤することが常だったので、雨の日以外は満員の通勤電車に乗ることはなかった。
大分前に満員電車とは無縁のアメリカ人ギタリストをラッシュアワーの銀座線に乗せようとしたらマジギレされたことがあった。
「オレはこんなものに乗らんからな!」とキッパリ言われた。
今はもう私も乗れないな~。イヤ、そりゃ、乗らなければならない時は乗るけど、できれば避けたいものだ。(誰しもそうにキマってるか?)
…とそんな時、思いもよらぬ場所で「満員電車状態」に出くわしたのが今日レポートするライブ。
イヤ~、スゴかったな~。
出演はmintmintsとMary's Bloodのダブルヘッドライナー。ライブハウスの新装オープンを記念する企画だ。
そりゃたくさんの人が押し掛けるって!さほど広くない店内は完全にパンパンで、こっちも写真を撮る場所がない…ってんで場内やや後方に脚立を立てて強引に撮影した。
天井も低いため、お客さんの頭とは1mほどの隙間しかない。
ま、今日のMarshall Blogはその辺を割り引いてご覧頂きたい。
まず登場したのはAlbion。
Marshall Blogにも過去数回登場してもらっている人気ガール・バンド。
先回までEITAちゃんが担当していたギター・パートは今回はサポートで結季が参加。
もちろんこうしたサウンドにはMarshallがマストだ。
いつも書いている「北欧系(←私が勝手にそう感じているだけ)」サウンドはそのままにぶっちぎりのパワーでオープニングを飾った。
Albionの詳しい情報はコチラ⇒Albion公式ホームページ
続いてステージに上がったのはおなじみMary's Blood!
ボーカルのEYE。
ギターのSAKI。もちろんMarshall。ゼンゼン写ってないけど。
ベースのRIO。
ドラムのMARI。
サポート参加のギターは社。
ゴメンね~、社ちゃん、立ち位置が完全に死角に入っちゃっててゼンゼン見えなかったのよ。
男性ファンのすさまじい熱狂に包まれながら展開するMaryのへヴィ・サウンド。
彼女たちのステージに初めて接してからカレコレ約1年が経過するが、今回見てビックリしたのがアンサンブルが初めて見た時に比べて格段に濃密になったことだ。
ガムシャラにへヴィなサウンドで突っ走るのでは決してなく、メンバーひとりひとりの個性が思い切り前面に出てきて、それが有機的に結合してひとつのサウンドを作り出す…そんな印象を受けた。
私も40年近くの間に数えきれないバンドを見てきたが、こういう進化は上り調子のチームだけに見られる共通の特徴だ。
8月にはメジャー・デビュー・アルバムを果たし順風満帆のMary's Blood。今年もその活躍が楽しみだ。
ファンの皆さんは先刻承知だとは思うが、最近バックラインを新しくしたちゃっきー。それを早くMarshall Blogで紹介したくてウズウズしている。
Mary's Bloodの詳しい情報はコチラ⇒Mary's Blood Official Site
そしてトリはmintmints!
…といういつもの鉄壁メンバー。
もちろんギター・サウンドも鉄壁。なぜならMarshallだから。
ステージ上手はMarshall村。ヘッドはすべてJVM410Hだ。
貴くん、ご苦労さま!
Marshall Blogでもすでに紹介している9月にリリースしたアルバム『Hell Train』と同じ展開でステージはスタート。
つまり、オープニングSEに続いてアルバムのリード・チューン「Aladdin」が飛び出した!
いい曲なんだよね~。早くもmintmintsのスタンダードになった感があるね。
今日は持ち時間もそれほど長くないのでザックザクと新旧の人気曲が演奏される。
しっかし、鼻っ先数10cmまでお客さんが迫って来ていて、なかなか弾きにくいだろうにね~。
てらちんは低音暴力団ぶりを遠慮なく発揮!
あ~、いつ聴いてもカ・イ・カ・ン…今日もテツ・ビートが冴えわたる!
SHARAさんのリードにsun-goさんのバッキング、イキの合ったツイン・リード、ソロの掛け合い…「図太いギター・トーン」という共通項もあって、そのどの場面も聴きどころがテンコ盛りだ。
このコンビネーションからもうひとつ味わうべきもの…それはロックの歴史とともにギターを弾き続けるベテランだけが持つ濃密にして荘厳な空気感だ。
古い伊万里のように、時間だけが与えてくれる滋味や旨味のようなものと言えばよいのか、香気がただよっている。ワインで言えば「full body」というヤツ。
この得も言われぬ味わいは、ブルースのようなトラディショナル・ミュージックのギターのそれとは明らかに違うし、ましてや速弾き一辺倒のシュレッディングとは一線を画するものだ。
ロックは誕生から長い長い時を経て、今や新しい鑑賞法が確立されているのである。
それが生かされるのも最終的には曲のクォリティにかかっていることは論を俟たない。
曲がつまらないインスト・ミュージックほど辛いものはないものね。
mintmintsのレパートリーはSHARAさんのペンによるものだが、「甘辛」の妙と言うか、長い間ミッチリとロックを聴き続けていなければこういう曲は書けないだろう。
だから「温故知新」を叫ばずにはいられないのだ。
mintmintsの詳しい情報はコチラ⇒mintmintsオフィシャルホームページ