LOWER THAN ATLANTIS LIVE IN JAPAN
LOWER THAN ATLANTISは2007年に結成されたイギリスのバンドだ。
ポスト・ハードコア、アルタナティブ・ロックの旗手として人気を集めている。(←「ああ、シゲのヤツ、わかってないな…」とお思いの方、ご自由に想像してください。反論も抵抗もしません)
ギター・チームはUKのグループらしくガッチリとMarshallだ。
MikeのMarshallは…
向かって右はJCM900 4100と1960BV。左はJCM800 2203にMF280A。
BVは特別でないにしても、海外のミュージシャンでMFキャビネットを使用しているのはかなり珍しい。
Mikeの並々ならぬ音へのこだわりがうかがえる。また、キャビネットにこだわるのは大正解だ。音を出しているのはスピーカー・キャビネットなのだから。
一系統が1962 Bluesbreaker。
その下のキャビネットは1960AV。
もう一系統はデジタル信号をMarshallのパワー・アンプ、9200で増幅し、1960AVで鳴らしていた。
9200は現在も製造しているフル・バルブ・パワー・アンプ、EL34 100/100の先代モデル。パワー管は5881だった。
Marshallのパワー管といえばEL34のイメージが強い。このモデルが発売された1993年当時は、MarshallはeslaのEL34をメインに使用していた。
ところが、チェコスロバキアの社会情勢が変わり、Teslaが廃業。1994年にはEL34の在庫が底をついてしまう。その供給不安を見越してこのモデルにはロシア製の5881を採用した。
JCM900シリーズに5881が搭載されているモデルがあるのはこの理由によるものだ。
ところで、一般的に初期のMarshallにはKT66が使用されていることが知られているが、おもしろいことに1962年の開発した当時はJTM45に5881を搭載していた。
しかし、5881はアメリカからの輸入品で大変高価であったため、国産のKT66を使用することになったのだ。KT管はイギリスの真空管である。歴史は繰り返す。
一方、9200や50Wバージョンの9100は1997年、EL34 の供給が安定したところで仕様を変更した。もちろんEL34をパワー管に採用したのだ。それゆえモデルの名前が現在の「EL34 100/100」や「EL34 50/50」となったのである。よっぽどうれしかったんかね?
門外漢なので詳しいことはまったくかけないが、ストレートでシンプルなサウンドが身上のようだ。
ショウの途中で通訳の人が登場。ナニをするのかと思ったら、Mikeの携帯でお客さんといっしょに写真を撮らせてくれだって!
時代は変わりましたナァ~。
1975年、サディスティック・ミカ・バンドがRoxy Musicの前座でイギリスをツアーした時、ステージからポラロイドカメラでお客さんを撮影する加藤ミカが話題になった。
時代は変わったがやっていることはそう変わらないもんだ。
Marshallは世代を超える。輪郭のハッキリしたサウンドで彼らの音楽をドラマチックに演出する。
そうそう、開演前、楽屋でマーブロでの写真使用の許可をお願いしたら「自由に選んでいいけど、ハンサムに写っているヤツを頼むぜ!」なんていってたっけ。
LOWER THAN ATLANTISの詳しい情報はコチラ⇒Official Website(英語版)