Playing God : JILL'S PROJECT-ZX-、THE BADASSES & QUORUM
日本のMarquee、目黒鹿鳴館のシリーズ企画『鹿鳴館伝説』。毎回興味をそそるブッキングで好評をキープし続けている。
今回は『Playing God』と題して岡垣正志率いるJILL'S PROJECT他、総勢6バンドが結集した。その一部を紹介する。
まずはQUORUM。
もうMarshall BlogではおなじみのQUORUM。共演希望の声も多く着実にそのポジションをアップさせてきている。
Marshallなくしては実現できないホンモノのロック・サウンドだ。
前回もかなり長尺のイベントだったが、今回も6バンドの登場とあって各バンドの持ち時間はそう長くはなかった。
その中でキッチリとQUORUMの魅力を放出させたのはさすが。
それは演奏する自作曲ひとつひとつが、「QUORUMをQUORUMたらんとさせる力」を持っているからだろう。
着実にファンの数も増やしてきているようで実に頼もしいかぎりだ。
毎回書いていることではあるが、若い人たちにどうしても見てもらいたいバンドだ。
最近は「英語で歌うバンドお断り」というようなフェスティバルもあるらしいが、そんなところでこそQUORUMが暴れたら面白いだろな。10代の若い人たち、QUORUMを見て一体どんな顔をするだろう?
QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site
…というオールスター・バンドがTHE BADASSES。
gi-naさんとFIREさんはMARCY BAND以来のMarshall Blogご登場!
バンド名の「badass」とは元来「性質の悪いヤツ」みたいな意味であったが、今ではもっぱら「カッコいい!」という肯定的な意味で使われるアメリカの俗語。
イギリスの人がこの言葉を口にしているのを聴いた記憶がないな。イギリス人はなんて言うのかな?「Bloody lovely!」かな?
そのバンド名通り、gi-naさんのパンチの効いた歌と…
そして強靭なリズム隊…さすが、ロックに必要なエキスが存分に盛り込まれているのがこのバンド。各人の持てる音楽的スキルがフルに発揮されていて見ていて実に気持ちがいい!
テクニカルだがテクニックに頼ることのないトシさんのギターがエモーショナル極まりない。歌心にあふれているとでも言おうか…。
音楽の根底にタップリとブルースの奔流があるのだ。やはりこうでないと「ホンモノのギタリスト」として世界レベルで認められないのだ。
最近メッキリ少なくなった「日本のロック」を感じさせる超ゴキゲンな演奏だった。
THE BADASSESの詳しい情報はコチラ⇒THE BAD ASSES OFFICIAL SITE
この日最後に登場したのがJILL'S PROJECT-ZX-。
まずはインストゥルメンタルで1曲。
そして、ボーカリストが加わって今日のJILL'S PROJECTのラインナップが完成する。
オルガンを前後に揺さぶり、鍵盤にのしかかる激しいプレイ!音楽監督としての存在だけでなく、プレイヤーとしての大きな存在でバンドをギュッと引き締める。
どこを切っても勢いよく流れだす様式美サウンド!これもブリティッシュ・ロックに対する日本のロックのひとつの回答だ。
めくるめく華麗なテクニックに見惚れるのもいいが、実はこの人のソロ・フレーズ、メタル・ギターのClifford Brownとでも例えればいいのだろうか(余計わからんか…)、実に密度が濃い。もちろんその場限りの完全アドリブだ。
鋭角的に切り込んできて、アッという間に空の彼方に飛び去っていく。そう、鷹が獲物を捕らえる時のようなイメージだ。
そして、他流試合の時の、CONCERTO MOONの時と異なる表情が魅力的でもある。
数々の名ギタリストを輩出したTerra Rosaの総帥、岡垣さんの慧眼も忘れてはならない。
まとめ役がしっかりとしたビジョンを持っていれば、こうした鉄壁のバンド・サウンドがクリエイトされるという恒例。
茂さん、待ち時間長くて大変だったろうな~。
でもそれを吹き飛ばすほど強烈な「Lady Double Dealer」だった!
岡垣正志の詳しい情報はコチラ⇒Jill's Room
島紀史の詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site