RISING!!~HardなRockのCafeから
「ローム…」
映画史上、もっとも短い名セリフ。これを発したのはもちろんある国の王女、アンを演じた、『ローマの休日』のオードリー・ヘップバーン。
劇中の記者会見中、外遊でもっとも印象に残るの場所を訊かれ、答えた時のひとこと。グレゴリー・ペック扮するアメリカ人新聞記者とのローマでのひとときのロマンスを胸に反芻しながら発した言葉だ。
この映画を観て、このシーンで「ジワッ」と来ない人はいまい。オードリーだからサマになる。
美しく、愛らしく、楽しく、悲しく、たった一言でまるで観ているモノがアン王女とローマをデートして来たかのような気持ちになる。さすが巨匠ウィリアム・ワイラーの演出だ。
ちなみに、この映画の中でカメラマンを演じたのがエディ・アルバート。カメラが仕組まれたライターは日本製だった。この映画は1953年におアメリカ公開。戦後から10年も経たないうちに、日本はこうした精密機器の製造に一日の長があったのだろうか?優秀だな~、日本人って。
脱線ついでに…そのエディ・アルバートが準主役を演じる『攻撃(Attack)』という戦争映画がある。1956年の作品。アメリカ陸軍の内幕を暴く内容とされスポンサーがつかず、監督の名匠ロバート・アルドリッチが自力で資金をかき集めて作った渾身の一作。主役のジャック・パランス(Van Dyke Parksの『Song America』にこういうカリプソの曲があるでしょ?)の演技があまりにもすさまじい。
コレ、日本のすべてのサラリーマンの中間管理職に観てもらいたい映画だと思ってる。内容には触れないが、自分が勤める職場に当てはめて観てみれば、次の日から世界が変わるよ。
もうひとつ、今のアメリカ映画と比べて観るもよし。アメリカ映画の現在のあまりの幼稚さが浮き彫りになる。もうアカデミー賞に意味はない。
さて、前置きは終わり。ナゼ、ローマなのか?今日はHard Rock Cafeのお話し。まずは、Hard Rock Cafeが世界規模で展開しているバンド・コンテスト「Hard Rock RISING」のお話しから…。
去る3月4日、「ハードロックカフェ東京」にて東京エリアのライブ・パフォーマンスを通しての決勝戦が開催された。
世界中のお店からこの決勝戦で選出された優勝バンドがウェブサイトで審査を受け、イタリア・ローマで開催される『Hard Rock LIVE』に出演できるというワケ。だから「ローマ」なのだ。私はといえば、昨年に引き続き審査員と撮影で参加させて頂いた。ではイザ、会場へ!
出場バンドは3つ。昨年はパンク、ニュー・ウェイブ系のバンドが多かったが、今回はガラリとようすが変わり、ハード・ロック、ファンク、ロンクンロール系のバンドが登場し、Hard Rock Cafeらしいスケールの大きなコンテストになった。
まず。最初の登場は…。
それがサ、マーブロ読者にはおなじみのQUORUMなの。うれし恥ずかし、ファンのような、お父さんになって見守るような何とも不思議な気分。
ま、コンテストであろうと、ワンマンであろうとまったく変わりのないロック・パフォーマンス!
幸人のバトルは大きな見どころとなった。最近のバンド・コンテストでこんなことが観れることはまずあり得ないだろう。
もちろん真太郎の雄叫びも相変わらずロックの魅力に満ち溢れたものであった。
フロアを埋め尽くしたお客さんは応援団というより、ファンだろう。大いに盛り上がった20分だった!
さて、グイグイと勢いを増しているQUORUM。待ちに待ったデビューCDが発売され注目を浴びている。
骨のあるリアルなロックがお好みの人は要チェックだ!Marshallサウンド満載!
QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site
続いての登場は、ガラリと変わってファンク系のDanDamJoeというバンド。
この手の音楽をやるにしてはギター×2にベース&ドラム、ツイン・ボーカルという変わった編成。
ジャパン・テイストが入った曲がとても魅力的だった!
DamDanJoeの詳しい情報はコチラ⇒dandamjoeのブログ
そして、最後は「名も無きバンド」という名前のバンド。略して「ナモバン」!
これが名前が無いのはもったいないとしかいいようのないゴキゲンなバンド!聞けばアメリカでの活動が盛んらしい。
アサコと…
シャクが歌い分ける問答無用の超陽気なロックンロール。
アサコの声がとてつもなく魅力的だ。
20分の限られた時間であったが、すさまじく勢いのあるパフォーマンスで、この3ピースバンドの魅力を出し切った!
その結果、優勝は「名も無きバンド」の手に!ま、どこが優勝してもおかしくない内容だった。
しかしうれしそう!おめでとう!ロームへ行って来い!
名も無きバンドの詳しい情報はコチラ⇒オフィシャル・ウェブサイト
最後にスポンサーのひとつ、Budwiserのバドガールたちと記念写真。
あ、幕間には彼女たちのカッコいいダンス・パフォーマンスが披露されたことも書き加えておこう。
私も審査員としてひとことコメントさせていただいた。いつもマーブロに書いているようなことを言わせてもらった。すなわち、「若い人こそいい黄金時代のいいロックを聴いて、若い感性で新しい音楽を作って欲しい」…と。
ありがたくも多くのお客さんがフムフムと頷きながら聞いてくれたけど、私はしゃべりだすと止まらなくなるので要注意だ。
そして、もうひとつのHard Rock Cafeの話題は上野!
上野の店舗はJR上野駅の構内にあって、い~つも満員だ。
上野店は世界初の駅構内のお店で、国内では7番目に出展された。ちなみに六本木は世界で4番目の古株だ。
そういえば大分前にコロラドからバイク好きのアメリカ人が来て、「上野に行きたい」とリクエストがあり連れて行ったことがあった。
ご存知の通り、上野から鴬谷方面に向けての昭和通りは両側に無数のオートバイ屋が並んでいる…イヤ、もう「並んでいた」と言った方が正確か…。最近は随分さびれてしまった。
そのアメリカ人は口にこそ出さなかったが、斜陽感丸出しのバイク屋街にガッカリしたようすだった。
上野駅への帰途、彼がもうひとつ繰り出したリクエストは「シゲ、上野にハードロックカフェが出来たって聞いたんだけど連れて行ってくれるかい?」だった。
「もちろん!」と彼のリクエスト通り出来たばかりの上野店に連れて行ってあげた。
彼はHRCグッズのコレクターでもあり、世界の行く先々でグッズをゲットしているとのことで、上野のショップでもアレコレ買い込み、バイク街のことはスッカリ忘れてとても楽しそうだった。
そんなことを思い出してしまった。
2002年の開店だから、あれから早12年…その上野店が去る2月25日にリニューアル・オープンした。店内はすごく明るい雰囲気。
ゆったりしたスペースが奥にあり、パーティも出来るようになっている。何しろ上野駅まで徒歩0だからね、便利この上なし!
店内に所狭しと展示されたメモラビリアも一段とグレードアップした。
メモラビリアは来店して頂いてからのお楽しみ…ということでここでは詳しく触れないが、ホンノ少しだけ紹介すると…。
Les Paulのセーター。Mary Fordのはないよ。
ワタシね、ニューヨークでLesに遇ってサインをもらったことがあってね。なつかしいな~。(ナンチャッテ!)
上の方に飾ってあるアイテムはハシゴに登って撮った。これが結構コワくてね~。若い頃は高いところなんか何でもなかったのよ!でも苦労の甲斐あっていいのが撮れました!
私の一番は何と言ってもコレ!Ian Andersonのサイン入りフルート!これは欲しいな~!
この他にもマイコーの「#$%&」とか…、マドンナの「◎▽■▲」などが展示されている。
バー・カウンターの壁には「Take Time To Be Kind」とある。これはHRCのスローガンで、他に「Love All, Serve All」、「Save The Planet」、「All Is One」、「Music For Life」、「Humanity Is International」などがあるそうだ。
とにかく一度遊びに来てちょうだい!
Hard Rock Cafeの詳しい情報はコチラ⇒Official Website