Candy Holic with NATAL Drums ~ 私のバードランド
今日は「Candy Holic」というバンドの3回目のライブのレポート。
会場は六本木の「BIRDLAND」。
「Since 1974」ですからね。
もちろん昔から知っているお店ではあるけれど、お邪魔するのは今回が丸っきり初めてのこと。
ということで、ココから先しばらくの間「BIRDLAND」の話題で大きく脱線をするので興味のない人は思いっきり画面をスクロールして本題に入ろう!
ジャズに興味のある人はこのまま読み進めてみてください。
少しはご参考になることが書いてあるかも知れません。
カッコをつけて言うワケではありませんが…20年チョット前、マンハッタンの西44丁目にある「BIRDLAND」には行ったことがあるんです。
仕事でニューヨークを訪れた際に穐吉敏子さんを観に行ったの。
あの時はどういう名義だったのかな?
「秋吉敏子ジャズオーケストラ・フィーチュアリング・ルー・タバキン」かな?
セットリストに「Long Yellow Road」が入っていて大興奮した。
バラード曲でルー・タバキンがいつもの調子でものスゴく長いカデンツァを演ってね、客席から「Sensational!」という掛け声がかかった。
私にとってはその「Sensational」という言葉のチョイスがとてもセンセーショナルだった。
ルーさん、スッカリ酔っぱらっちゃってオフ・ステージではとてもいい調子だったけど、敏子さんは小さな身体全体からとてつもなく厳しいオーラが漂っていて、近寄ることが憚られる感じだった。
小柄な敏子さんにはピアノの位置が高く、お尻の下にイエローページ(ニューヨークの分厚い電話帳)を数冊挟んでいたのがとても印象的だった。
昭和4年(1929年)生まれの敏子さんは今年95歳におなりになるが、いまだに現役で音楽活動をしていらっしゃる。
今にして思うと私がこのショウを観た時は敏子さんも75歳ぐらいで、まだとてもお若い時分だったのだナァ。
1950年代にアメリカに渡り、名誉ニューヨーク市民に選ばれながらも日本としてのステイタスを失わないようにと日本国籍を手放さない敏子さん。
簡単に海外へ行って演奏活動ができる今とは異なり、70年も前に彼の地で向こうの文化で勝負して名声を勝ち取った敏子さんは、大谷翔平くんぐらいの功績があると私は思っています。
時代や当時の国力を考え合わせると大谷くん以上かな?
ところで、元々「BIRDLAND」は1949年、マンハッタンの西52丁目にオープンしたジャズ・クラブで、モダン・ジャズの開祖と云われているチャーリー・パーカーのアダ名「ヤードバード(ニワトリ)」にちなんで名づけられた。
パーカーがどうして「ヤードバード」かというと鶏(多分、手羽…いわゆる「バッファロー・ウイング」ってヤツ)ばっかり食べていたかららしい。
当時「西52丁目」にはジャズ・クラブがひしめき合っていて、今で言うレジェンド・クラスのミュージシャンが数店掛け持ちで夜な夜な熱狂的なセッションを展開していた…ということがロス・ラッセルという人が著した『バードは生きている(Bird Lives)』なるチャーリー・パーカーの伝記に書いてあるハズ…ゴメンなさい、コレを読んだのはカレコレもう40年以上前のことなもんスから。
それを読んで「うらやましいな~」と思ったものです。 …ということで「西52丁目」にも行ってみたことがあった。
下の写真にあるように「SWING St」なんて標識が立てられているが、見事にそれらしきものはない。
「かつてこの通りは…」みたいな説明板があるだけだった。
それでも現場に行けば「♪カッパッパ~」と、セロニアス・モンクの「52丁目のテーマ(52nd Street Theme)」のひとつも口ずさみたくなるものだ。ココでサブ脱線。
名盤の誉れ高い作品をいくつも残しているモンク。
私はジョニー・グリフィンのテナーを大フィーチュアしたリバーサイドのライブ盤『Misterioso』が大好きなのです。
音だけではなくて、イメージがアホほどモンクの音楽にマッチしているジャケットも大好き。
コレはイタリアのジョルジュ・デ・キリコの「予言者」という作品。
キリコの絵をモンクに当てはめた人、スゴイ。
で、今「キリコ展」をやっているでしょ?_
「ニューヨーク近代美術館(MOMA)」蔵のその「予言者」も来ているのには大いに惹かれる。
MOMAも行ったことがあるんだけど30年前のことなのでキリコの絵のことはサッパリ覚えていないんだよナァ。
なので行きたいことは行きたいんだけど、日本の美術館は「一体どこからこんなに集まって来るんだ?」と不思議に思うぐらい混んでいて本当にウンザリしちゃうんだよね。
名の通った人の展示会はいつ行ってもそう。
ミュシャなんかの時も悲惨だった…どうして日本はこうなっちゃうんだろう?
それを考えるとどうも行く気がしなくなってしまう。
一方では無名な人のそうした展示には誰も集まらないんだよね。
マスコミが騒ぐモノだけにしか反応しない。
音楽も映画も同じ。
先週終了した芸大美術館の『大吉原展』にはかなりガッカリした。
空いているであろうと期待して平日の午前中に訪れたが、結構な人出でまずゲンナリしてしまった。
加えて皆さん、熱心に鑑賞するのは感心なんだけど、年寄が多いせいか作品にへばりつくようにして見ているので、小さな展示品などは後ろからだと全く見ることができない。 とてもいい展示だったのだが、そうした状況にどうしても我慢できず図録だけ買ってサッサと出て来てしまった。
ところがさすが芸大!
この300ページを超す図録の出来がズバ抜けて素晴らしかったのだ。
ナンのことはない、ミュージアム・ショップでコレだけ買って来ればイヤな思いも散財もせず済んだのよ! 少ないながらも私の経験から言うと、ロンドンでもニューヨークでも美術館や博物館がこんなに人でゴッタ返していることはなかった。
ロンドンで見た『スタンリー・キューブリック展』はチケットが完売していて、混雑していたものの何のストレスもなくジックリと展示を楽しむことができた。
要するにチケットは前売りだけにして入場制限をかけているということか?
「キューブリックが愛したロンドンでなければこんな内容の充実した展示はできない」と云われた展示会だけあってそれは素晴らしいモノだった。
その11本立てのレポートはコチラ。
↓ ↓ ↓
【Shige Blog】イギリス紀行2019 その12 ~ スタンリー・キューブリック展 <vol.1>
ここまでエラそうなことを言っている私だけど、空いているのを良いことに作品にへばり付いて見ているのは私ぐらいなモノで、実際にフェルメールの絵に接近して警備員に怒られたことがあったことも書き記しておこう。
海外の皆さんは「ああでもない、こうでもない」と移動したり態勢を変えながら色んな距離と角度で絵を楽しんでいらっしゃる。
なぜいつもはマジメで思慮深い日本人が美術展となるとこうも節度を失ってしまうのか?…チョット大ゲサだけど、コレはひと重にこうした芸術に関する「教育」に起因している思う。
ロンドンの博物館や美術館に行くといつも小学生の団体に出くわす。
下の写真はイギリス最大の美術館「ナショナル・ギャラリー」で撮ったモノだかが、このように各団体には担任の先生ではなくチャンとした学芸員が付き添って展示品や作品の説明をする。
生徒たちはおとなしくその説明に耳を傾ける。
こういうことがそうした場所でのエチケットを育むに違いない。
日本の学校でもそうした活動をしていなくはないのであろうが、歴史と下地が日本とは全然違う。
そういう意味では日本人の芸術やエンターテインメントに対する民度はまだまだかなり低いと思う。
そうした文化的な常識こそ海外のマネをすればいいのにナァ…といつも思う。 さて、話題を戻して…
初代の「BIRDLAND」では数々のライブ・アルバムがレコーディングされていて、「I Want to Talk about You」の名演でコルトレーンの作品なんかはつとに有名だ。
でも、ナント言っても「BIRDLANDのライブ盤」といえばアート・ブレイキーでしょうナァ。
「ハードバップの起点」との呼び声も高い1954年の『A NIght at Birdland』を筆頭に…
1959年の『At the Jazz Corner of the World』の2連作…1961年の『Meet You at the Jazz Corner of the World』の2連作…さらに1963年の『Ugetsu』。
「Ugetsu」というのは日本語の「雨月」のことで、このレコーディングの数か月前に来日していたブレイキーがその日本滞在の印象から「雨月」というアルバム名を決めたらしい。
意味合いは「幻想」だって…なるほど。
…となると1953年の溝口健二の『雨月物語』に触れざるを得ないナァ。
若い人みんなに観てもらいたい。
そして、もし気に入って「他の溝口作品を観たい」と思ったらどうぞ『西鶴一代女』をご鑑賞あれ。
世界に名だたる1950年代の日本映画の巨人は小津と黒澤だけではござらんよ。
他にも木下恵介、成瀬巳喜男、今井正等々の作品の数々はゼヒ観てもらいたい。そして、今日の脱線のハイライト。
『A Night at Birdland』の第1集に話は戻る。
下は私が大学の時に聴き狂っていた当時のジャケット。
このライブ盤には冒頭にBIRDLANDの名物司会者「ピー・ウィー・マーケット(Pee Wee Marquette)」の前説が収録されている。
「Pee wee」というのは「小人」ということね。
その「前説」とはこんな感じ。
「Ladies and gentelemen, as you know we have something special down here at Birdland this evening. A recording for Bluenote Records.
When you applaud for the different passages, your hands go right on the record. That's so when they play therm over and over throughout the country, you may be some place and ah, so well that's my hand on one of those records, that I dug down at Birdland.
We bring it back to the band at this time, ladies and gentlemen, the great Art Blakey and his wonderful group featuring the new trumpet sensation Clifford Brown, Horace Silver is on piano, Lou Dnaldson on alto, Curly Russel is on bass.
And let's get together and bring Art Blakey to the bandstand with a great big round of applause.
How about a big hand now fo Art Blakey, Thank you!」
この最後のニューヨーク訛りの「サンキョー!」にはシビれるね。
昔、インターネットなんて影も形もなかった頃、出来るところまで自力で聞き取って、どうしてもわからない個所だけカナダの人に助けてもらった。
「今晩はブルーノート・レコードがライブ盤のレコーディングをします。いい演奏の時に声援を送ればそれが録音されるかも知れません」みたいなことを案内してメンバーを紹介している。
何度聴いてもカッコいい!
脱線終わり。
ようやく本題。
六本木BIRDLANDにお邪魔する。
入り口にはこれまで出演したミュージシャンのサインが入ったピアノのフタがド~ンと飾ってある。定刻通りにショウがスタート。
1曲目はV6の「愛なんだ」。
これまでハードロックやヘヴィメタルのレパートリーはもちろん、プロッグ・ロックからジャズまでMarshall Blogにはありとあらゆるタイプの曲が登場してきたが、この手のアイドル系の流行歌が出て来たのは初めてのことかも知らん。森一馬佐々木秀尚吉村隆行神林亮太古屋ひろこ 菅家隆介升家小雪
福島哲平そして、伊藤"ショボン"太一。もちろんショボンちゃんはNATAL。ステージのスペースの関係で客席からはNATALが見えないので横からどうぞ。昨年の松田聖子ちゃんのツアーでも活躍したウォルナットのキットだ。「皆さん、こんばんは!
今日は3回目のライブでございます。
六本木BIRDLANDへお越し頂きありがとうございます。
ア~、なんかもうやり切った!
もうもうコレで今日は8割方満足よ。
楽しかったなぁ~。
このメンバーが集まっての3回目のライブですけども…ありがとうございました!…というぐらい楽しい!」
ココで各メンバーがリレー形式で順繰りにメンバーを紹介しあった。出るたびに書いているけど、トランペットのひろ子ちゃんは私が大学の時に所属していたジャズ・オーケストラの後輩なのです。2曲目はL'Arc~en~Cielの「The fourth Avenue Cafe」。
もちろん私は全く存じ上げない曲ですが、TVアニメの『るろうに剣心』のエンディングにほんの一瞬使われたそうで、いわゆる「まぼろしのエンディング・テーマ」とされているそうです。 今日も切れ味鋭いショボンちゃんのドラミングが最高に気持ちがいい!ハーマン・ミュートを付けたひろこちゃんのソロ。この曲は一馬くんのリクエストで、アレンジを加えた上で新たに組み込んだレパートリーで今回が初演。
道理で楽しそうなワケだ!まずは2曲、一馬くんがビロードのような声を披露してステージを降りた。3曲目は神林さんのベースを思いっきりフィーチュアしてスタートする「Run for Cover」。
マーカス・ミラーだもんね。
YouTubeに1991年の「ライブ・アンダー」のビデオが上がっているけど懐かしいね。『LIVE UNDER THE SKY』は昔「田園コロシアム」というところ開催していて、その後会場を「よみうりランドEAST」に移転させた。
コレが当時住んでいた実家からベラボーに遠くてね、とにかく出向くのが億劫で結局「ライブ・アンダー」でEASTに行ったのは1983年の1回だけだった。
この時はダブル・ヘッド・ライナーで第1部が「『Now He Sings, Now He Sobs』を再現する」という触れ込みでチック・コリアとミロスラフ・ヴィトウスとロイ・ヘインズのトリオが登場した。
そしてトリはソニー・ロリンズのカルテット。
そのメンバーがスゴかった。
パット・メセニー、アルフォンソ・ジョンソン、そしてドラムスがジャック・ディジョネットだった。
この時ディジョネットがドラム・ソロをやったんだけど、信じられないぐらいスゴかったわ!
エルヴィン、ブレイキー、ポール・モチアン等々…色々と観たけど、この時のディジョネットは私の人生の「ドラム・ソロ・ベスト3」のウチのひとつとして今でも印象に残っている。
そう、私が若い頃はそうした「レジェンド」がまだ生きていらしたのです。
そういえば昔は「オーレックス」とか「富士通」とか「バドワイザー」とか冠のついたジャズ・フェスティバルが盛んだったよネェ。
そのうち原っぱか湖があれば全国どこでもジャス・フェスティバルが開かれるようになった。
斑尾までみんな観に行っていたんだから驚いちゃう。
そうしたフェスの出演者は女性ボーカルズとフュージョンばっかりだったけど、少なくとも今よりは音楽に活気があったと思う。
「ライブ・アンダー」はサン・ラまで呼んでいたもんね。
今なんか「オーレックス」はおろか、本体の「東芝」自体がヤバいもんね。
クワバラ、クワバラ。神林さんは「蒼井刹那」名義で何度もMarshall Blogにご登場頂いている。
今日も大変に鮮やかなプレイで観客の度肝を抜いた。サキソフォン…ギターとエキサイティングなソロが続いた。またショボンちゃんのドラムスがカッコいいこと!
アレ?こうして見ると佐々木さんのギターの色とお揃いっぽかったのね?
今気が付いた。一馬くんがステージに戻る。
「今の曲の演奏中ショボンちゃんの方を見たらメチャクチャいい笑顔で叩いてて、それに癒されちゃった!」佐々木さんから「こんなにドラムがうまくて、米まで作っている」と紹介されてマイクを握ったショボンちゃんが自らショボン家の農地の説明をする。
「ウチ、『あきたこまち』を作っているんですけど、去年まで田んぼが10町だったんですよ。
で、今年からなんと2町ほど増えまして12町になりました。
今年も美味しい米をたくさん作れるようガンバります!」
「ショボンこまち」だそうです。
「12町歩」なんて聞いてどれぐらいの大きさかわかりますか?
「1町」は「1反」の10倍で約1ヘクタール、つまり10,000㎡。
言い換えれば100m×100mの広さ12個分、すなわち120,000㎡。
その面積がどれぐらいかというと、東京ドームの面積が46,755㎡なので、ショボンちゃんの家の田んぼは東京ドームの約2.5倍もあることになる。
コレで「ショボン田圃」のスゴさがわかるでしょう。
ちなみに江戸の昔、東京ドームがある場所は水戸藩邸だった。
その面積は「ショボンタンボ」の約2倍の250,000㎡。さすが御三家の一角。
家の敷地の中に東京ドームがいくつもスッポリと入っちゃうんだからスゴイ。
ちなみに水戸藩邸は江戸幕府が終焉を迎えると明治政府に接収されて「東京砲兵工廠(こうしょう)」となった。
つまり、戦前まではあの東京ドームの場所で小銃を中心とした兵器を作っていたんだよ。
見ててみな。
いつ戦争が起こされてもおかしくないこの世の中、有事の際ショボンちゃんは生き残ることができるよ。
「米」を持っているから。
最終的には食糧ですからね…武器で腹がくちることはないから。
神戸の「清太くん」も「節子ちゃん」もあんなことになってしまったが、山本夏彦さんや井上ひさしさんの本を読むと先の戦争の時、地方の農家においては好き嫌いさえしなければ食べ物に困ることがなかったそうだ。
結果…「もしも」の時には秋田のショボンちゃんを訪ねるべし。ホーン・セクションの皆さんがステージから降り、ピアノからスタートした次の曲は「ワンスアゲイン」。
10年ぐらい歌い続けているという一馬くんのオリジナル・バラード。 作った時から大分時間が経って、その時の心境とは異なる感情で歌っているという。
大事に大事に歌い上げているのがよく伝わってきた。「ありがとうございます!
それではメンバーの皆さんに戻って来て頂きましょう。
お仕事の時間です!
今日はいろんなアレンジでカバー曲をお届けしているワケなんですが、次は管楽器バンバンのアレンジでいってみたいと思います。
40年ぐらい前の曲?…もっと前?
ホーン・セクションにご注目ください」「40年位前の曲」?…ナニを演奏するのかと思ったら…「恋の季節」だって!
アータ、コレは40年前どころではありませんよ。
1968年…今から56年前、私が幼稚園の年長さんだった時にヒットした曲だから。良い曲はどれだけ時間が経っても本当に古くならないネェ。
この曲は猛烈に流行ってね、私みたいな幼稚園生からおジイちゃん、おバアちゃんまでがみんな歌っていましたよ。
昔はそういう歌がたくさんあって、レコード大賞にノミネートされるような曲は誰もが歌うことができたものです。
他に楽しみが少なかった時代とも言えるが、そんなことよりも曲のクォリティがベラボーに高かったと思う。
今はもうそういう曲は全くないし、これからも出て来ることはないでしょう。
よくぞ一馬くん、取り上げてくれた!なるほどエキサイティングなホーンのアレンジが気持ちイイ!実はしばらく前にピンキーとキラーズのレコードを買ったところだったのよ。
ブックオフで税抜き100円。
『とび出せ!!ピン・キラ』ってジャケットにアーティスト名を略称で刷り込んじゃうところがダイナミック。
このファースト・アルバムをリリースしたのは「恋の季節」が当たった1968年のことで、今陽子さんは17歳だった。
テレビでのキラーズのコーラスをしているところしか見た記憶しかないが、もちろんピンキーのバック・バンドだった。
左のジャケ写で一番後ろの方がリーダーで最年長の「ジョージ浜野」さん。
生年月日が昭和16年1月1日…すなわち開戦の年のお生まれ。
同じ年の12月8日、日本軍はハワイの真珠湾を奇襲して太平洋戦争が始まった。
その頃にお生まれになったギタリストがジョージ浜野さん。
現在もご存命。
今から13、14年前に今陽子さんのステージ写真を撮らせて頂いたことがあったが、張りのあるお声で歌う歌はもちろん素晴らしく、背もスラ~っと高くて大変にステキだった。早くも第1部最後の曲。
「ボクらのテーマ・ソングみたいな曲」と紹介したのはバブルガム・ブラザーズの「Won't be Long」。そんなオハコ曲だけあって演奏の密度も濃密!大いに盛り上がって第1部の幕を降ろした。しばしの休憩をはさんで始まった第2部は佐々木さんをフィーチュアしたインストゥルメンタル・セクションから。曲は佐々木さんのオリジナル曲で「Hideout」。絶妙のアンサンブル…手に汗握るアドリブ・ソロ…腕利きが腕によりをかけた演奏に観客は我を忘れて聴き入っていた。ホーン・セクションの皆さんがステージに戻る。
するとひろ子ちゃんが「♪ハッピーバースデー」を吹奏。 この日の2日前が佐々木さんのお誕生日だったのです。
さっそく「カンパ~イ!」。
ということで次も佐々木さんのオリジナル曲で「Ladybug」。
「てんとう虫」についてはいつかやったネ。
この「Lady」は誰のことか?…Marshall Blogで調べてみてください。お誕生日パワー炸裂!
タスキをかけたまま徹頭徹尾ハードなソロをキメて見せてくれた・ 演奏が終わるとカズマくんがケーキを手にして登場。
本格的な誕生日のお祝いとなったのであった!
佐々木さんも大よろこび…ま、いくつになってもうれしいもんですよ。
と、そのバースデイの喧騒はどこへやら…。
ステージ奥のカーテンが開いて一馬くんが戻って来ての1曲目は「さよならの向こう側」。お召し替えをした一馬くん。
百恵ちゃんね~。
引退する時に歌った曲…1980年のことだから、アレからもう44年も経ったのかよ!
ナンダってまたそんな昔の歌を歌っているのかと終演後に一馬くんに尋ねたところ、「昭和歌謡が大好きなんです!」とおっしゃっていた。
上に書いた通り、曲のクォリティがメチャクチャ高かったからね。
ティン・パン・アレイ・ミュージックみたいなものですよ。
音楽を正式に勉強したクラシック崩れの才能豊かな人たちが作った音楽ですもの、悪かろうハズがない。
戦前・戦中の流行歌なんかも本当にいい曲がゴロゴロしているよ。
いつの頃からか、そうした歌謡曲を抹殺してしまったのは「日本国民の音楽の悲劇」だと思いますよ。一馬くんの声はこうしたバラードにピッタリですな。
柔らかくて滑らかで…聴いていて安心感しかない。「ありがとうございました。
いろんな仕事がある中、ボクたちは音楽を仕事にさせて頂いて…なんか仕事と言うとチョット大げさな感じがしますが、それもこれも応援してくださる方がいらっしゃるおかげです。
20代の頃はイケイケな部分があって自分が好きで歌っているとか、自分が好きで表現しているという部分が割と大きなウエイトを占めていたんですが、40歳を過ぎて『演らせて頂いている』という感じがすごくしてきたんです。
今日は3回目のライブですが、皆さんに楽しんで頂いている空気とか、皆さんの表情とかを目にして『あ~、やっていて良かったな~』と思うんです。
それと好きなメンバーとこういう風に演奏出来るっていうことも最高です。
今日は全部最高!
なんか音楽の神様がいらっしゃって、一生懸命演ってるメンバーとともに皆さんにステキな瞬間をお届け出来る場を授けてもらっているのかな…って最近思います。
次の曲の歌詞の中に『自分の信じた道を行く』というフレーズがあるんですが、ボクたちはずっとうまくやっていくと思いますので皆さんも一緒に音楽を楽しんでください」吉村さんのピアノに導かれて「My Way」。コレも一馬くんにピッタリですな。
1回目のライブからずっとセットリストに入れいるのだそうだ。
前回&前々回に実施したアンケートで大変評判がよかった。それだけに、自信を持って歌に詰め込んだ情感がヒシヒシと聴くものに伝わる名歌唱だった。次は本日の本編最後の曲。
その前にライブ告知コーナー。
「今日は3回目のライブですが、実は4回目が決まりました!
7月の5日の金曜日に日程も決まっています。
チョット間が空きますが、それまでみんな元気でいてね!」本編を締めくくったのは人気曲のメドレー。SMAPの「がんばりましょう」や米米CLUBの「君がいるだけで」他、計5曲をつなげて演奏して大いに盛り上がった!
アンコールはシャ乱Qの「ズルい女」。
イヤ~、歌や演奏が達者なのは言うに及ばず、トークもすごくオモシロくて実に中身の濃いライブだった。
楽しかった!
終演後、オフィシャルで写真を撮っている真吾くんにもバースデイ・ケーキが贈られた。
真吾くんも私と同じ大学のジャズ・オーケストラの後輩なのです。
担当はベースだったので、世代が同じだったら一緒にパート練習をしていたハズ。
佐々木さん、真吾くん、お誕生日おめでとう!相変わらず素晴らしかったショボンちゃんのドラミング。
やっぱりNATALがピッタリですナ!
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