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2023年12月25日 (月)

amber lumber~7周年記念ライブ<後編>

 
amber lumberの7周年を記念するライブのレポートの<後編>。
今、ステージの方は第2部の2曲目が終わったところ。
 
「皆さん、生き物は進化したらみんなカニになる…って知っていますか?
ワタシ、最近知ったんですけど最終進化系が『カニ』なんだってよ~。
『進化 カニ』とかで検索するとマジでいっぱい出てくるの。
だって、ミジンコも甲殻類らしいよ…ミジンコ」
今の若い人は「ミジンコ」なんて知っているのかしらん?
考えてみると「ミジンコ」なんてずいぶん失礼な名前だよな…「微塵」だぜ。
「食用ガエル」なんてのもかなり気の毒な名前だ。Img_6398「だからミジンコもカニになろうとしているんですよ。ちっちゃなカニね。
この間の北海道で見事に育ってきたボクの代表曲を聞いてください。
森永さん、伴奏してもらっていいですか?」480征史さんのメルヘン部門のキラー・チューン「カニはエライ」。490vみんなで楽しく「ピース!」したね!500「♪来世はカニに生まれたい~」510カニへの感謝の気持ちを十二分に溢れさせての征史さんの熱唱だ。
見よ、この首のカニ!510vそして、その首のカニからカニが出て来た。
ハハン!曲が育ったから脱皮したっていうことだったのね?530それをアキラさんの頭に…戴冠式ならぬ戴蟹式。540カニオパトラだって。550そしてしばし演奏。
征史さんは指2本で弾くカニ奏法を披露。560カニか…。
ウチのカニといえばコレ。
アート・カーニー主演の『ハリーとトント』。
この映画が封切られたのは私が中学生の時だった。
私は元々映画から音楽を聴くようになったのだか、この頃は特に映画に夢中だった。
でも「こんな年寄が主演の映画なんか観たくないわ」とパス。
ところが…だ。
こうして今自分がジジイになってこの映画を観てみると…泣ける、泣ける。
ま、アメリカ版変形『東京物語』みたいなロード・ムービーなんだけど、コレが実にいい。
カニは出て来ないけど、ハリージイさんの相棒のネコのトントが実にいい味を出している。
ネコ好きにはよろこんでもらえる作品かも。
Harry3それと、今急に思い出したんだけど、2、3年前の夏のある日。
突然、家の前に下水道の作業車が何台もやって来て、ホースをマンホールに突っ込んでワイワイやり始めた。
一体何事かと思って警備に立った東南アジアから来ている若い男に尋ねてみた。
「どしたの?ナニがあったの?」と私。
「カ、カニ臭い」
「エ?カニ?カニってハサミの?」
「カ、カニ臭い」
「ナンでカニのニオイがするのよ?」
「カ、カニ臭い」
と、その子はとうとう「カ、カニ臭い」しか口にしなかったが、コレが本当にカニ以外の何ものでもないニオイが辺りにただよっているのよ。
おそらく近所の人が区役所かなんかに電話をしてこう言ったんでしょうね。
「カ、カニ臭い」
アレは一体ナンだったんだろう?Img_0002 「このカニね、すごく似合う人が各地にいるんですよ。
カニになりかけてる!って思うほど進化の途中の人ね。
今日も本当にいい音で演らせてもらってるんですけど、Marshallの上にカニを置いてもいいですか?(どうぞ、どうぞ、イギリスのMarshallは「ピンクリボン運動」に積極的に参加しているぐらいですから!)
ギターがやっぱり、圧倒的にいい音だよね。
ダイナミクスもすごく伝わるし、どれくらいの強さでこっちも合わせていいかがすごくよくわかる」570「今日もギターの音はノー・ストレスです。
本当にいい音。
飛行機とかに乗せるのは大変ですよね?
でもココに来てくれたら、その良い音が聞ける。0r4a0147お2人が紹介してくれたのは、Marshallのアコースティック楽器用アンプ『AS100D』。
イヤ~、アキラさんが本当にいい音を出してくださったんですよ。80 「amber lumberという名前もそろそろ知られて来たっぽくてね。
『amber lumberだ!』って飛行場でamber lumberを知ってる人に会ったんだよ。
コッチは知らない人なんだけど、メッチャ話しかけてくるからナンパされてるのかと思った。
『アレでしょ?amber lumberの人ですよね?今日は1人なんですか?』って言われてガ~ンとなって…ちゃんとメイクしようと思いました」
580v「ホンマに…その人よう気付いたな?
なんかアレやろ?メイクしたお遍路かと思ったのかも…」590v「お遍路」といえば…。
先月、愛媛の道後温泉にある第51番の霊場「石手寺」に行って来た。
特に「八十八霊場」を巡ったしているワケではないんだけど、ものすごい由緒ある寺だというので見学に行ったワケ。
なるほど、729年に創建されたという大変な古刹だ。
その成り立ちも大変に興味深い。
その一方、ココには書かないが最近では好ましくない話もチラホラ聞こえて来るらしい。
で、なるほど行ってみて驚いた。
本当に立派なお寺なんだけど、雰囲気が「普門院」にソックリだったのだ。0r4a0130「普門院」というのは、亀戸天神のすぐ近くにある真言宗の寺院。
木が鬱蒼としていて境内は昼間でもやや薄暗い。
それはいいんだけど、やたらと色んなものが境内に散乱していて、近所の人たちはこの寺を「ゴミ寺」と呼んでいる。
石手寺の雰囲気がココにソックリだったワケ。
Img_6758この「普門院」、創建は1522年と石手寺には遠く及ばないが、今半の創業者や伊藤佐千夫の墓があることで知られている。
「民さんは野菊のような人だ」…なんてロマンチックな悲恋モノは自分の性には合わないので『野菊の墓』は読んだことはないが、木下恵介の1955年の『野菊の如き君なりき』は観た…が、舞台が信州だったこと以外は不思議なぐらい覚えていないナ。Img_6759そんな乙女チックな小説を書く伊藤佐千夫って想像に反して結構なコワモテだったんだよね。
柔道家にしか見えない。
それもそのハズ、この人、短歌や小説家を書く傍ら酪農家としての顔を持っていた。
何しろ錦糸町の駅前で牛を飼って搾乳していたというのだから昔の東京には全く驚かされる。
ちなみに私が出た大学の先輩です…残念ながら帝大ではありません。Si 「カニはエライ」につづくアキラさん作の「かわいい歌」は「最後のひとつ」。
そう、アキラさんが自己申告したようにお題を元にした可愛らしいワルツ。
…とココまで書いて気が付いた。このレポートまだ2曲目だよ!30_sh征史さんもソロを可愛くまとめてきた。40v征史さんもMarshall。
この深いベース・サウンドは1978年製の「1992 SUPER BASS」が送り出している。50v_1続いては泣かせどころの「青い月夜」。
ファースト・アルバム収録の「月」シリーズのひとつ。90v_at「♪泣いて 泣いて君の涙が涸れたなら 僕が舟を出すから」
もうココのパートは何回聴いてもグッと来るね。100そして、これまたアキラさんのストラミングが心地よい「あたし待ってんの」。
70vウン、やっぱりこうしたストラミングの時の音がタマらないね。
終演後にアキラさんが話してくれたんだけど、ボディを「カツン」とやる時、叩く場所によって出て来る音の違いを忠実に出してくれるところがとても気持ち良いのだそうだ。
ラインではこうはならないとのこと。
80_2コレもファースト・アルバム収録のナンバー。
古くから演っているだけに「7年」の重みを感じさせる。60_wmt「トントントンと進むと、また『終わりたくない病』が出て来ますね。
7年前、札幌で初めて合わせた日が11月10日だったので、今回も最初同じ日にココを押さえていたんですが北海道の予定が入ってしまったので今日にズラしてもらいました」
170v「その7年前の11月10日にたまたま1曲一緒に演りましょう…って言ったんだけど、その1曲があまりにも素晴らしかったんで他の曲もできますか?って訊いたんです。
そしたらナント山本さん、『アナタの曲はなんでもできます』って言ったんですよ!
じゃあ、っということでそのステージでブッツケで演奏したんです」
スゴイな、征史さん。
まるでフランク・ザッパのバンドのウォーレン・ククルロみたいだ。
テリー・ボジオもそうかな?
よっぽどの自信がない限りはなかなか言えないセリフですよ。
Img_6422 続いてまだ音源になっていない「呼吸とテレパシー」…140_kttそして「キミの知らないボク」を演奏した。
この曲のサビの展開も素晴らしいね。
170さらにアンコール用に用意していたという「半分の月」を続けた。160v_ht「ありがとうございます。
ギターの音が良いと曲に入り込むことができますね。
すごくありがたい…邪念が無くなる。
思いっきり歌ったら、耳が痛い感じかな~とか、今ベースの音の方が大きいかな~とか、山本さんのコーラスが大きいかな~とか…そういうことばっかり考えてしまうんですけど、今日は本当に集中して出来ました…って、まだ終わってないのに!」
180「ハイ、いつも邪念だらけですからね!」120vそしていつも通り本編の最後は「そこにある宇宙」。
今回は7周年で初心へ帰ったのかどうかわからないが…イヤ、少なくともそんなことはひとことも言っていなかったが、比較的『運命の輪っか』からの選曲が多かったね。
ということでamber lumberでしか作り出すことができない「宇宙」がそこに広がった!190_sau曲の後半は征史さんのビッグバンだ!
150v_2出た「Two-seventy」!210v征史さんが足でコネクリ回しているのはコレ。
前回とは少々中身が変わっていて(左の方)、いつにも増してすさまじいエフェクター・サウンドの嵐だった。
50v_2ひたすら自分の宇宙に入り込む征史さん。220v_2轟音の中、クライマックスに向かって暴れまくる!230v思う存分弾き切って…240v昇天。
amber lumberのライブの見どころ多かれど、このパートも大きな魅力のひとつ。250v「ありがとうございました!」260_2これにて「7周年記念ライブ」の本編終了。270v_2もちろんアンコールあり。05「ありがとうございます。
これからもナンとか仲良くやっていきたいな~と本当に思っております。
何、演ろうかな?なにか演りたい曲あります?
アンコールで演ろうと思っていた曲を先に演っちゃうからこういうことになるんだよな。
よし、じゃもう1曲。
スープを温め続けることは難しいねっていうヤツを演ります。
7周年にピッタリな気がするんだ。
でもこんな曲で終わっていいのか?…『冷めたスープ』だよ?」280v_2「冷めた」どころか、曲も演奏も「あったかいんだから」のホッコリ・ムード。300征史さんのコーラスも温かい。310そして、いよいよコレが最後。320_kf締めくくりは「風が吹いたら」。330v2人もとても楽しそうに演奏していた。
この調子なら10周年も20周年も大丈夫でしょう。340v最後はアキラさんの四股で〆た!350「よいしょ~!」360_27周年、おめでとうございました。
コレからも仲良くamber lumberならではの音楽をクリエイトし続けてくださいね!

amber lumerの詳しい情報はコチラ⇒amber lumber Official Site

370_2 200 (一部敬称略 2023年11月19日 神田SHOJIMARUにて撮影)