Marshall Blogに掲載されている写真並びに記事の転載・転用はご遠慮ください。
【マー索くん(Marshall Blog の索引)】
【姉妹ブログ】
【Marshall Official Web Site】
【CODE/GATEWAYの通信トラブルを解決するには】

« Living Room Live "NO GUITAR, NO LIFE" vol.02<前編>~D_Drive Yuki | メイン | NEMOPHILA無観客配信ライヴ ~ 2nd Anniversary Live 離れていてもミライは1つ! »

2021年11月26日 (金)

Living Room Live "NO GUITAR, NO LIFE" vol.02<後編>~マーティ・フリードマン、井草聖二 & D_Drive Yuki


『Living Room Live "NO GUITAR, NO LIFE" vol.02』レポートの<後編>。

10v

2番手でステージに上がったのは井草聖二。
素晴らしい音楽性とそれを表出するに十二分なテクニックを有するフィンガー・ピッカーだ。
 
まずは1曲、アリシア・キーズのカバー「If I Ain't Got You」を披露してくれた。
コレ、事前にセットリストを頂戴した時に「エ!?『I Ain't Got You』をギター1本で演るの?!」とビックリした。
そしたら「I Ain't Got You」じゃなくて「If I Ain't Got You」だった。
「If」がない方は、私はAerosmithのカバーで知ったんだけど、コレはカルヴィン・カーターという人が作ってThe YardbirdsやBlue Oyster CultもカバーしたR&B調のナンバー。
人間が古いもんでスミマセンな。30井草さんが弾いたのはそれとは似ても似つかない美しいナンバーだった。40「ようこそ井草聖二!」
1曲演奏が終わったところで、鮎貝さんが登場して井草さんの輝かしいプロフィールを紹介した。
20v「ソロ・ギターとして活動しているんですが、ギターは小さなバンドと言われているんです」
そう、それを言ったのは確かベートーベンだったか…「ギターは世界一小さなオーケストラであ~る」ね。
そして、井草さんは親指でベースのパートを、手のひらでドラムスを、人差し指でコードを…と1人で複数のパートを絡めていくワザを披露。50v_l3そして、ひとりバンド態勢で披露した曲は「ルパン三世のテーマ」!
当然のことながらYukiちゃんのとは全く違うアレンジでお客さんを惹きつける。
60実はこのアコースティック・ギター1本で複数のパートを重ねていき、あたかもバンドのように演奏する手法というのは、フィンガー・ピッカーの世界では常套的な手段なのね。
押尾コータローさんもメンバー紹介まで交えて(全員自分なの)オモシロおかしく演っていた。
井草さんの演奏はCDを聴いているような信じられないぐらいスムーズな演奏で驚いちゃったよ!
 
イギリスのジャズ・ギタリストでマーティン・テイラーという人がいるんだけど、その人はカリプソの曲でこの技を使って見せた。
それがすごかった!…という話を演奏が終わった井草さんと楽屋でしたところ「そうなんですよ!実を言うとアレをパクったんです!」と、何とも屈託のない雰囲気がナイス極まりない!
そこからフィンガー・ピッカーの話しになった。
和歌山の那智勝浦の方に濱口祐自さんという凄まじい演奏をする人がいらっしゃるが、日本ではフィンガー・ピッキング・ミュージックを演っていらっしゃる方ってそうは多くない。
私は私でハードなロックの代名詞ともいえるMarshallの仕事をしているけど、実はそっち方面は結構聴いているのよ。
そんなワケで井草さんとのおしゃべりはメチャクチャ楽しかった。
その中で、ドイル・ダイクスの話しになった。
ドイルは本場アメリカを代表するフィンガー・ピッカーなんだけど、井草さんは大ファンではあるものの残念ながら生の演奏に接したことがないとおっしゃる。
私はそのドイル・ダイクスが来日した際に2度ほど日本国中を一緒に回ったことがありましてね…そんなんで話が止まらず失礼いたしました。
井草さん、今コレをご覧頂いているかな?
下は2度目の来日の時の写真。
押尾コータローさんが地元大阪のMBSラジオ(毎日放送ラジオ)でやっていた『押尾コータローの押しても引いても』という番組にお招きいただいた時の写真。
私はローディ兼通訳としてお邪魔させて頂いた。
とてもいい思い出なのです。
80sそして、ルパンの後はヘンリー・マンシーニの「ピンク・パンサーのテーマ」。
ウマいことつなげましたね…音楽もそうなんだけど、「怪盗」と「ダイヤモンド」ね。
「ピンク・パンサー」というのは、映画の中に出て来る薄桃色をした大きなダイヤモンドの名前なのね。
そのダイヤモンドを狙うのが「ルパン」ではなくて「ファントム」という怪盗。
その怪盗を追うのがピーター・セラーズ扮するクルーゾー警部。
いつの間にかその警部の人気が出て来てしまって、「ピンク・パンサー」は「クルーゾー警部」シリーズみたいになってしまった。
ルパンだったら「銭形シリーズ」ってところかしらん。
ヘンリー・マンシーニがジミヘンにクレームを付けた話は以前にココに書いた。70v続いては「September」。

90そんな!…Earth, Wind and Fireの曲をギター1本で演る人なんて初めて見た!
とてもいいアイデアだと思う。
アレンジも演奏も言うことなし!100vそして、最後は美しいオリジナル曲「Kokoro」で出番を終えた。
バラエティに富んだ内容と美しい音色、そしてギターに対する愛情や熱情を十分に感じさせてくれる素晴らしいステージだった。
110井草聖二の詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト120「美しい演奏に心が癒されました…感動しました!」
鮎貝さんも絶賛。
「さて、それでは最後に我らが巨匠、マーティ・フリードマンの演奏をお楽しみください!」

130マーティさんがトリでステージに上がった。1401曲目はマーティさんのオハコ「天城越え」。

150v完全に自家薬籠中に取り入れたこのメロディを流麗に弾くサマを見ているとあたかもマーティさんのオリジナル曲のようだ。1602曲目は2017年のソロ・アルバム『Wall of Sound』のオープナー「Self Pollusion」。
緩急取り混ぜたハードなナンバー。
チョット他では聴くことのできそうにないメロディがカッコいい!170vマーティさんにはスゴく久しぶりにお会いした。
昔、大村孝佳くんがサポート・ギタリストを務めていた時にライブにお邪魔したことがあった。
その後、ウリ・ジョン・ロートのコンサートの楽屋でご一緒させて頂いた。
コンサートでウリが「In Trance」を取り上げたことをマーティさんがすごく喜んでいらしたのがとても印象的だった。
今回このことをお話すると「ずいぶん前ですね~」とおっしゃっていた通り、かなり久しぶりだったのです。

Img_5588 3曲目は最近作『TOKYO JUKEBOX 3』収録の'いきものがかり'の「風が吹いている」。

Img_5441 マーティさんのステージを締めくくったのはアルバム『LOUDSPEAKER』から「Devil Take Tomorrow」。
アルバムでも最後を華やかに飾っているように、このステージでも感動的なメロディでギター・ミュージックの魅力をフィーチュアしてくれた。190vマーティ・フリードマンの詳しい情報はコチラ⇒公式ウェブサイト

200「さて、ココからはココでしか聴くことのできない夢のセッションです。
まずは若手2人それぞれとマーティにセッションをしてもらいましょう。
果たしてどんなサウンドになるんでしょうか?」

90 まずはYukiちゃんから…
「Yukiさんはパワーもあって、女性らしい可愛さもありつつ、ギターの愛が伝わってきました。
骨太さもあって」と鮎貝さん。
するとYukiちゃんが「うれしいです。でも本当に骨も太いんですよ」
余計なこと言わんでいい!
250マーティさん曰く、「相当攻撃的なギターですよね。
『Yuki』さんとなので、せっかくだから「雪の華」を演りたいと思います」
マーティさん、さすがレディ・ファーストなの。
Yukiちゃんに「女性が骨太なんて言われるのはどうなんですか?『骨が太い』なんて女性に向かって失礼なんじゃないんですか?」とすごく「骨太」を気にしている気遣っているワケ。
やっぱり日本人男性とは違うと思ったわ…見習わなくては。
240でも、本当に音は骨太です。
Marshallですから!
220v「雪の華」もマーティさんの愛奏曲。210初顔合わせとは思えない…225息の合った演奏で…

230切ないメロディを抒情的に歌い上げた。240_2続いては、マーティさんがアコギに持ち替えての井草さんとのデュエット。

260取り上げた曲は「ロマンスの神様」。

270それをゆったりとしたテンポで奏でて見せてくれた。280vコレがスゴくいいのよ!
サンバをゆっくりなテンポで演ってみたらアラ不思議…ボサノバが出来ちゃった!みたいな発見とでも言おうか?
そういえば昔、ウリ・ジョン・ロートが「音楽の本当の美しさはプレスト(急速)ではなく、ラルゴ(低速)の中にある」みたいなことを発言していた。
やっぱりウリ?
アコースティック・ギターのサウンドもバッチリと曲にマッチしていて効果抜群でした。290「『Living Room Live "NO GUITAR, NO LIFE"』の夢のセッションいかがでしたでしょうか?それでは全員をステージにお呼びしましょう」
390v最後にもう一度Yukiちゃんがステージに戻って来た。
そして感想をひと言…
「このイベントに呼んで頂いて本当に光栄でした。こんな豪華なコラボレーションは他にありません。
マーティさんから具体的なアドバイスも頂き勉強になりました!」
井草さんも「本当に楽しかった…そして貴重な時間でした。
マーティさんとYukiさんのピッキングが違うのでいい勉強になりました」と感想を述べた。
300マーティさんの言葉。
「うれしいです。
張り切ってるギタリストを目にすると本当にうれしいし、応援したい。
すごくうまくて、リスペクトしたいです。
ボクに教わったといっていましたが、ボクが学んでる気がします。
 
次に演奏する『For a Friend』…それは友達のため。
そうゆう曲を演りたい。
友達とのコミュニケーションが難しい時代…とくに男同士の関係がムズカシイ。
『あなたのことが大事です』ということを伝えたい。
前回も最後にこの曲をやりました。
このイベントを続けていきたいと思っています。
最後にそれぞれの解釈を知りたい」
と…3人勢ぞろいのパフォーマンスが始まった。

310 曲はやはりマーティさんの『Wall of Sound』に収録されているバラード「For a Friend」。320美しいメロディが詰め込まれたワルツ。330この感動的な曲を三人三様の音と演奏で見事に彩った。340そして、最後はお互いを称え合って終了。
 
Yuki!370井草聖二!70r4a0069マーティ・フリードマン!380「ありがとうございました!
また皆さんとお会いできますことを楽しみにしています!」

360vあ~、公私交えて色々とオモシロかった!
400 
さて、今日はこのコンサートの<前編>のレポートをお送りしたが、その内容がこだわりの音と映像で配信されることが決定している。
10v
サウンドは、日本コロムビアの敏腕エンジニアが担当し、映像はTANAY GENCO ULGEN(カナダ出身映画監督)が手掛けるということだ。
Yukiちゃんファンは必見!
 
予定は…
【日時】 2021年12月3日(金)20:00
【アーカイブ配信】 12月10日(金)23:59まで
【視聴券発売期間】 発売中~12月10日(金)21:00まで
 
チケットのお求めはコチラ⇒ https://www.livicon.net/guitar-02

■□■□■□■□■□お知らせ■□■□■□■□■□■□
Marshall Music Store Japan

Marshallのレコード屋さん「マーシャル・ミュージック・ストア・ジャパン」営業中です!
Marshall Recordsのバンドの作品を販売するお店。

Liverpoolstreet D_Driveの世界デビュー盤『Maximum Impact』あり〼。
ただし、イギリスからの輸入盤のみを取り扱っております。

7278829_ddrive_maximumimpact_615x60 帯と豪華ブックレットが付いている国内盤仕様の『Maximum Impact』はD_Driveの公式ウェブサイトあるいはライブ会場でお買い求めください。
380Marshall Music Store Japanはコチラ
  ↓   ↓   ↓
Marshall Music Store Japan

 200(一部敬称略 2021年11月3日 渋谷eplus LIVING ROOM CAFE & DININGにて撮影)