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2019年7月18日 (木)

Marshall工場見学 2019 <後編>

 

27nb
 イヤ~、コレには驚いたよ。
話には聞いていたけど、事務所の中がスッカリ変わってしまった。
下の写真はレセプションからあのアン王女のスタックの前を右に曲がって階段を上り、事務所に入ってすぐのところ。
4年前まではこのガラスの部屋はなくて、経理のセクションが陣取っていた。
その昔はデリバリーの女性が忙しそうに電話の対応をしていた。そういえば電話があまりにも多いのと、両手を自由にして端末機を操作するためにヘッドセットを装着していたナァ。
今はこのガラスの部屋の中で、そのデリバリーとか、輸出だとか、購買だとか、営業関係の事務仕事をしている。

280あ~あ~、ココも。
建屋の中ほどにできた会議室。
この辺りにはかつてナニがあったかな~…もう忘れちゃった。
Marshall Liveの前日、ひと通りやることを済ませたD_Driveとココで昼食を摂った。
「昼食」と言っても、私のリクエストで近くのGREGGSへ買い出しに行っただけなのだが…。

290ドワ~!
パスティ屋さんのGREGGS、改装中でお休み~!とガッカリしたのは1日目の話。
この数日後、すぐに営業を再開してD_Driveのみんなと買い物をして会議室に戻って昼食にした。
GREGGSが近くにできたのはうれしかったな。
この後、Marshall BlogかShige Blogのどこかの回に出て来るけど、コレで「PRET A MANGER(プレタマンジェ)」が出来れば言うことなし。

300以前にも紹介したことがあったけど、GREGGSはイギリス全土に2,000に及ぶ店舗を展開するパスティのチェーン店。
1939年にニューキャッスルで開業しているというからかなりの老舗。
スキなんですよ。
安くておいしい。
パスティだけでなくて甘いモノもイケる。
そして、一番うれしいのは商品が「温かい」ということ。
「食べ物がマズイ」と日本人はよくイギリスのことを嗤うけど、そんなことはゼンゼンない。
値段を安くするために化学調味料を山ほど突っ込んで強引にウマ味を引き出す日本の食べ物よりはるかに美味しいし、安全だ。
ファストフード店までオーガニックを推進している。
「マズイ」というよりも「質素すぎる」って言うのかな?
質素はいいんだけど、私なんかにしてみると、「チョット温めてくれればグッとおいしくなるのに…」と思わせるモノは確かに多い。
温かくてもポーリッジのように、感覚的に受け付けにくい「味」というのもあるけど、ま、それはお国が違えば当然のこと。
それとスープ系のものがなさすぎるのが難点か。
あ、そうだ!
このGREGGSの袋に「break fast to go」って書いてあるけど、英会話の本なんかで、お店で食べるのは「Here」、持ち帰りは「To go」って書いてあるでしょう?
日本のファストフード店で、そこで食べて行くのを「Eat in」、持ち帰りを「Take out」と言うのは誤りとされているでしょ?
イギリスでは何て言うか…お店で食べて行く時「Eat in」と言います。でも残念ながら「Take out」とは言わない。
「Take away」と言うんだな。
「Here」とか「To go」というのは完全にアメリカ英語。
だから言わないようにしているんだけど、アメリカで生活したことなんかないクセに、つい「Here!」とか言ってしまうんですよ。
しかも店員が「Eat in or take away?」とワザワザイギリス式に尋ねているのに「To go」とか答えてしまう。
ゴメン、イギリス!次回までには完璧にしておきます。

310この日は「Stake Bake」という、ビーフシチューをパイ生地みたいなヤツに包んで焼いたヤツを食べた。
牛肉の風味が濃くてとてもおいしいです。
コレで£1.50だから220円ぐらい。
オーガニックのせいなのかな?イギリスのコーヒーってどこで飲んでも少し風味が薄い感じがするんだよね。
日本で言う「アメリカン」的な意味合いではなくて、何となく深みに欠けるっていうのかな?
スターバックスですらそうなんだよな。

320ところで、上で「パイ生地みたいなヤツ」と書いたけど、これは「パスティ(Pasty)」であってパイではないのね。
下がその原型。
イギリスの一番下の左端に位置するコーンウォール地方を発祥としていて、「コーニッシュ・パイ」とか「コーニッシュ・パスティ」と呼ばれているけど、パイではない。
自家製のパン屋に行くと「ペストリー」という菓子パンを見かけるでしょう?
ペストリーというのはあの生地自体のことで、丸いペストリーに具を乗せて半分に折ってオーブンで焼いたモノがパスティ。
元々は炭鉱夫の食べ物だったんだって。

330…と教えてくれたのは経理のボスのアンドリュー。
ハジッコには具が入っておらず、分厚い生地だけになってるでしょう?
坑道の中で手を洗うことができない炭鉱夫たちがこのハジッコの耳の部分を持って口に運んでいた。
そして、ハジッコの部分は具は入っていないし、汚れているしで、捨ててしまう。
そういうデザインなんだって。
アンドリューは私がイギリスの文化や習慣に強い興味を持っていることを知っていて、ある日「今日のお昼…」と言って見せてくれたのがコレ。
Ginstersというブランドの市販のコーニッシュ・パスティ。
340中身は牛肉、タマネギ、薄切りのジャガイモ、ルタバガと呼ばれるカブのような根野菜が入っている。
日本でも手に入るかと思ってインターネットで調べてみたけど、見つからないかった。
ところで、確認はしていないんだけど、多分この日のアンドリューのランチはこのパスティに飲み物だけだろう。
ダイエットしているワケでも節約しているワケでもない。
向こうの人の普段の食事ってそんなものなのだ。
ね、質素でしょ?
日本みたいに、たぬきそばにミニカツ丼、半チャンラーメン、パスタにサラダにデザート…なんてトンでもない。
朝はシリアル、昼はスーパーのサンドイッチにWalkersのポテチ、夜は冷凍食品をチンして食べて終わり…というが普通。
はじめから皿にセットされている冷凍食品であれば食器を洗う必要もない。
 
そういえば、ミルトン・キーンズからマンチェスターへ行く電車の中で、通路を挟んで座っていたキレイな身なりをしたOL風の女性は、電車が動き出すとバッグからタッパーウェアを取り出して、フタをパコっと開け、携帯電話を見ながらその日のランチを摂り始めた。
見るともなしにタッパーの中から取り出したモノを横目で確認すると、それはカチンカチンにしか見えない、昨日あるいはそれ以前に一度オーブンで温めただけであろう冷凍食品のピザだった。
それを2、3切れ口に運んで終わり。
日本のOLさんやサラリーマンはこんなことしないし、もっと美味しいモノをおいしく食べようとするのが普通でしょう?
もちろんロンドンのような街中にお勤めの人はレストランや少しは気のきいたファストフード店に入ってマシなモノを食べたりはするんだろうけど。
生野菜に接する機会が圧倒的に少なく、「コレで栄養のバランスがとれるのだろうか?」と心配したくなるほど普段の食事はシンプルだ。
でもね、現地の人は多分我々日本人より美味しいモノを食べていると信じ切っていると思うよ。

345廊下には色んなモノが飾ってある。

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380そこら中の壁に薄型テレビがかかっていて、Marshallのプロモーション動画が始終流れている。
コレはなんの効果があるのだろう?
少なくとも従業員の誰かが見ているようには思えない。

400マーケティング・チームのエリア。

350スゲエ広くて若いスタッフがゾロリと揃っている。
このチームが一番大きく変わった。
時代についていこうとする会社はどこでも同じであろうが、インターネットの普及が仕事のやり方と陣容を大きく変えてしまったのだ。

410突き当りのミーティング・ルーム。
今回の私の執務室。
この部屋の向こうに台所と食堂、男子トイレがある。
写真の壁が強烈でしょ?

420この写真の壁も事務所のイメージを大きく変えることにひと役買っている。

430

440カスタマー・サービスのエリア。
460ココは全く変わっていなかった。
相変わらず日本では滅多にお目にかかることのできないレアなモデルが修理の順番を待っていた。

450従業員用の駐車場も変わりなし。
この右にあるシアターは大きな変化があったけどヒミツ。

470工場の中の製造部門もさしたる変化はなかったけど、中に入れなくなっちゃった。

480以前はほぼ自由に見学できたんだけどね。
特に木工の工程は全く立ち入り禁止。
法律が変わってどうもそういうことに相成ったらしい。

490ココはシャシを作る工程。
このあたりも変わらない。

500工員用の休憩コーナー。
チョット前まではNATALの倉庫だった。

510その前はハンドワイアードの基板を作る工程が入っていて、30人近くの若者がハンダごてを手に一生懸命作業に勤しんでいたが、もはやその形跡は皆無だ。
そのチームの親分がキャシーという女性で「シゲ、シゲ」とココを訪れるたびに親しく接してくれたけど、彼女どうしてるかナァ。
私もいい加減古いもんだから、以前からいる工員さんとは大抵顔見知りなの。

520インスタント・コーヒーの自動販売機は以前からあったけどコレは初めて見た。
ずいぶんグレードアップしたナァ。

530仕上げの工程もそのまま。

540STUDIOシリーズが世界的にヒットしているので、流れて来る商品はSVとかSCばっかり!

550vR&Dのセクションもガラリと変わってしまった。

560以前は小さなオフィスがゴテゴテ並んでいたんだけど、それをドカッとワンフロアにしていい感じ。

570仲良しのジョナサンのオフィス。
今流行りのデジタル・アンプについて色々と話をしたけどオモシロかった。
内容は企業秘密。

580今回、工場を案内してくれたアーティスト担当のジョール(Joel)。
一番最初に書いたように、これまで数え切れないほど工場見学をしてきて勝手知ったるところだったけど、今回は彼に案内してもらわなかったらナニがナンだかわからなかったな。
最後にオフィスで見せてもらったジョールの宝物のひとつ。
ジョールは私が新しいロック・バンドを知らないことを知っていてジェフ・ベックで話題を作ってくれたに違いない。

590v2016年3月に発売されたジェフ・ベックのオフィシャル・ブック『BECK01』。

615ジェフのサインとシリアル・ナンバーが入ったバージョンは350冊限定。
早めのオーダーした人は巻末のスペシャル・サンクスに名前が入ったそうだ。
£595だって…今なら87,000円ぐらいか。
もちろんジョールは買ったワケではない。
ジェフ・サイドからのプレゼント。

610それはそれは見事な写真集だった。

620チッ、私だって日本に来ると毎回Marshallで面倒みてるんだけど送ってこなかったナァ。
ま、そんなに欲しいワケではないけど。

630もうチョット…。
下の写真の手前のオジちゃんはデザイン・ストア担当の仲良しのスティーブ。
スティーブは私とほぼ同じ年齢なので、やっぱりブリティッシュ・ハードロックの薫陶を強く受けている。
でもパンク・ロックなんかも好きなようで、ロックに対する柔軟性は私より格段上だ。
で、2人で古いロックや昔のロンドンのロック・シーンの話をしていたら、何となくローリング・ストーンズの話になった。
お気づきのマーブロ読者もいらっしゃると思うが、こんなイギリス好きの私なのに、誌面でまったくローリング・ストーンズを取り上げないでしょう?
私は子供の頃からローリング・ストーンズがすごく苦手なんです。
さすがに長いこと生きているので曲は沢山知っているけど、どうしても受け付けない。
今まで万単位でレコードやCDを買ってきたが、家にあるストーンズのアイテムはベストと『Exile on the Main Street』と『Beggers Banquet』と『Love You Live』だけかな?
そんなことをスティーヴに伝えた。
ストーンズとえば、イギリスの国民的バンドだ。
もちろんお詫びの言葉も添えた。
するとスティーブは大慌てで、「イヤイヤイヤイヤイヤ…シゲ、そんな…オレに謝られても…。実はオレもダメなんだよ、ローリング・ストーンズは!」と私に向かって言ったのだ!
いるんですよ~、イギリス人でもそういう人が…。
あのスティーブの慌てぶりがすごくオモシロかった!
 
ある日のお昼休みの風景。 
スティーブがWalkersのポテチのチーズ&オニオン味を食べているところ。
ね、Walkersのポテチはイギリスの国民食だから。
もちろん「アミノ酸(調味料等)」は入っていない。日本と違って法律で国は使用を禁止しているから。
Walkersに食べ慣れておいて日本のポテチを食べてごらん。
スゴイよ、おいしくて。
土台、あんなにおいしいワケがないんですよ。
もちろん舌には妙な味が残るけどね。(←コレはしばらくの間、「アミノ酸(調味料等)」を断っていないとわからない)
Walkersのポテチ(クリスプス)は〇〇ビーとか△△屋のモノに比べてシンプルな味なんだけど、ジャガイモの風味が格段に異なる。
いかにも「ジャガイモで作ったお菓子」というおいしさ。元のアメリカのLay'sより絶対おいしい。
もちろん食後は舌に変な味が残ることはない。
660スティーブが貸してくれたティー・カップ…というかボウルというか…とにかくデカい。
こうして紅茶を飲むでしょう?
おいしいんだわ。
日本で飲む紅茶より明らかに風味がいい。

670ハイ、飲んだ後はコレ。
凄まじいまでの茶渋!
コレが全部身体の中に入る。
日本で飲む紅茶ってこうはならないでしょ?
イギリスで買って来た紅茶を実際に日本で飲むとコレほど茶渋が出ることはない。
コレは水の違いらしい。
ご存知の通り、イギリスの水はカルシウムやマグネシウムの含有量が多い「硬水」と呼ばれているモノだから日本とは水が質が違う。
この茶渋を英語で何と言うか事務所の女性に尋ねてみた。
「tea dirt」とでも言うのかと思っていたら、特にそういう意味の英単語はないらしく、強いて言うならば「tea stainかな?」だって。
あ~、「stain」ね~!
こういう感覚は現地に住んで日常的に英語に接する環境にいないとなかなか身につかないね。
ちなみに紅茶は「Balck tea」と言う。

680The Kinksの1971年のアルバム『Muswell Hillbillies』に「Have a Cuppa Tea(ハヴァカパティ―)」という曲が収録されている。
コレは「Have a cup of tea」のことだけど、イギリス人の決まり文句みたいなモノで、「ハヴァカパティ⤴」と語尾を上げれば「紅茶飲みますか?」という意味になる。
実際、上の紅茶も「シゲ、ハヴァカパティ⤴」と私に訊いて、ジェイという若いスタッフが入れてくれた。
コレがネイティブ同士だと「カッパ⤴」だけで済ませるのだそうだ。 

Mh今回も色々と学ばせて頂きました!
ありがとう、工場!

710ホテルへの帰り道で見つけた看板。
イプスイッチで8月に開催されるエド・シーランのコンサートの告知。
前座のひとつがThe Darknessだって…そっちが観たい!
だってエド・シーランの曲はひとつも知らんもん!ハイ、コレが言いたかっただけです。
イプスイッチはCelestionの本社がある所ね。
工場見学終了。

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さて、11月9日の『Marshall GALA 2』。
まだお席がございます。
近いうちにソールドアウトとなることが予想されますチケットはお早めにお求めください。

Marshall GALA 2の詳しい情報はコチラ⇒Marshall GALA 2の詳細を発表します! <マーガラ情報 vol.1>
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(2019年5月28日~6日17日 Marshallにて撮影)