NK. Feelgood<前編>~Velatria & WHY SO NERVOUS
「ハーツ・カレー」と並ぶ西川口Heartsの名物「NK. Feelgood」。
マーブロ的に取材のし甲斐のあるブッキングじゃないですか~、ええ?
まずステージに上がったのはVelatoria。
Marshall Blog初登場!
今日はDSL100と1960AXを使っているけど、ORIGINも使ってくれているんだぜ。
それだけじゃないよ。
ペダル・ボードにはGuv'norII(GV2)が入ってる!
今日は皆さんNATALのCafe Racerを使ってもらっています。
1曲目はファースト・シングルの『Dorothy』から「蝶」。
「蝶」!
そうなの…タイトルからしてメッチャ和風。
実はKABAちゃんと颯くんのことは以前からよく知っていて、この曲が入っている会場限定発売のシングル盤も聴いてはいたんだけど、こうして生でVelatriaのサウンドを耳にすると和風が際立つね。
和風と言うのは歌謡曲歌風ってことね。
そしたらアータ、この人たち、自分で「歌謡ハードロック・バンド」を標榜しているじゃないの。
それゆえ随所にシャープなギター・プレイが飛び出してくる。
2曲目は「ダリアの涙」。
コレの曲いいね。
サビの歌メロとバッキングのコンビネーションがメッチャかっこいい。
そしてHaluちゃんの声がとても魅力的だ。平均年齢20歳だっていうからね。
歌謡曲がない世代に生まれて育って来た人たちだよ。
今演奏した2曲は普通流通版ファースト・シングル『Before the Moon』に収録されている。
コレね。
この日は演奏しなかったけど「xxLove」なんてブギまで収録されている。
こんな若い人たちが珍しい…オジちゃん、うれしいよ。CDのクレジットをチェックしてみると…Haluちゃんの作曲なのか~。
大したもんだな~。
切れ味鋭いドラムスが猛烈にバンドを律動させる。
NATAL、今日もやっぱりいいナァ~。
バスドラムのヌケ具合が尋常じゃない。
続いては「Dorothy」。
「ドロシー」といえば『オズの魔法使い』。
かかとを3回鳴らしてトトと一緒に「黄色いレンガの道(Yellow Brick Road)」を歩いてカンザスに帰ってね…ということとは一切関係ないVelatriaのキラーチューン。
会場限定盤にも、『Before the Moon』にも収録されている自信作。
中間部の転調を交えたキメから続くギター・ソロ。
こんなパートなんかは、今歌謡ハードロックの中にいることを忘れさせられちゃう。
続いてシングルには収録されていない「拝啓」。
そして「女郎花」という曲が続いた。
「女郎花(おみなえし)」の由来って知ってる?
諸説あるようだが、細長い茎に黄色く小さい愛らしい花を咲かす姿がナイーヴで女性のようだから…らしい。
だから花言葉は「美人、親切、優しさ、はかない恋」。
それじゃどうして「女郎」なんて言葉が名前についているの?と思う人もいるかも知れない。
Marshall Blogをよくご覧頂いている方ならご存知だと思うけど、昔は「女郎」という言葉は蔑称ではなかったのです。
出番を締めくくったのは『Before the Moon』から「Deceive Moon」。
チョット、コレは…もう完全に歌謡曲。
それも60年代後半~70年代前半ぐらいの雰囲気?
演奏は違うよ、ハードロック。
でも完全に歌謡曲。
メロディがいかに力を持っているかを思い知る。
もうココまでズップリやっちゃうVelatoriaには今後の活躍を期待するしかない!
そのためにはジャンジャン昔のいい曲を聴いて勉強してください。
大変かもしれないけど、オールディーズと呼ばれている60年代のアメリカン・ポップスまでさかのぼって流行した歌謡曲やGSをガ~っと聴いてみるとすごくいいと思う。
今の音楽を聴く必要なんでナニもない。
皆さんの未来は間違いなく過去にあります。
その前に…とにかく続けてね。
Velatoriaの詳しい情報はコチラ⇒Velatoria official site
続いてはWHY SO NERVOUS。
イヤ~、そうなんだよ。
アタシャすごい「緊張しい」でしてね~。
何か重大なことを目の前にするとものすごくドキドキしちゃう。
イベントでの司会だとか挨拶なんてのは苦手なんだけど、やりたいんだナァ~。
…というより、他に人には任せておけない…という始末の悪さ。
すいませんネェ。性分だから直りません。
でもね、アラン・ホールズワースがそうだったっていうんだよね。
超人的なギターをあんなに自信たっぷりに演奏しているように見えるのに、本番前には「こんな仕事に就かなければヨカッタ」といつも後悔していたらしい。
名前は挙げないけど、私の周りにもダマってはいるけど「緊張しい」さんが結構いらっしゃる。
いつもすごく優しいのに、本番前になると急に愛想が悪くなる。で、本番が終わるとまたいつもの優しい人に戻る。
はじめのウチは気が付かなかったんだけど、緊張されていることがわかって、そういうミュージシャンには本番前に近づかないように気を遣うようになった。
イヤ、皆さんプロ中のプロが多いので、緊張なんてしないと思っていたのよ。
WHY SO NERVOUSもMarshall Blog初登場…ああ、緊張する。
メンバーは、ベース/ボーカルズで寺沢リョータ。
岬くんもMarshall。
Marshallと335の組み合わせの人がホントに多くなったね。
まさかアルヴィン・リーや昔のリッチー・ブラックモアの影響じゃあるまい。
世間一般的には生ちゃんの影響が大きいと聞いた。
イヤ、こっちも超和風でビックリ!
…といっても、歌謡曲風の和風ではなくて、'はっぴいえんど'の系譜っていうのかな?
日本語をロックに乗せるとこうなります…とやっていた時代の雰囲気。
音を聴いた瞬間、私はトーベンさんや永井ルイさんがやっているFOLKROCKSを思い出してしまった。
この場をお借りして中野督夫さんの一日も早いご回復をお祈り申し上げております。
続けて3曲目は「Day After Tomorrow Never Knows」。
スゲえタイトルだな。
でもワンコードではない。
でも「Tomorrow Never Knows」って強引にワンコードにしちゃってると思うんだけどいかがでしょう。
ところで、我々は「明後日」のことを「the day after tomorrow」とか「一昨日」のことを「the day before yesterday」と学校で教わるけど、実際に外人がコレを使っているのを聞いたことがほほとんどないような気がするナァ。
どういう風に表現するかというと、未来のことはひたすら曜日。近い過去のことは「~days ago」って言っていると思う。
一昨日の場合は「the day before yesterday」とは言わず「two days ago」ってやっちゃう…知らんけど。
シャドウ、久しぶり!
Tornado Grenade時代、「Rise up to the Win」という曲のレコーディングの時、NATALで演ってくれたんだよね。
その時からの友達。
PVも獲った。
夜中でな~。
あの翌日、個人的なことをだけど、腰を抜かすほどの驚くべきことを知ったんだよ。長くなるから書かないけど…だからあの時の撮影のことをすごくよく覚えているの。
「ありがとうございます!はじめまして。
このステージに立つのは2年半ぶりぐらいです。
こんなにたくさんのお客さんに来て頂いてありがとうございます!他のバンドとは雰囲気が違うな~と思うかもしれませんがゼヒ楽しんで行ってください。
次はオリジナルとコピーを演ります…去年結成したバンドなので曲数が少ないんです。
ドラムスがそのオリジナル曲を歌ってくれます。
この季節寒暖差が激しいので気をつけてね!…という曲です」
曲は「Sick Again」。
リョータくんが「オリジナル」と紹介した通り、Zeppelinとは同名異曲。
キーボーズ・ソロ!
久瑠実ちゃんとはFate GearやRieちゃんのセッション・バン等で幾度となくご一緒させて頂いているが、チック・コリアみたいにカッコいいフレーズをお弾きになる。
でも、今日はリョータくんの音楽に合わせてホンワカ系のプレイを披露。
「U2バージョン」って聞いたんだけど、U2ってこんなん演ってるの?
チャールズ・マンソンって死んだんだってね。
「死刑」が執行されたのかと思ったら、カリフォルニア州は死刑が廃止されて、マンソンは「終身刑」に原形されていた。
一昨年、病死したそうだ。
マンソンはロマン・ポランスキーの妻で女優のシャロン・テート殺しでよく知られているけど、コレは人違いの殺人事件だったんだってね…知らなかった。
チョット前に歌手で女優のドリス・デイが亡くなったでしょ?
ドリス・デイの息子さんはブライアン・ウィルソンらブルース・ジョンストンらと60年代のウエストコースト・サウンドをクリエイトした有名なミュージシャン/プロデューサーのテリー・メルチャー。
で、テリー・メルチャーはポランスキー夫妻の家の以前の住人で、ミュージシャンを目指していたマンソンが自分をデビューさせなかったことでテリーを逆恨みして、テリーがまだ住んでいると思っていたその家に押し入りシャロンをメッタ刺しにした(実行犯はマンソンではない)。
「Helter Skelter」はマンソンがこの曲に触発されて付けた自分のカルト教団の名前。
マンソンはマンソンで売春婦だった母親から育児放棄され、生まれて数か月は戸籍も名前もなかったらしい。そんな幼少期だったゆえ、犯罪を重ね、人生の大半は刑務所で過ごした。
シャロン・テートってとてもキレイな女優さんでね、夫のポランスキーは監督/主演した『吸血鬼』という映画はとても面白かった。
事件の時、映画好きの父は「モッタイない、モッタイない」と嘆いていたのを何となく覚えている。さっきリョータくんがMCで紹介したように次の「Gray world」を歌ったのは彼方くん。
要するにシャドウ熱唱!
「最後まで見てくれてありがとう!
ライブが決まりそうで決まらないんです…。
それでは最後の曲を聴いてください」…と「Pour Spice on me」を演奏。
Spice好きだナァ。
アメリカ人が聴くGreatful Deadってこういう感じに聴こえるのかな?…なんかそんなことを思ってしまった。
「日本のロック」をとてもいい感じで演奏する4人。
とにかく続けてね!
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