SHOW-YA~『AURORA』発売記念ミニライブ&握手会
昼間は滅多に来ることのない川崎ラチッタデッラ。
このイタリア語の小さい「ッ」の後のラ行の音は実に発音しにくいね。
小学生の頃、『青い体験』というイタリア映画が日本に入って来た。
ジャンルで言えば「お色気コメディ」ということになろうか、当時の小学生にはかなり刺激的な内容だった。
主演女優の名前を「ラウラ・アントネッリ」といった。
クラスの男の子たちはこの「ネッリ」の発音に四苦八苦していたっけ。
でも、イタリア語って、すごくロックに合うんだよね。
神に話しかける言葉のフランス語も馬に食わせるためのドイツ語もダメ。
イタリア語の響きは曲によっては、英語のそれに負けない。
ロマンチック度が高いんだよね。
以前NAMMショウでベッペ・ガムベッタというイタリアの弾き語りの演奏を観たアメリカの女性が…「イタリア語って素敵ね~」と私の横でメロメロになっていたのを思い出す。
イタリアが世界最高峰の音楽の国にでいられるのもこのイタリア語のおかげ。
ヴェルディ、プッチーニ、ロッシーニ、ドニゼッティ…すなわちイタリア・オペラの存在だ。
映画『アマデウス』でヴォルフガングが皇帝にドイツ語のオペラを作りたいと言うと、「オペラはイタリア語に限る」と言われるシーンがあったが、そういうこと。
3Bをもってしてもオペラに関してはドイツはイタリアの後塵を拝さねばならないのね。
でも、あの映画って英語でしょ?
今度はドイツやオーストリアで音楽を勉強した人はアレがものすごく気持ち悪いらしい。
つまり、ヴォルフガングが英語をしゃべっているということが許せないのだ。
あ~、日本人でヨカッタ~、ヨカッタ。ラチッタデッラのメイン・ビルディングの前の広場、「ピアッツァ・センターレ(でいいのかな?)」。
こういう形の、つまり円形劇場を見るといつも思い出すアルバムがある。
1979年の長谷川きよしの『遠く離れたおまえに』という作品。
コレって民族音楽の収録みたいに、スペイン、モロッコ、ギリシャの街角でいきなり演奏して、それを録音して1枚に仕上げたライブ・アルバムなのね。
だから街のノイズが盛大に入っていて、すごい臨場感なんだよね。
その中にギリシアだかどっかの古代に作られた円形劇場で演奏した曲が収録されていて、その劇場についての解説にこうあった。
「古代に作られた劇場ながら、音響が驚異的に素晴らしく、ステージで針を一本落とした音が劇場の隅々にまで響き渡る」
正確ではないが、こんな感じ。
昔の人ってのは本当にスゴイよね。さて、今日この円形広場に登場するのは我らがSHOW-YA。
9月27日にリリースされた2年ぶり、11作目となる『AURORA』の発売記念ミニ・ライブ&握手会だ。
SHOW-YAの登場を首を長くして待つファンの皆さん。
開演は午後2時だが、一番乗りの人は朝7時から場所をキープしていたとか…。
チョット風が冷たかったのでさぞかし身体が冷えてしまったことだろう。
風邪を引いていなければいいんだけど…。
sun-goさんは今日はアコギ・オンリー。
JVMのコンボ、JVM215Cにつないでプレイ。
JVM215Cはsun-goさんがいつも使っているJVM410Hの弟&コンボ・バージョン。
50Wの1x12"という仕様。
以上…って、ファンの皆さんは先刻ご承知だととは思うが、今日は4人。
まずは恵子さんがそのあたりの事情を説明した。
「ベースのさとみが左手首骨折のため欠席です。今日は4人で演ります。最後までお楽しみください。
ニューアルバムからの曲を演りたいと思います」
タンバリンを手にした恵子さん。
1曲目に選んだのは「ALL TOGETHER NOW」。
CDでは小気味よくドライブするストレートな8ビート・ナンバー。
今日はアコースティック・セットゆえホンワカ・ムードでのパフォーマンス。
わかっちゃいるけど、ずいぶん変わるもんだよ。
「4人で演るのは初めてでございます」と恵子さんが4人を紹介。
例によってまずキャプテンからひと言ずつごあいさつ。
「お天気もよくてヨカッタ。みんなで一生懸命作ったアルバムよろしくお願いします!
今日は短いミニミニ・ライブですけど楽しんでいってください!」
ナゼかツボにハマって1人で笑い込んでしまったキャプテン。
一体ナニがおもしろかったのか、いまだにわからない。「みんなで一生懸命作ったアルバムです!
聴けば聴くほど味が出るような作品ですので、是非隅々まで何度も何度も聴いてくれたらうれしいで~す!」
「みんなで一生懸命作った…もういいか!
冬の屋外はミュージシャンにとってはキツいんです」
そう、指がかじかんじゃうからね。
真夏は真夏でシンドイし…ミュージシャンというのは大変なお仕事でございます。
恵子さんからはアルバム・タイトルの説明があった。
「『アウロラ』というのはローマ神話の『曙の女神』という意味なんだけど『戦いの女神』でもあるのね。
で、『SHOW-YA』とは何ぞやと訊くとmittanが『戦いの女神』って言うワケ。
それを聴いた瞬間からタイトルは『コレでいこう!』と決めました。
『オーロラ』でもいいんだけど、敢えて『アウロラ』にしました。
アルバムからもう1曲。妄想的な恋の歌」
アルバム4曲目の「そうよRunaway Home ~人類は愛でしか救われない」。
この曲も硬派なエイト・ビート・ナンバーなんだけど、まるで別の曲のようなパフォーマンス。
こういうのもいいね。
ギターを手にした恵子さん。
「寒い?少しあったまりましょうか!
お子さんもいるので一緒に遊んでみようかな?」…と言った途端、たまたま小さい子を連れたお客さんが会場を離れようとするのを恵子さんが見つけて…
「帰らないでッ!お姉さん、コワくないからね!」
イヤ~、こんなガラのスパッツはコワイでしょう。
クモのボディがシャレコウベになってんだぜ!歌い出したのは「♪あ~る~日」。
スゲエ声!
聴いてるこっちの背筋が伸びます。
曲は「森のくまさん」。
メッチャ強そうなクマさん!
お客さんとの掛け合いで盛り上がる、盛り上がる!
mittanのカホンと…
sun-goさんがギターのボディを叩く即席パーカッションで、リズミカルで楽しい「森のクマさん」になった。
「人にはそれぞれ色んな人生がある。
今まで切ない悲しいバラ―ドが多かったけど、前向きなバラードを作ったので聴いてください」アルバムの最後を飾る「ON MY CROSSROAD」。
「それでは最後の曲…」
「エエ~!」
「うるさいッ!」
いつものヤツがあって最後の曲。
コレがまさに寒さをスッ飛ばす激演!
曲は恵子さんのソロ・コンサートではおなじみの「Rock and Roll~アッチェレランド・バージョン」。
Led Zeppelinね。
さとみさんの不在をカバーするかのような心のこもった演奏だ。
さとさん、早く帰って来て欲しいね。
オラオラオラオラオラ、どんどんテンポを上げるぞ~!
「アッチェレランド」ってのはクラッシックの音楽用語で「だんだん速く」という意味ね。コレは珍しい、恵子さんとsun-goさんとの「絶叫対決!」。
メンバー4人、ひとりひとりと握手していく。
お客さん、みんなうれしそうだった。
さて、さてさて、あと4日後に迫った『AURORA』リリース・ツアーの千秋楽。
11月18日、場所は品川インターシティホール。
この日は演奏はできないが、さとさんが合流してステージからあいさつをする予定になっている。
そんなSHOW-YAも見逃せない!
そして、その1週間後はまた川崎だ。
CLUB CITTAで『CLASSIC ROCk JAM』とMarshall Blogでもレポートした『WORLD GUITAR COLLECTION』のダブルヘッドライナーが開催される。
SHOW-YAからは恵子さん、キャプテン、mittanが参加。
他にもMaryのSAKIちゃんも登場する。
コレも楽しみだね~!
さとみさん、とにかくお大事に!
Marshall Blogも一日も早いご回復をお祈り申し上げております。
SHOW-YAの詳しい情報はコチラ⇒SHOW-YAオフィシャルサイト