【姉妹ブログ】
【Marshall Official Web Site】
Marshall Blogに掲載されている写真並びに記事の転載・転用はご遠慮ください。

« 牙音 -Act.2- ~ Mary's Bloodの巻 <最終回> | メイン | Dream Kingdom ロックの伝承強化書 <後編>~ARESZの巻 »

2017年5月25日 (木)

Dream Kingdom ロックの伝承強化書 <前編>~大山まきの巻 featuring 山口"PON"昌人

昨日レポートしたイベントの翌日…珍しく連チャンでCLUB CITTA'だよ。
今日は『Dream Kingdom ロックの伝承強化書』というイベント。
このイベントは「レジェンドから若手へのロックの伝承」を旗印に新旧のバンド/ミュージシャンが集まって開催された。
連日盛りだくさんで人生まったく飽きないわ~。
しかし、こういうのはいいね。
いつも書いている通り、ロックはクラシックやジャズと大きく異なり「遺産の伝承」という作業に完全に失敗しちゃっているから、こういうイベントは大歓迎。特に若い人にドンドン参加してもらいたいと日ごろから願っている。
ジャズなんかは歴史に名を残す生き神様みたいな大御所がキャリアは浅いけれども才能あふれる孫みたいな年齢のミュージシャンと平気で共演しちゃうのね。
そうして細々ながら文化の伝承というか延命作業に勤しんでいる。ま、ジャズは「アメリカ文化最大の発明のひとつ」といわれているからね。国を挙げてそうした活動に力を入れている局面も少なくないのであろう。
ロックは残念ながらそういう新旧の交流ができないね。
とにかく商売第一だから。
いくらホンモノのLed Zeppelinを観たことがあると言っても、60歳のギタリストが平均年齢23歳のバンドに正式加入するなんてことはあり得ない。
しかし、ここまで極端ではないにしろ、メンバー間の年齢差が大きいバンドがチラホラ出て来ていることは知っている。とても素晴らしいことだと思っている。
実際にMarshall Blogでもそういうバンドをプッシュしようとしていたが、本格的な活動をする前に空中分解してしまったのが残念でならない。
そうした年齢差バンドはやはり70年代前半あたりの伝統的なロックを嗜好する若者が主体になることが多いね…というか、それしかやりようがない。
だって、反対を考えてみて。
「好きです~」、「ありがとう~」、「さくら~」、「ごめんね~」、「がんばれ~」、「負けるな~」…あとナニがあったっけ?
そういう曲を演るバンドに腕の立つオッサンが入ってみたところでどうすんの?
逆に結構おもしろいか?
やっぱり音楽性の問題というのは大きいよね。
ジャズというのはアドリブを楽しむ音楽だから、曲はコード進行を提供する単なる「素材」とみなすことができるので、同じ曲を演ったり聴いたりすることができる(実際は同じ曲を繰り返し聴くと飽きる)。
クラシックは曲自体を楽しむのは当然のこととして、偉大な楽聖の創作物を誰がどのように料理するのかを楽しむ音楽だ。
同じベートーベンの第九でも「ベームのはゆるくてイライラする」とか「トスカニーニはドライブするな~」とか…。
もちろん器楽曲もそれぞれのヴィルトーゾのテクニックや曲の解釈の違いを楽しむ。それだけにクラシックの連中は何十分もある大曲の中の16分音符一個にこだわるのだ。ヤダね~。
でも、コレが「古典の芸能」の楽しみ方。題材が同じでも一向にかまわない。
そういう観点からするとクラシックと古典落語は楽しみ方が同じなのだ。
以前SNSの書き込みでコピー・バンドの是非を問う書き込みに「クラシックとジャズなんて全部コピーじゃないか!」という意見があったが、コレは驚いた。
かなり若い人の意見だったんだろうけど、コレには日本人の音楽的民度の低さを目の当たりにした気になった。
さて、しからば、そうした古典芸能の愉しみをロックに引き直すとどうなるか?
「地獄」なんですよ。
飢えたハイエナのようにさまよい、色々な音楽を探して食んでいる私のような人間にとっては阿鼻叫喚の単調地獄。
例えば「Burn」、例えば「Stratus」…ロック史に残る名曲であることは十分に認めるが、私の場合この辺りはもう耳にできたタコが擦り切れて血が噴き出している。
つまり、ロックの場合は同じ題材を使いまわすことが難しい。どうしても飽きちゃうもん。
そうした題材の使いまわしが比較的困難なことも世代間に大きな溝を作る要因になっているのではなかろうか…。
あのね、私がアチコチで見聞きする限り、現在のロック音楽における「世代間の溝」って、皆さんが考えているよりはるかに大きくて深くて、最早誰にも埋められないものだと思うよ。
え、大きなお世話だって?
トンデモナイ!
真空管のアンプでカッコいいギターが唸りを上げる魅力的なロックが盛んにならないとコチトラ商売にならないのよ!
うん、今日はこのあたりのことがボヤキなしでうまく書けたな。
ほんだば、「伝承」の部に入ることにしまっせ!

10v_psこのイベントにはゲストも含めて8つのパフォーマーがステージに上がった。
Marshall Blogではそのうち2つを取り上げさせて頂く。
まずはこのお方。
Marshall Blog初登場。

30シンガーの大山まき。

110v

実は、寡聞にしてこのステージを拝見するまで存じ上げなかった。
しかも、舞台に上がる数分前までご挨拶できなんだ。
もちろん人伝に許可は頂戴していたものの、それもいきなり舞台の下からカメラを向けるのは失礼なので、出番直前のまきちゃんをつかまえて「Marshall Blog用の写真を撮らせてください」とあいさつをした。
すると、「可愛く撮ってくれるならいいですよ~!」…と元気ハツラツにしてチャーミングなお返事!
こうなると、この時点で取材がうまくいくことがわかっちゃう。そういう感じがしちゃう。
そして張り切っちゃう。
やっぱり何事も波長とリズムですよ。

120v

まきちゃんを紹介してくださったこのお方…山口"PON"昌人。

50vギターは斉田和典。
1img_0067

ベースはZILCONIAの藤田克洋。
…というバンド編成。

70PONさんはもちろんNATAL。

1s41a0161 お気に入りのアッシュのツーバスのキットだ。

80もうチョット引くとこんな感じ。

90このNATALで暴れまくって頂く。
最近PONさんには「公」のNATALだけじゃなくて「私」の方でもお世話になっておりましてね~。
こんな所でナンですが…色々とありがとうございます。

100v  一曲目は2014年のミニ・アルバム『アダムの声帯』のオープナー「ダリア」。

40v

コレがですね~、もう「パワフル」なんて言葉で形容したら失礼なレベル。
もう攻めることしか知らない「歌の爆撃機」!

140

当然そんなパワフルな歌声だからバック陣も強靭でなければならない。
それだけにPONさまのワザが光ってくるというもの。

130v続けて演奏した「恋するノケモノ」は2013年のファースト・ミニ・アルバム『愛すべきけものたちへ』からのチョイス。

150v「ノケモノ」って「野獣」?
紹介しましょうか?
ピリリと辛いポップ・チューン。
サビの「♪ドキドキ」のメロディがカワイイな~。

170

こんなポップ寄りのナンバーもバッチリのPONさん。

160v口を開けばハードなロックの話ばかりなので、どちらかと言えばその手の音楽が専門というイメージがPONさんにはあるが、こうしたポップめな曲も完璧。
森友さんの時もバッチリだったもんね。

180そんなPONさんのドラミングを背に軽快に突っ走るのが「浮世ドライブ」。

190藤田さんのベース・ソロ!
230v
まきちゃんのヒート・アップは留まるところを知らない。
カッコいいわ~。
「四の五の言わせない!」的な迫力が漂っている。
210v
もちろんPONさんもまきちゃんのテンションにピタリと付けて来る。

200vココで一曲Janisを…「Move Over」 。
大爆発。
来るんじゃないかと思ってたよ~。だってまきちゃんにピッタリだもん…声といい、ノリといい。

280v

電車のイスなんかで「チョット詰めてください」なんて時に「Move over please?」なんて使うことがあるんだけど、なんかカッコつけているようで照れちゃうんだよね。
それは間違いなくこの曲のせいだ。
「♪バッツ、バッツ、バッツ、バッツ」…ココでもPONさんのドラミングがすこぶる気持ちいい!
NATALアッシュ、音カッコよし!

250何しろ素晴らしいまきちゃんの声!
そこらへんの草食系バンドで歌っている男の子が十人束になってかかってもかなうまい。
ますます女子の男子分野への浸食が進んでいるね~。
しかし、意外にも伸びないのがリード・ギター分野だ。
シュレッディング・ヒロインはいても、野太い音色でドッシリと弾く女子ってのはなかなか出て来ないね。
指や手首の力の問題なのかな?
そこへデジタル・テクノロジーが入り込んできたために余計に進化できなくなってしまっているのではないか?
太いギターの音を出したければ、やっぱりホンモノの真空管のアンプを使わなきゃ無理だよ。
見てみな、まきちゃんのノド。間違いなくEL34が四本以上入ってる。

260キマった~!
そうそう、このイヤミのない歌い方もカッコいいの。ヘンに外人気取りでやられるのは聴いててタマったもんじゃないからね。
ちなみにまきちゃんは2013年に『あさげ』というDeep PurpleやAerosmith等のカバーを収録したアルバムをリリースしている。

Img_0143 『愛すべきけものたちへ』から「修羅場deダンス?」。
こんな曲もおもしろい。

1img_0134まきちゃんの出番の最後を飾ったのは疾走感炸裂の「アコメタル」。
ド迫力の歌声が観客を圧倒する!

240v
ギター・ソロも大爆発!

60

そして、PONさんの圧倒的なドラミング!
愉快痛快、最高のNATALサウンドを聴かせてくれた。
300v

イヤ~、カッコよかったな~。
やっぱり音楽は「歌」だよ。
また新しい楽しみがひとつ増えた!
  
大山まきの詳しい情報はコチラ⇒大山まきOfficial Site

290<後編>につづく

1965年創業のNATAL(ナタール)はMarshallのドラム・ブランドです。

M_natal_square

★NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)
★NATAL製品は全国有名楽器店にてお求めください。
★NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2017年4月2日 CLUB CITTA'にて撮影)