牙音 -Act.2- ~ Mary's Bloodの巻 <最終回>
13:30にスタートした『牙音-Act.2-』。
Mary's Bloodが登場したのは19:20!スタートからすでに6時間が経過。
なんかSilexがステージに上がったのが数日前のことのようだ。
Mary's Bloodの出番はトリ前。
人気のほどがうかがえるというモノだ。
EYE
SAKI
MARI
サポート参加の社-yashiro-。
すさまじい激流サウンド!
1曲目は「Counter Strike」。
昨年10月にリリースしたアルバム『FATE』のオープナーだ。
その激流の主流のひとつがSAKIちゃんのギター。
SAKIちゃんのトレードマーク、Marshall JVM410Hと1960Aのハーフ・スタックのTattooモデル。
このハーフ・スタックがあるところSAKIちゃんあり…日本でこのMarshallを使っているのはSAKIちゃんだけだからね。
「いい球、打者ダメ(←ストライクっていうことね)」のド真ん中スピード・チューン。
これぞMaryの醍醐味。
攻めまくるSAKIちゃん。
華麗なシュレッディングで観客にカウンター・パ~ンチ!
EYEちゃんの絶唱に導かれし2曲目は「Wings」。
これまたMaryらしい正統派メタル・チューン。
中間部のキメからSAKIちゃんのソロ。
サビの印象的なメロディをトレモロで奏でるところが何ともカッチョいい。
観客をあおるEYEちゃん!
開演後6時間を経てもお客さんのレスポンスはシャープだ。
皆さん、お好きね~。
2014年のメジャー・デビュー・アルバム『Countdown to Evolution』から「Marionette」。
2015年の夏の『NAONのYAON』の1曲目にプレイした曲。
ほどなくしてMary大活躍の今年の『NAONのYAON』のレポートを掲載するのでお楽しみに!
この曲は「SAKIソロ」が大爆発!
ギターと一体と化したSAKIちゃんのパフォーマンスは鬼気迫るものだ。
はい、ご覧の通りMarshallが背後でガッチリとサポートしてます。
ちなみに「サキコロ」はジャズ史に残る名盤とされるSonny Rollinsの『サキソフォン・コロッサス(Saxophone Colossus)』の日本での略称だ。「コロッサス」とはバカでかい彫像のこと。
Marshallを背後に据えたステージのSAKIちゃんの姿はもはや「サキ・コロッサス」だ!…なんてことを書いてよろこんでいる自分が好き。
同じく『Countdown to Evolution』から「Coronation Day」。
「coronation」は以前やったね。「戴冠」という意味だ。
ステージ下手でもくもくとギターを弾く社ちゃん。今日はMarshallを弾いている。
ギターにコーラスにと大活躍なのだ。
先ごろ出したソロ・アルバム『ASTRAIA』も大好評だ。
そして最後も『Countdown to Evolution』から「Promised Land」。
「Promised Land」とはヘブライ語聖書(ユダヤの聖書)で、神がイスラエルの民に与える」と約束した土地。
メタルの女神さまがMaryに与えたこのキラー・チューンが「Promised Land」だ。
そういえば思い出した!
前の会社にいた時のこと。だいぶ前ね。
ある日海外の知らない人からメールがポコンと届いて、「見てもらいたい商品があるので会って欲しい」という。
商品の詳細については、エチケットとしてココでは触れないが、何しろギターをうまく演奏するためのアクセサリーだったと考えて欲しい。
特に断る理由もないので面会の要請を受け入れた。
数日後、そのメールの発信者が2人で会社に現れ、私に名刺を差し出した。
その名詞に目をやると、見たことがないワケではないが、普段まったくなじみのない形の文字が並んでいた。
それらはヘブライ文字だった。
先方はヤル気満々のオジサンとヤケに冴えない若者のコンビで、当時今よりゼンゼン痩せていて、髪の毛があって、それを長く伸ばしていた私の姿を見てすぐにオジサンがこういった。
「キミはロックンローラーだね!見てすぐにわかったよ!」
多分コレが我が人生で「ロックンローラー」と呼ばれた最後の瞬間だったろう。
で、その商品を実際に見せてもらった。
それは予め聞いていた通りギター演奏に使用するアクセサリーで、オジサンはジム・マーシャルやレオ・フェンダーよりスゴイ楽器を作ったかのような勇猛果敢な説明をしてくれた。
そのサマはまるで「啖呵売」だった。
しかしながら正直、箸にも棒にもかからないアイテムで説明を聞いていて閉口してしまった。
手渡された資料には色々な機能が書いてあるのだが、商品のどこをどう見てもそのような機能を発揮するような仕掛けが見当たらない。要するに商品の中身がカラなのだ。
そのことを尋ねると、「それはこれからあなたが自分で好きに開発してください」などという始末。
オイオイ…。
ココはビジネスだからして、「残念ながら興味がない」ということをキッパリと告げると、さっきまでの威勢の良さはどこへやら今度は世界の終わりが来たような悲しそうな顔をして、「せっかく地球の裏側から遠路はるばるやって来たのに…」とメソメソし出した。
今度は「泣き売」だよ!
そうかと思えば、傍らでは、さっきの冴えない若者が私のギターを手に取ってその未完成の商品を使ってバリバリ弾きだすではないの。コレがまたメチャクチャうまいときてる!
「上手ですね」と社交辞令程度の言葉を投げかけると、「バークリーを出てるんですよ!」などと急に元気になった。
アレにはマイったナァ…コレが私のイスラエルの思い出。
だからどうした?と言われればどうにもならない話。
Maryの「約束の地」は文字通り約束通りの大激演!
この曲、サビがいいんだよね。
そして、クライマックスはSAKIちゃんと社ちゃんのツイン・リード。
こうして牙むき出しのメタル・サウンドでトリ前の大役を果たした5人なのであった!
…ということで、Marshall BlogでのレポートはMary's Bloodがトリ。
そういえば前作『Bloody Palace』からの選曲がなかったな…アレ、好きなんですけど。
先日の恵比寿リキッド・ルームのワンマン・コンサートにもお邪魔してきたのでレポートをお楽しみに!
それと、7月14日。
『WORLD GUITAR GIRLS COLLECTION vol.0 feat.Mary's Blood & CYNTIA』という、同じココCLUB CITTA'で開催されるイベントも楽しみだ。
コレの詳細は『NAONのYAON』のレポートの中で触れる。
さ~ら~に~、今年1月22日にLiquid Roomで開催された『Change the Fate Tour』の千秋楽の模様を収録したライブDVDがヒット中だ。
コチラはBlu-rayバージョン。
コチラは従来型のDVD…ウチはまだコッチ。
(一部敬称略 2017年4月1日 CLUB CITTA'にて撮影)