李涛(Li Tao) 1stアルバム発売記念ライブ~左見右見
中国出身で、かつて劇団四季にも所属していたミュージカル俳優、李涛(Li Tao)のコンサートにお邪魔して来た。
このコンサートはLiさんのCDの発売を記念するものだ。
しかも、二作品同時のリリース!
一枚はポップス・バージョンの『左見-tomi』。
もう一枚はバラード・バージョンの『右見-koumi』だ。
「左見右見(とみこうみ)」というのは、あちこちを見ること。右顧左眄(うこさべん)なんて言ったりもしますな。
ポップスからバラードまで、右から左までズズズイと幅広い音楽をお届けします…的なイメージなのであろう。
バラエティに富んだ音楽もさることながら、参加したミュージシャンがまたMarshall Blogでおなじみの方々が参加していらっしゃる!
ファンキー末吉、二井原 実、石黒彰、はんだすなお、仮谷克之の各氏をはじめとして、井上尚彦、進藤陽悟、サンプラザ中野くん等々。
加えて、ヤッチンも曲を提供し、ファンキーさん作のバラードで「FLY AGAIN」ではギターもプレイしている。
…というのも、双方プロデュースを担当したのが和佐田さんなのね。
この誇らしげな表情!
会場は満員の大盛況!
ダンサーの滝沢由佳。
駅田郁美
上手のキーボードがはんだすなお。
下手が進藤陽悟。
ドラムに井上尚彦。
そして和佐田達彦。
すなわち、最後の三人は「いわし」だ。
和佐田さんはEDEN。
お気に入りのWT-800とD410XSTを使用。
ショウは歌とダンスのバラエティ・・ショウといった趣だ。楽しいナ!
セット・リストはもちろんアルバムの曲を中心に構成された。
ヴァイオリンが入ったシットリ・ナンバーまで幅広い選曲がLiさんのエンタテイナーぶりをアッピールする。
ヴァイオリンはsources(ソーシズ)の加賀谷綾太郎だ。
冒頭にも書いた通り、Liさんは劇団四季にも所属していたこともあり『Ctas』や『Lionking』にも出演していた。
『キャッツ』では「Curious Cat(好奇心ネコ)」のRum Tum Tugger(ラム・タム・タガー)、Rumpleteazer(ランプルティーザー)と徒党を組んだ「Notorious Cat(悪名高きネコ)」のMungojerrie(マンゴジェリー)、「Railway Cat(鉄道ネコ)」のSkimbleshanks(スキンブルシャンクス)を演じた。
『Cats』はどこをどう切っても名曲ぞろいの作品だ。
まさかグリザベラやオールド・デュトロノミーを演じるワケにはいかないとなると、Liさんが演じたのはどれも最高においしい役どころだ。
私、『Cats』好きでしてね、Wintergardenで二回観た。
Marshall Blogでもちょくちょく触れている通り、私はミュージカルが大好きなのね。
だからLiさんのミュージカルからの選曲はうれしかった。
例えば「Over the Rainbow」なんかもセットリストに組み入れていたし、チョット意外だったのは、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースの『踊らん哉(Shall We Dance)』の挿入歌、「They Can't Take That Away From Me」を歌ったことだ。古い古い歌だ。
この曲はガーシュインの代表曲のひとつでもあるが、1992年にトニー賞を取ったガーシュインの曲で構成したミュージカル『Crazy For You』にも使われていた。Liさんが選んだのはその関係かな?
『Crazy For You』もとても楽しいミュージカルだ。コレもブロードウェイのShubertで観た。Mel Tormeのライブ盤で有名なShubert Alleyのとなり。
他にも『キャッツ』と同様、Andrew Lloyd Webberの『Evita』や『Wicked』の曲が取り上げられた。
それと『Rent』の「One Song Glory」。
「The Seasons of Love」ばかりが有名な『Rent』だけど、このミュージカルもいい曲がテンコ盛りなんだよね。
『Rent』は1996年にニューヨークに行った時、ちょうどオフからオンに上がって来た時でモノスゴイ話題になっていた。
それじゃ、というので観てみようと思ったのだが、劇場の前はチケットをゲットしようとする寝袋にくるまった若者が芋虫の大群のように列を成していて、チケットを入手することはとてもできなかった。
結局、音源をゲットしただけで舞台は観ずじまいだった。
Liさんの歌を聴いていてそんなことを思い出した。
このバンドはギターがおらずツイン・キーボードという編成だ。
進藤さんとすなおさんが絶妙なサジ加減で役割を分担して分厚いサウンドを出していた。
緩急自在な熟練の技を見せてくれる井上さん。
今日はトークなし!
次回のいわしまでガマンしよう。
そして音楽監督、和佐田達彦。
この日はイスに座って神妙な面持ちでプレイに徹していたが、ソロ・コーナーでは大爆発!
EDENのいいところを100%引き出すスーパー・スラッピングで大歓声を浴びた。
そしてLiさんの魂の熱唱!
何度も感謝の言葉を述べながら、とてもうれしそうに、そして楽しそうに歌う姿にとても好感が持てた。
一方、Liさんの歌や踊りを一時も聴き逃すまい、見逃すまいと熱心にステージに観入るお客さんの熱気もスゴかった。
ダンサーのお二人も客席に降りて盛り上げる!
ステキな歌と踊りに満ち溢れた楽しい二時間だった!
和佐田さん、さすがのグッジョブ!
李涛(Li Tao)の詳しい情報はコチラ⇒Li Tao Official Web Site