【姉妹ブログ】
【Marshall Official Web Site】
Marshall Blogに掲載されている写真並びに記事の転載・転用はご遠慮ください。

« EROS→TEAM ACTION 【ACTION! DEBUT 30th ANNIVERSARY】<後編> | メイン | Nick's Photo Gallery 1~Dr. Marshall & Mr. Moore »

2015年2月 6日 (金)

BLUES ROCK NIGHT 2014~ichiro、小笠原義弘&QUORUM

我々のような世代…すなわち60年代のロックに端を発し、長いことロック聴いてきた人達にとっては、「エイト・ビート」や「大音量」ということを除けば、最近テレビで見かけるような若いバンドにロック・フィーリングを感じることはほとんどないのではなかろうか?
その最大の理由は、「ブルース感覚の欠落」であるに違いない。シャッフル系リズムの曲を演奏しないのももう大きな理由のひとつかもしれない。
やはり、ロックはブルースのDNAを持っていなければロックになり得ず、単なるポップ・ミュージックのひとつに留まる…なんていうのはオールド・リスナーの偏見かもしれないが、あながち間違いではないであろう。
Ritchie BlackmoreだってYngwie Malmsteenだって絶対にブルースを意識しているし、そうでなければブルースがかった先輩ギタリストを徹底的に研究して、間接的にブルースから大きな影響を受けていると断言してもよかろう。
数日前の東京でのコンサートでもYngwieは「Voodoo Chile」をチラッと弾いていたでしょ?
また、特に今回のYngwieのサウンドはすごくJimi Hendrixを意識しているように聞こえた。
他方、よく「プログレッシブ・ロックはブルースの極北の音楽」と形容されるが、Robert FripだってPeter Gabrielのソロ・アルバムでドロッドロにブルージーなソロを弾いているし、実際に後期にはKing Crimson式のブルースを演奏している。
さすがにイタリアン・ロックぐらいになってしまうとブルースとのつながりはうすくなってしまうが、やや強引ではあるものの、例えばAreaなんてのはジャズ抜きにはまったく成立しない音楽で、そのジャズはブルースなくしてはあり得ない。
ジャズの巨人といわれている連中はこぞって素晴らしいブルースの演奏を残している。
もし音楽の「2大潮流」なるものがあるとすればそれはバッハとブルースということになるのかもしれない。「平均律」と「属七」ということだ。
話しは反れるが、だいぶ前にクラシックのベテラン女流ピアニストと話をしていて彼女がジャズのことを「属七の音楽」と呼んでいたことが新鮮に聴こえた。そんなに世界が違うのか…って感じ。

ところで…「お前、ブルース聴かないんじゃなかったのか?」って?おうよ、聴かねーよ。でも、まったく聴かないことはないんだぜ。
いわゆる「勉強聴き」といって、時々B.B. KingやらMuddy WatersやHowlin WolfあたりのCDを買ってきては歴史資料を読むようにその音楽を聴いているのさ。
お気に入りはTaj Mahalなのさ。コレって邪道?

ブルースはそんなだけど、ブルース・ロックということになると幾分聴く機会が増えてくる。
どんな音楽でもそうだけど、やっぱり名手によるブルース系の音楽には深い魅力があるからね。
これはそんな魅力あふれるイベントのレポート。
ichiroがホストになってベテランや若い名手たちとブルースの名曲他を演奏するというゴージャスな企画だ。

オープニング・アクトにはichiroちゃんのイトコがやっているRyu Bandが登場。
そして、QUORUMが続いてステージに上がった。

1_img_0009久しぶりのQUORUM。普通のバンドだったらチョット見ない間にスケールが大きくなった…と簡単に書いちゃうところだが、最初から大きいQUORUMのスケールは変わりようがない!

20浪岡真太郎

30v北川遊太

40v遊太くんはもちろんMarshall。今日はJCM2000 DSL100と1960Aだ。

50盆子原幸人

60石川達也。
達也君は2014年末をもってQUORUMを脱退。今、彼の去就に注目が集まっている。

70v先輩たちに交じってオリジナル曲とカバーを1曲プレイ。堂々たる演奏っぷり。目標の「2014年内100本ライブ」の達成目前のステージだっただけに安定に加え、殺気のような鋭い雰囲気が漂っているのが印象的だった。

80v冴える遊太くんのプレイ。やはりMarshallサウンドがベストマッチする!

90v2015年からは真太郎君の実弟、健司郎君(16歳!)がドラマーとして加入。さらに若くなったQUORUM。テキサスのSXSWのJapan Nightへの出演も決定。他アメリカ各地でも演奏してくるという。
驚けアメリカ人!がんばれQUORUM!Marshallがついているぞ!

100QUORUMの詳しい情報はコチラ⇒QUORUM Official Site

110そして本編がスタート。
ホストのichiro。
130
ギタリストの出演は、住友 俊洋、Duran(内藤デュラン晴久)、Chihana、そしてQUORUMの北川遊太。

120リズム隊はベースに小笠原義弘。

140vアンプはオガンちゃんの片腕、EDEN WT-800とD410XSTが2台。

145vドラムは丹菊正和。

150十人組手のように次から次へとステージに上がるギタリストを相手に、歌に…

160ギターにと八面六臂の活躍で観客を魅了したichiroちゃん!

170v紅一点はChihana。

180v得意のボトルネック。
実はですな、Chihanaちゃんはかなり以前から知っていた…というのも、昔、Chihanaちゃんのお父さんとずいぶん一緒に仕事をさせて頂いたんですわ。もうずいぶん長いことお会いしていないが、お父さんも大のロック好きで、お嬢ちゃんがこうしてギタリストとして活躍しているなんて、きっと喜んでいることだろう。
Chihanaちゃん、エレクトリックだけでなく、ドブロでも渋~いプレイを聴かせてくれた。

190遊太くんたちとのギター・バトルもバッチリ!

200ああ、それにしてもこのベース。音といい、フレーズといい、タマりまへんな~。
こんなにオーソドックスなプレイなのにベースだけを聴いていても最高に楽しめる。
そういうベーシストって例えば、Chuck Rainey?Charlie Haden?…Richard Davisもいいな。Sam Jonesもいい。でもその前に我々にはオガンちゃんがいる!

205v最近は他流試合も増え、「いちギタリスト」としてのステイタスを急速に確立している遊太くん。

210vこの日も大活躍だった。

220以前にも書いたが、なぜか日本ではブルースがらみの音楽となるとアルファベット6番目の文字から始まるアメリカのブランドにドドっと傾いていまうが、なんでやねん。
60年代、ロンドンにブルース・ロックの嵐が吹き荒れた頃、Marshallはそれをプレイするためのスタンダードなギター・アンプのひとつだった。アメリカ製より安いという理由もあったけどね。
それよりも、Eric ClaptonがJohn Mayallのところで1962の使い方のお手本を見せたことの方が大きかったろう。
低出力のビンテージ系のMarshallをブレイクアップさせて弾くブルース・ロック・ギターほどカッコいいものはない。

225vスリリングなichiroちゃんと遊太くんの掛け合い!

230オガンちゃんは出づっぱりのハード・ワーク。でもそのおかげでどのシーンも猛烈にキレのよいバッキングが堪能できた。

240v最後は当日の出演者が集まり「Sweet Home Chicago」でフィナーレを飾った。
このコンサートのもようは収録されているのでDVD化が期待できるかもよ!その時はゼヒお茶の間でご覧あれ!

1_img_0101_2さて、この日Chihanaちゃんが使ったこのコンボ…Marshallなのよ。
ある日ichiroちゃんから電話があって「T1987を1962にしたい」という相談があった。「見た目は似ていても、そのまま1987のシャーシを1962に入れるというは寸法の問題があってできないハズだ」…なんて話しをしていて出来上がったのがコレ。

260やはりそのまま移植することはできず、オリジナルでキャビネットを製作してT1987のシャーシをハウジングした。
オレンジのカバリングにゴールドのビーディング。ゴールドのストラップ・カバーにソルト&ペッパーのフレット・クロス。
ん~、よくできてるけど、よりによって何もオレンジにすることないのにな~!

270ichiroちゃんはシリーズで『Dear Blues』というコンサート企画を展開している。
毎回ichiroちゃんはその中でこう言う。
「最近はブルースのような音楽をやっている人が少なくなってしまったけど、オレはこの音楽の魅力を後世に伝えていきたいんだ」…と。
がんばって欲しい。
こういう人がいないと日本のロックは本当にマズイところまで来ていると思うのだ。

250
ichiroの詳しい情報はコチラ⇒ichiro web site
小笠原義弘の詳しい情報はコチラ⇒Dancin' Funky Bass!!!

今日の共演者たちがステージに大集合!
あ、ちなみにMarshall Blogは「blues」は「ブルーズ」ではなく、ガンコに「ブルース」と表記しますから。
何人かのネイティブさんに「blues」を発音してもらうと、「ス」を「ス」と「ズ」の中間ぐらいで発音しているように私には聞こえた。また、発音の速度にも聞こえ方に差が出る気がした。つまり、「ブル~~」とユックリ発音すると、この次には「ズッ」が来る。
一方、文章の中で「ブルース」という言葉をサラッと口にするとき、日本語を話す我々の耳には限りなく「ス」に聞こえるハズ…だと私は分析している。
じゃ、「ブルース」でいいじゃん。ずっとそう呼んで来たことだし。
この英単語の日本語表記問題は、さすがにこれだけひとりで文章を書いていると実に興味の沸く問題でしてね。いつかユックリやりたいな~。
ちなみに、日本語は「ウラルアルタイ語に属する」ということになっている…というかそう教わって来たように記憶しているが、現在ではコレはまったく否定されているそうだ。
日本語は、どの言語グループにも属さないインディーな言語なのだそうだ。ナンカうれしい。

280(一部敬称略 2014年2月22日 吉祥寺ROCK JOINT GBにて撮影)