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2014年12月22日 (月)

BATTLE OF FORCE 2014 <後編> MARINO&MEDUSA

『BATTLE OF FORCE 2014』の後編。
今日のトップ・バッターは、当日実際には2番目にステージに上がったMEDUSAから。

MEDUSAは1983年結成。1991年に活動を休止したが、紆余曲折を経て2010年に活動を再開した。

10_3この種のロックでは異例のツイン・ボーカル。
同性のマルチ・ボーカル・スタイルですぐに頭が浮かぶのはThree Dog Nightかクリスタル・キングか…。一時のThe MothersもFlo & Eddie、すなわちMark VolmanとHoword Kaylanを擁して独特の音楽世界を構築した。
つまり、バンドの最大の個性である「声」の幅を広げることによってサウンドの可能性を格段に高めることができるのだ。

20_2MEDUSAの中心人物、ドラムの河合正嗣。
ドワッ!ナント片手!

40v河合さんは不運にもこのコンサートの数日前に左手を骨折してしまった。
しかし!その逆境をモノともせずステージに上がったのだ!

50_2これぞ名人芸。目をつぶっていれば何にもわからん。何の不自由も感じられない。
よくスティックが折れてしまったり、誤って落してしまい片手で数小節を乗り切るドラマーを見かけるが、河合さん、ステージを通してそれだからね。
気迫もすさまじい!

70v

…かと思うと結構余裕で楽しそう!素晴らしいドラミングだった。
後でお訊きしたところ、身体のバランスを保つのにご苦労なさったそう…。
NATALを初めてお試し頂いてお気に召して頂いた。
河合さんは以前からNATALのことをとてもお気になすっていて、リハーサルでチューニングして鳴らしたら一発でハマってしまったとか。
演奏後もプロのドラマー仲間からも「メチャクチャよかったよ!」と好評だったそうだ。
大層お気に召して頂いてとてもうれしかった!
今度は両手でゼヒ!

60MEDUSAの詳しい情報はコチラ⇒MEDUSA Offisical Web Site

80_2そして、いよいよトリが登場!MARINO!

90吉田"LEO"隆

100v大谷"RAVEN"令文

120v鎌田"Mr.KAMADA"学

130v板倉"JUN"淳

140待ってました!…とばかりの大歓声!
土石流のように飛び出してくるハードなサウンドは「Midnight Believer」。

150令文さんの背後にはいつものMarshall。
180
やっぱり令文さんには1959。これが業界スタンダード。

170v続いて「Roll to Death」。

190v矢継ぎ早に「Break」。

160v
ドラムのイントロから「Shake Down」。
「♪Shake, Shake down」のくだりはもちろん大合唱だ。
210v
ファスト・チューンの連続にこの日の演奏にかける4人の限りなく高いテンションを感じざるを得ない。

200vまだまだ続く、HT(ハイ・テンション)ナンバーは「約束の丘」。

250

イヤ~、スゴイ!汗、汗、汗!そして轟音に次ぐ轟音!

240v

やっぱりロックはこうでなきゃいけネェぜ!…と言いたくなる見本のようなパフォーマンスだ!

220v「Station」~「Dancing in the Moonlight」。

230執拗に観客をあおる令文さん。お客さんもとめどなく盛り上がってしまう。

235MARINOのステージも終盤に差し掛かる。

235vメロディアスなソロが炸裂する「Far Away」。しっかし、いい音だにゃ~。ま、Marshallの正面のお客さんは1週間ぐらい耳から「キーン」が抜けないだろうけど…。

260「From all of us, to all of you」。

280vそして本編最後は「Impact」。

320

ひと口に「30年」といっても、人それぞれ、長い人もいればアッと言う間の人もいることだろう。果たしてロックはどうだったか…。
このMARINOの演奏を聴いていると、30年前が「昨日」のことで、でロックはナニも変わっていないような気がする。
しかし、鹿鳴館の外へ出るとそれが間違いであることを自覚せねばならない。
30年前が「昨日」であるかのように感じるのは「願い」であり、現実的に巷間のロックはそれとはとんでもなく遠いところへ来てしまった。

285

いつか令文さんのギターはサウンドだけでなく、ロックの黄金時代の空気をにヒネリ出してくれる…と書いたことがあった。
前回ご登場頂いた中間さんにしてもそうなのだが、こういう人たちは一種の「歩くタイムマシーン」だね。
いつでもあの「ロック」が「ロック」だった時代に連れて行ってくれる。
ここで言うロックとは野太いボーカルの声、ギター・リフとソロ、へヴィなリズム隊…これらを擁する音楽のことだ。
そして、このロックは不滅だ。なぜならオリジナルのロックの血統を正しく受け継いでいるからだ。

290v最後に大暴れする令文さん。もちろんお客さんの目は令文さんにクギ付けだ。
300v
アンコールは「Rising」と「犬も歩けば…」。
310
それにしてもすさまじいステージだった。「30年の時の流れ」なんて関係ないね!
ロックここにあり…この日出演したすべてのバンドが永久に活動してくれることを願っている!

330MARINOの詳しい情報はコチラ⇒MARINO公式サイト

令文さんは年明け10日に開催される『ROCK'NROLL RESEARCH』と銘打ったMarshallプレイヤーがゾロリと登場するイベントに出演する。お見逃しなく!

Gb 大谷令文の詳しい情報はコチラ⇒大谷令文ホームページ

340vNATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

NATALドラムは高田馬場バズーカスタジオでお試しになれます。バーチ、メイプル、そしてアッシュのキットの他、各種スネアドラムも用意しています。ドラマーの方、「NATALの部屋」ご指名でお出かけください。
詳しくはコチラ⇒バズーカスタジオ公式ウェブサイト

(一部敬称略 2014年11月2日目黒鹿鳴館にて撮影)

***** お 知 ら せ *****
1993 年に出版され、当時もっとも詳しかったマーシャルに関する書籍『THE HISTORY OF Marshall(日本語未訳)』を、マーシャルの創業50周年を記念し大幅に改訂・増補して2013年に出版されたのが『THE HISTORY OF Marshall THE FIRST FIFTY YEARS』。

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そして、その日本語版がついに出来した!
レ アなアイテムを中心とした数百点にも及ぶ商品やマーシャルの歴史に名を残す重要人物のカラー写真(本邦初公開多数)、歴史的文書、ヴィンテージ・カタロ グ、販促アイテム、ミュージシャンや関係者の興味深い証言を満載してジム・マーシャルの波乱万丈の人生から、50年にわたって時代をロックし続けた名器た ちを立体的に詳述する。
マーシャル社が制作に全面的に協力したロックやギターを愛する者必携のマーシャル・バイブル!
なんて言うとカタっ苦しいけど、写真見てるだけでも十分に楽しいわ、コリャ!…という一冊。

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<内容>
ジ ム・マーシャル物語 爆音の父/Marshallサウンドの誕生/歴代のモデル(JTM45から新DSLまでを網羅)/スピーカー・キャビネット/50周年記念コンサート(コ レはマーブロが勝つな…/関連商品/Celestionスピーカーについて/マーシャル・シリアル・ナンバーの読み方…他、400ページ以上の充実したコ ンテンツ!

帯(腰巻)が付くとこんな感じ。

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アンプ大名鑑[Marshall編]
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体 裁:B5判/並製/400頁強(オールカラー)
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