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2014年10月31日 (金)

RESTORATION OF THE MOON <後編>~ CONCERTO MOON & DESTROSE

このツアーには『FINAL BLACk FLAME』というサブ・タイトルが付けられていることは<前編>に書いた。
コレ、めっちゃカッコいいと思うんだよね。
ナニがって…ノンちゃんのやることが。
ナゼかというと、CONCERTO MOONはこのアルバムをリリースする時に、当然発売を記念するツアーを敢行した。いわゆる「レコ発ツアー」だ。
それはいい。どのバンドでも普通にやっていることで、Marshall Blogでもしっかりとレポートさせてもらった。コチラね⇒CONCERTO MOON~BLACK FLAME TOUR 2013
そして今度は『FINAL BLACk FLAME』だ。
つまり、これで『BLACK FLAME』を締めくくるということに他ならない。キチンと落とし前をつけている感じがするのである。

185cd_2

加えて言うなら、「これで次のステップに進むぞ!」という宣言に違いない。そうした「すべてやりきってやろう!のような」精神が今回のすさまじい演奏につながったのではなかろうか?

今日もメンバーの顔ぶれから…、まずはギターのノンちゃんこと…

10_2アレ?これ違うじゃん!

Non

島紀史
1_img_0177
Marshallは昨日解説した1967Major。

25v久世敦史

30v長田昌之
170v

長田ちゃんのNATAL。

45

三谷耕作

50v_2サポート・キーボードのAki。

60v_2この5人の最高のメンバーが『BLACk FLAME』の世界を「追跡」する。(←これ、シャレになっています。答えは巻末の※に!)

70…とはいえ、『BLACk FLAME』のレパートリーだけでなく、旧作からの人気ナンバーもふんだんに盛り込まれた。

80ショウにもどろう…。
3曲目は1999年の『RAIN FOREST』から「Half Way to the Moon」。

次から次へと間髪入れず飛びかかってくる激メタル・チューン、「Cheatimg Fortune Teller」か~ら~の~

100_2「The Vail of Mystery」。これは『BLACK FLAME』から。
こっちもまったく休むヒマがないわい。
230

昨日も書いたが、本当にノンちゃんのギター・サウンドにはホレボレする。回を追うごとにグレードがアップしているのはないか。
まったくミス・トーンのない正確無比なプレイをエモーショナルに演出しているのがMarshall Major。まるでノンちゃんの意思を汲み取っているかのようだ。
プレイヤーと機材のいい関係とでもいおうか…こういうのを見ると「機材は大事」ということがわかる。

130v
そういえば…。私はいつも撮影しているときは耳栓をしていて、ところどころハズしてMarshallのサウンドをチェックさせてもらっている。さもないと毎晩こういうところにいるととても耳がもたないから。もちろんこの日もそうしていた。特に厳重にね!
で、いつもは何でもないのだが、この日は寝る時に耳がスゴかったな…キーンって。
こんなのずいぶん久しぶりのことだった。本番中は特に音がデカいという感じではなかったんだけど…。それだけ音が抜けるってことなのかね。音圧が尋常ではないのだ。

160_2
長田ちゃんのドラム・ソロ!

190v_2

実はCONCERTO MOONは今年3月にも『BLACk FLAME』を引っ提げてツアーを展開した。

200v_2

しかし、長田ちゃんは体調を崩してしまい、残念ながら参加することができなかった。
しかし、今回何事もなかったように復活を果たしてくれた。そして前回のツアーに参加できなかった無念を晴らすかのような鬼気迫るプレイを見せてくれた。
ノンちゃんも長田ちゃんのドラムで『Black Flame』を締めくくりたかったことだろう。

210

その鬼気迫るプレイに応えるNATAL!粒立ちがよく、音楽的な音色が素晴らしい。
ドラム・ソロから続けた曲は「Breaking the Chains」。

220v_2

MCをはさんで「Reach for the Sky」。これも『BLACk FLAME』から。
ツアー・タイトルにアルバム名を冠してはいるが、アルバム収録曲を集中して演奏することはしないのがCONCERTO MOON流。

90v_2

ね、次はスタンダードともいえる「From Father to Sun」だ。

120ここからショウはホーム・ストレッチに入る。ま、「クライマックスを迎える」というところだが、最初からステージも客席もクライマックスみたいだったからナァ。
お客さんもかなり根性が入ってる!

140

「Over and Over」と「It's Not Over」と「Over」でつなげる。偶然かなぁ?

180vMCもスッカリなめらかになっちゃって。
まったく手を抜かない全編シャウトしまくりの久世ちゃん。カッコよかった!

250_2そして本編最後は1つ前のアルバム、『Savior Never Cry』からタイトル・チューン。ぬかりのない本編全12曲セット・リストだった。

265アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール、アンコール…コンチェルト・ムーン、コンチェルト・ムーン、コンチェルト・ムーン、コンチェルト・ムーン、コンチェルト・ムーン、コンチェルト・ムーン、コンチェルト・ムーン、コンチェルト・ムーン…

275アンコールは「The shining Light of the Moon」。
150v_2

盟友である耕作さんと何度も顔を見合わせて笑顔で演奏する姿が印象的だった。

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続けてのもう1曲…「Angel of Chaos」。

260_2
ナンカ本当にすごい演奏だったな。
もうずいぶんCONCERTO MOONのコンサートにお邪魔してきたが、今回はこのバンド一種の頂点を見たような気がした。
しかし、ノンちゃんはもっと高い山を自ら作り上げてその頂上を目指すのだろう。
イヤ、もうその体制に入っているに違いない。
その次の高い山が楽しみで仕方ない。

270
CONCERTO MOONの詳しい情報はコチラ⇒CONCERTO MOON Official Site 

そして…
274
2回目のアンコールは期待通りのDESTROSEとの共演。

280_2全員がステージに上がるなりノンちゃんがDESTROSEファンに向かって一言…「くっつくぞ。みんな、ヤキモチ妬くなよ!」
でもこうして男子同士でくっついてる!シャイなCONCERTO MOON。

290_2曲は浜田麻里の「Blue Revolution」。

300_2DESTROSEファンの熱狂も相まって驚異的な盛り上がりを見せた。

310_2実際、筋金入りのメタル野郎とお嬢さんがこれだけステージに上がるとスゴイ迫力だ。

320女性メタラーがゴリゴリの男性メタル・バンドと同じ土俵で演奏するなんてことはチョット前まで考えられなかった。それがどうよ!
まるでCONCERTO ROSEと呼んでも何の違和感もない滑らかなパフォーマンス!このコンサートのひとつのハイライトでもあった。

330_2そして、もう1曲はオハコ、「Time to Die」。

340ノンちゃん、この日最後の入魂のプレイ!

350_2まさに「燃え尽きた」という形容がふさわしい完全燃焼のCONCERTO MOONなのであった。
380
実はこの日は耕作さん最後の日でもあった。
耕作さんはCONCERTO MOONのオリジナル・メンバーではあるが、正式にバンドを離れており、直近の活動はサポート・メンバーとしての参加だった。
それが今日をもって終了。CONCERTO MOONは新しいベーシストを迎えて新たなステップを踏み出す。
耕作さんのあのベース・サウンドが聴けなくなるのはあまりにも寂しい。

370vお疲れさま、耕作さん!そしてありがとう!

390冒頭に書いた通り、やはりこれはCONCERTO MOONの一種のケジメであり、長い歴史のひとつの節目となる夜であったのだ。
CONCERTO MOONの新しい展開に期待しよう!

400NATALの詳しい情報はコチラ⇒NATAL Drums Official Web Site(英語版)

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※1971年に「Get it on」というヒット曲があった。この曲の邦題は「黒い炎」。すなわち「black flame」。
演奏していたのはBill Chaseというトランぺッター率いるアメリカの「Chase」というバンド…つまり「追跡」だ。
それであんな風に書いたというワケ。
ついでに書くと、このChaseというバンドには4人のトランぺッターを擁するブラス・ロックの雄だった。ところが、1974年にBill他のメンバーを乗せた飛行機が墜落して死亡。バンドは文字通り空中分解した。
しかし、ビッグ・バンドのトランペット・セクションを切り離してそのままロック・バンドに貼りつけたようなサウンドはユニークかつエキサイティングで、私の世代の学生バンドのトランペッターの連中にもその人気が受け継がれていた。
「Get it on」という曲はT.Rexのそれとは全然関係ない曲。よくテレビで和田アキ子が歌っているのを見かける。

(一部敬称略 2014年9月20日 表参道GROUNDにて撮影)